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公開番号
2025129730
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-05
出願番号
2024026576
出願日
2024-02-26
発明の名称
タイヤの製造方法および製造システム
出願人
横浜ゴム株式会社
代理人
清流国際弁理士法人
,
個人
,
個人
主分類
B29D
30/00 20060101AFI20250829BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】製造するタイヤの性能をより高精度で推定でき、この推定結果に基づいて目標性能を有するタイヤをより確実に製造できる製造方法及び製造システムを提供する。
【解決手段】製造した各タイヤTの所定のタイヤ性能のデータTPを目的変数とし、各タイヤTの製造に使用したタイヤ1本分の個別サイズのタイヤ部材E1についての所定の品質情報データQLおよび所定の加工条件データPcを説明変数として、演算装置9により機械学習させることにより算出した説明変数と目的変数との関係に基づいて、所定のタイヤ性能TPに対する所定の品質情報データQLおよび加工条件データPcの寄与度Ctを予め把握し、所定のタイヤ性能が設定された目標値に近づくように、寄与度Ctに応じて、製造するタイヤTに使用される個別サイズのタイヤ部材E1についての所定の品質および所定の加工に対する条件を制御してタイヤTを製造する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
長尺体を切断してタイヤ1本分の個別サイズに形成されたタイヤ部材を含む複数種類のタイヤ部材を一体化してグリーンタイヤを成形し、このグリーンタイヤを加硫することでタイヤを製造するタイヤの製造方法において、
製造されたそれぞれの前記タイヤの所定のタイヤ性能を示すタイヤ性能データを目的変数とし、それぞれの前記タイヤの製造に使用された前記個別サイズの前記タイヤ部材についての所定の品質を示す品質情報データおよび所定の加工に対する条件を示す加工条件データを説明変数として、演算装置により機械学習させることにより算出した前記説明変数と前記目的変数との関係に基づいて、前記所定のタイヤ性能に対する前記所定の品質情報データおよび前記加工条件データの寄与度を予め把握するタイヤの製造方法。
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【請求項2】
算出した前記説明変数と前記目的変数との前記関係に基づいて推定モデルを生成し、推定対象の前記タイヤに使用される前記個別サイズの前記タイヤ部材についての前記品質情報データおよび前記加工条件データを前記推定モデルに入力して演算処理することにより、推定対象の前記タイヤの前記所定のタイヤ性能を推定する請求項1に記載のタイヤの製造方法。
【請求項3】
前記所定の品質情報データおよび前記加工条件データのうち、前記寄与度が高い順の一種類または複数種類のデータのみを選択して前記推定モデルを生成し、推定対象の前記タイヤに使用される前記個別サイズの前記タイヤ部材についての前記推定モデルの生成に選択された種類の前記データを前記推定モデルに入力して演算処理することにより、推定対象の前記タイヤの前記所定のタイヤ性能を推定する請求項2に記載のタイヤの製造方法。
【請求項4】
前記所定のタイヤ性能の目標値と、前記推定モデルによる推定対象の前記タイヤの前記所定のタイヤ性能に対する推定値との比較に基づいて、前記所定のタイヤ性能が前記目標値に設定されて製造されるタイヤに使用される前記個別サイズの前記タイヤ部材についての前記所定の品質の基準値および前記所定の加工に対する条件の基準値を決定し、前記所定のタイヤ性能が前記目標値に設定されたタイヤを製造する際には、前記所定の品質、前記所定の加工に対する条件が、決定されたそれぞれの前記基準値に近づくように制御する請求項2または3に記載のタイヤの製造方法。
【請求項5】
前記長尺体を製造した際に、前記長尺体のタイヤ1本分の個別サイズに相当する範囲毎に位置特定マークを付すとともに、それぞれの前記位置特定マークを付した範囲での前記長尺体の前記所定の品質を示す品質情報データを取得し、この取得した品質情報データとともに前記長尺体の前記位置特定マークを付した範囲に対する加工条件データを前記位置特定マークと紐付けして記憶部に記憶しておき、
前記グリーンタイヤを成形する際に、この成形に使用される前記個別サイズに形成された前記タイヤ部材に付されている前記位置特定マークを読み取ってこの位置特定マークに紐付けされている前記品質情報データを、前記個別サイズの前記タイヤ部材についての前記品質情報データとして取得するとともに、この位置特定マークに紐付けされている前記加工条件データを前記個別サイズの前記タイヤ部材についての前記加工条件データとして取得する請求項1~3のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
【請求項6】
前記タイヤ部材についての前記所定の品質を示す前記品質情報データおよび前記措定の加工に対する条件を示す前記加工条件データを、製造された前記タイヤの固有情報に含めて前記演算部に記憶し、この固有情報と紐付けされた識別体を前記タイヤに設けて、前記識別体を識別体リーダによって読み取ることで前記固有情報を取得可能にする請求項5に記載のタイヤの製造方法。
【請求項7】
前記長尺体が、未加硫ゴムが押し出されて、または、圧延されて成形された部材であり、前記タイヤ部材についての前記所定の品質として、前記タイヤ部材の質量、横断面形状、表面の波打ち具合のうちの少なくとも1つが含まれ、前記タイヤ部材についての前記所定の加工に対する加工条件として、前記タイヤ部材が成形される際の成形温度、成形速度、前記タイヤ部材が加硫される際の加硫温度のうち少なくとも1つが含まれる請求項1~3のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
【請求項8】
前記所定のタイヤ性能として、ユニフォミティ性能、転がり抵抗性能、走行静粛性能のうち少なくとも1つが含まれる請求項1~3のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
【請求項9】
複数種類のタイヤ部材のそれぞれを製造するそれぞれの部材製造設備と、複数種類の前記タイヤ部材を一体化してグリーンタイヤを成形する成形設備と、前記グリーンタイヤを加硫する加硫設備とを備えて、それぞれの前記部材製造設備には、長尺体を製造する長尺体製造機と、前記長尺体を切断することでタイヤ1本分の個別サイズに形成された前記タイヤ部材を製造する切断機とが含まれているタイヤの製造システムにおいて、
製造されたそれぞれの前記タイヤの所定のタイヤ性能を示すタイヤ性能データを目的変数とし、それぞれの前記タイヤの製造に使用された前記個別サイズの前記タイヤ部材についての所定の品質を示す品質情報データおよび所定の加工に対する加工条件データを説明変数として機械学習することにより算出した前記説明変数と前記目的変数との関係に基づいて、前記所定のタイヤ性能に対する前記所定の品質情報データおよび前記加工条件データの寄与度を算出する演算装置を有し、
前記所定のタイヤ性能が設定された目標値に近づくように、予め把握した前記寄与度に応じて、製造する前記タイヤに使用される前記個別サイズの前記タイヤ部材についての前記所定の品質および前記所定の加工に対する条件が制御されるタイヤの製造システム。
【請求項10】
前記長尺体を製造した際に、前記長尺体のタイヤ1本分の個別サイズに相当する範囲毎に位置特定マークを付すマーク付与機と、それぞれの前記位置特定マークを付した範囲での前記長尺体の前記所定の品質を示す品質情報データを取得する測定機と、この測定機により取得された前記品質情報データとともに前記長尺体の前記位置特定マークを付した範囲に対する加工条件データを前記位置特定マークと紐付けして記憶する記憶部と、前記グリーンタイヤが成形される際に、この成形に使用される前記個別サイズに形成された前記タイヤ部材に付されている前記位置特定マークを読み取る特定マークリーダと、を有し、
前記グリーンタイヤを成形する際に、使用される前記個別サイズに形成された前記タイヤ部材に付されている前記位置特定マークを前記特定マークリーダによって読み取ることにより、前記位置特定マークに紐付けされている前記品質情報データが前記個別サイズの前記タイヤ部材についての前記品質情報データとして取得されるとともに、この位置特定マークに紐付けされている前記加工条件データが前記個別サイズの前記タイヤ部材についての前記加工条件データとして取得される請求項9に記載のタイヤの製造システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの製造方法および製造システムに関し、さらに詳しくは、製造するタイヤの性能をより高精度で推定でき、また、この推定結果に基づいて目標性能を有するタイヤをより確実に製造できるタイヤの製造方法および製造システムに関するものである。
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【背景技術】
【0002】
タイヤは、押出機等によって押出された未加硫ゴムや、未加硫ゴムと補強コードとで形成された補強層など、様々なタイヤ部材を用いて製造されている。タイヤを製造する際には、これら様々なタイヤ部材を成形工程で一体化してグリーンタイヤが成形される。次いで、このグリーンタイヤを加硫することでタイヤが製造される。
【0003】
タイヤの製造工程において、タイヤ1本分の個別サイズに形成されたタイヤ部材毎の品質情報を取得し、グリーンタイヤを成形する際に使用される個別サイズのタイヤ部材の品質情報とその品質の目標値との比較に基づいて、製造条件の調整を行ってタイヤを製造することが提案されている(特許文献1参照)。この提案されているタイヤの製造方法によれば、個別サイズのタイヤ部材の品質情報とその品質の目標値との比較に基づいて、タイヤ1本毎に製造条件を迅速に最適化することが可能になり、目標性能のタイヤを製造するには有益である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-34783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
タイヤの製造には様々な加工工程があり、様々なタイヤ部材が使用されているが、それぞれの加工工程での加工条件やそれぞれのタイヤ部材がタイヤの性能に与える寄与度は十分に把握されていない。それ故、製造されるタイヤの性能を高精度で推定するには改善の余地がある。そして、例えば、この寄与度が低い加工条件やタイヤ部材よりも、この寄与度が高い加工条件やタイヤ部材を優先的に改善すると、タイヤ性能をより大きく変化させることができるので、一般的には目標性能を有するタイヤを製造し易くやすくなる。それ故、目標性能を有するタイヤをより確実に製造するには改善の余地がある。
【0006】
本発明の目的は、製造するタイヤの性能をより高精度で推定でき、また、この推定結果に基づいて目標性能を有するタイヤをより確実に製造できるタイヤの製造方法および製造システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明のタイヤの製造方法は、長尺体を切断してタイヤ1本分の個別サイズに形成されたタイヤ部材を含む複数種類のタイヤ部材を一体化してグリーンタイヤを成形し、このグリーンタイヤを加硫することでタイヤを製造するタイヤの製造方法において、製造されたそれぞれの前記タイヤの所定のタイヤ性能を示すタイヤ性能データを目的変数とし、それぞれの前記タイヤの製造に使用された前記個別サイズの前記タイヤ部材についての所定の品質を示す品質情報データおよび所定の加工に対する条件を示す加工条件データを説明変数として、演算装置により機械学習させることにより算出した前記説明変数と前記目的変数との関係に基づいて、前記所定のタイヤ性能に対する前記所定の品質情報データおよび前記加工条件データの寄与度を予め把握することを特徴とする。
【0008】
本発明のタイヤの製造システムは、複数種類のタイヤ部材のそれぞれを製造するそれぞれの部材製造設備と、複数種類の前記タイヤ部材を一体化してグリーンタイヤを成形する成形設備と、前記グリーンタイヤを加硫する加硫設備とを備えて、それぞれの前記部材製造設備には、長尺体を製造する長尺体製造機と、前記長尺体を切断することでタイヤ1本分の個別サイズに形成された前記タイヤ部材を製造する切断機とが含まれているタイヤの製造システムにおいて、製造されたそれぞれの前記タイヤの所定のタイヤ性能を示すタイヤ性能データを目的変数とし、それぞれの前記タイヤの製造に使用された前記個別サイズの前記タイヤ部材についての所定の品質を示す品質情報データおよび所定の加工に対する加工条件データを説明変数として機械学習することにより算出した前記説明変数と前記目的変数との関係に基づいて、前記所定のタイヤ性能に対する前記所定の品質情報データおよび前記加工条件データの寄与度を算出する演算装置を有し、前記所定のタイヤ性能が設定された目標値に近づくように、予め把握した前記寄与度に応じて、製造する前記タイヤに使用される前記個別サイズの前記タイヤ部材についての前記所定の品質および前記所定の加工に対する条件が制御されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、前記説明変数と前記目的変数との関係に基づいて、前記所定のタイヤ性能に対する前記所定の品質情報データおよび前記加工条件データの前記寄与度を予め把握するので、前記タイヤの1本単位毎の詳細な前記寄与度が把握できる。そこで、把握した前記寄与度と、製造するタイヤに使用される前記個別サイズの前記タイヤ部材についての前記品質情報データおよび前記加工条件データとを用いることで、製造するタイヤの前記所定のタイヤ性能をより高精度で推定するには有利になる。そして、前記寄与度に応じて、製造するタイヤに使用される前記個別サイズの前記タイヤ部材についての前記所定の品質および前記所定の加工に対する条件を制御することで、前記所定のタイヤ性能を目標値に近づけたタイヤをより確実に製造するには有利になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
タイヤの製造方法および製造システムの全体概念を例示する説明図である。
タイヤの製造システムの実施形態を例示する説明図である。
図2の製造システムの一部を拡大して例示する説明図である。
図3を平面視で例示する説明図である。
識別体を読み取ってタイヤの固有情報を取得している状態を例示する説明図である。
図2の製造システムによるタイヤの製造フローの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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