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公開番号2025086368
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-09
出願番号2023200281
出願日2023-11-28
発明の名称耕耘作業機
出願人三菱マヒンドラ農機株式会社
代理人
主分類A01B 49/02 20060101AFI20250602BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】田畑の土壌の耕起や耕起した土塊の砕土を行うディスクやこのディスクの補助を行うチゼル等の作業機フレームへの取り付けを簡素化しながら、チゼル等の取付形態を見直すことによって、作業機フレームの重量削減を図り、また、圃場(土壌)状態に対する適応性にも優れたコンパクトな耕耘作業機を提供する。
【解決手段】作業機フレームのメンバーとなす前後のツールフレームを、作業方向に直交する左右方向に長尺な角パイプを用いて夫々形成する一方、多数の耕耘ユニットは、左右方向に長尺な角パイプに取り付けるためのブラケットを各々備え、このブラケットに設けるクランプを角パイプに抱持させてボルトにより締着することによって、耕耘ユニットを前側や後側のツールフレームの任意の位置に単独で着脱自在に設ける
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
トラクタの後部に設ける三点リンクに取り付ける結合部を自らの前部に備える作業機フレームに、ディスクやチゼル等の耕耘ユニットを多数設けて、田畑の土壌を耕起又は砕土する耕耘作業機において、前記作業機フレームのメンバーとなす前後のツールフレームを、作業方向に直交する左右方向に長尺な角パイプを用いて夫々形成する一方、前記多数の耕耘ユニットは、前記左右方向に長尺な角パイプに取り付けるためのブラケットを各々備え、このブラケットに設けるクランプを角パイプに抱持させてボルトにより締着することによって、前記耕耘ユニットを前側や後側のツールフレームの任意の位置に単独で着脱自在に設けることを特徴とする耕耘作業機。
続きを表示（約 570 文字）【請求項２】
前記ツールフレームに設けるディスクユニットは、ディスクを下部に回転自在に設けるディスクアームを弾機を介して取り付けるブラケットを備えて構成することを特徴とする請求項１に記載の耕耘作業機。
【請求項３】
前記ツールフレームに設けるチゼルユニットは、シャンクの下部に設ける砕土刃を上下調節自在に設けるブラケットを備えて構成することを特徴する請求項１に記載の耕耘作業機。
【請求項４】
前記前側と後側のツールフレームに多数のディスクユニットのブラケットを左右方向に所定のピッチで並べて設けると共に、前記前側のツールフレームか後側のツールフレーム、或いは前側と後側のツールフレームにチゼルユニットのブラケットを、前記ディスクユニットの隣り合うブラケットの間に位置させて設けることを特徴とする請求項１に記載の耕耘作業機。
【請求項５】
前記ディスクユニット又はチゼルユニットをツールフレームから取り外した後、上下反転させてツールフレームに設けることを特徴とする請求項２又は請求項３に記載の耕耘作業機。
【請求項６】
前記前側と後側のツールフレームに多数のディスクユニットと数体のチゼルユニットを振り分けて設けることを特徴とする請求項１に記載の耕耘作業機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、トラクタの三点リンクに連結して圃場を耕耘する耕耘作業機に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
農作物を栽培する田畑の土壌は、作物の生育中に人や農業機械等に踏みつけられたり雨に打たれたりするから、その表層部が硬く固まってしまうことが往々にしてある。また、作物を収穫した後の刈り株が土壌に残ったり、土壌表面（地表）に作物の茎や葉等の作物残渣が残存したり、堆肥が散布されたり、或いは何も対策しなければ雑草がはびこる。
【０００３】
そのため、このような圃場に播種や苗の植付けを行う場合には、先ず硬く締まった土壌を掘り返したり土を反転させて耕す（耕起）ことによって、刈り株、作物残渣、雑草、堆肥などを土中に埋め込んで播種や移植作業の障害とならないようにする。また、耕起した土塊を適切な大きさに砕いて土壌を膨軟にする（砕土）ことによって、土壌の通気性や通水性を良好にして作物の生育に適合する土壌環境を整える必要がある。
【０００４】
そして、この土壌の耕起や砕土などの耕耘作業を人手に依らず作業機を用いて行う場合には、プラウ等の耕起作業機を用いて土壌の反転耕を行った後に、ディスクハローやカルチベータなどの砕土や中耕を担う作業機を用いて土塊を砕いて凹凸を無くして均平にすることが行われている。また、プラウで反転耕を行って次に作業機をディスクハロー等に取り代えて砕土耕を行うといった煩わしさや、プラウによる深耕を嫌う場合には、ロータリ耕耘装置を用いることが一般的に行われている。
【０００５】
しかし、ここでロータリ耕耘装置は、トラクタに搭載するエンジンの動力によって耕耘爪を回転させて、土壌を砕きながら攪拌して圃場を耕すものであるから、土壌の砕土性に優れてはいるものの、撹拌に伴う耕耘負荷の増大によってトラクタの車速を上げた高速耕耘作業が困難であって、作業者は低速で長時間にわたる耕耘作業を強いられて作業能率が悪く、また、燃料代も多くかかるという問題がある。
【０００６】
一方、前述のディスクハローは、トラクタに搭載するエンジンの動力を使わずに作業機の重量を利用して、皿状の円盤（ディスク）を地面に突き刺し、これをトラクタで牽引することで土や切り株等を切り裂く（切断破壊する）ものであるため、プラウのように土をひっくり返したり、ロータリ耕耘装置のように土を撹拌しないので、耕耘負荷を最小限に抑えて高速作業が可能となり、作業時間の短縮による労働生産性の向上や燃料代の節約といった利点がある。
【０００７】
そこで、係る有利性に鑑みて昨今、これまで砕土耕を担う作業機として主に畑で使用されていたディスクハローを、水田や水田転換畑の粗起し等を行う耕耘作業機として用いることが注目されている。但し、ディスクハローは、広大な農地で大規模農業が行われる海外で開発された作業機であるので、農地面積が狭く集約農業を行う国内にあっては、海外から輸入する作業機が大き過ぎて狭い圃場での取り扱いが悪かったり、各地の土壌に対する適応性に問題があったり、その改良の余地が残されている。
【０００８】
なお、国内におけるディスクハローを使用した耕耘作業機の特許出願はあまり多くはないが、古くから出願されており、例えば、トラクタの油圧三点リンクヒッチに連結する方形フレームに前部デスクハロー、カルチベータ、後部デスクハロー、ケージローラを備える複合作業機（特許文献１参照）や、心土作溝犂体、ディスクプラウ列、砕土鎮圧用ローラを備える耕耘作業機（特許文献２参照）などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００９】
特開２００３－２２５００３号公報
特開２００７－６８５２８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１０】
前述のように田畑の粗起し等の耕耘作業にディスクハローを用いると、高速耕耘作業によって作業能率を向上させることができると共に、燃料を節約して大幅な経費削減に繋げることができる。また、ディスクハローの牽引車として比較的安価な小型や中型のトラクタを用いれば、農地面積が狭い田畑であっても取扱性がよいことから、このトラクタの後部に設ける三点リンクに連結するディスクハロー型の耕耘作業機の開発を行う。
（【００１１】以降は省略されています）

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