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公開番号2025094545
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023210164
出願日2023-12-13
発明の名称セメント系組成物の充填システム及び、充填方法
出願人株式会社大林組
代理人弁理士法人プロスペック特許事務所,個人
主分類E04G 21/02 20060101AFI20250618BHJP(建築物)
要約【課題】セメント系組成物を型枠内に効率的に充填する。
【解決手段】充填システム10は、ポンプ装置80と、セメント系組成物を流通させる圧送用配管20と、充填口41Aからセメント系組成物が充填される型枠40と、充填時に充填口41Aを開放する開状態となり、充填が完了すると充填口41Aを閉塞する閉状態に切り替えられる開閉手段50と、型枠40内の一端部上側の空間と外部とを連通させる第1連通部46Aを有しており、空気を流出させる連通状態において、第1連通部46Aからセメント系組成物が流出し始めると遮断状態に切り替えられる第1連通遮断手段43と、型枠40内の他端部上側の空間と外部とを連通させる第2連通部46Aを有しており、空気を流出させる連通状態において、第2連通部46Aからセメント系組成物が流出し始めると遮断状態に切り替えられる第2連通遮断手段44とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
セメント系組成物の充填システムであって、
前記セメント系組成物を圧送するポンプ装置と、
前記ポンプ装置から圧送される前記セメント系組成物を流通させる圧送用配管と、
前記圧送用配管から充填口を介して前記セメント系組成物が充填される型枠と、
前記セメント系組成物の充填時に前記充填口を開放する開状態となり、前記セメント系組成物の充填が完了すると前記充填口を閉塞する閉状態に切り替えられる開閉手段と、
前記型枠内の一端部上側の空間と外部とを連通させる第1連通部を有しており、前記型枠内の空気を前記第1連通部から外部に流出させる連通状態において、前記セメント系組成物の充填に伴い、前記第1連通部から前記セメント系組成物が流出し始めると、前記第1連通部からの前記セメント系組成物の流出を遮断する遮断状態に切り替えられる第1連通遮断手段と、
前記型枠内の他端部上側の空間と外部とを連通させる第2連通部を有しており、前記型枠内の空気を前記第2連通部から外部に流出させる連通状態において、前記セメント系組成物の充填に伴い、前記第2連通部から前記セメント系組成物が流出し始めると、前記第2連通部からの前記セメント系組成物の流出を遮断する遮断状態に切り替えられる第2連通遮断手段と、を備える
ことを特徴とする充填システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の充填システムであって、
前記第1連通遮断手段は、前記型枠の一端部上側に開口する前記第1連通部としての第1窓部と、前記第1窓部を開閉可能な第1窓開閉手段と、を備えており、
前記第2連通遮断手段は、前記型枠の他端部上側に開口する前記第2連通部としての第2窓部と、前記第2窓部を開閉可能な第2窓開閉手段と、を備えている
ことを特徴とする充填システム。
【請求項3】
請求項1に記載の充填システムであって、
前記型枠の一端部及び他端部の少なくとも一方が打継部になる場合、該打継部となる側の前記第1連通部又は前記第2連通部が、一方の開口を前記型枠内の端部上側に位置させるとともに、他方の開口を前記型枠の外側に位置させた筒状のパイプ部材によって構成される
ことを特徴とする充填システム。
【請求項4】
請求項1に記載の充填システムであって、
前記圧送用配管内の圧力及び、又は前記型枠内の圧力を計測する圧力センサと、
前記圧力センサの計測結果を表示する表示装置と、をさらに備えている
ことを特徴とする充填システム。
【請求項5】
請求項1に記載の充填システムを用いたセメント系組成物の充填方法であって、
前記開閉手段を開状態にし、且つ、前記第1連通遮断手段及び、前記第2連通遮断手段を連通状態にして、前記ポンプ装置を稼働させることにより、前記セメント系組成物の前記型枠内への充填を開始する第1工程と、
前記第1連通遮断手段又は前記第2連通遮断手段のうち、前記セメント系組成物が流出し始めた側を遮断状態に切り替える第2工程と、
前記第2工程にて遮断状態に切り替えなかった前記第1連通遮断手段又は前記第2連通遮断手段から前記セメント系組成物が流出し始めると、前記ポンプ装置の稼働を一旦停止する第3工程と、
前記第2工程にて遮断状態に切り替えなかった前記第1連通遮断手段又は前記第2連通遮断手段を遮断状態に切り替えるとともに、前記ポンプ装置を再稼働させる第4工程と、
前記ポンプ装置の再稼働により、前記型枠内の圧力が所定圧まで上昇すると、前記ポンプ装置を停止するとともに、前記開閉手段を閉状態に切り替える第5工程と、を含む
ことを特徴とする充填方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、セメント系組成物の充填システム及び、充填方法に関し、特に繊維補強セメント系組成物の充填に好適な技術に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1,2には、プレキャストコンクリート床版間の目地部の型枠内に高強度繊維補強コンクリートを充填することにより、プレキャストコンクリート床版を互いに接合するようにした技術が開示されている。また、特許文献3には、高強度繊維補強コンクリートをコンクリートポンプにより圧送して型枠内に充填するようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-120003号公報
特開2023-132784号公報
特開2011-046175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高強度繊維補強コンクリート等のセメント系組成物が充填される型枠は、セメント系組成物の漏出を防止するために密閉性が高められている。しかしながら、型枠の密閉性が高すぎると、充填時に型枠の端部(例えば、妻部)において、空気の逃げ場がなくなることにより、充填不良が生じるといった課題がある。また、コンクリートポンプによる圧送時に、セメント系組成物にエントラップドエアが混入して気泡同士が結合することにより、硬化後のセメント系組成物に大きな空気孔が残ってしまう課題もある。また、空気の混入等を防止するには、セメント系組成物を型枠に対して下方から充填する必要があり、施工条件が制約を受けるといった課題もある。
【0005】
本開示の技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、セメント系組成物を型枠内に効率的に充填することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の充填システムは、
セメント系組成物の充填システム(10)であって、
前記セメント系組成物を圧送するポンプ装置(80)と、
前記ポンプ装置(80)から圧送される前記セメント系組成物を流通させる圧送用配管(20)と、
前記圧送用配管(20)から充填口(41A)を介して前記セメント系組成物が充填される型枠(40)と、
前記セメント系組成物の充填時に前記充填口(41A)を開放する開状態となり、前記セメント系組成物の充填が完了すると前記充填口(41A)を閉塞する閉状態に切り替えられる開閉手段(50)と、
前記型枠(40)内の一端部上側の空間と外部とを連通させる第1連通部(46A,60)を有しており、前記型枠(40)内の空気を前記第1連通部(46A,60)から外部に流出させる連通状態において、前記セメント系組成物の充填に伴い、前記第1連通部(46A,60)から前記セメント系組成物が流出し始めると、前記第1連通部(46A,60)からの前記セメント系組成物の流出を遮断する遮断状態に切り替えられる第1連通遮断手段(43,60)と、
前記型枠(40)内の他端部上側の空間と外部とを連通させる第2連通部(46A,60)を有しており、前記型枠(40)内の空気を前記第2連通部(46A,60)から外部に流出させる連通状態において、前記セメント系組成物の充填に伴い、前記第2連通部(46A,60)から前記セメント系組成物が流出し始めると、前記第2連通部(46A,60)からの前記セメント系組成物の流出を遮断する遮断状態に切り替えられる第2連通遮断手段(44,60)と、を備える
ことを特徴とする。
【0007】
本開示の充填システム(10)において、
前記第1連通遮断手段(43)は、前記型枠(40)の一端部上側に開口する前記第1連通部としての第1窓部(46A)と、前記第1窓部(46A)を開閉可能な第1窓開閉手段(49)と、を備えており、
前記第2連通遮断手段(44)は、前記型枠(40)の他端部上側に開口する前記第2連通部としての第2窓部(46A)と、前記第2窓部(46A)を開閉可能な第2窓開閉手段(49)と、を備えていることが好ましい。
【0008】
本開示の他の態様の充填システム(10)において、
前記型枠(40)の一端部及び他端部の少なくとも一方が打継部になる場合、該打継部となる側の前記第1連通部又は前記第2連通部が、一方の開口を前記型枠(40)内の端部上側に位置させるとともに、他方の開口を前記型枠(40)の外側に位置させた筒状のパイプ部材(60)によって構成されてもよい。
【0009】
本開示の他の態様の充填システム(10)は、
前記圧送用配管(20)内の圧力及び、又は前記型枠(40)内の圧力を計測する圧力センサ(90,95)と、
前記圧力センサ(90,95)の計測結果を表示する表示装置(100,110,200)と、をさらに備えていることが望ましい。
【0010】
本開示の充填方法は、
前記充填システム(10)を用いたセメント系組成物の充填方法であって、
前記開閉手段(50)を開状態にし、且つ、前記第1連通遮断手段(43)及び、前記第2連通遮断手段(44)を連通状態にして、前記ポンプ装置(80)を稼働させることにより、前記セメント系組成物の前記型枠(40)内への充填を開始する第1工程と、
前記第1連通遮断手段(43)又は前記第2連通遮断手段(44)のうち、前記セメント系組成物が流出し始めた側を遮断状態に切り替える第2工程と、
前記第2工程にて遮断状態に切り替えなかった前記第1連通遮断手段(43)又は前記第2連通遮断手段(44)から前記セメント系組成物が流出し始めると、前記ポンプ装置(80)の稼働を一旦停止する第3工程と、
前記第2工程にて遮断状態に切り替えなかった前記第1連通遮断手段(43)又は前記第2連通遮断手段(44)を遮断状態に切り替えるとともに、前記ポンプ装置(80)を再稼働させる第4工程と、
前記ポンプ装置(80)の再稼働により、前記型枠(40)内の圧力が所定圧まで上昇すると、前記ポンプ装置(80)を停止するとともに、前記開閉手段(50)を閉状態に切り替える第5工程と、を含む
ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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