TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025113144
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024166249
出願日2024-09-25
発明の名称高炉の操業方法および高炉附帯設備
出願人JFEスチール株式会社
代理人弁理士法人銀座マロニエ特許事務所
主分類C21B 5/00 20060101AFI20250725BHJP(鉄冶金)
要約【課題】高炉の炉頂から固形炭材を装入する高炉操業において、固形炭材などの装入によるCO2排出削減効果を保ったままBガスの発熱量の低下を抑止する高炉の操業方法および高炉附帯設備を提供する
【解決手段】本発明の高炉の操業方法は、高炉の炉頂から固形炭材を装入する高炉の操業において、木質系バイオマスを乾留して製造した固形炭材を高炉に装入する装入工程と、乾留ガスを前記高炉に吹き込む吹き込み工程とを有する。また、本発明の高炉附帯設備は、木質系バイオマスから固形炭素および乾留ガスを生成する木炭炉と、木炭炉から発生した固形炭素を高炉の炉頂に導入する固形炭素導入経路と、乾留ガスを高炉に導入する乾留ガス導入経路と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
高炉の炉頂から固形炭材を装入する高炉の操業において、木質系バイオマスを乾留して製造した固形炭材を高炉に装入する装入工程と、乾留ガスを前記高炉に吹き込む吹き込み工程とを有する、高炉の操業方法。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記吹き込み工程において、前記乾留ガスからCO

を分離除去したのちに、CO

を分離除去した乾留ガスを前記高炉に吹き込む、請求項1に記載の高炉の操業方法
【請求項3】
前記吹き込み工程において、前記乾留ガスの吹き込み量を高炉に装入する固形炭材の量に応じて設定する、請求項1または2に記載の高炉の操業方法。
【請求項4】
前記乾留ガスの吹き込み量が以下の(1)式を満足する、請求項3に記載の高炉の操業方法。
乾留ガス比[kg/t]≧固形炭材比[kg/t]×0.35 ・・・(1)
【請求項5】
前記乾留ガスの吹き込み量が以下の(2)式を満足する、請求項3に記載の高炉の操業方法。
乾留ガス比[kg/t]≧固形炭材比[kg/t]×0.40 ・・・(2)
【請求項6】
木質系バイオマスから固形炭材および乾留ガスを生成する木炭炉と、前記木炭炉から発生した前記固形炭材を高炉の炉頂に導入する固形炭材導入経路と、前記乾留ガスを前記高炉に導入する乾留ガス導入経路と、を備える、高炉附帯設備。
【請求項7】
前記乾留ガス導入経路にCO

分離装置を備える、請求項6に記載の高炉附帯設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高炉操業において投入炭素量を低減することができる高炉の操業方法および高炉附帯設備に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、高炉操業では、炉頂から鉄系原料とコークスとを層状に装入し、炉下部の羽口から熱風(高温の空気)と、微粉炭を始めとする還元補助剤を吹き込む。これにより、炉内を降下する鉄系原料を炉下部から上昇する還元ガスで還元することで、銑鉄を製造する。
【0003】
上記のように、高炉操業においては、炉内の鉄源を還元するためにコークスや微粉炭等の炭素系還元材が使用される。高炉に投入された炭素は炉頂から炭酸ガス(CO

)として排出され、地球温暖化の促進に寄与してしまうことから、投入炭素量の低減は高炉操業の重要な課題である。
【0004】
高炉からのCO

排出量を低減する方法として、コークスや微粉炭のような化石燃料由来の炭材に代わるバイオマス炭材の利用が有望視されている。バイオマス炭材はカーボンニュートラルの性質により、燃焼してもCO

発生にはカウントされず、実質的な投入炭素量はゼロと見なすことができる。
【0005】
代表的なバイオマス炭材として、例えば木炭が挙げられる。特許文献1に開示されているように、コークスの代替として高炉の炉頂から鉱石層中に混合して木炭を装入する技術があるが、このような操業においては装入した木炭分だけ実質的に投入炭素量を低減可能である。以下、「投入炭素量」とは、カーボンニュートラルな炭素を控除した実質的な炭素量のみを指すこととする。また、「CO

排出量」とは、カーボンニュートラルな炭素を控除した実質的な投入炭素から発生したCO

の排出量を指すこととする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-235481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
引用文献1に開示された技術では、木炭を高炉に装入することで還元材(コークスや微粉炭)をカーボンニュートラルの木炭に置換するとともに、反応性の高い木炭により鉄鉱石の還元効率も向上するので、CO

排出量を大幅に削減できる。しかしながら、高炉の炉頂から木炭などを装入してCO

排出量を下げた操業を行うと、還元材の使用量を大幅に低減させたことにより炉内で発生する還元ガス(主に一酸化炭素)の量が減少する。そのため、炉頂から排出される高炉ガス(Bガス)の発熱量が低下するという問題がある。
【0008】
Bガスは製銑の各プロセス(焼結、コークス炉、熱風炉、発電所)で利用され、余剰分はMガスとして製銑以降の工程(製鋼、圧延等)でも利用される製鉄所の重要なエネルギー源である。そのため、Bガスの発熱量が低下すると、所内の燃焼設備において燃焼不安定のトラブルを引き起こすおそれがある。
【0009】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高炉の炉頂から固形炭材を装入する高炉操業において、木質系バイオマスなどの装入によるCO

排出削減効果を保ったままBガスの発熱量の低下を抑止する高炉の操業方法および高炉附帯設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の高炉の操業方法は、高炉の炉頂から固形炭材を装入する高炉の操業において、木質系バイオマスを乾留して製造した固形炭材を高炉に装入する装入工程と、乾留ガスを前記高炉に吹き込む吹き込み工程とを有する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

新和環境株式会社
炉システム
4か月前
新和環境株式会社
炉システム
4か月前
株式会社戸畑製作所
高炉用羽口
6か月前
日本製鉄株式会社
転炉精錬方法
4か月前
日本製鉄株式会社
溶鋼の製造方法
5か月前
日本製鉄株式会社
溶銑の脱硫方法
6か月前
個人
製鋼用副資材及びその製造方法
5か月前
中外炉工業株式会社
連続式熱処理炉
2か月前
富士電子工業株式会社
焼き入れ装置
5か月前
株式会社伊原工業
還元鉄の製造方法
4か月前
日本製鉄株式会社
スラグの排出方法
4か月前
中外炉工業株式会社
前処理装置
1か月前
株式会社デンケン
高温炉
4か月前
バイオメッド バレー ディスカバリーズ,インコーポレイティド
C21H22Cl2N4O2の結晶形態
1か月前
日本製鉄株式会社
溶銑の予備処理方法
26日前
大同特殊鋼株式会社
浸炭部材の製造方法
1か月前
高周波熱錬株式会社
熱処理方法及び熱処理装置
2日前
日本製鉄株式会社
脱りん方法
2か月前
JFEスチール株式会社
高炉の原料装入方法
9日前
東京窯業株式会社
溶鋼処理用の浸漬管
26日前
東京窯業株式会社
溶鋼処理用の浸漬管
4か月前
大同特殊鋼株式会社
熱処理設備
4日前
日本製鉄株式会社
脱炭精錬方法
5か月前
日本製鉄株式会社
高炉の操業方法
2か月前
日本製鉄株式会社
高炉の操業方法
1か月前
日本製鉄株式会社
高炉の操業方法
3か月前
日本製鉄株式会社
鋼の製造方法
3か月前
日本製鉄株式会社
鋼の製造方法
1か月前
富士電子工業株式会社
クランクシャフト支持装置
2か月前
日本製鉄株式会社
出銑口開孔装置および出銑口開孔方法
4か月前
日本製鉄株式会社
棒製品の製造方法
1か月前
株式会社神戸製鋼所
溶銑の脱りん方法
6か月前
JFEスチール株式会社
高強度鋼板の製造方法
6か月前
日本製鉄株式会社
精錬用ランスおよび溶鋼の精錬方法
6か月前
株式会社サンノハシ
金属加工品の製造方法
3か月前
トヨタ自動車株式会社
鋼板部品の製造方法及び製造装置
2か月前
続きを見る