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公開番号
2025120852
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-18
出願番号
2024015983
出願日
2024-02-05
発明の名称
鋼材
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
アセンド弁理士法人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250808BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】優れた冷間鍛造性を有する鋼材を提供する。
【解決手段】本開示による鋼材は、明細書に記載の化学組成を有し、Mn硫化物の個数密度ND
0
(個/mm
2
)と、Ti含有Mn硫化物の個数密度ND
1
(個/mm
2
)と、Ti-N含有Mn硫化物の個数密度ND
2
(個/mm
2
)とが、式(1)及び式(2)を満たす。さらに、Cu-Ni含有Mn硫化物の個数密度ND
3
(個/mm
2
)が1.00以上である。
ND
1
+ND
2
≧2.00 (1)
(ND
1
+ND
2
)/ND
0
≦0.35 (2)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
質量%で、
C:0.20~0.40%未満、
Si:0.01~0.50%、
Mn:0.30~1.50%、
Cu:0.40%以下、
Ni:0.30%以下、
Cr:1.50%以下、
Mo:0.200%以下、
Sn:0.100%以下、
Ti:0.005~0.100%、
B:0.0005~0.0050%、
Al:0.005~0.100%、
P:0.015%以下、
S:0.015%以下、
N:0.0150%以下、
O:0.0030%以下、を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、及び、Mn含有量が10%以上であるMn硫化物の個数密度ND
0
(個/mm
2
)と、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、Ti含有量が10%以上、Mn含有量が10%以上、及び、N含有量が10%以下であるTi含有Mn硫化物の個数密度ND
1
(個/mm
2
)と、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、Ti含有量が10%以上、Mn含有量が10%以上、及び、N含有量が10%超であるTi-N含有Mn硫化物の個数密度ND
2
(個/mm
2
)とが、
式(1)及び式(2)を満たし、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、CuとNiとの合計含有量が5%以上、Mn含有量が10%以上、及び、Ti含有量が10%未満であるCu-Ni含有Mn硫化物の個数密度ND
3
(個/mm
2
)が1.00以上である、
鋼材。
ND
1
+ND
2
≧2.00 (1)
(ND
1
+ND
2
)/ND
0
≦0.35 (2)
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
質量%で、
C:0.20~0.40%未満、
Si:0.01~0.50%、
Mn:0.30~1.50%、
Cu:0.40%以下、
Ni:0.30%以下、
Cr:1.50%以下、
Mo:0.200%以下、
Sn:0.100%以下、
Ti:0.005~0.100%、
B:0.0005~0.0050%、
Al:0.005~0.100%、
P:0.015%以下、
S:0.015%以下、
N:0.0150%以下、
O:0.0030%以下、を含有し、
さらに、第1群~第3群からなる群から選択される1種以上を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、及び、Mn含有量が10%以上であるMn硫化物の個数密度ND
0
(個/mm
2
)と、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、Ti含有量が10%以上、Mn含有量が10%以上、及び、N含有量が10%以下であるTi含有Mn硫化物の個数密度ND
1
(個/mm
2
)と、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、Ti含有量が10%以上、Mn含有量が10%以上、及び、N含有量が10%超であるTi-N含有Mn硫化物の個数密度ND
2
(個/mm
2
)とが、
式(1)及び式(2)を満たし、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、CuとNiとの合計含有量が5%以上、Mn含有量が10%以上、及び、Ti含有量が10%未満であるCu-Ni含有Mn硫化物の個数密度ND
3
(個/mm
2
)が1.00以上である、
鋼材。
[第1群]
Nb:0.050%以下、及び、
V:0.15%以下、からなる群から選択される1種以上
[第2群]
Sb:0.050%以下、
As:0.050%以下、及び、
Pb:0.090%以下、からなる群から選択される1種以上
[第3群]
Ca:0.0050%以下、及び、
Mg:0.0050%以下、からなる群から選択される1種以上
ND
1
+ND
2
≧2.00 (1)
(ND
1
+ND
2
)/ND
0
≦0.35 (2)
【請求項3】
請求項2に記載の鋼材であって、
前記第1群を含有する、
鋼材。
【請求項4】
請求項2に記載の鋼材であって、
前記第2群を含有する、
鋼材。
【請求項5】
請求項2に記載の鋼材であって、
前記第3群を含有する、
鋼材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は鋼材に関し、さらに詳しくは、ボルトの素材に適した鋼材に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
ボルトは、産業機械、自動車の足回り、橋梁及び建築物等の締結手段として用いられる。最近では、ボルトの製造工程において、歩留まりを高め、製造コストを抑えるために、熱間鍛造ではなく、冷間鍛造が採用されつつある。冷間鍛造によるボルトの製造工程は例えば、次のとおりである。素材である鋼材に対して、伸線加工を実施する。伸線加工後の鋼材に対して、鋼材の軟化を目的とした熱処理(例えば焼鈍処理)を実施する。熱処理後の鋼材に対して冷間鍛造を実施して、頭部及び軸部を有するボルト形状の中間品を製造する。中間品に対して焼入れ及び焼戻しを実施して、ボルトを製造する。
【0003】
近年、省エネルギー化の観点や、さらなる製造コスト削減の観点から、冷間鍛造工程前の熱処理の省略が検討されている。冷間鍛造工程前の熱処理を省略するためには、ボルトの素材となる鋼材に、優れた冷間鍛造性が求められる。また、最終製品の形状が複雑な場合であっても、熱間鍛造ではなく冷間鍛造を実施できる方が製造コストを削減できる。この場合においても、ボルトの素材となる鋼材には、優れた冷間鍛造性が求められる。
【0004】
ボルトの素材となる鋼材の冷間鍛造性を高める技術が、特開2006-274373号公報(特許文献1)及び国際公開第2020/090149号(特許文献2)に提案されている。
【0005】
特許文献1に記載されたボルト用鋼材は、質量%で、C:0.07~0.15%、Si:0.2%以下、Mn:0.5~2%、P:0.015%以下、S:0.015%以下、Cr:2%以下、Al:0.005~0.08%、N:0.01%以下、且つ、炭素当量:CeqがCeq=C+Si/7+Mn/6+Cr/9が0.50%以下、残部が鉄及び不可避的不純物からなる組成を有する。上記鋼材では、鋼中の炭素当量を制限することにより、粒界でのセメンタイトの析出を抑制でき、鋼材の脆化を緩和できる。さらに、上記合金元素を適正範囲で含有させることで、優れた冷間鍛造性を得ることができる、と特許文献1には記載されている。
【0006】
特許文献2に開示されたボルト用鋼材は、質量%で、C:0.18~0.24%、Si:0.10~0.22%、Mn:0.60~1.00%、Al:0.010~0.050%、Cr:0.65~0.95%、Ti:0.010~0.050%、B:0.0015~0.0050%、N:0.0050~0.0100%、P:0.025%以下(0を含む)、S:0.025%以下(0を含む)、Cu:0.20%以下(0を含む)及びNi:0.30%以下(0を含む)を、0.45≦C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5≦0.60及びN≦0.519Al+0.292Tiを満足する範囲で含有し、残部がFe及び不可避的不純物である成分組成と、ベイナイトが面積率で95%以上のミクロ組織とを有し、当該ミクロ組織における旧オーステナイト粒の粒度番号が6以上、強度バラツキが100MPa以内である。上記鋼材では、ベイナイト組織の面積率を増加させ、かつ、旧オーステナイト粒を微細にする。これにより、より大きなバウシンガー効果が得られ、ボルトの頭部成型時の冷間鍛造における変形抵抗を小さくすることができる、と特許文献2には記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2006-274373号公報
国際公開第2020/090149号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示される鋼材とは異なる手段により、冷間鍛造性を高めてもよい。
【0009】
本開示の目的は、優れた冷間鍛造性を有する鋼材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示による鋼材は、質量%で、
C:0.20~0.40%未満、
Si:0.01~0.50%、
Mn:0.30~1.50%、
Cu:0.40%以下、
Ni:0.30%以下、
Cr:1.50%以下、
Mo:0.200%以下、
Sn:0.100%以下、
Ti:0.005~0.100%、
B:0.0005~0.0050%、
Al:0.005~0.100%、
P:0.015%以下、
S:0.015%以下、
N:0.0150%以下、
O:0.0030%以下、を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、及び、Mn含有量が10%以上であるMn硫化物の個数密度ND
0
(個/mm
2
)と、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、Ti含有量が10%以上、Mn含有量が10%以上、及び、N含有量が10%以下であるTi含有Mn硫化物の個数密度ND
1
(個/mm
2
)と、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、Ti含有量が10%以上、Mn含有量が10%以上、及び、N含有量が10%超であるTi-N含有Mn硫化物の個数密度ND
2
(個/mm
2
)とが、
式(1)及び式(2)を満たし、
円相当径が1.0μm以上であり、質量%で、S含有量が10%以上、CuとNiとの合計含有量が5%以上、Mn含有量が10%以上、及び、Ti含有量が10%未満であるCu-Ni含有Mn硫化物の個数密度ND
3
(個/mm
2
)が1.00以上である。
ND
1
+ND
2
≧2.00 (1)
(ND
1
+ND
2
)/ND
0
≦0.35 (2)
(【0011】以降は省略されています)
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