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公開番号
2025074449
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-14
出願番号
2023185248
出願日
2023-10-30
発明の名称
半導体モールド用離型フィルム
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B29C
33/68 20060101AFI20250507BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】ニードル、レーザー等による良好な穴あけ性およびモールド金型ガイドピン部分のフィルム隆起を抑制することができる半導体モールド用離型フィルムを提供する。
【解決手段】曲げ剛性が10×10
-3
(N・mm
2
)以上150×10
-3
(N・mm
2
)以下である半導体モールド用離型フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
曲げ剛性が10×10
-3
(N・mm
2
)以上150×10
-3
(N・mm
2
)以下である半導体モールド用離型フィルム。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
酸素透過率が1(cc/m
2
/day)以上1000(cc/m
2
/day)以下である請求項1に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項3】
少なくとも離型層、基材フィルムをこの順で積層した構成である請求項1または2に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項4】
前記基材フィルムがポリエステル樹脂を主たる構成成分とする、請求項3に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項5】
前記ポリエステル樹脂がシクロヘキサンジメタノール残基、1,4-ブタンジオール残基、もしくは1,3-プロパンジオール残基をジオール成分のうち0.5mol%以上、20mol%以下含有する請求項4に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項6】
前記基材フィルムがポリアルキレングリコールを0.1質量%以上、3.0質量%以下含有する請求項4または5に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項7】
前記ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールである請求項6に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項8】
前記ポリエステル樹脂が、ジカルボン酸成分のうちイソフタル酸残基を0.5mol%以上、20mol%以下含有する請求項4または5に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項9】
前記離型層が熱硬化型の長鎖アルキル系の組成物である請求項3または4に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項10】
170℃加熱後の前記離型層の31Bテープ剥離力が1.0N/mm以下である請求項3または4に記載の半導体モールド用離型フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体モールド加工に用いられる離型フィルムに関するものであり、特に半導体モールド装置の金型とシリコンウェハ下部との間に配置される離型フィルムとして好適に用いることができる。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体チップは、光、熱、水分、物理的な衝撃等の外乱からの保護を目的として樹脂で封止され、パッケージと呼ばれる成型品として基板上に実装される。半導体チップの封止には、エポキシ樹脂等の硬化性樹脂が用いられる。半導体チップの封止方法としては、いわゆるトランスファーモールド(トランスファー成型)加工法またはコンプレッションモールド(圧縮成型)加工法が知られているが、近年、半導体ウェハの大面積化やパッケージの薄型化、入力端子を多くするため多ピン化といった形状のトレンドを背景にコンプレッションモールド法の導入が進んでいる。
【0003】
コンプレッションモールド加工法は、溶融した封止樹脂を加熱状態で金型が上下することで圧縮、硬化する工法であり、ウェハーレベルチップサイズパッケージ(WL-CSP)と呼ばれる超小型パッケージ技術の製造方法として用いられている。この際、金型と封止樹脂との離型性を担保するため、離型フィルムを挿入する方法が一般的である。離型フィルムとしては、離型性と耐熱性、金型形状への追従性に優れるエチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)のフィルムが広く用いられてきたが、硬化性のモールド樹脂から発生するガスの透過性が高く、金型を汚染しやすいことから、ポリエステルを中心としたガス透過性が低い材料の検討が行われている(特許文献1、2)。
【0004】
ポリエステルフィルムのなかでも、寸法安定性に優れるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを基材とする離型フィルムの場合、基材フィルムとは別に離型層を設ける必要があり、また意匠性付与のため離型層に粒子などの凹凸付与成分を添加させる手段がしばしば用いられている(特許文献3)。
【0005】
また、近年ではパッケージの入力端子を配置する領域を広げるため、パッケージサイズがチップサイズよりも大きくなるファンアウトウェハーレベルパッケージ(FO-WLP)技術が拡大している。図1にFO-WLPを製造するフェイスアップ方式コンプレッションモールド工程の模式図を示すが、フルモールドされることによって金型の端部までモールド樹脂が行き届くため、ウェハ下側の端部はモールド樹脂によって汚染されてしまう。これを防止するためシリコンウェハの下側にも離型フィルムが配置されることがある。
【0006】
これら工程ではシリコンウェハと金型を固定するため、吸引孔から吸引を行っている。このため離型フィルムは吸引孔を塞がないように予めニードルやレーザー等によって穴あけされることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2002-158242号公報
特開2016-92272号公報
特開2016-92271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1~3に記載されたポリエステル系の離型フィルムを半導体モールド用離型フィルムとして用いた場合、フィルムの剛性が高すぎることによってガイドピンに位置するフィルムがテント状に隆起し、フィルム周辺部のモールド樹脂を押し上げてしまい、樹脂の肉厚が薄くなってしまう不具合が生じてしまう場合があることや、モールド樹脂がシリコンウェハ等の裏側に回ってしまう場合があることがわかった。また、炭酸ガスレーザーやニードル等で穴あけをする際、高い剛性に起因してフィルムの穴あけ加工がしにくくなり、バリの発生などによるフィルム屑による汚染やシリコンウェハの固定がしづらくなる不具合が生じることもわかった。
【0009】
そこで、本発明の課題はニードル等による良好な穴あけ性およびガイドピン部分のフィルム隆起を抑制することができる半導体モールド用離型フィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の半導体モールド用離型フィルムの好ましい一態様は以下の構成をとる。
(1)曲げ剛性が10×10
-3
(N・mm
2
)以上150×10
-3
(N・mm
2
)以下である半導体モールド用離型フィルム。
(2)酸素透過率が1(cc/m
2
/day)以上1000(cc/m
2
/day)以下である(1)に記載の半導体モールド用離型フィルム。
(3)少なくとも離型層、基材フィルムをこの順で積層した構成である(1)または(2)に記載の半導体モールド用離型フィルム。
(4)前記基材フィルムがポリエステル樹脂を主たる構成成分とする(3)に記載の半導体モールド用離型フィルム。
(5)前記ポリエステル樹脂がシクロヘキサンジメタノール残基、1,4-ブタンジオール残基、もしくは1,3-プロパンジオール残基をジオール成分のうち0.5mol%以上、20mol%以下含有する(4)に記載の半導体モールド用離型フィルム。
(6)前記基材フィルムがポリアルキレングリコールを0.1質量%以上、3.0質量%以下含有する(4)または(5)に記載の半導体モールド用離型フィルム。
(7)前記ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールである(6)に記載の半導体モールド用離型フィルム。
(8)前記ポリエステル樹脂が、ジカルボン酸成分のうちイソフタル酸残基を0.5mol%以上、20mol%以下含有する(4)~(7)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(9)前記離型層が熱硬化型の長鎖アルキル系の組成物である(3)~(8)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(10)170℃加熱後の前記離型層の31Bテープ剥離力が1.0N/mm以下である(3)~(9)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(11)突き刺し強度が2N以上6N以下である(1)~(10)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(12)長手方向および幅方向のヤング率がいずれも1.5GPa以上3.0GPa以下である(1)~(11)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(13)最大径が0.1mmを超え20.0mm以下の貫通孔を貫通孔αとしたときに、貫通孔αを有する(1)~(12)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(14)半導体モールド用離型フィルムの離型層面同士を擦り合わせて動摩擦係数を測定した際の縦軸を荷重、横軸を変位とするチャート図において、接触面間の相対ずれ運動を開始した点をD
0
、D
0
から60mm移動した点をD
60
、D
0
とD
60
の間における最大荷重をFD
max
(g)、D
0
とD
60
の間における最小荷重をFD
min
(g)、FD
max
(g)とFD
min
(g)との差をΔFD(g)としたときに、ΔFD(g)が0.1g以上200g以下である(13)に記載の半導体モールド用離型フィルム。
(15)モールド方式がコンプレッション方式である(1)~(14)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(16)半導体モールド装置の金型と半導体下部との間に配置される(1)~(15)に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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