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公開番号2025089189
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2023204253
出願日2023-12-01
発明の名称X線検査装置
出願人株式会社イシダ
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 23/18 20180101AFI20250605BHJP(測定;試験)
要約【課題】異物の誤検出の発生を抑制できるX線検査装置を提供する。
【解決手段】X線検査装置1は、搬送部5と、X線照射部6と、X線検出部7と、X線透過画像に基づいて、物品Aに異物が含まれているか否か検査する制御部10と、を備え、制御部10は、所定の閾値を用いて、X線の減衰率が物品Aよりも低い異物が物品Aに含まれているか否かを検査する第一検査を実施し、機械学習アルゴリズムを用いて、物品Aの内部に異物が含まれているか否かを検査する第二検査を実施し、第一検査及び第二検査のそれぞれの検査結果に共通する異物が物品Aに含まれている場合に、物品Aに異物が含まれていると判定する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項１】
物品を搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送される前記物品にＸ線を照射するＸ線照射部と、
前記Ｘ線照射部によって照射されて前記物品を透過したＸ線を検出するＸ線検出部と、
前記Ｘ線検出部により検出されたＸ線に基づいて、Ｘ線透過画像を生成するＸ線透過画像生成部と、
前記Ｘ線透過画像生成部によって生成された前記Ｘ線透過画像に基づいて、前記物品に異物が含まれているか否か検査する検査部と、を備え、
前記検査部は、
所定の閾値を用いて、前記Ｘ線の減衰率が前記物品よりも低い前記異物が前記物品に含まれているか否かを検査する第一検査を実施し、
機械学習アルゴリズムを用いて、前記物品の内部に前記異物が含まれているか否かを検査する第二検査を実施し、
前記第一検査及び前記第二検査のそれぞれの検査結果に共通する前記異物が前記物品に含まれている場合に、前記物品に前記異物が含まれていると判定する、Ｘ線検査装置。
続きを表示（約 550 文字）【請求項２】
前記検査部は、前記第一検査及び前記第二検査の少なくとも一方の検査結果において前記物品に前記異物が含まれていると判定した場合、前記Ｘ線透過画像において前記異物が占める領域に基づいて、前記物品に異物が含まれるか否かを判定する、請求項１に記載のＸ線検査装置。
【請求項３】
前記Ｘ線検出部は、前記物品を透過した第一エネルギー帯の前記Ｘ線、及び、前記物品を透過した第二エネルギー帯の前記Ｘ線を検出し、
前記Ｘ線透過画像生成部は、前記第一エネルギー帯の前記Ｘ線に基づく前記Ｘ線透過画像及び前記第二エネルギー帯の前記Ｘ線に基づく前記Ｘ線透過画像を生成し、
前記検査部は、前記Ｘ線透過画像生成部によって生成された複数の前記Ｘ線透過画像の差分画像に基づいて、前記物品に異物が含まれているか否かを判定する、請求項１又は２に記載のＸ線検査装置。
【請求項４】
前記検査部は、前記Ｘ線の減衰率が前記物品よりも低い前記異物が含まれる画像に基づいて機械学習された学習済みモデルを用いて第二検査を実施する、請求項１又は２に記載のＸ線検査装置。
【請求項５】
前記異物は、前記物品よりも比重が小さい、請求項１又は２に記載のＸ線検査装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、Ｘ線検査装置に関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
Ｘ線検査装置は、物品を搬送する搬送部と、搬送部によって搬送される物品にＸ線を照射するＸ線照射部と、物品を透過したＸ線を検出するＸ線検出部と、Ｘ線検出部により検出されるＸ線からＸ線透過画像を生成し、Ｘ線透過画像に基づいて物品の検査を行う検査部と、を備える（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
国際公開第２００６／００１１０７号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
Ｘ線検査装置では、物品の内部に含まれる樹脂等の異物を異常として判定する検査が求められている。Ｘ線検査装置では、機械学習アルゴリズム（学習済みモデル）を用いて当該異物の検査を行う場合、物品の内部に形成されている空洞（空隙）と異物との区別が難しいため、異常ではない空洞を異常として判定し、良品を不良品として誤検出するおそれがある。また、Ｘ線検査装置では、画像処理（エネルギー分析）によって上記異物の検査を行う場合、感度を高めようとするとノイズ等を異物として判定し、良品を不良品として誤検出するおそれがある。
【０００５】
本発明の一側面は、異物の誤検出の発生を抑制できるＸ線検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
（１）本発明の一側面に係るＸ線検査装置は、物品を搬送する搬送部と、搬送部によって搬送される物品にＸ線を照射するＸ線照射部と、Ｘ線照射部によって照射されて物品を透過したＸ線を検出するＸ線検出部と、Ｘ線検出部により検出されたＸ線に基づいて、Ｘ線透過画像を生成するＸ線透過画像生成部と、Ｘ線透過画像生成部によって生成されたＸ線透過画像に基づいて、物品に異物が含まれているか否か検査する検査部と、を備え、検査部は、所定の閾値を用いて、Ｘ線の減衰率が物品よりも低い異物が物品に含まれているか否かを検査する第一検査を実施し、機械学習アルゴリズムを用いて、物品の内部に異物が含まれているか否かを検査する第二検査を実施し、第一検査及び第二検査のそれぞれの検査結果に共通する異物が物品に含まれている場合に、物品に異物が含まれていると判定する。
【０００７】
本発明の一側面に係るＸ線検査装置では、検査部は、第一検査及び第二検査のそれぞれの検査結果に共通する異物が物品に含まれている場合に、物品に異物が含まれていると判定する。これにより、Ｘ線検査装置では、二つの検査結果を利用することにより、例えば、第二検査において空洞を異物として判定した場合であっても、第一検査において異物を含まないと判定した場合には、物品に異物が含まれていると判定しない。したがって、Ｘ線検査装置では、異物の誤検出の発生を抑制できる。
【０００８】
（２）上記（１）のＸ線検査装置において、検査部は、第一検査及び第二検査の少なくとも一方の検査結果において物品に異物が含まれていると判定した場合、Ｘ線透過画像において異物が占める領域に基づいて、物品に異物が含まれるか否かを判定してもよい。第一検査において、感度を高めようとすると、微小なノイズの影響が大きくなり、誤検出をするおそれがある。そこで、検査部は、Ｘ線透過画像において異物が占める領域に基づいて、物品に異物が含まれるか否かを判定する。これにより、Ｘ線検査装置では、微小なノイズを排除できる。そのため、Ｘ線検査装置では、検出精度の向上を図りつつ、誤検出の発生を抑制できる。
【０００９】
（３）上記（１）又は（２）のＸ線検査装置において、Ｘ線検出部は、物品を透過した第一エネルギー帯のＸ線、及び、物品を透過した第二エネルギー帯のＸ線を検出し、Ｘ線透過画像生成部は、第一エネルギー帯のＸ線に基づくＸ線透過画像及び第二エネルギー帯のＸ線に基づくＸ線透過画像を生成し、検査部は、Ｘ線透過画像生成部によって生成された複数のＸ線透過画像の差分画像に基づいて、物品に異物が含まれているか否かを判定してもよい。この構成では、二つの異なるエネルギー帯に基づく複数のＸ線透過画像の差分画像を使用するため、異物をより一層精度良く検出できる。
【００１０】
（４）上記（１）～（３）のいずれか一つのＸ線検査装置において、検査部は、Ｘ線の減衰率が物品よりも低い異物が含まれる画像に基づいて機械学習された学習済みモデルを用いて第二検査を実施してもよい。この構成では、物品の内部に存在する樹脂等の異物を精度良く検出することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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