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公開番号2025086938
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201218
出願日2023-11-29
発明の名称織編物、衣類及び織編物の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D03D 15/43 20210101AFI20250603BHJP(織成)
要約【課題】通気性やムラ感、柔らかさに優れた織編物、衣類及び織編物の製造方法を提供すること。
【解決手段】マルチフィラメントを少なくとも一部に含む織編物であって、
前記マルチフィラメントが熱可塑性樹脂Aを含み、長手方向に沿って太部と細部を交互に有し、撚り方向が混在しており、
太さの変動係数(CV)が5~30%であり、
前記マルチフィラメントを構成する単糸の融着部の比率が5%以下である、織編物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
マルチフィラメントを少なくとも一部に含む織編物であって、
前記マルチフィラメントが熱可塑性樹脂Aを含み、
長手方向に沿って太部と細部を交互に有し、撚り方向が混在しており、
太さの変動係数(CV)が5~30%であり、
前記マルチフィラメントを構成する単糸の融着部の比率が5%以下である、織編物。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記太部におけるL*の変動係数(CV)が5~20%である、請求項1に記載の織編物。
【請求項3】
前記マルチフィラメントの強度が1.5cN/dtex以上である、請求項1又は2に記載の織編物。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の織編物を少なくとも一部に含む、衣類。
【請求項5】
単糸の内層が熱可塑性樹脂A、表層が熱可塑性樹脂Bであり、Tpm

≦Tpm

-15(℃)である元糸を式(1)の条件で延伸する工程、
得られた延伸後の元糸を式(2)のヒーター条件で融着仮撚する工程、
得られた糸束を用いて製編織する工程、
前記熱可塑性樹脂Bを溶出する工程を含む、請求項1又は2に記載の織編物の製造方法。
式(1):NDR×0.75≦DR1≦NDR×0.95
式(2):Tpm

-50≦H1≦Tpm

-20 (℃)
(NDR:自然延伸倍率、DR1:ピン延伸倍率、Tpm

:熱可塑性樹脂Aの融点、Tpm

:熱可塑性樹脂Bの融点、H1:第1ヒーター温度)
【請求項6】
前記延伸する工程において、2以上の元糸をそれぞれ式(1)の条件で延伸した後、
融着仮撚する工程の前に、インターレースによって合糸する工程を含む、請求項1又は2に記載の織編物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、織編物、衣類及び織編物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
通気性やムラ感が特徴である麻素材の中でもリネンは柔らかさが特徴の素材である。一方で麻素材はシワになりやすいため麻調の合繊繊維素材が求められている。
【0003】
これまで通気性やムラ感を有する合繊繊維素材として、例えば特許文献1に開示されるような、長手方向に撚り方向が変化する非融着加工糸が提案されている。これにより部分的な収束部により織編物に空隙が生じて通気性が向上し、非融着加工糸であるため柔らかさが得られ、また撚り方向が変化するため形態的なムラ感が得られる。
【0004】
また、特許文献2には実撚部と捲縮部が長手方向に交互に存在し、該実撚部の繊度が該仮撚加工糸の平均繊度の1.1倍以上、且つ、捲縮部の繊度が該仮撚加工糸の平均繊度の0.93倍以下であることを特徴とする仮撚加工糸が提案されている。これによって特許文献1と同様に通気性が向上し、また繊度差に応じて染着差が生じるため色味のムラ感が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-77528号公報
特開2001-329441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されるような技術は通気性や柔らかさを有するものの、色のムラ感は撚り密度の変化のみに起因するものであり単調な色調になるという課題がある。
【0007】
また、特許文献2に開示される技術は実撚部と捲縮部が長手方向に交互に存在することで糸条が部分的に収束し、さらに糸条の繊度差を有するため、通気性やムラ感には優れるものの、融着部を有するため柔らかさを得ることができないという課題がある。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、通気性やムラ感、柔らかさに優れた織編物、衣類及び織編物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は下記の構成を有する。
[1]マルチフィラメントを少なくとも一部に含む織編物であって、
前記マルチフィラメントが熱可塑性樹脂Aを含み、
長手方向に沿って太部と細部を交互に有し、撚り方向が混在しており、
太さの変動係数(CV)が5~30%であり、
前記マルチフィラメントを構成する単糸の融着部の比率が5%以下である、織編物。
[2]前記太部におけるL*の変動係数(CV)が5~20%である、[1]に記載の織編物。
[3]前記マルチフィラメントの強度が1.5cN/dtex以上である、[1]又は[2]に記載の織編物。
[4][1]~[3]のいずれか[2]に記載の織編物を少なくとも一部に含む、衣類。
[5]単糸の内層が熱可塑性樹脂A、表層が熱可塑性樹脂Bであり、Tpm

≦Tpm

-15(℃)である元糸を式(1)の条件で延伸する工程、
得られた延伸後の元糸を式(2)のヒーター条件で融着仮撚する工程、
得られた糸束を用いて製編織する工程、
前記熱可塑性樹脂Bを溶出する工程を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の織編物の製造方法。
式(1):NDR×0.75≦DR1≦NDR×0.95
式(2):Tpm

-50≦H1≦Tpm

-20 (℃)
(NDR:自然延伸倍率、DR1:ピン延伸倍率、Tpm

:熱可塑性樹脂Aの融点、Tpm

:熱可塑性樹脂Bの融点、H1:第1ヒーター温度)
[6]前記延伸する工程において、2以上の元糸をそれぞれ式(1)の条件で延伸した後、融着仮撚する工程の前に、インターレースによって合糸する工程を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の織編物の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、通気性やムラ感、柔らかさに優れた織編物が得られる。特に、本発明の織編物を用いた衣類は、ファッション衣料として着用されるアイテム、例えば、ジャケット、ボトムス、シャツ、ストール等の衣類に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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