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公開番号2025120851
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-18
出願番号2024015981
出願日2024-02-05
発明の名称鋼材
出願人日本製鉄株式会社
代理人アセンド弁理士法人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20250808BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】素材として用いられ製造されたボルトにおいて、優れた耐水素脆性が得られる鋼材を提供する。
【解決手段】本実施形態による鋼材は、質量%で、C:0.20~0.40%未満、Si:0.01~0.50%、Mn:0.30~1.50%、Ti:0.005~0.100%、B:0.0005~0.0050%、sol.Al:0.005~0.100%、P:0.015%以下、S:0.015%以下、N:0.015%以下、O:0.0030%以下、を含有し、残部がFe及び不純物からなり、円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、Mn含有量が10%以上であり、S含有量が5%以上であるMnS系介在物のアスペクト比の中央値が20.0以下であり、アスペクト比が5.0以上であるMnS系介在物のうち、質量%で、Ti含有量が5%以上であるTi含有MnS系介在物の個数割合が30.0%以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、
C:0.20~0.40%未満、
Si:0.01~0.50%、
Mn:0.30~1.50%、
Ti:0.005~0.100%、
B:0.0005~0.0050%、
sol.Al:0.005~0.100%、
P:0.015%以下、
S:0.015%以下、
N:0.015%以下、
O:0.0030%以下、を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、Mn含有量が10%以上であり、S含有量が5%以上であるMnS系介在物のアスペクト比の中央値が20.0以下であり、
アスペクト比が5.0以上である前記MnS系介在物のうち、質量%で、Ti含有量が5%以上であるTi含有MnS系介在物の個数割合が30.0%以上である、
鋼材。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
質量%で、
C:0.20~0.40%未満、
Si:0.01~0.50%、
Mn:0.30~1.50%、
Ti:0.005~0.100%、
B:0.0005~0.0050%、
sol.Al:0.005~0.100%、
P:0.015%以下、
S:0.015%以下、
N:0.015%以下、
O:0.0030%以下、を含有し、
さらに、第1群~第4群からなる群から選択される1種以上を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、Mn含有量が10%以上であり、S含有量が5%以上であるMnS系介在物のアスペクト比の中央値が20.0以下であり、
アスペクト比が5.0以上である前記MnS系介在物のうち、質量%で、Ti含有量が5%以上であるTi含有MnS系介在物の個数割合が30.0%以上である、
鋼材。
[第1群]
Cr:1.50%以下、
Mo:0.30%以下、
Cu:0.40%以下、及び、
Ni:0.30%以下、からなる群から選択される1種以上
[第2群]
Nb:0.050%以下、及び、
V:0.15%以下、からなる群から選択される1種以上
[第3群]
Sn:0.100%以下、
Sb:0.050%以下、
As:0.050%以下、及び、
Pb:0.090%以下、からなる群から選択される1種以上
[第4群]
Ca:0.0050%以下、及び、
Mg:0.0050%以下、からなる群から選択される1種以上
【請求項3】
請求項2に記載の鋼材であって、
前記第1群を含有する、
鋼材。
【請求項4】
請求項2に記載の鋼材であって、
前記第2群を含有する、
鋼材。
【請求項5】
請求項2に記載の鋼材であって、
前記第3群を含有する、
鋼材。
【請求項6】
請求項2に記載の鋼材であって、
前記第4群を含有する、
鋼材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は鋼材に関し、さらに詳しくは、ボルトの素材に適した鋼材に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ボルトは、産業機械、自動車の足回り、橋梁及び建築物等の締結手段として用いられる。これらの用途のうち、橋梁や建築物等は、海浜地域に建てられたり、寒冷地に建てられたりする場合がある。海浜地域は塩分の多い腐食環境である。また、寒冷地では、融雪塩や凍結防止剤が使用される場合がある。融雪塩や凍結防止剤は、ボルトを構成する鋼材を腐食する。つまり、寒冷地も腐食環境である場合が多い。また、自動車が海浜地域、又は寒冷地といった腐食環境を走行する場合もある。
【0003】
このような腐食環境では、水素脆化が起こりやすい。したがって、腐食環境で用いられるボルトでは、優れた耐水素脆性が求められる。
【0004】
ボルトの素材となる鋼材の耐水素脆性を向上させる技術が、特開2008-274367号公報(特許文献1)及び特開2012-017519号公報(特許文献2)に提案されている。
【0005】
特許文献1に開示された鋼材は、質量%で、C:0.15~0.6%、Si:0.05~0.5%、Mn及びCr:合計で0.5~3.5%、P:0.05%以下、S:0.03%以下、Cu:0.3%未満、Ni:1%未満、O:0.01%以下、及び、Sn:0.05~0.50%を含有し、残部がFe及び不純物からなり、Cu/Sn比が1以下である組成を有する。この文献では、Snを含有することで水素の鋼材への侵入を抑制し、その結果、耐水素脆性を高めている。
【0006】
特許文献2に開示されたボルト用鋼材は、質量%で、C:0.15~0.30%、Si:2.0%以下、Mn:1.5%以下、Cr:2.5~5.0%、B:0.0005~0.01%、Ti:0.1%以下、Al:1.0%以下、及び、残部がFe及び不可避的不純物からなる。この文献では、上記合金元素を適正範囲で含有させることにより、耐水素脆性を高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2008-274367号公報
特開2012-017519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1及び特許文献2では、鋼材の化学組成を適切に調整することにより、耐水素脆性を高めている。しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示される鋼材とは異なる手段により、耐水素脆性を高めてもよい。
【0009】
本開示の目的は、素材として用いられ製造されたボルトにおいて優れた耐水素脆性が得られる鋼材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示による鋼材は、質量%で、
C:0.20~0.40%未満、
Si:0.01~0.50%、
Mn:0.30~1.50%、
Ti:0.005~0.100%、
B:0.0005~0.0050%、
sol.Al:0.005~0.100%、
P:0.015%以下、
S:0.015%以下、
N:0.015%以下、
O:0.0030%以下、を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、Mn含有量が10%以上であり、S含有量が5%以上であるMnS系介在物のアスペクト比の中央値が20.0以下であり、
アスペクト比が5.0以上であるMnS系介在物のうち、質量%で、Ti含有量が5%以上であるTi含有MnS系介在物の個数割合が30.0%以上である。
(【0011】以降は省略されています)

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