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公開番号
2025098136
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-01
出願番号
2025049038,2023546136
出願日
2025-03-24,2021-11-17
発明の名称
電波吸収材料を含有するオールゼオライト分子篩の製造方法と使用
出願人
蘇州立昂新材料有限公司
代理人
個人
主分類
C01B
39/02 20060101AFI20250624BHJP(無機化学)
要約
【課題】電波吸収材料を含有する複合A型分子篩原料粉末、オールゼオライト分子篩、これらの製造方法、及び使用を提供する。
【解決手段】電波吸収材料を含有する複合A型分子篩原料粉末は、マイクロナノサイズの電波吸収材料と、電波吸収材料を晶種として原位置成長したA型分子篩と、を含み、成形、結晶転移、イオン交換及び活性化の工程を経て電波吸収材料を含有するオールゼオライト分子篩とすることができる。上記で製造された電波吸収材料を含有するオールゼオライト分子篩は、特異的分子を高度に吸着することができ、しかも、マイクロ波加熱により迅速な再生が可能である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
電波吸収材料を含有するオールゼオライト分子篩の製造方法であって、
電波吸収材料を含有する複合A型分子篩原料粉末と、バインダとを所定の割合で均一に混合したものをミーリングした後、造粒機で成形し、さらに乾燥して焙焼し、成形粒子材料を得る、成形のステップS1と、
ステップS1で得られた成形粒子材料をベークしてアルカリ溶液に入れ、加熱して結晶化反応を行い、成形粒子材料中のバインダをゼオライト結晶に転化し、オールゼオライト分子篩を得る、結晶転移のステップS2と、
ステップS2で製造されたオールゼオライト分子篩を吸湿させて水に浸漬し、蠕動ポンプによりイオン交換カラム内に送り、イオン交換温度まで加熱した後、目的のイオン溶液を導入してイオン交換を行い、イオン交換反応を終了し後、脱イオン水でリンスし、さらに脱水し、目的のイオン溶液変性オールゼオライト分子篩を収集する、イオン交換のステップS3と、
ステップS3で製造された目的のイオン溶液変性オールゼオライト分子篩に予備ベーク処理を行い、予備ベーク後、半完成品を活性化炉に送って焙焼し、焙焼終了後、冷却して排出温度まで降温してから排出し、篩に掛けて、電波吸収材料を含有するオールゼオライト分子篩の完成品を得る、活性化のステップS4と、を含む
ことを特徴とする製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記成形粒子材料中のバインダの重量割合が5%~20%であり、バインダはカオリン、ハロイサイト、アロフェンのうちの1種又は複数種である
請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
ステップS1では、1種以上の添加剤がさらに添加されており、添加剤は、水ガラス、アルミニウムゾル、シリカゾル、シリコーン樹脂エマルション、ピロリン酸塩、リン酸水素アルミニウム、セルロース類及びその誘導体、タンニンエキスのうちの1種又は複数種を含む
請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
ステップS2では、アルカリ溶液は、水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液、水酸化カルシウム溶液のうちの少なくとも1種であり、溶液の濃度が1質量%~40質量%であり、加熱温度が65~125℃である
請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
ステップS3では、目的のイオン溶液は、目的のイオン溶液を含む可溶性塩化物溶液、水酸化物溶液、硫酸塩溶液、硝酸塩溶液のうちの少なくとも1種であり、溶液の濃度が1質量%~40質量%であり、イオン交換温度が50~130℃であり、イオン交換反応においてpH値が6~12の範囲に制御され、リンスに使用される脱イオン水の温度が60~90℃である
請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
ステップS4では、ベーク温度が80~220℃に制御され、乾燥後の生成物の水分が5%~15%に制御され、活性化炉は乾燥ガスで予熱されてから、ステップS3で製造された目的のイオン溶液変性オールゼオライト分子篩を焙焼し、予熱温度が400~800℃であり、焙焼温度が500~580℃であり、焙焼時間が3~5時間であり、排出温度が50~20℃である
請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
電波吸収材料を含有するオールゼオライト分子篩であって、
請求項1ないし6のいずれかに記載の製造方法で製造され、
粒径分布が0.1~5.0mmであり、プロセスにおけるイオン交換度が95%以上、静的水分吸着が20wt%以上、含水量が1.5wt%以下、摩耗率が1.5wt%未満である
ことを特徴とするオールゼオライト分子篩。
【請求項8】
前記電波吸収材料を含有するオールゼオライト分子篩は、吸着後にマイクロ波加熱により活性化されて再生され、マイクロ波加熱の出力電力を0.5~2kWとして、電波吸収材料を含有するオールゼオライト分子篩の温度を100~250℃に上昇させて、1~40min処理すると、活性化再生を完了する
請求項7に記載の電波吸収材料を含有するオールゼオライト分子篩。
【請求項9】
請求項8に記載の電波吸収材料を含有するオールゼオライト分子篩の、吸着剤として不純物除去における使用。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、分子篩分野の技術に関し、具体的には、電波吸収材料を含有する複合A型分子篩原料粉末、オールゼオライト分子篩、これらの製造方法、及び使用に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池は、主に正極、負極及び電解液からなり、必ず電解液を介したチウムイオンの正極と負極の間での嵌脱がなければ、充放電を行うことができず、リチウムイオン電池の最初の充放電時に、電解液と電極材料との間で反応が起こり、リチウムイオン電池の特性に重要な影響を与える固体電解液界面膜(SEI)が形成される。しかし、電解液には、生産過程で微量の水、酸、アルコール類などの不純物が不可避的に混入され、たとえ特性に優れた商品化電解液であっても、これらの不純物の含有量が約0.001%であるが、これらの微量不純物もSEI膜の性質を破壊したり変化したりし、電池の可逆容量とサイクル特性を低下させる。さらに、微量の水は電解液中のヘキサフルオロリン酸リチウム塩を分解し、また電解液中の有機溶媒と反応してアルコールを生成する可能性があり、さらに、リチウムイオン電池の充放電時にリチウムイオンを消費し、LiOH、Li2O、HFなどの物質を生成し、これらの物質がいずれもリチウムイオン電池の特性を低下させる可能性がある。そのため、電解液の純度はリチウムイオン電池の電気化学特性に重要な影響を与える。
【0003】
分子篩は、吸湿性が高く、各種溶媒の脱水にほぼ使用できる特性に優れていることから、実験室や工業に幅広く利用されている。リチウムイオン非水電解液は、理論的に適当な分子篩を原料としてリチウム型分子篩を製造することにより、その中の微量の水や、水の分子サイズに近いフッ化水素やメタノールなどの小分子不純物を効率的に除去することができる。
【0004】
特許文献1:特許出願CN200810050070.2(2008)には、Li-LSX分子篩の製造方法が開示されており、この方法は、カリウムイオン水溶液でLSXを複数回交換してK+-LSXを得て、さらにアンモニウムイオン水溶液で複数回交換してNH4-LSXを得て、最後にリチウムイオン交換をしてLi-LSXを得るものであり、リチウムイオン交換過程でNH3を回収してLi交換を促進する必要がある。この方法は、NH4+遷移による交換方法を採用することでLiの利用率を高めるが、処理の流れは比較的に複雑で、しかも、低シリカアルミノ分子篩骨格自体の劣悪な水熱安定性のため、頻繁な水熱イオン交換により分子篩骨格が破壊され、その結果、完成品がリチウムイオン非水電解液の不純物除去に用いることができない恐れがある。当該出願で製造されたLi-LSXがリチウムイオン非水電解液の不純物除去に用いることができない別の原因としては、それが分子篩の原料粉末の製造に係わるが、実際の使用において、分子篩の原料粉末は球状化工程により小球状にしなければ正常に使用できない場合が多いが、球状化工程では、バインダと他の添加物を添加することは避けられないため、前期のLi交換度が高くても、球状化工程を経ると、リチウムイオンの含有量は必然的に減少し、また、リチウムイオン非水系電解液が微量の水を高度に吸着する際にバインダなどの材料中のイオン交換による他のイオンの二次汚染をもたらし、特にナトリウムイオン汚染はリチウムイオン非水系電解液にとって致命的である。
【0005】
以上の問題に加えて、大量のリチウムイオン非水電解液の不純物除去過程では、不純物を吸着した分子篩をどのように効率的に脱着して再生するかという問題や、吸着剤の製造コストを抑えるかという問題にも直面している。
従来技術に存在している上記問題を解決するために、本発明を完成させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許出願CN200810050070.2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
多くのタイプの分子篩の中で、A型分子篩は、製造されやすく、コストが低く、さまざまなイオンと交換することによって3A、4A、5A分子篩を得ることができ、これにより、さまざまなサイズの分子の篩掛け、分離や吸着効果を実現することができる。これに鑑みて、本発明は、従来技術に存在する上記の欠点に対して、電波吸収材料を含有する複合A型分子篩原料粉末、オールゼオライト分子篩、それらの製造方法、及び使用を提案し、製造されたオールゼオライト分子篩は、特異的分子を高度に吸着することができ、マイクロ波加熱により迅速な再生が可能であり、活性化再生効率を高めることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1態様は、マイクロナノサイズの電波吸収材料と、マイクロナノサイズの電波吸収材料を晶種として原位置成長したA型分子篩と、を含み、A型分子篩が電波吸収材料を覆っている、電波吸収材料を含有する複合A型分子篩原料粉末を提供する。
【0009】
いくつかの実施形態では、マイクロナノサイズの電波吸収材料は、炭化ケイ素粒子、炭化ケイ素繊維、炭素繊維、グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンブラックのうちの1種又は複数種を含み、A型分子篩はLTA(Linde Type A)型分子篩のうちの1種、典型的には、例えば3A分子篩、4A分子篩、5A分子篩である。
【0010】
好ましくは、電波吸収材料のサイズが1nm~100μm、さらに好ましくは、10nm~10μmである。
(【0011】以降は省略されています)
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