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公開番号2025136007
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024034152
出願日2024-03-06
発明の名称O-RANにおいて無線リソースの制御を行う制御装置、制御方法及びプログラム
出願人KDDI株式会社
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類H04W 72/29 20230101AFI20250911BHJP(電気通信技術)
要約【課題】通信品質を改善する制御装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】所定の範囲の周波数リソースを共用する複数のセルを提供するO-RAN(Open-Radio Access Network)を用いる通信システムの制御装置は、複数のセルに含まれる第1のセルとその周辺の複数の他のセルとを特定し、第1のセルと他のセルの夫々における無線リソースの使用量を特定可能な情報を取得し、他のセルに含まれる1つ以上の第2のセルを、第1のセルにおける無線リソースの使用量と1つ以上の第2のセルにおける無線リソースの使用量との和が所定の閾値を超えないように選択し、所定の範囲の周波数リソースのうち、第1のセルが優先的に使用可能な周波数リソースの範囲と第2のセルが優先的に使用可能な周波数リソースの範囲とを少なくとも一部が異なるように設定し、設定した夫々の周波数リソースの範囲を特定可能な情報を処理装置に通知する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
所定の範囲の周波数リソースを共用する複数のセルを提供するOpen-Radio Access Network(O-RAN)におけるRAN Intelligent Controller(RIC)として機能する制御装置であって、
前記複数のセルに含まれる第1のセルと、前記複数のセルに含まれる当該第1のセルの周辺の1つ以上の他のセルとを特定する特定手段と、
前記第1のセルと前記他のセルのそれぞれにおける無線リソースの使用量を特定可能な情報を取得する取得手段と、
前記他のセルに含まれる1つ以上の第2のセルを、前記第1のセルにおける無線リソースの使用量と当該1つ以上の第2のセルにおける無線リソースの使用量との和が所定の閾値を超えないように選択する選択手段と、
前記所定の範囲の周波数リソースのうち、前記第1のセルが優先的に使用可能な周波数リソースの範囲と、前記第2のセルが優先的に使用可能な周波数リソースの範囲とを少なくとも一部が異なるように設定する設定手段と、
前記設定手段により設定されたそれぞれの前記周波数リソースの範囲を特定可能な情報を、前記第1のセルと前記第2のセルのそれぞれにおける無線リソースの割当てを実行する処理装置に通知する通知手段と、を有する
ことを特徴とする制御装置。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記取得手段はさらに、前記他のセルのそれぞれが前記第1のセルに与える干渉の影響の大きさを特定可能な情報を取得し、
前記選択手段は、前記他のセルによる前記干渉の影響が大きいほど当該他のセルを優先して前記第2のセルとして選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記取得手段はさらに、前記第1のセルにおける被干渉量を特定可能な情報と、前記他のセルのそれぞれにおけるの無線リソースの使用量を特定可能な情報とを取得し、
前記選択手段は、前記他のセルにおける無線リソースの使用量が一定量増加したときの前記第1のセルにおける被干渉量の増加が大きいほど当該他のセルを優先して前記第2のセルとして選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記取得手段はさらに、前記他のセルのそれぞれと前記第1のセルとの間のハンドオーバ試行回数を取得し、
前記選択手段は、前記他のセルにおける前記第1のセルとの間のハンドオーバ試行回数が多いほど当該他のセルを優先して前記第2のセルとして選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項5】
前記取得手段はさらに、前記第1のセルを構成する第1の基地局及び前記他のセルを構成する他の基地局のそれぞれの地理的な配置を特定可能な情報を取得し、
前記選択手段は、前記第1の基地局から所定の距離の範囲内にある前記他の基地局が構成するセルの中から前記第2のセルを選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項6】
前記周波数リソースの範囲を特定可能な情報は、前記周波数リソースの範囲の下端又は上端の少なくともいずれかを示す情報である
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項7】
前記通知手段は、前記処理装置として動作する前記O-RANにおけるDistributed Unitへ前記設定手段により設定された前記周波数リソースの範囲を特定可能な情報を通知する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項8】
所定の範囲の周波数リソースを共用する複数のセルを提供するOpen-Radio Access Network(O-RAN)におけるRAN Intelligent Controller(RIC)として機能する制御装置により実行される制御方法であって、
前記複数のセルに含まれる第1のセルと、前記複数のセルに含まれる当該第1のセルの周辺の1つ以上の他のセルとを特定する特定工程と、
前記第1のセルと前記他のセルのそれぞれにおける無線リソースの使用量を特定可能な情報を取得する取得工程と、
前記他のセルに含まれる1つ以上の第2のセルを、前記第1のセルにおける無線リソースの使用量と当該1つ以上の第2のセルにおける無線リソースの使用量との和が所定の閾値を超えないように選択する選択工程と、
前記所定の範囲の周波数リソースのうち、前記第1のセルが優先的に使用可能な周波数リソースの範囲と、前記第2のセルが優先的に使用可能な周波数リソースの範囲とを少なくとも一部が異なるように設定する設定工程と、
前記設定工程により設定されたそれぞれの前記周波数リソースの範囲を特定可能な情報を、前記第1のセルと前記第2のセルのそれぞれにおける無線リソースの割当てを実行する処理装置に通知する通知工程と、を含む
ことを特徴とする制御方法。
【請求項9】
所定の範囲の周波数リソースを共用する複数のセルを提供するOpen-Radio Access Network(O-RAN)におけるRAN Intelligent Controller(RIC)として機能する制御装置が有するコンピュータに、
前記複数のセルに含まれる第1のセルと、前記複数のセルに含まれる当該第1のセルの周辺の1つ以上の他のセルとを特定させ、
前記第1のセルと前記他のセルのそれぞれにおける無線リソースの使用量を特定可能な情報を取得させ、
前記他のセルに含まれる1つ以上の第2のセルを、前記第1のセルにおける無線リソースの使用量と当該1つ以上の第2のセルにおける無線リソースの使用量との和が所定の閾値を超えないように選択させ、
前記所定の範囲の周波数リソースのうち、前記第1のセルが優先的に使用可能な周波数リソースの範囲と、前記第2のセルが優先的に使用可能な周波数リソースの範囲とを少なくとも一部が異なるように設定させ、
設定されたそれぞれの前記周波数リソースの範囲を特定可能な情報を、前記第1のセルと前記第2のセルのそれぞれにおける無線リソースの割当てを実行する処理装置に通知させる
ためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、O-RAN(Open-Radio Access Network)における無線リソースの制御を行う技術に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
無線通信サービスの普及が進み、様々な環境においてユーザが無線により通信を行うことが一般化している。例えば、コンサートホール等のイベント会場やスタジアム等のスポーツ施設等では、複数のセルによりカバーされる所定のエリアにおいて、大規模な数のユーザが通信を行う。また、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のセルラ通信規格では、ネットワークスライス(スライス)を構成することにより、様々な種類の通信サービスを1つのネットワーク上において収容することが策定されており、通信サービスを提供するために必要な通信品質の確保が特定のセルやスライスに関連付けられうる。
【0003】
このような環境において通信品質を維持しつつ無線通信サービスを効率的に提供するためには、通信品質を監視しながら無線通信システムのオペレーションを最適化することが必要になる。このような無線通信システムとして、セルにおける通信品質等に関する情報を収集し、これを分析することにより高度なRAN(Radio Access Network)の制御を行う機能の開発が進んでいる。例えば、無線アクセスネットワーク(RAN)をオープン化/インテリジェント化するO-RAN(Open-RAN)の標準化においては、RANの設定や運用をインテリジェントに行うための、RAN Intelligent Controller(RIC)が規定されている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
O-RAN Working Group 2、「Non-RT RIC Architecture」、O-RAN Alliance、2023年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
所定のエリアに同一バンドの複数のセルが近接して配置される環境では、セル間において生じる干渉により、通信品質が低下しやすい。特に、各セルにより周波数リソースが共用される場合、干渉が生じる可能性が高くなる。本発明は、O-RANを用いる通信システムにおいて、RANの通信品質を改善する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による制御装置は、所定の範囲の周波数リソースを共用する複数のセルを提供するOpen-Radio Access Network(O-RAN)におけるRAN Intelligent Controller(RIC)として機能する制御装置であって、前記複数のセルに含まれる第1のセルと、前記複数のセルに含まれる当該第1のセルの周辺の1つ以上の他のセルとを特定する特定手段と、前記第1のセルと前記他のセルのそれぞれにおける無線リソースの使用量を特定可能な情報を取得する取得手段と、前記他のセルに含まれる1つ以上の第2のセルを、前記第1のセルにおける無線リソースの使用量と当該1つ以上の第2のセルにおける無線リソースの使用量との和が所定の閾値を超えないように選択する選択手段と、前記所定の範囲の周波数リソースのうち、前記第1のセルが優先的に使用可能な周波数リソースの範囲と、前記第2のセルが優先的に使用可能な周波数リソースの範囲とを少なくとも一部が異なるように設定する設定手段と、前記設定手段により設定されたそれぞれの前記周波数リソースの範囲を特定可能な情報を、前記第1のセルと前記第2のセルのそれぞれにおける無線リソースの割当てを実行する処理装置に通知する通知手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、O-RANを用いる通信システムにおいて、RANの通信品質を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
通信システムの構成例を示す図である。
RICの処理フローの一例を示す図である。
通信システムにおける複数のセルの配置の例を示す図である。
RICとDUのハードウェア構成例を示す図である。
RICの機能構成例を示す図である。
DUの機能構成例を示す図である。
RICとDUが実行する処理の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち2つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
(システム構成)
図1に、本実施形態に係る通信システムの構成例を示す。本通信システムは、無線アクセスネットワーク(RAN)をオープン化/インテリジェント化するために標準化が進められているOpen-Radio Access Network(O-RAN)を用いて構成される。O-RANは、例えば、RAN Intelligent Controller(RIC)101、Distributed Unit(DU)102、Radio Unit(RU)111~RU114、及び、User Equipment(UE)121~UE128を含んで構成される。本実施形態において、RU111~RU114を総称して、RU110と呼ぶことがある。また、本実施形態において、UE121~UE128を総称して、UE120と呼ぶことがある。なお、図1では、1つのDU102が、有線ネットワークにより、4つのRU111~114に接続されている例を示しているが、DU102が2つ以上あってもよく、その場合、それぞれのRU110が、互いに異なるDU102に接続してもよい。同様に、DU102に接続しているRU110は、1つ、2つ又は3つであってもよく、5つ以上であってもよい。また、各RU110に接続するUE120は、ゼロ以上であってよく、1つの端末100が、複数の基地局110に同時に接続してもよい。各装置間は、有線ネットワーク又は無線ネットワークにより、相互に接続されうる。なお、図1において、実線は装置間が有線ネットワークにより接続されていることを示す。また、無線媒体を介して各RU110と通信可能なエリアは、セルと呼ばれうる。例えば、RU111~RU114は、セル131~セル134を構成する。図1では、それぞれのセル131~セル134を示す点線の範囲に含まれるUE120のそれぞれが、そのセルを構成するRU110のそれぞれと通信可能である。それぞれのセル131~セル134は、空間的に重複する範囲がありうる。セル131~セル134を総称して、セル130と呼ぶことがある。
(【0011】以降は省略されています)

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