TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025088592
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2023203380
出願日
2023-11-30
発明の名称
粒子、粒子の製造方法、検査粒子、試薬、キットおよび検出方法
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
33/543 20060101AFI20250604BHJP(測定;試験)
要約
【課題】リガンドを化学結合するための反応性官能基を有し、非特異的吸着が小さいラテックス凝集法用の粒子であって、静置保存した場合に分散安定性に優れる、即ち静置保存安定性に優れた検査粒子に用いることができるラテックス凝集法用の粒子を提供すること。
【解決手段】式(1)で示される構造単位Aと、式(2)で示される構造単位Bとを含む重合体を有し(式(1)と式(2)は明細書を参照)、比重が、1.00以上1.10以下の範囲であり、XPS測定により定量されるO元素に対するC元素の組成比が、2.1以上3.3以下の範囲である粒子である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
式(1)で示される構造単位Aと、式(2)で示される構造単位Bとを含む重合体を有し、
比重が、1.00以上1.10以下の範囲であり、
XPS測定により定量されるO元素に対するC元素の組成比が、2.1以上3.3以下の範囲である粒子。
JPEG
2025088592000024.jpg
53
61
JPEG
2025088592000025.jpg
53
61
(式(1)のR
1
は、メチル基または水素原子を示す。L
1
は、炭素数が1以上4以下のアルキレン基を示す。R
2
は、スルフィド基または2級アミン、および、ヒドロキシ基を含む基である。式(2)のR
3
は、メチル基または水素原子を示す。L
4
は、炭素数が1以上4以下のアルキレン基を示す。R
4
は、スルフィド基または2級アミン、および、カルボキシ基を含む基である。)
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
さらに式(3)または式(4)で示される構造単位Cを有し、
前記構造単位Aの量と前記構造単位Bの量と前記構造単位Cの量との合計量中の、前記構造単位Aの量と前記構造単位Bの量との合計量が、5mol%以上43mol%以下である請求項1に記載の粒子。
JPEG
2025088592000026.jpg
52
41
JPEG
2025088592000027.jpg
36
41
(式(3)のR
5
は、メチル基または水素原子を示す。式(3)のR
6
は、炭素数が1以上9以下の直鎖または分岐のアルキル基、または水素原子を示す。式(3)のnは、1以上5以下の整数を示す。式(4)のR
7
は、メチル基または水素原子を示す。R
8
は、炭素数が1以上12以下の直鎖または分岐のアルキル基を示す。)
【請求項3】
ゼータ電位が-50mV以上-10mV以下である請求項1に記載の粒子。
【請求項4】
前記構造単位Cが、スチレン類の群から選択される少なくとも一種である請求項2に記載の粒子。
【請求項5】
前記構造単位Aの量と前記構造単位Bの量と前記構造単位Cの量との合計量中の、前記構造単位Cの量が、57mol%以上95mol%以下である請求項2に記載の粒子。
【請求項6】
示差走査熱量計(DSC)測定における2回目の昇温時に得られるDSC曲線上において、温度が80℃である前記DSC曲線上の点と、温度が100℃である前記DSC曲線上の点とを通る直線を引き、105℃以上140℃以下の温度領域にある、前記直線と前記DSC曲線との交点を交点Aとするとき、前記DSC曲線が、前記交点Aの温度Atと100℃との間の温度領域に、吸熱ピークを有する請求項1に記載の粒子。
【請求項7】
前記構造単位Aが、式(5)で示される構造を含有する請求項1に記載の粒子。
JPEG
2025088592000028.jpg
62
101
(式(5)のR
1
は、メチル基または水素原子を示す。L
1
は、炭素数が1以上4以下のアルキレン基を示す。L
2
およびL
3
は、互いに独立に、単結合、および炭素数が1から3のアルキレン基のいずれかを示す。Xは、SまたはNHを示す。)
【請求項8】
前記構造単位Bが、式(6)で示される構造を含有する請求項1に記載の粒子。
JPEG
2025088592000029.jpg
60
103
(式(6)のR
3
は、メチル基または水素原子を示す。L
4
は、炭素数が1以上4以下のアルキレン基を示す。L
5
は、単結合、および炭素数が1以上3以下のアルキレン基のいずれかを示す。Xは、SまたはNHを示す。)
【請求項9】
前記構造単位Cが、スチレンであることを特徴とする請求項2に記載の粒子。
【請求項10】
水分散液中における体積平均粒子径が、280nm以上400nm以下である請求項1に記載の粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子、粒子の製造方法、検査粒子、試薬、キットおよび検出方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
簡易・迅速な免疫検査方法としてラテックス凝集法が挙げられる。この方法では、標的物質に対して親和性のあるリガンドをラテックス粒子と結合して成る検査粒子の分散液と、標的物質を含有する可能性のある検体とを混合する。このとき、検体中に標的物質が含有されていれば、検査粒子が凝集反応を生じるため、この凝集反応を、散乱光強度、透過光強度、吸光度などの変化量として光学的に検出することで病気の診断をすることができる。
【0003】
臨床検査における免疫検査項目では、標的物質が低濃度で存在する領域に診断上の重要なポイントをもつものが多く、標的物質が低濃度であってもその有無を判定できることが求められる。このような検出感度向上のための手段として、粒子径の大きいラテックス粒子を用いることで検出される吸光度などの変化量を大きくし、低濃度域の測定感度を向上させることが知られている。
【0004】
また、ラテックス凝集法に用いる粒子、および粒子表面に標的物質に対するリガンドを有することを特徴とする検査粒子は、標的物質以外の物質と吸着する特性、いわゆる非特異的吸着が小さいことが望まれる。非特異的吸着の小さい粒子として、表面にポリグリシジルメタクリレートが配置された粒子が知られている。この粒子の表面に配置されたポリグリシジルメタクリレートは、グリシジル基の一部が開環し、グリコールを呈することにより、非特異的吸着が低減されると考えられている。特許文献1では、スチレンとグリシジルメタクリレートの共重合粒子において、ポリグリシジルメタクリレートが配置された粒子の表面に、ポリエチレングリコール鎖を介してリガンドを化学結合させたものを、バイオセパレーションに応用する事例が開示されている。
【0005】
グリシジルメタクリレートのグリシジル基はまた、リガンドを粒子表面に化学結合するための反応性官能基としても用いることができる。リガンドの粒子表面への固定化に化学結合を用いることで、試薬を長期保存した際の、粒子表面からのリガンド脱離などの懸念が軽減される。特許文献2では、グリジジル基をカルボキシル化し、粒子表面にリガンドを化学結合するためのカルボキシ基を付与する事例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2000-351814号公報
特開2006-71297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、低濃度域の検出感度向上を目的として検討を行ったところ、特許文献1に記載されるようなスチレンとグリシジル(メタ)アクリレートの共重合粒子においては、粒子径をさらに大きくした場合、該粒子を用いた検査粒子における静置保管での粒子沈降が加速した。これは主に、比重が1より大きいグリシジル(メタ)アクリレートの配合量と粒子径の大きさの組み合わせに起因するものと予想される。
【0008】
検査機関によっては検査粒子の分散液は数週間単位で静置保存される場合があるため、分散液中で検査粒子の分散状態を維持する工夫は重要な技術課題である。保存中に粒子沈降が生じると、検査時の分注精度が落ち、正確な測定が困難となる。
【0009】
検査粒子の分散状態を維持するためには、粒子比重が重要になる。一般的に、体外診断用試薬の分散媒は水である。そのため、水の比重1.0と粒子比重の差が沈降レベルに大きく影響し、この場合、比重1.1の粒子と比重1.2の粒子を比較すると、沈降速度に2倍の差が生じる。沈降を軽減して分散安定性を維持するために、分散媒の比重や粘度を上げる成分の添加も行われているが、検出感度に影響する場合があり、特性のバランスを維持する技術が必要である。
【0010】
非特異的吸着の低減や粒子表面へのリガンドの化学結合を目的に、粒子成分としてグリシジル(メタ)アクリレートを用いることが好ましい一方で、沈降を軽減して分散安定性を維持するためには、粒子中のグリシジル(メタ)アクリレートの配合比を少なくすることが必要と考えられる。しかしながら、単純に配合比を変えると共重合体粒子表面における存在比も変わるため、結合できるリガンド量が少なくなることで検出感度に制限が生じたり、表面のヒドロキシ基が少なくなることで非特異的吸着性が顕著に悪化したりすることがある。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
キヤノン株式会社
移動体
4日前
キヤノン株式会社
トナー
4日前
キヤノン株式会社
顕微鏡
5日前
キヤノン株式会社
トナー
4日前
キヤノン株式会社
記録装置
4日前
キヤノン株式会社
現像装置
1か月前
キヤノン株式会社
清掃装置
1か月前
キヤノン株式会社
処理装置
4日前
キヤノン株式会社
撮像装置
24日前
キヤノン株式会社
現像装置
1か月前
キヤノン株式会社
現像装置
1か月前
キヤノン株式会社
撮像装置
今日
キヤノン株式会社
撮像装置
5日前
キヤノン株式会社
撮像装置
今日
キヤノン株式会社
記録装置
4日前
キヤノン株式会社
記憶装置
4日前
キヤノン株式会社
撮像装置
24日前
キヤノン株式会社
撮像装置
7日前
キヤノン株式会社
光学装置
11日前
キヤノン株式会社
通信装置
21日前
キヤノン株式会社
撮像装置
20日前
キヤノン株式会社
撮像装置
1か月前
キヤノン株式会社
記録装置
21日前
キヤノン株式会社
通信装置
1か月前
キヤノン株式会社
光走査装置
26日前
キヤノン株式会社
光走査装置
13日前
キヤノン株式会社
光学センサ
10日前
キヤノン株式会社
光電変換装置
5日前
キヤノン株式会社
冊子作製装置
20日前
キヤノン株式会社
記録素子基板
19日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
7日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
24日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
26日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
5日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
続きを見る
他の特許を見る