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公開番号
2025101180
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023217832
出願日
2023-12-25
発明の名称
水処理装置および水処理方法
出願人
オルガノ株式会社
代理人
弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類
C02F
1/44 20230101AFI20250630BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】アンモニア含有水から安定して高濃度の硫酸アンモニウム溶液を得ることができる水処理装置および水処理方法を提供する。
【解決手段】アンモニア含有水からアンモニアを分離し、分離したアンモニアを硫酸に吸収させて硫酸アンモニウム溶液を得る蒸留手段である気液分離装置12と、硫酸アンモニウム溶液を加圧する加圧手段である加圧ポンプ26と、半透膜34で仕切られた第一空間30と第二空間32とを有する半透膜モジュール18を用いて、硫酸アンモニウム溶液を第一空間30に通水し、第一空間30を加圧して硫酸アンモニウム溶液に含まれる水を半透膜34を透過させることによって半透膜濃縮水を得るとともに、第二空間32に、硫酸アンモニウム溶液の一部または半透膜濃縮水の少なくとも一部を通水して半透膜希釈水を得る半透膜処理手段である半透膜処理装置5と、を備える、水処理装置1である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
アンモニア含有水からアンモニアを分離し、分離した前記アンモニアを硫酸に吸収させて硫酸アンモニウム溶液を得る蒸留手段と、
前記硫酸アンモニウム溶液を加圧する加圧手段と、
半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する半透膜モジュールを用いて、前記硫酸アンモニウム溶液を前記第一空間に通水し、前記加圧手段による加圧によって前記第一空間を加圧して前記硫酸アンモニウム溶液に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって半透膜濃縮水を得るとともに、前記第二空間に、前記硫酸アンモニウム溶液の一部または前記半透膜濃縮水の少なくとも一部を通水して半透膜希釈水を得る半透膜処理手段と、
を備えることを特徴とする水処理装置。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
アンモニア含有水からアンモニアを分離し、分離した前記アンモニアを硫酸に吸収させて硫酸アンモニウム溶液を得る蒸留手段と、
前記硫酸アンモニウム溶液を加圧する加圧手段と、
半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する、複数段に接続された半透膜モジュールを用いて、前記硫酸アンモニウム溶液を第1段の半透膜モジュールの第一空間に通水し、前記加圧手段による加圧によって前記第一空間を加圧して前記硫酸アンモニウム溶液に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって半透膜濃縮水を得て、その濃縮水をさらに次段以降の半透膜モジュールを用いて半透膜濃縮水を得るとともに、各段の半透膜モジュールの第二空間に、前記硫酸アンモニウム溶液の一部または前記半透膜濃縮水の少なくとも一部または他の半透膜モジュールから得られる半透膜希釈水の少なくとも一部を通水して半透膜希釈水を得る半透膜処理手段と、
を備えることを特徴とする水処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の水処理装置であって、
前記蒸留手段が気液分離膜を有することを特徴とする水処理装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の水処理装置であって、
前記アンモニア含有水が半導体工場から排出される排水であることを特徴とする水処理装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の水処理装置であって、
前記硫酸が半導体工場から排出される廃硫酸であることを特徴とする水処理装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載の水処理装置であって、
前記アンモニア含有水のアンモニア態窒素濃度が、300mg/L以上7000mg/L以下の範囲であることを特徴とする水処理装置。
【請求項7】
請求項1または2に記載の水処理装置であって、
前記半透膜処理手段に通水される硫酸アンモニウム溶液の硫酸アンモニウムの濃度が、20000mg/L以上100000mg/L以下の範囲であり、
前記半透膜処理手段で得られる半透膜濃縮水の硫酸アンモニウムの濃度が、25質量%以上であることを特徴とする水処理装置。
【請求項8】
請求項1または2に記載の水処理装置であって、
前記硫酸アンモニウム溶液を貯留する循環槽と、
前記循環槽から排出された硫酸アンモニウム溶液を、前記蒸留手段を経て前記循環槽へ返送する循環ラインと、
前記硫酸アンモニウム溶液を前記循環槽から前記循環ラインに流通させる循環手段と、
前記硫酸アンモニウム溶液のpHを測定するpH測定手段と、
前記硫酸アンモニウム溶液の比重を測定する比重測定手段と、
をさらに備え、
前記pH測定手段の測定値が所定の値を超えると前記循環槽へ硫酸を補充し、前記比重測定手段の測定値が所定の範囲を超えると前記硫酸アンモニウム溶液の少なくとも一部を排出することを特徴とする水処理装置。
【請求項9】
アンモニア含有水からアンモニアを分離し、分離した前記アンモニアを硫酸に吸収させて硫酸アンモニウム溶液を得る蒸留工程と、
前記硫酸アンモニウム溶液を加圧する加圧工程と、
半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する半透膜モジュールを用いて、前記硫酸アンモニウム溶液を前記第一空間に通水し、前記加圧工程による加圧によって前記第一空間を加圧して前記硫酸アンモニウム溶液に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって濃縮水を得るとともに、前記第二空間に、前記硫酸アンモニウム溶液の一部または前記濃縮水の少なくとも一部を通水して半透膜希釈水を得る半透膜処理工程と、
を含むことを特徴とする水処理方法。
【請求項10】
アンモニア含有水からアンモニアを分離し、分離した前記アンモニアを硫酸に吸収させて硫酸アンモニウム溶液を得る蒸留工程と、
前記硫酸アンモニウム溶液を加圧する加圧工程と、
半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する、複数段に接続された半透膜モジュールを用いて、前記硫酸アンモニウム溶液を第1段の半透膜モジュールの第一空間に通水し、前記加圧工程による加圧によって前記第一空間を加圧して前記硫酸アンモニウム溶液に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって濃縮水を得て、その濃縮水をさらに次段以降の半透膜モジュールを用いて濃縮水を得るとともに、各段の半透膜モジュールの第二空間に、前記硫酸アンモニウム溶液の一部または前記濃縮水の少なくとも一部または他の半透膜モジュールから得られる半透膜希釈水の少なくとも一部を通水して半透膜希釈水を得る半透膜処理工程と、
を含むことを特徴とする水処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニア含有水からアンモニアを硫酸アンモニウムとして回収する水処理装置および水処理方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、工場などから排出されるアンモニア含有水中のアンモニアと水とを分離する方法として、例えば特許文献1,2に記載があるように、気液分離膜による膜分離法、ストリッピング法などのアンモニアを蒸留分離する方法が提案されている。
【0003】
特許文献1には、気液分離膜の一次側にアンモニア含有排水、二次側に硫酸溶液を流し、アンモニア含有排水中のアンモニアが気液分離膜を透過し、硫酸溶液に接触することによって硫酸アンモニウムを生成することが記載されている。特許文献1に記載の気液分離膜による分離法は、液体を通さず気体であるアンモニアを透過する疎水性多孔質膜を用いて、排水中のアンモニアをガスとして分離し、除去する方法である。
【0004】
特許文献2には、アンモニア含有排水を、膜蒸留装置またはストリッピング装置によってアンモニアガスの形態で回収し、水に溶解させることが記載されている。特許文献2に記載の方法は、アンモニア含有排水から膜蒸留装置やストリッピング装置によってアンモニアをガスとして水と分離する方法である。
【0005】
これらのアンモニアを蒸留分離する方法では、アンモニアガスを水または硫酸に吸収させて、アンモニア水または硫酸アンモニウム(硫安ともいう)として、アンモニア含有水中のアンモニアを回収することもできる。
【0006】
しかし、これらのアンモニアを蒸留分離する方法では、特に硫酸アンモニウムとしてアンモニアを回収する場合、アンモニア含有水のアンモニア態窒素濃度が低いと、アンモニア含有水中のアンモニア含有量に対して水分の蒸発量の割合が高くなるため、回収する硫酸アンモニウムの濃度を十分に上げることが困難になるという課題がある。また、気液分離膜による分離法の場合、気液分離膜の劣化によって水の透過量が増加し、より硫酸アンモニウムの濃度を上げることが困難になるという問題がある。
【0007】
また、アンモニアをガス化して処理する方法においては、処理水側にアンモニアが残留してしまうことがある。特に高濃度のアンモニア含有排水を処理する場合は、アンモニア含有排水中のアンモニアを十分低い濃度になるまで除去するために、気液分離膜を多段にしたり、放散塔の段数を増やしたり、処理水を循環して再処理したりする必要があり、設備規模が大きくなるという課題がある。また、加温のためのエネルギーが多くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2017-159233号公報
特許第7112196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、アンモニア含有水から安定して高濃度の硫酸アンモニウム溶液を得ることができる水処理装置および水処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、アンモニア含有水からアンモニアを分離し、分離した前記アンモニアを硫酸に吸収させて硫酸アンモニウム溶液を得る蒸留手段と、前記硫酸アンモニウム溶液を加圧する加圧手段と、半透膜で仕切られた第一空間と第二空間とを有する半透膜モジュールを用いて、前記硫酸アンモニウム溶液を前記第一空間に通水し、前記加圧手段による加圧によって前記第一空間を加圧して前記硫酸アンモニウム溶液に含まれる水を前記半透膜を透過させることによって半透膜濃縮水を得るとともに、前記第二空間に、前記硫酸アンモニウム溶液の一部または前記半透膜濃縮水の少なくとも一部を通水して半透膜希釈水を得る半透膜処理手段と、を備える、水処理装置である。
(【0011】以降は省略されています)
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