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公開番号2025118793
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2025077194,2021569017
出願日2025-05-07,2020-05-20
発明の名称癌又は感染性疾患を処置するためのIL-2/IL-15Rβγアゴニスト投薬レジメン
出願人サイチューン ファーマ
代理人弁理士法人 津国
主分類A61K 45/00 20060101AFI20250805BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】ヒト患者において癌又は感染性疾患を処置又は管理するためのインターロイキン-2/インターロイキン-15受容体βγ(IL-2/IL-15Rβγ)アゴニストを提供する。
【解決手段】2、3、及び4連続日での毎日の投与とその後に続く投与を伴わない日を含む、パルス周期的投与レジーム及びパルス投与レジームで投与される、IL-2/IL-15Rβγアゴニストが提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
癌又は感染性疾患の処置又は管理における使用のためのインターロイキン-2/インターロイキン-15受容体(IL-2/IL-15R)アゴニストであって、周期的投与レジメンを使用してヒト患者にIL-2/IL-15Rβγアゴニストを投与することを含み、周期的投与レジメンは以下を含む:
(a)x日間の第1期間であって、その間にIL-2/IL-15Rβγアゴニストが第1期間の開始時に連続y日間、1日用量で投与され、その後にIL-2/IL-15Rβγアゴニストの投与を伴わないx-y日間が続き、
ここで、xは5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、又は21日、好ましくは7又は14日であり、及びyは2、3、又は4日、好ましくは2又は3日であり;
(b)第1期間を少なくとも1回繰り返すこと;ならびに
(c)IL-2/IL-15Rβγアゴニストの投与を伴わないz日間の第2期間であって、
ここで、zは5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、28、35、42、49、56、63、又は70日、好ましくは 7、14、21、又は56日、より好ましくは7又は21日である。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の、使用のためのIL-2/IL-15Rβγアゴニストであって、周期的投与レジメンを使用してヒト患者に前記IL-2/IL-15Rβγアゴニストを投与することを含み、前記周期的投与レジメンは以下を含む:
(a)x日間の第1期間であって、その間にIL-2/IL-15Rβγアゴニストが第1期間の開始時に連続y日間、1日用量で投与され、その後にIL-2/IL-15Rβγアゴニストの投与を伴わないx-y日間が続き、
ここで、xは5、6、7、8、又は9日、好ましくは6、7、又は8日、より好ましくは7日であり、及び
yは2、3、又は4日、好ましくは2又は3日、より好ましくは2日であり;
(b)第1期間を少なくとも1回繰り返すこと;ならびに
(c)IL-2/IL-15Rβγアゴニストの投与を伴わないz日間の第2期間であって、
ここで、zは5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20日、好ましくは7又は14日、より好ましくは7日である。
【請求項3】
xが7日であり、yが2、3、又は4日であり、及びzが7日であり、好ましくは、yが2日であり、zが7日である、請求項1又は2に記載の、使用のためのIL-2/IL-15Rβγアゴニスト。
【請求項4】
前記1日用量が、0.1μg/kg~50μg/kg、好ましくは0.25μg/kg~25μg/kg、より好ましくは0.6μg/kg~10μg/kg、さらにより好ましくは2μg/kg~10μg/kgである、請求項1~3のいずれかに記載の、使用のためのIL-2/IL-15Rβγアゴニスト。
【請求項5】
前記1日用量が3μg/kg~20μg/kg、好ましくは6μg/kg~12μg/kgである、請求項4に記載の、使用のためのIL-2/IL-15Rβγアゴニスト。
【請求項6】
0.1~50μg/kgの用量範囲内で選択される1日用量が、投与レジメンの間に実質的に増加しない、好ましくは用量が投与レジメンの間に維持される、請求項4又は5に記載の、使用のためのIL-2/IL-15Rβγアゴニスト。
【請求項7】
前記1日用量が、7μg~3500μg、好ましくは17.5μg~1750μg、より好ましくは42μg~700μg、特に140μg~700μgの、体重に非依存的な固定用量である、請求項1~3のいずれかに記載の、使用のためのIL-2/IL-15Rβγアゴニスト。
【請求項8】
前記1日用量が投与レジメンの間に増加される、請求項1~5又は7のいずれかに記載の、使用のためのIL-2/IL-15Rβγアゴニスト。
【請求項9】
前記1日用量がx日の各々の期間後に増加される、請求項8に記載の、使用のためのIL-2/IL-15Rβγアゴニスト。
【請求項10】
前記1日用量がx日の各々の期間後に20%~100%だけ、好ましくは30%~50%だけ増加される、請求項8又は請求項9のいずれかに記載の、使用のためのIL-2/IL-15Rβγアゴニスト。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の背景
癌及び感染性疾患の処置における最近の進歩にもかかわらず、より有効で十分に許容される処置についての満たされていない医学的必要性が依然としてある。免疫療法、即ち、身体自体の免疫系を利用して疾患と闘うことを助ける処置は、免疫系の力を利用して悪性腫瘍細胞又は感染細胞を殺す一方で、健常組織をインタクトなままにすることを目的としている。免疫系は悪性腫瘍を見出して排除する固有の能力を有するのに対し、腫瘍及び持続感染は免疫監視から逃れるための機構を発生させてきた(Robinson and Schluns 2017)。免疫寛容についての潜在的な理由は、失敗した自然免疫活性化、物理的障壁としての高密度間質の関与、及び免疫抑制癌遺伝子経路の可能な寄与を含む(Gajewski et al.2013)。一部の臨床的成功を伴う免疫療法の1つの群は、サイトカイン処置、より具体的にはインターロイキン2(IL-2)であり、NK細胞を通じた自然免疫応答及びCD8

T細胞を通じた適応免疫応答の両方を活性化することが公知である(Steel et al.2012、Conlon et al.2019)、アルデスロイキン/PROLEUKIN(登録商標)(Prometheus Laboratories Inc.)治療及びインターロイキン15(IL-15)治療として商業的に利用可能である。印象的な腫瘍退縮が、IL-2治療を用いて観察された一方で、応答は、小さなパーセンテージの患者に限定されており、それとともに、高レベルの、生命を脅かす毒性さえもたらされる。さらに、IL-2は、T細胞の活性化誘導細胞死の誘導及び免疫抑制性調節T細胞(Treg)の増殖を通じて、免疫増強だけでなく、しかし、また、免疫抑制活性を呈した(Robinson and Schluns 2017)。
続きを表示(約 3,900 文字)【0002】
IL-2及びIL-15の両方が、α、β、及びγサブユニットを有するヘテロ三量体受容体を通じて作用する。そして、IL-2及びIL-15は、共通のガンマ鎖受容体(γ

又はγ)及びIL-2/IL-15Rβ(また、IL-2Rβ、CD122として公知である)を共有する。なお、上記ガンマ鎖受容体(γ

又はγ)はIL-4、IL-7、IL-9ならびにIL-21とも共有される。第3のサブユニットとして、ヘテロ三量体受容体は、IL-2又はIL-15についての特定のサブユニット、即ち、IL-2Rα(CD25)又はIL-15Rα(CD215)を含む。下流では、IL-2及びIL-15ヘテロ三量体受容体が、同様の機能に導く細胞内シグナル伝達のためのJAK1(Janus kinase 1)、JAK3、及びSTAT3/5(signal transducer and activator of transcription 3 and 5)分子を共有するが、しかし、両方のサイトカインがまた、Waldmann(2015、例えば、表1を参照のこと)及びConlon(2019)において概説されているように異なる役割を有する。したがって、IL-2、IL-15又はそれらの誘導体の結合によって異なるヘテロ三量体受容体が活性化されることで、特異的な免疫系の調節や潜在的な副作用が誘導される可能性がある。最近、新規化合物が、NK細胞及びCD8

T細胞の活性化を特異的に標的化することを目的として設計された。
【0003】
これらは、中親和性IL-2/IL-15Rβγ、即ち、IL-2/IL-15Rβ及びγ

サブユニットからなる受容体を標的化する化合物であって、この受容体は、NK細胞、CD8

T細胞、NKT細胞、及びγδT細胞で発現される。設計された化合物RLI-15、ALT-803、及びhetIL-15は既にIL-15Rαサブユニット(の一部)を含み、従って、抗原提示細胞によるαサブユニットのトランスプレゼンテーションを刺激し、RLI-15は、中親和性IL-15Rβγにだけ結合するが、これは、IL-15トランスプレゼンテーションにより媒介される安全で強力な免疫刺激のために重要である。なぜなら、それは、IL-15Rαの共有結合的に付着したsushi+ドメインを含むためである。一方、RLI-15はIL-15Rα又はIL-2Rαのいずれにも結合しない。同様に、ALT-803及びhetIL-15はそれぞれIL-15Rαsushiドメイン又は可溶性IL-15Rαを保有し、従って、中親和性IL-15Rβγ受容体に結合する。しかし、それらの非共有結合に起因して、複合体がインビボで解離し、それにより、適用された複合体の解離画分が他の結合をさらに発揮する可能性がある(以下を参照のこと)。解離の可能性は、ALT-803対hetIL-15についてより高くなる可能性が高い。なぜなら、ALT-803はIL-15Rαのsushiドメインだけを含むためであり、それは、IL-15への部分的な結合だけを媒介することが公知であるのに対し、sushi+ドメインは完全な結合のために要求されるからである(Wei et al.2001)。
【0004】
中親和性IL-2/IL-15Rβ受容体を標的化する別の例はNKTR-214であり、その最も活性な1-PEG-IL-2状態へのその加水分解によって、IL-2/IL-2RαインターフェースでのPEG鎖のその位置が高親和性IL-2Rαへの結合に干渉するが、中親和性IL-2/IL-15Rβへの結合は乱されないままにするものが生成される(Charych et al.2016)。さらに、IL-2Rαサブユニットに結合しない変異体IL-2 IL2vは、このクラスの化合物の例である(Klein et al.2013、Bacac et al.2016)。中親和性IL-2/IL-15Rβγ受容体の標的化によって、高親和性IL-2及びIL-15受容体の標的化に関連付けられる傾向、例えばIL-2又は血管漏出症候群(高濃度の可溶性IL-2又はIL-15により誘導されうる)により誘導されるT調節細胞の活性化などが回避される。
【0005】
これは、IL-2Rαβγ高親和性受容体がCD4

Tregs及び血管内皮で追加的に発現され、IL-2シスプレゼンテーションにより活性化されるという事実に起因する。従って、高親和性IL-2Rαβγを(また)標的化する化合物は、天然IL-2又は可溶性IL-15について観察されたように(Conlon et al.2019)、Treg増殖及び血管漏出症候群(VLS)に潜在的に導く。潜在的に、VLSはまた、脱ペグ化NKTR-214により起こされうる。脱ペグ化NKT2-214は、しかし、短い半減期を有し、それは、全てで、又はこの副作用が役割を果たす範囲で、臨床開発において見られる必要がある。
【0006】
IL-15シスプレゼンテーションにより活性化される高親和性IL-15R受容体は、T細胞白血病において構成的に発現され、炎症性NK細胞、炎症性CD8

T細胞、及び線維芽細胞様滑膜細胞上で上方調節され(Kurowska et al.2002, Perdreau et al.2010)、即ち、これらの細胞はまた、IL-15Rαサブユニットを発現する。そのような活性化は回避すべきである。なぜなら、これらの細胞上でのIL-15シスプレゼンテーションは、T細胞白血病の発生及び免疫応答の悪化において含まれ、自己免疫疾患を潜在的に誘発するためである。同様に、高親和性IL-15Rαβγ受容体は血管内皮上で発現され、可溶性IL-15がまた、VLSを誘導しうる。IL-15/IL-15Rα複合体は、この高親和性受容体に結合しない。なぜなら、それらは少なくともIL-15Rαのsushiドメインを既に保有しているためであり、それは、ヘテロ三量体IL-15Rαβγ受容体への結合を立体的に妨げる。高親和性IL-15Rαβγ受容体の関与を介して誘発されるこれらの副作用は、天然IL-15により、しかし、また、非共有結合IL-15/IL-15Rα複合体、例えばALT-803及びhetIL-15などにより誘発される(複合体の崩壊がインビボで生じる場合)。
【0007】
最後に、高親和性IL-15Rαは、骨髄細胞、マクロファージ、B細胞、及び好中球上で構成的に発現され(Chenoweth et al.2012)、天然IL-15により、再び、非共有結合IL-15/IL-15Rα複合体、例えばALT-803及びhetIL-15などにより活性化されうる(複合体の崩壊がインビボで生じる場合)。
【0008】
要約すると、IL-15はIL-2と同様の免疫増強特性を有するが、それはTreg細胞の活性化のような免疫抑制活性を共有せず、クリニックにおいてVLSを起こさないと考えられているの(Robinson and Schluns 2017)。一方で、IL-15処置の欠点は、その短いインビボでの半減期及び他の細胞型によるトランスプレゼンテーションへのその依存である(Robinson and Schluns 2017)。このことが、人工IL-2/IL-15Rβγアゴニストの開発に導き、それらの一部は最近、臨床開発に入った。
【0009】
高用量IL-2処置が腎細胞癌及び転移性黒色腫において承認されているが(患者により許容される場合、レジメンを繰り返す前に9日間の休息に続いて、最大14用量について8時間毎に15分間にわたる静脈内ボーラスにより600,000IU/kgで投与される)、IL-2は、より良好に許容される高い安全性プロファイルを伴う十分な免疫活性化を提供するより低用量のスケジュール(例、低用量での90日間にわたる注入により、IL-2の中間パルスを用いてNK細胞を増殖させ、増殖されたNK細胞プールの活性化を提供する)を定義するために、依然として研究が継続されており、及び、通常は他の免疫療法との併用において与えられる多くの他の低用量の静脈内処置又は皮下処置が評価されているが、しかし、決定的ではない結果を伴う(Conlon et al.2019)。低用量皮下レジメン(1~3000万IU/m
2
/日)が研究されてきた。なぜなら、それらは毒性を低下しうるが、有効性を損ない(Fyfe et al.1995)、しかし、Tregを優先的に活性化するためである。従って、低用量IL-2が免疫抑制処置において使用される(Rosenzwajg et al.2019)。
【0010】
したがって、人工IL-2/IL-15Rβγアゴニストの投与、投薬、及び投薬スケジュールは、それらの臨床的成功のための鍵となりうるが、それは、例えば、有効性、副作用、患者のコンプライアンス及び利便性(例、他の薬物との併用において)に関連する複数の要因により推進される。
(【0011】以降は省略されています)

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