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公開番号
2025101491
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023218369
出願日
2023-12-25
発明の名称
ガラス及びその製造方法
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
C03C
21/00 20060101AFI20250630BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】誘電正接が低く、かつ、屈折率が異なる領域を有するガラスの提供。
【解決手段】イオン交換領域を有するガラスであって、前記ガラスの母組成は、バリウム及びストロンチウムの少なくとも一方を含み、前記イオン交換領域は、バリウム及びストロンチウムの少なくとも一方、並びに、銀を含み、カチオン百分率表示での、前記イオン交換領域におけるBa
2+
及びSr
2+
の合計の含有量は、前記ガラスの母組成におけるBa
2+
及びSr
2+
の合計の含有量よりも少なく、かつ、前記イオン交換領域におけるAg
+
含有量は、前記母組成におけるAg
+
含有量よりも多い、ガラス。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
イオン交換領域を有するガラスであって、
前記ガラスの母組成は、バリウム及びストロンチウムの少なくとも一方を含み、
前記イオン交換領域は、バリウム及びストロンチウムの少なくとも一方、並びに、銀を含み、
カチオン百分率表示での、前記イオン交換領域におけるBa
2+
及びSr
2+
の合計の含有量は、前記ガラスの母組成におけるBa
2+
及びSr
2+
の合計の含有量よりも少なく、かつ、前記イオン交換領域におけるAg
+
含有量は、前記母組成におけるAg
+
含有量よりも多い、ガラス。
続きを表示(約 970 文字)
【請求項2】
前記ガラスの母組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、BaOとSrOの合計:5~30%を満たす、請求項1に記載のガラス。
【請求項3】
前記ガラスの母組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、Na
2
O:0~3.5%を満たす、請求項1又は2に記載のガラス。
【請求項4】
前記ガラスの母組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、
SiO
2
60~80%、
Al
2
O
3
0~8%、
MgO、CaO、SrO及びBaOの合計 5~30%、並びに、
Li
2
O、Na
2
O及びK
2
Oの合計 0~5%、を満たす、請求項1又は2に記載のガラス。
【請求項5】
50~350℃における平均熱膨張係数が30×10
-7
~100×10
-7
/Kである、請求項1又は2に記載のガラス。
【請求項6】
ガラス転移温度が650~780℃である、請求項1又は2に記載のガラス。
【請求項7】
10GHzにおける誘電正接が0.0001~0.009である、請求項1又は2に記載のガラス。
【請求項8】
光導波路用基板として用いられる、請求項1又は2に記載のガラス。
【請求項9】
銀イオンを含む無機塩に、バリウム及びストロンチウムの少なくとも一方を含むガラスを接触させることによって、ガラス中のBa及びSrの少なくとも一方と前記無機塩中のAgとをイオン交換することを含み、
前記無機塩における前記銀イオンの含有割合は0.5~50カチオン%であり、
前記イオン交換における前記無機塩の温度は300~450℃であり、
前記イオン交換における前記ガラスを前記無機塩に接触させる時間は10分~24時間である、ガラスの製造方法。
【請求項10】
前記ガラスの母組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、BaOとSrOの合計:5~30%を満たす、請求項9に記載のガラスの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はガラス及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、マイクロ波やミリ波といった5G、6Gの無線伝送に始まり、高速大容量伝送技術が注目されている。さらなる大容量、低遅延伝送を実現するために、これまでパソコン等の内部で電気的に行っていた通信の一部を光で通信する「光電融合技術」が検討されている。
電気信号に代えて光信号を用いることにより、低消費電力、大容量通信及び低遅延伝送といった点が期待される。
【0003】
光電融合技術では電気と光の両方が伝送できる基板が求められている。このような基板として、SiO
2
に対してGeをドープしたSi-Ge系基板やSiの周囲をSiO
2
で囲ったSi細線の基板、異種のポリマーを接合したポリマー系基板等、様々な材料が検討されている。
【0004】
上記に対し、耐熱性、剛性、電気通信の伝送線の集積度合い、コスト等の観点からガラス材料を用いた基板が検討され始めている。
例えば特許文献1では、ガラス中のNaイオンをAgイオンにイオン交換することで光導波路とし得ることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2021-511538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
光電融合技術に用いられる基板には、電気通信を顧慮し、誘電正接の小さいものが求められる。これに対し、上記特許文献1に記載されたガラスは、アルカリ金属であるナトリウムを必須成分として含むものであり、その誘電正接は高くなる傾向にある。
【0007】
そこで本発明は、誘電正接が低く、かつ、屈折率が異なる領域を有するガラス及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題に対して本発明者らが鋭意検討した結果、ガラス中のバリウム及びストロンチウムが無機塩中の銀とイオン交換できることを新たに見出した。そのため、誘電正接を高める傾向にあるナトリウム等のアルカリ金属を含有しないガラスや、当該アルカリ金属の含有量が少ないガラスであっても、銀とのイオン交換により屈折率が異なるイオン交換領域を形成し得る。すなわち、低誘電正接であるガラスを基板として用いた、光導波路を作製し得ることに想到し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下の[1]~[12]に関する。
[1] イオン交換領域を有するガラスであって、
前記ガラスの母組成は、バリウム及びストロンチウムの少なくとも一方を含み、
前記イオン交換領域は、バリウム及びストロンチウムの少なくとも一方、並びに、銀を含み、
カチオン百分率表示での、前記イオン交換領域におけるBa
2+
及びSr
2+
の合計の含有量は、前記ガラスの母組成におけるBa
2+
及びSr
2+
の合計の含有量よりも少なく、かつ、前記イオン交換領域におけるAg
+
含有量は、前記母組成におけるAg
+
含有量よりも多い、ガラス。
[2] 前記ガラスの母組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、BaOとSrOの合計:5~30%を満たす、前記[1]に記載のガラス。
[3] 前記ガラスの母組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、Na
2
O:0~3.5%を満たす、前記[1]又は[2]に記載のガラス。
[4] 前記ガラスの母組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、
SiO
2
60~80%、
Al
2
O
3
0~8%、
MgO、CaO、SrO及びBaOの合計 5~30%、並びに、
Li
2
O、Na
2
O及びK
2
Oの合計 0~5%、を満たす、前記[1]~[3]のいずれか1に記載のガラス。
[5] 50~350℃における平均熱膨張係数が30×10
-7
~100×10
-7
/Kである、前記[1]~[4]のいずれか1に記載のガラス。
[6] ガラス転移温度が650~780℃である、前記[1]~[5]のいずれか1に記載のガラス。
[7] 10GHzにおける誘電正接が0.003~0.009である、前記[1]~[6]のいずれか1に記載のガラス。
[8] 光導波路用基板として用いられる、前記[1]~[7]のいずれか1に記載のガラス。
【0010】
[9] 銀イオンを含む無機塩に、バリウム及びストロンチウムの少なくとも一方を含むガラスを接触させることによって、ガラス中のBa及びSrの少なくとも一方と前記無機塩中のAgとをイオン交換することを含み、
前記無機塩における前記銀イオンの含有割合は0.5~50カチオン%であり、
前記イオン交換における前記無機塩の温度は300~450℃であり、
前記イオン交換における前記ガラスを前記無機塩に接触させる時間は10分~24時間である、ガラスの製造方法。
[10] 前記ガラスの母組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、BaOとSrOの合計:5~30%を満たす、前記[9]に記載のガラスの製造方法。
[11] 前記ガラスの母組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、Na
2
O:0~3.5%を満たす、前記[9]又は[10]に記載のガラスの製造方法。
[12] 前記ガラスの母組成が、酸化物基準のモル百分率表示で、
SiO
2
60~80%、
Al
2
O
3
0~8%、
MgO、CaO、SrO及びBaOの合計 5~30%、並びに、
Li
2
O、Na
2
O及びK
2
Oの合計 0~5%、を満たす、前記[9]~[11]のいずれか1に記載のガラスの製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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