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公開番号
2025123666
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-25
出願番号
2024019268
出願日
2024-02-13
発明の名称
ポリマー碍子用防護カバー
出願人
中国電力株式会社
代理人
弁理士法人維新国際特許事務所
,
個人
,
個人
主分類
H02G
1/02 20060101AFI20250818BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】ポリマー碍子の全体を覆うように設置する作業を短時間で安全に効率良く行うことが可能であって、しかも安価に製造することができるポリマー碍子用防護カバーを提供する。
【解決手段】本発明のポリマー碍子用防護カバー1は、長尺筒状に形成され、軸方向と平行にスリット4が設けられるとともに平面視円弧状をなす切り欠き5が端縁2cから軸方向へ設けられたカバー本体2と、切り欠き5の周縁部5aに設置されたカラビナ構造の環状体3と、略C字状をなし、カバー本体2の内部において端部間がスリット4の側を向くとともに、互いに平行をなすように配列された状態でカバー本体2の内面2bに溶着された複数の補強線材を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
鉄塔の腕金に設置されたポリマー碍子を覆うためのポリマー碍子用防護カバーであって、
長尺筒状体の側面に軸方向と平行にスリットが設けられた形状をなすカバー本体を備え、
アークホーンを係止させるための挿通孔が前記カバー本体の端部よりの前記側面に設けられていることを特徴とするポリマー碍子用防護カバー。
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【請求項2】
前記カバー本体の前記側面に、平面視円弧状をなす切り欠きが端縁から前記軸方向へ形成されており、
前記挿通孔は、C字状をなすカラビナ本体の開口部が前記切り欠きの開口部と一致するように前記切り欠きの周縁部に設置されているカラビナ構造の環状体によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のポリマー碍子用防護カバー。
【請求項3】
前記環状体は、
前記カラビナ本体の内側に向かって揺動自在に前記カラビナ本体の一端に軸支された揺動体と、
この揺動体の自由端に対して当接可能に前記カラビナ本体の他端に設置されたストッパーと、
前記揺動体を前記カラビナ本体に軸着するためのピンと、
前記カラビナ本体の前記一端に設置されて前記揺動体の前記自由端を前記ストッパーに当接する方向へ付勢するねじりコイルばねと、を備えていることを特徴とする請求項2に記載のポリマー碍子用防護カバー。
【請求項4】
弾性を有し、C字状をなす複数の補強線材を備え、
この補強線材は、前記カバー本体の内部又は外部において端部間が前記スリット側を向くとともに、互いに平行をなすように配列された状態で、前記カバー本体の内面又は外面に溶着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のポリマー碍子用防護カバー。
【請求項5】
前記カバー本体の前記側面には、前記スリットを挟む一対の縁部に面ファスナーの雄部材と雌部材がそれぞれ設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のポリマー碍子用防護カバー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、芯材や外被材に有機材料が使用され、電線と鉄塔の間に設置されて両者を絶縁するポリマー碍子に取り付けられる防護カバーに係り、特に、ポリマー碍子に対する取り付けや取り外しなどの作業を効率良く行うことが可能なポリマー碍子用防護カバーに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
高圧電流を流すための架空送電線が架設された鉄塔には、鉄塔の腕金に架空送電線を連結するために碍子が設置されている。近年では、従来の磁器碍子に変わってポリマー碍子が使用されることが多い。このポリマー碍子は芯材や外被材に有機材料が使用されており、磁器碍子に比べて軽量で耐汚損性能が高いという特徴を有している。しかしながら、ポリマー碍子は表面に疵が付き易いため、その上を跨ぐようにして作業を行う場合には、予め防護カバーを取り付ける必要がある。
【0003】
碍子のカバーについては、例えば、特許文献1に「塗料付着防止碍子カバーおよびその装着方法」という名称で、送電鉄塔の防錆処理の際に用いられる塗料の付着を防止する碍子カバーとその装着方法に関する発明が開示されている。
特許文献1の図面に示された符号を用いて説明すると、特許文献1には、基端部1Cに対し先端部1Bがその軸方向に伸縮可能に形成された2段構造のロッド状部材からなり、碍子連の近傍に配設された送電線鉄塔の付属物であるアークホーンに固定される取付クランプ部1Aが最先端に設けられた操作棒1と、この操作棒1の先端部1Bの先端に装着された滑車部2と、この滑車部2に通された誘導ロープ3と、この誘導ロープ3の端部に係止し、円弧状の骨格部材7A、7B、ヒンジ部7C、取付金具7Dおよびガイドリング7Eを有するカバーフレーム7と、布やビニール等で構成され、カバーフレーム7によって支持される蛇腹状の保護カバー部8を備えた構造の塗料付着防止碍子カバーが記載されている。
このような構造によれば、作業に必要な操作棒は一本で良いため、操作性が良く、安全性に優れている。さらに、保護カバー部8の展開のための準備作業や展開作業を操作棒の基端部で行うことができるため、当該作業を安全かつ迅速に行うことができる。
【0004】
また、特許文献2には「碍子用養生カバー」という名称で、絶縁性能の低下を防ぐ目的で碍子に取り付けられる養生カバーに関する発明が開示されている。
特許文献2の図面に示された符号を用いて説明すると、周方向の所定部が分離されている蛇腹状の円筒体からなるカバー本体21と、カバー本体21の外周に取り付けられた付勢手段としての平面バネ22と、カバー本体21の軸方向一端部に設けられた保持手段としての面ファスナー23を碍子用養生カバー20が備えることが記載されている。そして、カバー本体21が、軸方向に所定間隔をあけて配置された3個のフレーム部材21aと、これらのフレーム部材21aの外周を覆う単一のシート部材21bによって構成されており、シート部材21bが、キャンバス(綿布)等からなる四角形状の布をフレーム部材21aの周方向に沿って湾曲させたものであることも記載されている。
このような構造によれば、カバー本体21を平面バネ22の付勢力に抗して軸方向に収縮させた状態で碍子の鉄塔側の端部を覆った後、カバー本体21を平面バネ22の付勢力によって軸方向に伸長させることにより、碍子をその鉄塔側の端部から送電線側の端部にかけて全体的に覆うことができる。
【0005】
さらに、特許文献3には「絶縁碍子カバー」という名称で、鉄塔の塗装中に塗料が飛散して碍子に付着することを防ぐ目的で碍子に取り付けられる養生カバーに関する発明が開示されている。
特許文献3の図面に示された符号を用いて説明すると、特許文献3には、軸方向両端部が各アークホーン209に掛止される掛止部材23を有し、絶縁碍子201の外面と並行して長手方向へ延びるガイドポール10と、ガイドポール10によってスライド自在に支持されて絶縁碍子201の長手方向へ伸縮し、伸長時に絶縁碍子201の少なくとも一部を覆うカバー部材30と、カバー部材30の一端部30aを絶縁碍子201の一端部201a側に固定するカバー固定部材50と、軸方向両端部がカバー部材30の軸方向両端側に固定され、カバー部材30の他端部を絶縁碍子201に沿って進退させる伸縮自在なエアシリンダ70と、カバー部材30に添設されて、気体が注入されたときに膨張して絶縁碍子201に密着することによりカバー部材30を絶縁碍子201に固定する固定用袋体31を備えた絶縁碍子カバー1が記載されている。
このような構造によれば、絶縁碍子201に対するカバー部材30の伸縮及び固定を送電鉄塔上から行うことが可能であり、作業員が絶縁碍子201に乗り出す必要がないため、作業員の墜落事故を防止することができる。
【0006】
そして、特許文献4には「養生カバーおよびその使用方法」という名称で、鉄塔に電線を架設するための碍子を容易に覆うことができる安価な養生カバーとそれを使用する方法に関する発明が開示されている。
特許文献4の図面に示された符号を用いて説明すると、特許文献4には、リング形状に形成されたフレーム部材11a~11cと、このフレーム部材11a~11cが略平行になる姿勢に挿入袋12a内で保持されるとともに、長さ方向に切り込まれたスリット13を有して円筒形状に形成されたシート部材12と、スリット13の両側の両端辺に対し、互いに連結・剥離可能にフックとロープを有する支持体からなる面ファスナー14a、14を備えた養生カバー10が記載されている。
このような構造によれば、フレーム部材11a~11cとシート部材12のスリット13から内部に碍子を入れるだけで、その碍子が内装された状態になるため、碍子の周囲を容易に覆って養生することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2013-175312号公報
特開2013-164914号公報
特開2013ー120708号公報
特開2006-120458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示された発明では、保護カバー部の展開のための準備作業や展開作業を操作棒の基端部で行うことができることから、当該作業を安全かつ迅速に行うことができるものの、碍子連に沿った状態で常にその上方に設置されている上記操作棒が支障となって、墜落制止用器具を設置できないため、碍子連の上に乗り出すような状態で作業を行うことができないという課題があった。
また、特許文献2に開示された発明はカバー本体21を展開させるための平面バネ22が必要であり、その構造が複雑であることから、安価に製造できないという課題があった。
さらに、特許文献3に開示された発明は、カバー部材30の他端部を絶縁碍子201に沿って進退させるためのエアシリンダ70と、気体が注入されたときに膨張して絶縁碍子201に密着することによりカバー部材30を絶縁碍子201に固定する固定用袋体31を備えており、構造が複雑であることから、製造コストが高いという課題があった。
そして、特許文献4に開示された発明は、碍子の周辺に養生カバー10の一部を固定できる構造となっていないため、碍子に養生カバー10を取り付けて展開させる作業を効率良く行うことができないという課題があった。
【0009】
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、ポリマー碍子の全体を覆うように設置する作業を短時間で安全に効率良く行うことが可能であって、しかも安価に製造することができるポリマー碍子用防護カバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、第1の発明は、鉄塔の腕金に設置されたポリマー碍子を覆うためのポリマー碍子用防護カバーであって、長尺筒状体の側面に軸方向と平行にスリットが設けられた形状をなすカバー本体を備え、アークホーンを係止させるための挿通孔がカバー本体の端部よりの側面に設けられていることを特徴とする。
第1の発明において、カバー本体の挿通孔にアークホーンを挿通させると、カバー本体がアークホーンに固定された状態になる。この場合、カバー本体を保持しておく必要がないため、両手が自由になるという作用を有する。さらに、上記挿通孔からアークホーンを抜出すると、カバー本体とアークホーンの係止状態が簡単に解消されるという作用を有する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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