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公開番号
2025064515
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2023174346
出願日
2023-10-06
発明の名称
機能性膜付きガラス基材
出願人
日本板硝子株式会社
,
御国色素株式会社
代理人
個人
主分類
C03C
17/23 20060101AFI20250410BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】製造プロセスにおいて有機物質のシリル化を必須とすることなく膜の変質を抑制できる、新たな機能性膜付きガラス基材を提供する。
【解決手段】本開示は、ガラス基材1と、ガラス基材1上の機能性膜2と、を備え、機能性膜2は、無機物質と、紫外線遮蔽性、赤外線吸収性、防曇性、撥水性、及び調光性からなる群より選択される少なくとも1つの機能を機能性膜2に付与する有機物質Aと、機能性膜2の紫外線照射による劣化を抑制する光安定剤である有機物質Bと、を含む、機能性膜付きガラス基材を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラス基材と、前記ガラス基材上の機能性膜と、を備え、
前記機能性膜は、
無機物質と、
紫外線遮蔽性、赤外線吸収性、防曇性、撥水性、及び調光性からなる群より選択される少なくとも1つの機能を前記機能性膜に付与する有機物質Aと、
前記機能性膜の紫外線照射による劣化を抑制する光安定剤である有機物質Bと、を含む、
機能性膜付きガラス基材。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記少なくとも1つの機能が紫外線遮蔽性を含む、請求項1に記載の機能性膜付きガラス基材。
【請求項3】
ISO9050:1990で規定された紫外線透過率T
UV
が2%以下である、請求項2に記載の機能性膜付きガラス基材。
【請求項4】
促進耐候試験機内において、カーボンアークランプからの擬似太陽光を、ブラックパネル温度83±2℃、相対湿度55±5%、波長300~400nmの照度78.5W/m
2
の条件で、前記機能性膜から見て前記ガラス基材の反対側に位置する前記ガラス基材の表面側から2000時間照射した後に、ISO9050:1990で規定された紫外線透過率T
UV
の変化量ΔT
UV
が0.45%以下である、請求項2に記載の機能性膜付きガラス基材。
【請求項5】
促進耐候試験機内において、キセノンアークランプからの光を、ブラックパネル温度83±2℃、相対湿度50%、波長300~400nmの照度150W/m
2
の条件で、前記機能性膜が形成されている側から300時間照射した後に、ISO9050:1990で規定された紫外線透過率T
UV
の変化量ΔT
UV
が4.0%以下である、請求項2に記載の機能性膜付きガラス基材。
【請求項6】
促進耐候試験機内において、キセノンアークランプからの光を、ブラックパネル温度83±2℃、相対湿度50%、波長300~400nmの照度150W/m
2
の条件で、前記機能性膜が形成されている側から300時間照射した後に、前記機能性膜にクラックの発生が観察されない、請求項1に記載の機能性膜付きガラス基材。
【請求項7】
前記光安定剤は、ラジカル捕捉剤である、請求項1に記載の機能性膜付きガラス基材。
【請求項8】
前記光安定剤は、シリコン原子を含まない、請求項1に記載の機能性膜付きガラス基材。
【請求項9】
前記光安定剤は、ヒンダードアミン系光安定剤を含む、請求項1に記載の機能性膜付きガラス基材。
【請求項10】
前記光安定剤の含有率は、前記有機物質A100質量部に対して1.0質量部以上50質量部以下である、請求項1に記載の機能性膜付きガラス基材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能性膜付きガラス基材に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ガラス板に代表されるガラス基材には各種機能の付加が求められている。例えば、自動車に代表される車両の窓ガラス用途では、日焼け防止の要望を背景として、紫外線遮蔽性を付与したガラス基材への需要が高い。このため、長波長域の紫外線であるUVAを十分に遮蔽するべく、有機物質である紫外線遮蔽成分を添加した機能性膜を形成したガラス基材が知られている。紫外線遮蔽性に加え、機能性膜により付加される機能としては、赤外線吸収性、防曇性、撥水性、及び調光性が挙げられる。要求される機能に応じ、機能性膜は、各種の有機物質を含みうる。
【0003】
有機物質を含む機能性膜は、長期使用によりその機能が低下し、又は膜が変質することがある。代表的な膜の変質はクラックの発生である。この問題に対処するべく、特許文献1には、紫外線遮蔽成分としてシリル化されたベンゾフェノン系化合物を用いる技術が開示されている。シリル化された紫外線遮蔽成分は、その他のシラン化合物と反応し、機能性膜においてシリコン原子と酸素原子とから構成されるSi-Oネットワークに組み込まれる。言い換えると、特許文献1に開示された技術では、有機物質が無機物質と一体化した状態で機能性膜に含まれ、クラックの発生が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2010/131744号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている技術は、有機物質のシリル化を必須とするため、シリル化に不適な有機物質には適用できず、又は有機物質の特性に望ましくない変化をもたらし、これらの事情がない場合であっても製造プロセスが煩雑となる。そこで、本発明は、その製造プロセスにおいて有機物質のシリル化を必須とすることなく、膜におけるクラック発生を抑制できる、新たな機能性膜付きガラス基材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
シリカに代表される無機物質のみから構成される膜にクラックが発生することはないから、所望の機能を付与する有機物質Aを増量したり、有機物質A以外の有機物質を添加したりすることは、基本的には、機能性膜におけるクラック発生を促進する要因になりうる。しかし、本発明者の検討によると、意外にも、光安定剤に相当する有機物質Bの添加により、機能性膜におけるクラック発生は抑制される。
【0007】
すなわち、本発明は、
ガラス基材と、前記ガラス基材上の機能性膜と、を備え、
前記機能性膜は、
無機物質と、
紫外線遮蔽性、赤外線吸収性、防曇性、撥水性、及び調光性からなる群より選択される少なくとも1つの機能を前記機能性膜に付与する有機物質Aと、
前記機能性膜の紫外線照射による劣化を抑制する光安定剤である有機物質Bと、を含む
機能性膜付きガラス基材、を提供する。
【0008】
別の側面から、本発明は、
少なくとも、(i)紫外線遮蔽性を有する有機化合物A1としてベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾジチオール系化合物、アゾメチン系化合物、及びインドール系化合物からなる群より選択される少なくとも1つの有機化合物、(ii)分散媒、及び(iii)光安定剤を含有させた分散液であって、前記有機化合物が粒子として存在している、ガラス基材への塗布用分散液、を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、機能性膜におけるクラック発生を抑制できる新たな機能性膜付きガラス基材を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明によるガラス基材の一形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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