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公開番号2025156132
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-14
出願番号2025051257
出願日2025-03-26
発明の名称半導体モールド用離型フィルム、半導体チップ封止体の製造方法および半導体
出願人東レ株式会社
代理人
主分類H01L 21/56 20060101AFI20251002BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】剥離残渣が生じにくく更にフィルム破れを抑制するコンプレッションモールド用離型フィルム、および半導体チップ封止体の製造方法を提供する。
【解決手段】離型層とポリエステル樹脂層を含む積層フィルムであって、長手方向または幅方向いずれか1方向の175℃におけるフィルム剛性が5.0N・mm・10-3以上、20N・mm・10-3以下かつ、少なくともいずれか一方の最表層における高さ1μm以上の突起個数が500個/mm2以上8000個/mm2以下である半導体モールド用離型フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
離型層とポリエステル樹脂層を含む積層フィルムであって、長手方向または幅方向いずれか1方向の175℃におけるフィルム剛性が5.0N・mm・10
-3
以上、20N・mm・10
-3
以下かつ、少なくともいずれか一方の最表層における高さ1μm以上の突起個数が500個/mm

以上8000個/mm

以下である半導体モールド用離型フィルム。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記ポリエステル樹脂層が、少なくともポリエステル樹脂A層と、ポリエステル樹脂B層を有する2層以上の積層体であり、前記ポリエステル樹脂A層の無機粒子含有量が5質量%以上19質量%以下であり、前記ポリエステル樹脂B層の無機粒子含有量が5質量%未満である請求項1に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項3】
175℃における破断応力が長手方向、幅方向のいずれも20MPa以上100MPa以下である請求項1または2に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項4】
クッション率が60%以上88%未満である請求項1または2に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項5】
ポリエステル樹脂A層のボイド含有率Vaが10.0%以上30.0%以下、かつフィルム全体のボイド含有率Vzが2.0%以上10.0%以下である請求項2に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項6】
密度が1.10g/cm

以上1.34g/cm

以下である請求項1または2に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項7】
光学濃度が0.1以上2.0以下である請求項1または2に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項8】
185℃30分加熱した後にオリゴマー抽出量が0mg/m

以上、5.0mg/m

以下である請求項1または2に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項9】
結晶化度が3.0%以上21.0%以下である請求項1または2に記載の半導体モールド用離型フィルム。
【請求項10】
請求項1に記載の半導体モールド用離型フィルムの離型層とモールド樹脂が接触するようにコンプレッション装置内金型に設置してコンプレッションモールドを実施する工程を有する半導体チップ封止体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体モールドパッケージングの加工工程に用いられる離型フィルムに関するものであり、特に半導体封止工程で行われるコンプレッションモールド用離型フィルムとして好適に用いることができる。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
半導体チップは、光、熱、水分、物理的な衝撃等の外乱からの保護を目的として樹脂で封止され、パッケージと呼ばれる成形品として基板上に実装される。半導体チップの封止には、エポキシ樹脂等の硬化性樹脂が用いられる。半導体チップの封止方法としては、いわゆるトランスファーモールド(樹脂流動成形)加工法またはコンプレッションモールド(圧縮成形)加工法が知られているが、近年、半導体ウェハの大面積化やパッケージの薄型化、入力端子を多くするため多ピン化といった形状のトレンドを背景にコンプレッションモールド法の導入が進んでいる。
【0003】
コンプレッションモールド加工法は、溶融した封止樹脂を加熱状態で金型が上下することで圧縮、硬化する工法であり、ウェハーレベルチップサイズパッケージ(WL-CSP)と呼ばれる超小型パッケージ技術の製造方法として用いられている。この際、金型と封止樹脂との離型性を担保するため、離型フィルムを挿入する方法が一般的である。離型フィルムとしては、離型性と耐熱性、金型形状への追従性に優れるエチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)のフィルムが広く用いられてきたが、硬化性のモールド樹脂から発生するガスの透過性が高く、金型を汚染しやすいことから、ポリエステルを中心としたガス透過性が低い材料の検討が行われている(特許文献1)。
【0004】
ポリエステルフィルムのなかでも、寸法安定性に優れるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを基材とする離型フィルムの場合、基材フィルムとは別に離型層を設ける必要があり、主にポリエチレンテレフタレートを耐熱樹脂層、ポリメチルペンテンを離型層としてこれらを積層した離型フィルムが検討されている(特許文献2)。また意匠性付与のため離型層に粒子などの凹凸付与成分を添加させる手段がしばしば用いられている(特許文献3)。
【0005】
また、近年では、半導体ウェハの大面積化やパッケージの低背化、高集積化、3D積層、機能複合といった技術トレンドを背景にコンプレッションモールド法の導入が進んでおり、パッケージサイズがチップサイズよりも大きくなるファンアウトウェハレベルパッケージ(FO-WLP)技術が拡大している。図1にFO-WLPを製造するフェイスアップ方式コンプレッションモールド工程の模式図を示す。これら最新パッケージ技術に対応する離型フィルムとして優れた意匠性および成形性に優れたコンプレションモールド用離型フィルムが検討されている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2002-158242号公報
特開2021-28177号公報
特開2024-16755号公報
特開2023-154397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
最新パッケージ技術では、モールド樹脂がウェハの内部に留まるフランジモールドの他、モールド樹脂の厚みが1.0mm以上に厚く、更にウェハの外側までモールド樹脂が充填されるフルモールド工法が歩留まりを改善するため利用されている。フルモールド工法では、モールド樹脂の厚みが増すことによってこれまで使用してきた特許文献4に記載されたフィルムでは高温下におけるフィルム剛性が不足し、モールド時にフィルム破れが発生するリスクがあり、フィルム破れが発生すると破れ箇所から樹脂漏れが発生して金型を汚染する問題が起こることがある。また、特許文献2および3では特に成形性が考慮されていない二軸延伸PETフィルムが用いられているためコンプレッションモールド時の金型追従性が低く、局所的な加圧ムラによる剥離残渣が発生することがある。
【0008】
そこで、本発明における課題は、剥離残渣が生じにくく更にフィルム破れを抑制する半導体モールド用離型フィルム、半導体チップ封止体の製造方法および半導体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明における好ましい一態様は以下の構成をとる。
(1)離型層とポリエステル樹脂層を含む積層フィルムであって、長手方向または幅方向いずれか1方向の175℃におけるフィルム剛性が5.0N・mm・10
-3
以上、20N・mm・10
-3
以下かつ、少なくともいずれか一方の最表層における高さ1μm以上の突起個数が500個/mm

以上8000個/mm

以下である半導体モールド用離型フィルム。
(2)前記ポリエステル樹脂層が、少なくともポリエステル樹脂A層と、ポリエステル樹脂B層を有する2層以上の積層体であり、前記ポリエステル樹脂A層の無機粒子含有量が5質量%以上19質量%以下であり、前記ポリエステル樹脂B層の無機粒子含有量が5質量%未満である(1)に記載の半導体モールド用離型フィルム。
(3)175℃における破断応力が長手方向、幅方向のいずれも20MPa以上100MPa以下である(1)または(2)に記載の半導体モールド用離型フィルム。
(4)クッション率が60%以上88%未満である(1)~(3)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(5)ポリエステル樹脂A層のボイド含有率Vaが10.0%以上30.0%以下、かつフィルム全体のボイド含有率Vzが2.0%以上10.0%以下である(1)~(4)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(6)密度が1.10g/cm

以上1.34g/cm

以下である(1)~(5)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(7)光学濃度が0.1以上2.0以下である(1)~(6)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(8)185℃30分加熱した後にオリゴマー抽出量が0mg/m

以上、5.0mg/m

以下である(1)~(7)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(9)結晶化度が3.0%以上21.0%以下である(1)~(8)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルム。
(10)(1)~(9)のいずれかに記載の半導体モールド用離型フィルムの離型層とモールド樹脂が接触するようにコンプレッション装置内金型に設置してコンプレッションモールドを実施する工程を有する半導体チップ封止体の製造方法。
(11)モールド樹脂が顆粒である(10)に記載の半導体チップ封止体の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、剥離残渣が生じにくく更にフィルム破れを抑制する半導体モールド用離型フィルム、半導体チップ封止体の製造方法および半導体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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