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公開番号
2025121406
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-19
出願番号
2025017938
出願日
2025-02-05
発明の名称
改変された炭酸脱水酵素
出願人
東ソー株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C12N
9/88 20060101AFI20250812BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 本開示は、改変されたThermosulfurimonas dismutans由来炭酸脱水酵素を提供することを課題とする。
【解決手段】 炭酸脱水酵素のアミノ酸配列のうち、特定の位置にあるアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列を有する、炭酸脱水酵素により、前記課題を解決する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の(i)から(iii)のいずれかから選択される、炭酸脱水酵素:
(i)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち21番目のグリシン残基から249番目のリジン残基までのアミノ酸配列であって、以下の(1)~(22)から選択される1以上のアミノ酸置換を少なくとも含むアミノ酸配列を有する、炭酸脱水酵素:
(1)配列番号1の33番目のリジン残基に相当するアミノ酸残基がグルタミン酸残基に置換
(2)配列番号1の165番目のリジン残基に相当するアミノ酸残基がグルタミン酸残基に置換
(3)配列番号1の182番目のメチオニン残基に相当するアミノ酸残基がロイシン残基に置換
(4)配列番号1の66番目のイソロイシン残基に相当するアミノ酸残基がバリン残基に置換
(5)配列番号1の229番目のリジン残基に相当するアミノ酸残基がグルタミン酸残基に置換
(6)配列番号1の231番目のメチオニン残基に相当するアミノ酸残基がイソロイシン残基に置換
(7)配列番号1の173番目のリジン残基に相当するアミノ酸残基がアルギニン残基に置換
(8)配列番号1の214番目のリジン残基に相当するアミノ酸残基がアルギニン残基に置換
(9)配列番号1の246番目のリジン残基に相当するアミノ酸残基がアルギニン残基に置換
(10)配列番号1の26番目のバリン残基に相当するアミノ酸残基がアラニン残基に置換
(11)配列番号1の43番目のアラニン残基に相当するアミノ酸残基がバリン残基に置換
(12)配列番号1の226番目のリジン残基に相当するアミノ酸残基がアルギニン残基に置換
(13)配列番号1の69番目のグルタミン残基に相当するアミノ酸残基がアルギニン残基に置換
(14)配列番号1の103番目のバリン残基に相当するアミノ酸残基がイソロイシン残基に置換
(15)配列番号1の63番目のセリン残基に相当するアミノ酸残基がトレオニン残基に置換
(16)配列番号1の69番目のグルタミン残基に相当するアミノ酸残基がアスパラギン酸残基に置換
(17)配列番号1の169番目のグルタミン酸残基に相当するアミノ酸残基がアスパラギン酸残基に置換
(18)配列番号1の170番目のヒスチジン残基に相当するアミノ酸残基がグルタミン酸残基に置換
(19)配列番号1の23番目のグリシン残基に相当するアミノ酸残基がグリシン残基およびトレオニン残基以外のいずれかのアミノ酸残基に置換
(20)配列番号1の21番目のグリシン残基に相当するアミノ酸残基がプロリン残基に置換
(21)配列番号1の22番目のグリシン残基に相当するアミノ酸残基がセリン残基に置換
(22)配列番号1の24番目のヒスチジン残基に相当するアミノ酸残基がグルタミン酸残基に置換;
(ii)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち21番目のグリシン残基から249番目のリジン残基までのアミノ酸残基であって、前記(1)~(22)から選択される1以上のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列であり、さらに前記アミノ酸置換以外に1または数個の位置での1または数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入および付加のうち、いずれか1つ以上を含むアミノ酸配列を有し、かつ、脱炭酸活性およびCO
2
水和活性のうち少なくとも1つ以上の活性を有する炭酸脱水酵素;
(iii)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち21番目のグリシン残基から249番目のリジン残基までのアミノ酸配列であって、前記(1)~(22)から選択される1以上のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列全体に対し、70%以上の同一性を有するアミノ酸配列であり、ただし、前記アミノ酸置換が維持されたアミノ酸配列を有し、かつ脱炭酸活性およびCO
2
水和活性のうち少なくとも1つ以上の活性を有する炭酸脱水酵素。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
以下の(iv)から(vi)のいずれかから選択される、請求項1に記載の炭酸脱水酵素:
(iv)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち21番目のグリシン残基から249番目のリジン残基までのアミノ酸配列であって、前記(1)のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列であって、さらに前記(2)~(14)および(19)から選択される1以上のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を有する、炭酸脱水酵素;
(v)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち21番目のグリシン残基から249番目のリジン残基までのアミノ酸配列であって、前記(1)のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列であって、さらに前記(2)~(14)および(19)から選択される1以上のアミノ酸置換を含み、さらに前記アミノ酸置換以外に1または数個の位置での1または数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入および付加のうち、いずれか1つ以上を含むアミノ酸配列を有し、かつ、脱炭酸活性およびCO
2
水和活性のうち少なくとも1つ以上の活性を有する炭酸脱水酵素;
(vi)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち21番目のグリシン残基から249番目のリジン残基までのアミノ酸配列であって、前記(1)のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列であって、さらに前記(2)~(14)および(19)から選択される1以上のアミノ酸置換を含むアミノ酸配列全体に対し、70%以上の同一性を有するアミノ酸配列であり、ただし、前記アミノ酸置換が維持されたアミノ酸配列を有し、かつ脱炭酸活性およびCO
2
水和活性のうち少なくとも1つ以上の活性を有する炭酸脱水酵素。
【請求項3】
請求項1または2に記載の炭酸脱水酵素をコードするポリヌクレオチド。
【請求項4】
請求項3に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
【請求項5】
請求項4に記載の発現ベクターで宿主を形質転換して得られる形質転換体。
【請求項6】
宿主が大腸菌である、請求項5に記載の形質転換体。
【請求項7】
請求項5に記載の形質転換体を培養することで炭酸脱水酵素を発現させる工程と、得られた培養物から発現された前記酵素を回収する工程とを含む、炭酸脱水酵素の製造方法。
【請求項8】
請求項1または2に記載の炭酸脱水酵素を含む、二酸化炭素の分離吸収液。
【請求項9】
二酸化炭素の分離回収方法であって、
請求項1または2に記載の炭酸脱水酵素を使用する工程を含む、方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、改変された炭酸脱水酵素に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
炭酸脱水素酵素は、主に、二酸化炭素と水を水素イオンと炭酸水素イオンに変換する反応を触媒する酵素である。炭酸脱水酵素は、例えば、二酸化炭素の処理に用いられうる。
【0003】
特許文献1および非特許文献1には、Thermosulfurimonas dismutans由来炭酸脱水酵素の生産性向上を目的として、アミノ酸置換S82Yを導入することが開示されている。
【0004】
特許文献2には、Thermovibrio ammonificans由来炭酸脱水酵素と90%以上の同一性を有し、かつ、2、5、7、8、9、12、13、16、17、18、19、21、22、52、73、77、116、125、126、131、138、156、190、193、および206位のアミノ酸残基から選択される1ヵ所以上でアミノ酸置換を有するアミノ酸配列が開示されている。
【0005】
特許文献3には、Thermovibrio ammonificans由来炭酸脱水酵素のN末端側2~6位(GGGAH)を削除した変異体を用いたCO
2
吸収法が開示され、当該変異体は80℃で16時間の条件下で残存活性が50%以上であると開示されている。
【0006】
特許文献4には、Thermovibrio ammonificans由来炭酸脱水酵素と90%以上の同一性を有し、かつ、3、6、11、15、17、20、24、25、38、39、48、64、79、88、119、128、130、137、145、148、149、154、160、166、168、195、199、203、210、および223位のアミノ酸残基から選択される1ヵ所以上でアミノ酸置換を有するアミノ酸配列が開示されている。
【0007】
特許文献5には、Sulfuhhydrogenibium sp.由来炭酸脱水酵素と90%以上の同一性を有し、かつ、18、20、38、52、57、82、100、130、150、および181位のアミノ酸残基から選択される1ヵ所以上でアミノ酸置換を有するアミノ酸配列が開示されている。
【0008】
特許文献6には、Desulfovibrio vulgaris由来炭酸脱水酵素において、アミノ酸置換を有するものが開示されている。
【0009】
しかし、Thermosulfurimonas dismutans由来炭酸脱水酵素の熱安定性などの安定性の向上については報告がなく、安定性向上の効果を持つ変異体も知られていない。また、Thermosulfurimonas dismutans由来炭酸脱水酵素についてさらなる生産性向上が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
KR10-2021-0120388号
WO2017/035667号
WO2016/029316号
WO2020/194124号
WO2014/066999号
WO2012/003277号
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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