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公開番号2025120537
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-18
出願番号2024015374
出願日2024-02-05
発明の名称熱硬化性樹脂組成物
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08G 18/00 20060101AFI20250808BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低粘度かつ速硬化性で、良好な耐熱性と弾性率と変形能力を兼備する熱硬化性樹脂組成物、および、当該熱硬化性樹脂組成物からなる繊維強化複合材料を提供すること。
【解決手段】成分[A]、[B]、[C]および[D]を含み、成分[D]の含有率が30質量%以上60質量%以下である熱硬化性樹脂組成物。
[A]:芳香族エポキシ樹脂
[B]:脂肪族エポキシ樹脂
[C]:触媒
[D]:イソシアネート化合物
また、本発明の繊維強化複合材料用成形材料は、本発明の熱硬化性樹脂組成物および強化繊維からなる。さらに、本発明の繊維強化複合材料は、本発明の熱硬化性樹脂組成物の樹脂硬化物および強化繊維からなる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
成分[A]、[B]、[C]および[D]を含み、成分[D]の含有率が30質量%以上60質量%以下である熱硬化性樹脂組成物。
[A]:芳香族エポキシ樹脂
[B]:脂肪族エポキシ樹脂
[C]:触媒
[D]:イソシアネート化合物
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
成分[A]および成分[B]の含有量の合計を100質量%としたとき、成分[B]の含有量が10質量%以上80質量%以下である請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
成分[B]として式(I)で表されるエポキシ樹脂を含む請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
TIFF
2025120537000006.tif
43
170
(式中、R

は水素原子またはメチル基、nおよびmは1~6の整数である。)
【請求項4】
成分[C]としてアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のハロゲン化物を含む請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
成分[D]に含まれるイソシアネート基のモル数(Mh)を、成分[A]と成分[B]に含まれるエポキシ基のモル数の総和(Me)で除した値(Mh/Me)が0.7~2.0である請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
成分[D]として芳香族イソシアネートを含む請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
成分[E]23℃で液状であるポリオールをさらに含む請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物が加熱硬化されてなる成形品。
【請求項9】
請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物と、強化繊維とを含んでなる繊維強化複合材料用成形材料。
【請求項10】
請求項8に記載の成形品と、強化繊維とを含んでなる繊維強化複合材料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、航空・宇宙用部材、一般産業用途に好ましく用いられる熱硬化性樹脂組成物に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
イソシアネート化合物を構成材料に含む熱硬化性樹脂組成物は、耐熱性、機械特性、および接着性に優れるという特徴を活かし、塗料、接着剤、発泡体、エラストマー材料など、様々な分野に使用される。特に、イソシアネート化合物とエポキシ樹脂から構成される熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化により剛直なオキサゾリドン環を生成し上記の特性に優れるため、構造材料用途への適用が期待されている。構造材料用途に用いる場合、代表的な形態として、繊維強化複合材料に用いる方法が知られており、レジン・トランスファー・モールディング(RTM法)などの注入成形法がハイサイクル生産が可能であることから注目されている。このような注入成形への適用にあたっては、成形体が大型または立体複雑形状であるほど、注入時に樹脂組成物が低粘度であることが必要である。
【0003】
硬化後の熱硬化性樹脂組成物は、その作製および使用の過程で高い熱的負荷および機械的負荷にさらされるため、高耐熱性、高弾性率、高破壊靭性を有することが必要であるが、これらの特性はトレードオフの関係にあり、いずれも優れたレベルで兼備することが難しかった。例えば、液状ゴムやエラストマーなどの公知の強化剤を用いることで、破壊靭性を高めることができるが、ガラス転移温度の低下も引き起こし、高い温度での使用に適さない。このような課題に対して、特許文献1には、無機塩を触媒に用いて、ウレタン基を有する化合物とエポキシ樹脂とイソシアネート化合物の混合物を反応させて硬化物を得る方法が示されている。特許文献2には、特定のイミダゾリウム塩から選ばれる触媒を用いてエポキシ樹脂とイソシアネート化合物を反応させる際に、コア/シェル型ゴム粒子を含有させる方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/188805号
国際公開第2016/102359号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の熱硬化性樹脂組成物は、硬化物の大部分がウレタン構造とイソシアヌレート構造となることから、耐熱性と変形能力は良好であったが、依然として弾性率が不十分であった。
【0006】
特許文献2に記載の熱硬化性樹脂組成物は、耐熱性と破壊靭性は良好であったが、弾性率が低下し、また、添加した強靭化剤の粘度が非常に高いことから、注入成形に不適であった。
【0007】
本発明は、かかる従来技術の欠点を改良し、熱硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記構成からなる熱硬化性樹脂組成物を見出し、本発明を完成させるに至った。本発明の熱硬化性樹脂組成物は、以下の構成からなる。
(1)成分[A]、[B]、[C]および[D]を含み、成分[D]の含有率が30質量%以上60質量%以下である熱硬化性樹脂組成物。
[A]:芳香族エポキシ樹脂
[B]:脂肪族エポキシ樹脂
[C]:触媒
[D]:イソシアネート化合物
(2)成分[A]および成分[B]の含有量の合計を100質量%としたとき、成分[B]の含有量が10質量%以上80質量%以下である(1)に記載の熱硬化性樹脂組成物。
(3)成分[B]として式(I)で表されるエポキシ樹脂を含む(1)または(2)に記載の熱硬化性樹脂組成物。
【0009】
TIFF
2025120537000001.tif
42
170
【0010】
(式中、R

は水素原子またはメチル基、nおよびmは1~6の整数である。)
(4)成分[C]としてアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のハロゲン化物を含む(1)~(3)いずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
(5)成分[D]に含まれるイソシアネート基のモル数(Mh)を、成分[A]と成分[B]に含まれるエポキシ基のモル数の総和(Me)で除した値(Mh/Me)が0.7~2.0である(1)~(4)のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
(6)成分[D]として芳香族イソシアネートを含む(1)~(5)のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
(7)成分[E]23℃で液状であるポリオールをさらに含む(1)~(6)のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
(8)(1)~(7)のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物が加熱硬化されてなる成形品。
(9)(1)~(7)のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物と、強化繊維とを含んでなる繊維強化複合材料用成形材料。
(10)(8)に記載の成形品と、強化繊維とを含んでなる繊維強化複合材料。
(11)(9)に記載の繊維強化複合材料用成形材料が加熱硬化されてなる繊維強化複合材料。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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