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公開番号2025129085
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-04
出願番号2024026060
出願日2024-02-23
発明の名称熱変色性スタンプ用インキ組成物及びそれを収容したスタンプ
出願人株式会社パイロットコーポレーション,パイロットインキ株式会社
代理人
主分類C09D 11/00 20140101AFI20250828BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】 押印時と通常の使用状態において印像を目視により確認することができる利便性に加えて、印像を消色させた後に像の履歴を紫外線照射により簡便に確認することのできる熱変色性スタンプ用インキ組成物、前記熱変色性スタンプ用インキ組成物を収容したスタンプを提供する。
【解決手段】 媒体と、有色から無色に変色する熱変色性材料と、紫外線を照射すると蛍光を発する蛍光性物質とを含有する熱変色性スタンプ用インキ組成物、前記熱変色性スタンプ用インキ組成物を収容したスタンプ1。
【選択図】 図4
特許請求の範囲【請求項1】
媒体と、有色から無色に変色する熱変色性材料と、紫外線を照射すると蛍光を発する蛍光性物質とを含有することを特徴とする熱変色性スタンプ用インキ組成物。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記熱変色性材料が(イ)電子供与性呈色性有機化合物と、(ロ)電子受容性化合物と、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体とから少なくともなる可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包したマイクロカプセル顔料であって、色濃度-温度曲線に関してヒステリシス特性を示して有色状態と無色状態の互変性を呈し、両状態の保持温度域が共に常温域にある顔料であり、該顔料は有色状態から温度が上昇する過程では、温度t

に達すると消色し始め、温度t

より高い温度t

以上の温度域で完全に無色状態となり、無色状態から温度が下降する過程では、温度t

より低い温度t

に達すると着色し始め、温度t

より低い温度t

以下の温度域で完全に着色状態となり、前記温度t

と温度t

の間の温度域で着色状態と無色状態が選択的に保持されるヒステリシス特性を示し、温度t

は-50~5℃の範囲にあり、温度t

が40~95℃の範囲にある請求項1記載の熱変色性スタンプ用インキ組成物。
【請求項3】
前記蛍光性物質をマイクロカプセルに内包したマイクロカプセル顔料、又は、前記蛍光性物質を熱可塑性又は熱硬化性樹脂中に分散した樹脂粒子を用いてなる請求項1又は2記載の熱変色性スタンプ用インキ組成物。
【請求項4】
請求項1又は2記載の熱変色性スタンプ用インキ組成物を収容したスタンプ。
【請求項5】
摩擦部材を設けてなる請求項4記載のスタンプ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は熱変色性スタンプ用インキ組成物及びそれを収容したスタンプに関する。更に詳細には、印像の履歴を確認することのできる熱変色性スタンプ用インキ組成物及びそれを収容したスタンプに関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、紫外線により蛍光を発する色素を含有するインク組成物を用いたスタンプが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
前記スタンプにより得られる印像は、太陽光下や屋内光下では視認されず、紫外線照射により発色するため、不可視または認識困難な印像として、物品の外観を損なうおそれがなく、紫外線を照射すると、印像可視光領域で発光するため、これを目視にて読み取ることができる。
しかしながら、押印時に印像が視認されないため、所望の印像を形成できたか確認することができないといった不具合を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-329258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、押印時と通常の使用状態において印像を目視により確認することができると共に、印像を消色させた際、印像の履歴を紫外線照射により確認することのできる熱変色性スタンプ用インキ組成物及びそれを収容したスタンプを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、媒体と、有色から無色に変色する熱変色性材料と、紫外線を照射すると蛍光を発する蛍光性物質とを含有する熱変色性スタンプ用インキ組成物を要件とする。
更には、前記熱変色性材料が(イ)電子供与性呈色性有機化合物と、(ロ)電子受容性化合物と、(ハ)前記(イ)、(ロ)の呈色反応をコントロールする反応媒体とから少なくともなる可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包したマイクロカプセル顔料であって、色濃度-温度曲線に関してヒステリシス特性を示して有色状態と無色状態の互変性を呈し、両状態の保持温度域が共に常温域にある顔料であり、該顔料は有色状態から温度が上昇する過程では、温度t

に達すると消色し始め、温度t

より高い温度t

以上の温度域で完全に無色状態となり、無色状態から温度が下降する過程では、温度t

より低い温度t

に達すると着色し始め、温度t

より低い温度t

以下の温度域で完全に着色状態となり、前記温度t

と温度t

の間の温度域で着色状態と無色状態が選択的に保持されるヒステリシス特性を示し、温度t

は-50~5℃の範囲にあり、温度t

が40~95℃の範囲にあること、前記蛍光性物質をマイクロカプセルに内包したマイクロカプセル顔料、又は、前記蛍光性物質を熱可塑性又は熱硬化性樹脂中に分散した樹脂粒子を用いてなること等を要件とする。
更には、前記熱変色性スタンプ用インキ組成物を収容したスタンプ、摩擦部材を設けてなるスタンプを要件とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、押印時と通常の使用状態において印像を目視により確認することができる利便性に加えて、印像を消色させた後に像の履歴を紫外線照射により簡便に確認することのできる熱変色性スタンプ用インキ組成物及びそれを収容したスタンプを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
加熱消色型の可逆熱変色性組成物の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性を説明するグラフである。
色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性を説明するグラフである。
加熱発色型の可逆熱変色性組成物の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性を説明するグラフである。
本発明の熱変色性スタンプ用インキ組成物を収容したスタンプの一実施例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
前記有色から無色に変色する熱変色性材料としては、Ag

HgI

やCu

HgI

等の無機材料、液晶、電子供与性呈色性有機化合物と、電子受容性化合物と、前記両者の呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体との三成分を含む加熱消色型の可逆熱変色性材料、或いは、電子供与性呈色性有機化合物と、電子受容性化合物と、前記両者の呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体との三成分を含む加熱発色型の可逆熱変色性材料が用いられる。
そのうち、電子供与性呈色性有機化合物と、電子受容性化合物と、前記両者の呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体を含む可逆熱変色性材料について説明する。
前記可逆熱変色性材料は、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体の必須三成分を少なくとも含む加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)の可逆熱変色性組成物が挙げられる。
前記可逆熱変色性組成物としては、特公昭51-44706号公報、特公昭51-44707号公報、特公平1-29398号公報等に記載された、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、高温側変色点以上の温度域で消色状態、低温側変色点以下の温度域で発色状態を呈し、前記両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在せず、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要した熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、ヒステリシス幅が比較的小さい特性(ΔH=1~7℃)を有する加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)の可逆熱変色性組成物を適用できる(図1参照)。
【0009】
また、特公平4-17154号公報、特開平7-179777号公報、特開平7-33997号公報、特開平8-39936号公報、特開2005-1369号公報、特開2008-280523号公報等に記載されているヒステリシス幅(ΔH)が8℃~80℃の比較的大きい特性を示す、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t

)以下の低温域での発色状態、又は完全消色温度(t

)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t

~t

の間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で色彩記憶性を有する加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)の可逆熱変色性組成物も適用できる(図2参照)。
【0010】
前記可逆熱変色性組成物の色濃度-温度曲線におけるヒステリシス特性について説明する。
図2において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全消色状態に達する温度t

(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは消色を開始する温度t

(以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは発色を開始する温度t

(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全発色状態に達する温度t

(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
変色温度域は前記t

とt

間の温度域であり、着色状態と消色状態のいずれかの状態を呈することができ、色濃度の差の大きい領域であるt

とt

の間の温度域が実質変色温度域である。
また、線分EFの長さが変色のコントラストを示す尺度であり、線分EFの中点を通る線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が小さいと変色前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在しえない。また、前記ΔH値が大きいと変色前後の各状態の保持が容易となる。
ここで、完全発色温度t

は-50~5℃、好ましくは-50~0℃、より好ましくは-50~-5℃の範囲にあり、完全消色温度t

が40~95℃、好ましくは45~95℃、より好ましくは50~95℃の範囲にあることにより、変色した状態を常温域で保持させ易くなる。
(【0011】以降は省略されています)

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