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公開番号
2025094387
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2023209865
出願日
2023-12-13
発明の名称
親水性多孔質フィルムおよび、その製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B01D
71/26 20060101AFI20250618BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】
本発明は、表面が均一に親水性であり、液体フィルターとして使用した際に高い透水性が得られる、親水性多孔質フィルムを提供せんとするものである。
【解決手段】
主構成材料が樹脂である親水性多孔質フィルムであり、前記樹脂は、主成分としてポリオレフィンを含有し、前記樹脂は、ヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも何れか一方を含む親水基とアミノ基とを備える、親水性多孔質フィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
主構成材料が樹脂である親水性多孔質フィルムであり、
前記樹脂は、主成分としてポリオレフィンを含有し、
前記樹脂は、ヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも何れか一方を含む親水基とアミノ基とを備える、親水性多孔質フィルム。
続きを表示(約 490 文字)
【請求項2】
前記親水性多孔質フィルムは、炭素原子の濃度に対する酸素原子の濃度の比である酸素原子の濃度/炭素原子の濃度(O/C)が0.05~0.20でありかつ、炭素原子の濃度に対する窒素原子の濃度の比である窒素原子の濃度/炭素原子の濃度(N/C)が0.01~0.10である、請求項1に記載の親水性多孔質フィルム。
【請求項3】
平均細孔径が0.01μm以上0.10μm以下である、請求項1に記載の親水性多孔質フィルム。
【請求項4】
ポリオレフィン多孔質フィルムをフッ素と酸素の混合ガスに晒す工程I、前記ポリオレフィン多孔質フィルムを大気に晒す工程II、および、前記ポリオレフィン多孔質フィルムを1級アミノ基、2級アミノ基、および3級アミノ基からなる群から選ばれる1つ以上の官能基を有する化合物ならびに4級アンモニウム塩の少なくとも一方を含む水溶液に浸漬する工程IIIをこの順に含む、(1)から(3)のいずれかの親水性多孔質フィルムの製造方法である。
【請求項5】
請求項1に記載の親水性多孔質フィルムを備えた液体濾過フィルター。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、親水性多孔質フィルムおよび、その製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンを始めとする電子機器の進化とともに、最先端半導体デバイス製造に対する要求は益々厳しくなっている。近年の各種ウェハー欠陥検査装置の技術進歩も著しく、これまで検出することのできなかった微小な欠陥が検出されるようになった。これに伴い、欠陥低減に対するフィルターの役割がさらに重要になっている。
【0003】
現在、半導体製造におけるリソグラフィ工程のフォトレジスト用濾過フィルターとしてナイロンフィルターが使用されている。ナイロンフィルターは親水基を有することからフォトレジスト中の難溶解性成分を効果的に吸着除去可能である。また、正のゼータ電位を示すことから、静電的な引力によって孔径よりも小さいアニオン微粒子を捕集することが可能であるという特徴を持つ。しかし、ナイロンは10nm程度の微小な不純物を除去できる孔径を持った濾材を作りにくいという課題がある。そのため、ナイロンフィルターに代わり近年のハイレベルな要求を満たす、より細かい不純物を捕集可能な濾材の開発が期待されている。一方、ポリオレフィン多孔質フィルムは、優れた機械強度と耐薬品性に加え、10nm程度の微小な不純物を除去可能な低孔径の細孔を有する多孔質フィルムの作製が可能である。また、親水化されたポリオレフィン多孔質フィルムは親水性や吸水性を備えているため、水の吸収や保持、拡散、透過等を行う機器への使用が期待されている。ポリオレフィン多孔質フィルムに親水基を導入する親水化処理方法として、例えば、フッ素および酸素の混合ガス雰囲気下にポリオレフィン多孔質フィルムを曝露し親水化させる方法が特許文献1および2に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-87919号公報
特開平7-246322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1および2に記載の直接フッ素化によるポリエチレン多孔質フィルムの親水化方法は、親水基の導入が大気中の水分によって行われるため、空気が接触し難い孔壁面の親水性が不十分なものとなり、液体フィルター用濾過膜として使用した際に十分な透水性が得られない。また、上記の親水化されたポリエチレン多孔質フィルムでは、ゼータ電位が負になると推測されるため、アニオン微粒子の捕集効果が得られないとの課題がある。
【0006】
そこで、本発明はかかる課題に鑑み、親水基としてヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも何れか一方を備え、親水性多孔質フィルムの表面および孔の壁面が親水性であり、液体フィルター用濾過膜として使用した際に充分な透水性を示す、さらに、アミノ基を備えることからフィルム表面のゼータ電位がプラスとなり、アニオン微粒子の捕集効果を備える親水性多孔質フィルムを提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような特徴を有する。すなわち、
(1)主構成材料が樹脂である親水性多孔質フィルムであり、前記樹脂は、主成分としてポリオレフィンを含有し、前記樹脂は、ヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも何れか一方を含む親水基とアミノ基とを備える、親水性多孔質フィルムである。
(2)上記の親水性多孔質フィルムは、炭素原子の濃度に対する酸素原子の濃度の比である酸素原子の濃度/炭素原子の濃度(O/C)が0.05~0.20であり、炭素原子の濃度に対する窒素原子の濃度の比である窒素原子の濃度/炭素原子の濃度(N/C)が0.01~0.10であることが好ましい。
(3)上記の親水性多孔質フィルムは、平均細孔径が0.01μm以上0.1μm以下であることが好ましい。
また、上記の親水性多孔質フィルムの製造方法は以下のものが好適に採用される。
(4)ポリオレフィン多孔質フィルムをフッ素と酸素の混合ガスに晒す工程I、前記ポリオレフィン多孔質フィルムを大気に晒す工程II、および、前記ポリオレフィン多孔質フィルムを1級アミノ基、2級アミノ基、および3級アミノ基からなる群から選ばれる1つ以上の官能基を有する化合物ならびに4級アンモニウム塩の少なくとも一方を含む水溶液に浸漬する工程IIIをこの順に含む、(1)から(3)のいずれかの親水性多孔質フィルムの製造方法である。
また、上記の親水性多孔質フィルムは、以下のものに好適に用いられる。
(5)上記の親水性多孔質フィルムを備えた液体濾過フィルターである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、親水基としてヒドロキシ基およびカルボキシ基を備え、親水性多孔質フィルムの表面および孔壁面が親水性であることから、液体フィルター用濾過膜として使用した際に充分な透水性を示す。さらに、アミノ基を備えることからフィルム表面のゼータ電位がプラスとなり、フィルターとして利用した際にアニオン微粒子を捕集可能な親水性多孔質フィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の一実施形態の親水性多孔質フィルムの構成を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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