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公開番号
2025114980
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-06
出願番号
2024009252
出願日
2024-01-25
発明の名称
音響窓
出願人
横浜ゴム株式会社
代理人
個人
主分類
G01S
7/521 20060101AFI20250730BHJP(測定;試験)
要約
【課題】耐久性の向上を図る上で有利な音響窓を提供する。
【解決手段】音響窓10Aは、水中構造体2に設けられソナー装置を収容するソナー室6の開口部の周囲の水中構造体側取り付け部4に取着される取り付け部12と、音響透過性を有し取り付け部12の内側に設けられ開口部を閉塞する矩形の板状を呈する遮蔽部14とを備えている。取り付け部12は、水中構造体側取り付け部4に取着される枠状の取り付け本体部16と、取り付け本体部16の内周部分全長にわたる箇所から開口部側に突出する枠状の取り付け突出部18とを備え、遮蔽部14は取り付け突出部18の内側に設けられている。ソナー室6側に位置する取り付け突出部18の内面は、遮蔽部14に近づくにつれて次第に取り付け突出部18の厚さを薄くする方向に傾斜する傾斜面20で形成されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
水中構造体に設けられたソナー室の開口部の周囲の水中構造体側取り付け部に取着される枠状の取り付け部と、音響透過性を有し前記取り付け部の内側に設けられ前記開口部を閉塞する板状の遮蔽部とを備える音響窓であって、
前記取り付け部は、前記水中構造体側取り付け部に取着される枠状の取り付け本体部と、前記取り付け本体部の内周部分全長にわたる箇所から前記開口部側に突出する枠状の取り付け突出部とを備え、前記遮蔽部は前記取り付け突出部の内側に設けられ、
前記ソナー室側に位置する取り付け突出部の内面は、前記遮蔽部に近づくにつれて次第に前記取り付け突出部の厚さを薄くする方向に傾斜する傾斜面で形成され、
前記取り付け部は、前記取り付け本体部と前記取り付け突出部とにわたって設けられた枠状の金属製部材と、前記金属製部材を覆う繊維強化樹脂製の被覆部とを含んで構成されている、
ことを特徴とする音響窓。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
前記取り付け突出部に設けられた前記金属製部材の内周部分全長にわたる箇所には、前記金属製部材に代えて弾性材料からなる枠状の音響部材が配置されている、
ことを特徴とする請求項1記載の音響窓。
【請求項3】
前記音響部材の硬度はJIS K 6253 Type A 72度以上82度以下である、
ことを特徴とする請求項2記載の音響窓。
【請求項4】
前記遮蔽部は、水中側に位置する外側繊維強化樹脂層と、前記ソナー室側に位置する内側側繊維強化樹脂層と、それら外側繊維強化樹脂層と内側繊維強化樹脂層との間に設けられた少なくとも1つの中間繊維強化樹脂層と、それら外側繊維強化樹脂層と内側繊維強化樹脂層と中間繊維強化樹脂層との間に設けられた複数の弾性材料層とを含んで構成され、
前記被覆部は、水中側に位置する外側被覆部と、前記ソナー室側に位置する前記取り付け本体部の箇所を構成する内側被覆部と、前記内側被覆部に連続し前記傾斜面を形成する傾斜被覆部とを備え、
前記外側繊維強化樹脂層は前記外側被覆部と一体に設けられ、
前記内側繊維強化樹脂層と前記中間繊維強化樹脂層とは前記傾斜被覆部と一体に設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の音響窓。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、音響窓に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、船舶などの水中構造体に設けられたソナー装置を用いて安全に運行できるようにクジラや流木などのような前方の障害物を探索することが行われ、あるいは、漁船や海洋調査船では船底にソナー装置が設けられ、魚群探知や海底における各種計測が行われている。
ソナー装置は、水中構造体に設けられたソナー室に設置され、ソナー室の開口部は、音波が透過可能な音響窓で閉塞される一方、ソナー室は、水あるいは油などの液体で満たされており、ソナー装置による音波の送受信が効率よく行われるように図られている。
特許文献1には、音響窓として、開口部の周囲の水中構造体側取り付け部に取着される枠状の取り付け部と、音響透過性を有し取り付け部の内側に設けられ開口部を閉塞する板状の遮蔽部とを備えるものが開示され、板状の遮蔽部は、ゴム製のコア層の両面に繊維強化樹脂製のスキン層を設けたものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-90075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、枠状の取り付け部と板状の遮蔽部との接合箇所の断面形状が急激に変化する箇所が存在している。
そのため、遮蔽部に水中からの荷重が加わった場合に、接合箇所の断面形状が急激に変化する箇所に応力が集中することから、枠状の取り付け部と板状の遮蔽部との接合箇所の耐久性を確保する上で改善の余地がある。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであり、その目的は、耐久性の向上を図る上で有利な音響窓を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明の一実施の形態は、水中構造体に設けられたソナー室の開口部の周囲の水中構造体側取り付け部に取着される枠状の取り付け部と、音響透過性を有し前記取り付け部の内側に設けられ前記開口部を閉塞する板状の遮蔽部とを備える音響窓であって、前記取り付け部は、前記水中構造体側取り付け部に取着される枠状の取り付け本体部と、前記取り付け本体部の内周部分全長にわたる箇所から前記開口部側に突出する枠状の取り付け突出部とを備え、前記遮蔽部は前記取り付け突出部の内側に設けられ、前記ソナー室側に位置する取り付け突出部の内面は、前記遮蔽部に近づくにつれて次第に前記取り付け突出部の厚さを薄くする方向に傾斜する傾斜面で形成され、前記取り付け部は、前記取り付け本体部と前記取り付け突出部とにわたって設けられた枠状の金属製部材と、前記金属製部材を覆う繊維強化樹脂製の被覆部とを含んで構成されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記取り付け突出部に設けられた前記金属製部材の内周部分全長にわたる箇所には、前記金属製部材に代えて弾性材料からなる枠状の音響部材が配置されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記音響部材の硬度はJIS K 6253 Type A 72度以上82度以下であることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記遮蔽部は、水中側に位置する外側繊維強化樹脂層と、前記ソナー室側に位置する内側側繊維強化樹脂層と、それら外側繊維強化樹脂層と内側繊維強化樹脂層との間に設けられた少なくとも1つの中間繊維強化樹脂層と、それら外側繊維強化樹脂層と内側繊維強化樹脂層と中間繊維強化樹脂層との間に設けられた複数の弾性材料層とを含んで構成され、前記被覆部は、水中側に位置する外側被覆部と、前記ソナー室側に位置する前記取り付け本体部の箇所を構成する内側被覆部と、前記内側被覆部に連続し前記傾斜面を形成する傾斜被覆部とを備え、前記外側繊維強化樹脂層は前記外側被覆部と一体に設けられ、前記内側繊維強化樹脂層と前記中間繊維強化樹脂層とは前記傾斜被覆部と一体に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施の形態によれば、ソナー室側に位置する取り付け突出部の内面は、遮蔽部に近づくにつれて次第に取り付け突出部の厚さを薄くする方向に傾斜する傾斜面で形成されているので、遮蔽部に水中からの荷重が加わった場合に取り付け突出部の内面の傾斜面と遮蔽部の内面との境目に応力が集中することを抑制する上で有利となり、音響窓の耐久性の向上を図る上で有利となる。
また、取り付け部は、取り付け本体部と取り付け突出部とにわたって設けられた枠状の金属製部材と、金属製部材を覆う繊維強化樹脂製の被覆部とを含んで構成されているので、取り付け部の強度を高め、音響窓の耐久性の向上を図る上で有利となる。
また、取り付け突出部に設けられた金属製部材の内周部分全長にわたる箇所に、金属製部材に代えて弾性材料からなる枠状の音響部材を配置すると、取り付け突出部の内面の傾斜面と遮蔽部の内面との境目に発生する応力を弾性材料からなる枠状の音響部材によって分散させることにより、音響窓の耐久性の向上を図る上でより有利となる。また、音響部材によってソナー装置から発射された音波が反射、干渉されることを抑制する上で有利となり、ソナー装置の検出性能の向上を図る上で有利となる。また、音響部材によって水中構造体に発生する振動が吸収、緩和されるので、ソナー装置の検出性能の向上を図る上で有利となる。
また、音響部材34の硬度をJIS K 6253 Type A 72度以上82度以下とすると、音響窓10Aの耐久性の向上を図る効果、ソナー装置から発射された音波の一部を音響部材34によって吸収する効果、水中構造体2の振動を吸収、緩和する効果を確保する上で有利となる。
また、遮蔽部を、外側繊維強化樹脂層と、内側繊維強化樹脂層と、それら外側繊維強化樹脂層と内側繊維強化樹脂層との間に設けられた少なくとも1つの中間繊維強化樹脂層と、それら外側繊維強化樹脂層と内側繊維強化樹脂層と中間繊維強化樹脂層との間に設けられた弾性材料層とを含んで構成すると、遮蔽部の音響特性を確保しつつ、遮蔽部の強度を確保することで音響窓の耐久性の向上を図る上で有利となる。
また、被覆部が、外側被覆部と、内側被覆部と、内側被覆部に連続し傾斜面を形成する傾斜被覆部とを備え、外側繊維強化樹脂層を外側被覆部と一体に設け、内側繊維強化樹脂層と中間繊維強化樹脂層とを傾斜被覆部と一体に設けると、遮蔽部の取り付け部に対する取り付け強度の向上を図ることで音響窓の耐久性の向上を図る上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1の実施の形態に係る音響窓をソナー室の外側から見た斜視図である。
第1の実施の形態に係る音響窓をソナー室側から見た斜視図である。
図1のX-X線断面図である。
図1のY-Y線断面図である。
第2の実施の形態の係る音響窓の断面図であり、図3に対応している。
第2の実施の形態の係る音響窓の断面図であり、図4に対応している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1の実施の形態)
まず、図1から図4を参照して、第1の実施の形態の音響窓について説明する。
図3、図4に示すように、音響窓10Aは、水中構造体2に設けられ不図示のソナー装置を収容するソナー室6の開口部の周囲の水中構造体側取り付け部4に取着される取り付け部12と、音響透過性を有し取り付け部12の内側に設けられ開口部を閉塞する矩形の板状を呈する遮蔽部14とを備えている。
ソナー装置は、図1、図2に示す音響窓10A(遮蔽部14)を通して水中の物体に対して音波を発射し、その反射波を受信することで水中構造体2と物体との位置関係を検出するものである。
音響窓10Aは、幅と、幅よりも大きな寸法の長さを有する横長の矩形状を呈している。
上記ソナー室6の開口部は横長の矩形状を呈し、複数の音響窓10Aがそれらの長手方向を開口部の長手方向に合致させて直線状に並べられて開口部に取り付けられることで開口部が複数の音響窓10Aによって閉塞される。
【0009】
図3、図4に示すように、取り付け部12は、水中構造体側取り付け部4に取着される断面が長方形状で枠状の取り付け本体部16と、取り付け本体部16の内周部分全長にわたる箇所から開口部側に突出する断面が台形状で枠状の取り付け突出部18とを備え、遮蔽部14は取り付け突出部18の内側に設けられている。
【0010】
ソナー室6側に位置する取り付け突出部18の内面は、遮蔽部14に近づくにつれて次第に取り付け突出部18の厚さを薄くする方向に傾斜する傾斜面20で形成され、水中側に位置する取り付け突出部18の外面は、取り付け本体部16の外面と同一面上に位置している。
(【0011】以降は省略されています)
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