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公開番号
2025105576
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2024230487
出願日
2024-12-26
発明の名称
微小球およびその調製方法
出願人
白金科技股分有限公司
代理人
個人
,
個人
主分類
C03B
19/10 20060101AFI20250703BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】本開示は、微小球およびその調製方法を提供する。
【解決手段】本開示は、複数の孔を有する微小球であって、前記複数の孔は、前記微小球の表面から中心への方向に沿って徐々に減少する勾配特徴を有し、前記微小球は、前記微小球内に分布され前記微小球の中心における濃度が前記微小球の表面よりも高い第1の核種と、前記微小球の表面から中心への方向に徐々に減少する第2の核種とを含み、前記第1の核種および第2の核種は、中性子放射化により放射性を有し、β線、γ線またはその組み合わせを生成することができる、微小球に関する。
また、本開示は、微小球を調製する方法を提供する。
第1の核種および第2の核種を微小球に導入することにより、微小球に放射線治療、造影および追跡の機能を併せ持たせることができ、さらに、複数の孔により、微小球の表面積を増加させて、シェル層との付着力を強化することができる。
【選択図】図1C
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の孔を有する微小球であって、
前記複数の孔は、前記微小球の表面から中心への方向に沿って徐々に減少する勾配特徴を有し、
前記微小球は、
前記微小球内に分布され前記微小球の中心における濃度が前記微小球の表面よりも高い第1の核種と、
前記微小球の表面から中心への方向に徐々に減少する第2の核種と
を含み、
前記第1の核種および前記第2の核種は、中性子放射化により放射性を有し、β線、γ線またはその組み合わせを生成することができる、
微小球。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
前記勾配特徴は、孔の直径、孔の分布またはその組み合わせを含む、請求項1に記載の微小球。
【請求項3】
前記孔は、前記微小球を貫通していない、請求項1に記載の微小球。
【請求項4】
前記複数の孔は、大孔と小孔とを含み、
前記大孔の直径は、10~30μmであり、
前記小孔の直径は、0.1~10μmである、請求項1に記載の微小球。
【請求項5】
前記第1の核種は、イットリウム、アルミニウム、ケイ素またはその組み合わせから選択されるものを含む、請求項1に記載の微小球。
【請求項6】
前記第2の核種は、カリウム、バリウム、モリブデン、テルル、インジウム、アンチモン、ガリウム、亜鉛、ジルコニウム、パラジウム、ロジウム、タンタル、タングステン、イリジウム、白金、ニオブ、テクネチウム、ストロンチウム、チタン、バナジウム、リン、カルシウム、ナトリウム、レニウム、スカンジウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、銅、金、銀、鉄、スズ、コバルト、ニッケル、マンガン、アルミニウム、炭素、ホウ素、ヨウ素、アクチニウム-225、アンチモン-127、ヒ素-74、バリウム-140、ビスマス-210、ビスマス-213、カリホルニウム-246、カルシウム-46、カルシウム-47、炭素-11、炭素-14、セシウム-131、セシウム-137、クロム-51、コバルト-57、コバルト-58、コバルト-60、ジスプロシウム-165、ジスプロシウム-166、エルビウム-169、エルビウム-109、フッ素-18、ガリウム-67、ガリウム-68、金-198、ホルミウム-166、水素-3、インジウム-111、インジウム-113m、ヨウ素-123、ヨウ素-125、ヨウ素-131、イリジウム-192、イリジウム-194、鉄-59、鉄-82、クリプトン-81m、ランタン-140、ルテチウム-177、モリブデン-99、窒素-13、酸素-15、パラジウム-103、リン-32、ラドン-222、ラジウム-224、ラジウム-223、レニウム-186、レニウム-188、ロジウム-82、サマリウム-153、セレン-75、ナトリウム-22、ナトリウム-24、ストロンチウム-89、ストロンチウム-90、テクネチウム-99m、タリウム-201、キセノン-127、キセノン-133、セリウム-137、アクチニウム-225、ジルコニウム-89、テルビウム-149、アスタチン-211、トリウム-227、トリウム-201、ビスマス-212、ビスマス-213、銅-64、イッテルビウム-169、イッテルビウム-175、鉛-212、カリウム-42、ルビジウム-82、チタン-45、スカンジウム-44およびイットリウム-90からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載の微小球。
【請求項7】
シェル層をさらに含み、
前記シェル層は、前記微小球の表面を覆い、前記複数の孔を埋めており、
前記シェル層は、有機材料、無機材料、またはその組み合わせから選択される素材を含む、請求項1に記載の微小球。
【請求項8】
前記有機材料は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、アラビアゴム、ポリ乳酸、ポリ乳酸-グリコール酸またはその組み合わせから選択される、請求項7に記載の微小球。
【請求項9】
前記無機材料は、リン酸塩、硫酸塩、塩化物塩、硝酸塩、テルル化合物、テルル酸塩、ヨウ化物、ヨウ素酸塩、キセノン酸塩、タングステン酸塩、レニウム酸塩、白金酸塩、塩化金酸塩、水銀酸塩、鉛酸塩、ビスマス酸塩、アスタチン酸塩、ウラン酸塩、ポロニウム化物、オスミウム酸塩、アンチモン酸塩、スズ酸塩、スズ化合物、テクネチウム酸塩、モリブデン酸塩、ニオブ酸塩、臭素酸塩、臭化物、セレン酸塩、セレン化物、ヒ酸塩、亜鉛酸塩、銅酸塩、コバルト酸塩、鉄酸塩、ニッケル酸塩、マンガン酸塩、クロム酸塩、バナジウム酸塩、チタン酸塩、塩素酸塩、硫化物、フルオロリン酸塩、フルオロケイ酸塩、ケイ酸塩、アルミン酸塩、フッ化物、酸化物、過酸化物、超酸化物、シアン酸塩、炭酸塩またはホウ酸塩から選択される、請求項7に記載の微小球。
【請求項10】
直径が2~1000μmである、請求項1に記載の微小球。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、治療用の微小球およびその調製方法に関し、特に、内部放射線治療に使用可能な微小球およびその調製方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
内部放射線治療は、放射線治療の一つの形態である。従来の外部放射線治療(それは高エネルギー放射線を体外から身体を貫通させて体内の腫瘍に照射する)とは異なり、内部放射線治療は、治療を必要とする部位の内部に放射源を正確に配置するものであり、例えば、腫瘍の治療をする場合は、放射源を腫瘍の内部またはその周囲に配置することができる。内部放射線治療の最大の特徴は、放射源が目標に非常に近いため、高用量治療を行うことができ、さらに、照射はその周囲の非常に限られた領域にしか影響を与えないため、放射源からより離れている正常な組織が受ける照射量を顕著に減少できる。一方、内部放射線治療は、大型の体外照射装置を必要としていないので、患者は通院回数を減らすことができるため、医療の利便性を高める。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、内部放射線治療は、放射源を体内に配置する必要があるため、体内における放射源の位置制御が極めて重要である。以前に報道されたイットリウム90ガラス微小球は、安定性が良いものの、体内に投与した後、その位置を追跡することが比較的に難しく、いくつかの懸念を引き起こしている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、
複数の孔を有する微小球であって、
前記複数の孔は、前記微小球の表面から中心への方向に沿って徐々に減少する勾配特徴を有し、
前記微小球は、
前記微小球内に分布され前記微小球の中心における濃度が前記微小球の表面よりも高い第1の核種と、
前記微小球の表面から中心への方向に徐々に減少する第2の核種とを含み、
前記第1の核種および前記第2の核種は、中性子放射化により放射性を有し、β線、γ線またはその組み合わせを生成することができる、微小球を提供する。
【0005】
また、本開示は、
微小球を調製する方法であって、
第1の核種の第1の原料および第2の核種の第2の原料を提供する工程と、
前記第1の原料および前記第2の原料を混合して混合粉末を形成する工程と、
前記混合粉末を加熱して中間体を得る工程と、
前記中間体を溶融して球状化することにより、溶融液滴を形成する工程と、
前記溶融液滴を冷却源に接触させて微小球を得る工程と、
前記微小球を処理溶液に接触させて複数の孔を形成する工程と
を含み、
前記第1の原料および前記第2の原料は、いずれも粉末であり、
前記第1の核種は、前記微小球内に分布され、
前記第1の核種の前記微小球の中心における濃度が、前記微小球の表面よりも高く、
前記第2の核種の分布は、前記微小球の表面から中心への方向に徐々に減少しており、
前記複数の孔は、前記微小球の表面から中心への方向に沿って徐々に減少する勾配特徴を有し、
前記第1の核種および前記第2の核種は、中性子放射化により放射性を有し、β線、γ線またはその組み合わせを生成することができる、方法を提供する。
【0006】
また、本開示は、
微小球を調製する方法であって、
第1の核種の第1の原料を提供する工程と、
前記第1の原料を加熱して中間体を得る工程と、
前記中間体を溶融して球状化することにより、溶融液滴を形成する工程と、
前記溶融液滴を冷却源に接触させて微小球を得る工程と、
前記微小球を処理溶液に接触させて複数の孔を形成する工程と
を含み、
前記第1の原料は、粉末であり、
前記冷却源は、第2の核種の第2の原料であり、
前記第2の原料は、液体であり、
前記第2の核種を、前記溶融液滴または前記微小球の表面から進入させてその内部に拡散させるか、あるいは表面に析出させることにより、前記第1の核種を前記微小球内に分布させ、前記第1の核種の前記微小球の中心における濃度が前記微小球の表面よりも高くなり、前記第2の核種の分布が前記微小球の表面から中心への方向に徐々に減少しており、
前記複数の孔は、前記微小球の表面から中心への方向に沿って徐々に減少する勾配特徴を有し、
前記第1の核種および前記第2の核種は、中性子放射化により放射性を有し、β線、γ線またはその組み合わせを生成することができる、方法を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、第1の核種および第2の核種を微小球に導入することにより、微小球に放射線治療、造影および追跡の機能を併せ持たせることができる。さらに、微小球が複数の孔を有するので、微小球の表面積を増加させて表面形態を複雑化するため、さらに、微小球の表面に、微小球との付着力に優れたシェル層を容易に設置することができ、これにより、前記シェル層に対してさまざまな変化を行うことができる。例えば、シェル層を親水性や疎水性にしたり、特定の分子を標的にできる配位子を担持させたり、薬物またはその他の試薬を担持させたりするなど、有用性を大幅に高める。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の微小球の構造模式図である。
本開示の微小球の構造模式図である。
本開示の微小球の構造模式図である。
本開示の微小球における第2の核種の分布模式図である。
実施例1のガラス微小球のSEM写真である。
実施例3~5のガラス微小球のSEM写真である。
実施例7のガラス微小球のSEM写真である。
実施例7のガラス微小球の断面のSEM写真である。
実施例8のガラス微小球のSEM写真である。
実施例9のガラス微小球をエッペンドルフチューブ(Eppendorf tube)に置いた場合の陽電子放射断層撮影(PET)/コンピューター断層撮影(CT)写真である。
実施例9のガラス微小球を寒天ゲルファントムに置いた場合のPET/CT写真である。
実施例9のガラス微小球をエッペンドルフチューブおよび寒天ゲルファントムに置いた場合の時間-残留活性A
t
の関係図である。
実施例9のガラス微小球をエッペンドルフチューブおよび寒天ゲルファントムに置いた場合の重量-残留活性A
t
の関係図である。
実施例9のガラス微小球をエッペンドルフチューブおよび寒天ゲルファントムに置いた場合の時間-ln(A
t
/A
0
)の関係図である。
実施例10のガラス微小球の時間-A
t
/A
0
の関係図である。
実施例11のガラス微小球の正相蛍光顕微鏡写真である。
実施例11のガラス微小球の直径分布である。
実施例12のガラス微小球の時間-放射化学的純度図である。
実施例13のラットのPET/CT写真であり、ラット体内におけるガラス微小球の分布および残留活性A
t
を示す。
実施例13のガラス微小球のラット体内における時間-残留活性A
t
の関係図および時間-ln(A
t
/A
0
)の関係図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下は、特定の具体的な実施形態により、本開示の実施形態を説明し、本明細書の開示内容を読めば、当業者はその利点および効果を容易に理解できる。
【0010】
本明細書に添付の図面に示された構造、比率、寸法などは、当業者が理解して読みやすいように明細書に合わせて記載されているものに過ぎず、これらの内容を本開示の限定条件とするという意図ではないため、技術上の実質的な意味を有しないことに留意されたい。また、いかなる構造上の修飾、比率関係の変更、寸法の調整、相対関係の変更若しくは調整も、本明細書で生じる効果および達成される目的に影響を与えない限り、いずれも本明細書に開示されている範囲内に含まれるものとする。
(【0011】以降は省略されています)
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