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公開番号2025139953
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024039062
出願日2024-03-13
発明の名称炭化珪素基板、炭化珪素基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板、炭化珪素半導体装置の製造方法、および炭化珪素半導体装置
出願人住友電気工業株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類C30B 29/36 20060101AFI20250919BHJP(結晶成長)
要約【課題】炭化珪素半導体装置の歩留まりを向上可能な炭化珪素基板、炭化珪素基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板、炭化珪素半導体装置の製造方法、および炭化珪素半導体装置を提供する。
【解決手段】炭化珪素基板は、主面を有する。炭化珪素基板は、チタンと、窒素とを含む。窒素の濃度は、1.0×1018cm-3以上である。主面は、外縁と、外周領域と、中央領域とによって形成されている。外周領域は、外縁から5mm以内の領域である。中央領域は、外周領域に取り囲まれている。中央領域を一辺が10mmの複数の正方領域で区分し、全反射蛍光X線分析を用いて複数の正方領域の各々におけるチタンの面密度を測定した場合、チタンの面密度が2×1011atoms/cm2以上である正方領域の数を、複数の正方領域の総数で割った値は、8%以下である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
主面を備える炭化珪素基板であって、
チタンと、窒素とを含み、
前記窒素の濃度は、1.0×10
18
cm
-3
以上であり、
前記主面は、外縁と、前記外縁から5mm以内の外周領域と、前記外周領域に取り囲まれた中央領域とによって形成されており、
前記中央領域を一辺が10mmの複数の正方領域で区分し、全反射蛍光X線分析を用いて前記複数の正方領域の各々における前記チタンの面密度を測定した場合、
前記チタンの面密度が2×10
11
atoms/cm

以上である正方領域の数を、前記複数の正方領域の総数で割った値は、8%以下である、炭化珪素基板。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
主面を備える炭化珪素基板であって、
アルミニウムと、窒素とを含み、
前記窒素の濃度は、1.0×10
18
cm
-3
以上であり、
前記主面は、外縁と、前記外縁から5mm以内の外周領域と、前記外周領域に取り囲まれた中央領域とにより形成されており、
前記中央領域を一辺が10mmの複数の正方領域で区分し、全反射蛍光X線分析を用いて前記複数の正方領域の各々における前記アルミニウムの面密度を測定した場合、
前記アルミニウムの面密度が2×10
11
atoms/cm

以上である正方領域の数を、前記複数の正方領域の総数で割った値は、8%以下である、炭化珪素基板。
【請求項3】
主面を備える炭化珪素基板であって、
チタンと、窒素とを含み、
前記窒素の濃度は、1.0×10
18
cm
-3
以上であり、
グロー放電質量分析法において、放電面の直径が8mm、放電電流が22mA以上23mA以下、および放電電圧が1kVである条件を用いて、前記主面の中心における前記チタンの濃度を測定した場合、前記チタンの濃度は、0.6×10
16
cm
-3
以下である、炭化珪素基板。
【請求項4】
主面を備える炭化珪素基板であって、
アルミニウムと、窒素とを含み、
前記窒素の濃度は、1.0×10
18
cm
-3
以上であり、
グロー放電質量分析法において、放電面の直径が8mm、放電電流が22mA以上23mA以下、および放電電圧が1kVである条件を用いて、前記主面の中心における前記アルミニウムの濃度を測定した場合、前記アルミニウムの濃度は、2.5×10
16
cm
-3
以下である、炭化珪素基板。
【請求項5】
前記炭化珪素基板は、ジルコニウムを含み、
グロー放電質量分析法において、放電面の直径が8mm、放電電流が22mA以上23mA以下、および放電電圧が1kVである条件を用いて、前記主面の中心における前記ジルコニウムの濃度を測定した場合、前記ジルコニウムの濃度は、2.5×10
16
cm
-3
以下である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の炭化珪素基板。
【請求項6】
炭化珪素原料を事前焼成する工程と、
前記炭化珪素原料を昇華させることによって種基板上に炭化珪素結晶を成長させる工程とを備え、
前記炭化珪素原料を事前焼成する工程は、
坩堝内の圧力が第1圧力である状態で前記炭化珪素原料を焼成する工程と、
前記坩堝内の圧力が前記第1圧力である状態で前記炭化珪素原料を焼成する工程後、前記坩堝内の圧力が第2圧力である状態で前記炭化珪素原料を焼成する工程とを有し、
前記第1圧力は、前記第2圧力よりも高く、
前記第1圧力は、200Pa以上であり、
前記炭化珪素結晶を成長させる工程において、前記炭化珪素原料の表面における平均温度と前記炭化珪素原料の底面における平均温度との差の絶対値は、25℃以下である、炭化珪素基板の製造方法。
【請求項7】
前記炭化珪素結晶を成長させる工程後、前記炭化珪素原料の表面において、直径が10mm以上であり且つ深さが3mm以上である凹みの数が、5個以下または0個である、請求項6に記載の炭化珪素基板の製造方法。
【請求項8】
請求項1または請求項2に記載の炭化珪素基板を準備する工程と、
前記炭化珪素基板上に炭化珪素エピタキシャル層を形成する工程とを備えた、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
【請求項9】
請求項3または請求項4に記載の炭化珪素基板と、
前記炭化珪素基板上に設けられている炭化珪素エピタキシャル層とを備えた、炭化珪素エピタキシャル基板。
【請求項10】
請求項1または請求項2に記載の炭化珪素基板を準備する工程と、
前記炭化珪素基板上に炭化珪素エピタキシャル層を形成する工程と、
前記炭化珪素エピタキシャル層上に電極を形成する工程とを備えた、炭化珪素半導体装置の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、炭化珪素基板、炭化珪素基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板、炭化珪素半導体装置の製造方法、および炭化珪素半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特開2016-153371号公報(特許文献1)には、一方の主面に存在する金属不純物が10×10
10
atoms/cm

以下である炭化珪素基板が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-153371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、炭化珪素半導体装置の歩留まりを向上可能な炭化珪素基板、炭化珪素基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板、炭化珪素半導体装置の製造方法、および炭化珪素半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る炭化珪素基板は、主面を備える。炭化珪素基板は、チタンと、窒素とを含む。窒素の濃度は、1.0×10
18
cm
-3
以上である。主面は、外縁と、外周領域と、中央領域とによって形成されている。外周領域は、外縁から5mm以内の領域である。中央領域は、外周領域に取り囲まれている。中央領域を一辺が10mmの複数の正方領域で区分し、全反射蛍光X線分析を用いて複数の正方領域の各々におけるチタンの面密度を測定した場合、チタンの面密度が2×10
11
atoms/cm

以上である正方領域の数を、複数の正方領域の総数で割った値は、8%以下である炭化珪素基板。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、炭化珪素半導体装置の歩留まりを向上可能な炭化珪素基板、炭化珪素基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板、炭化珪素半導体装置の製造方法、および炭化珪素半導体装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本実施形態に係る炭化珪素基板の構成を示す平面模式図である。
図2は、図1のII-II線に沿った断面模式図である。
図3は、金属不純物の面密度の測定位置を示す平面模式図である。
図4は、炭化珪素基板の製造方法を概略的に示すフロー図である。
図5は、準備工程を示す断面模式図である。
図6は、事前焼成工程における坩堝内の圧力と時間との関係を示す模式図である。
図7は、事前焼成工程後における炭化珪素原料の表面を示す部分断面模式図である。
図8は、図7のVIII-VIII線に沿った断面模式図である。
図9は、種基板が坩堝に配置された状態を示す断面模式図である。
図10は、結晶成長工程における坩堝の温度と時間との関係を示す模式図である。
図11は、第2加熱工程を示す断面模式図である。
図12は、第2加熱工程における坩堝内の温度分布を示す模式図である。
図13は、本実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。
図14は、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の構成を示す断面模式図である。
図15は、ボディ領域を形成する工程を示す断面模式図である。
図16は、ソース領域を形成する工程を示す断面模式図である。
図17は、炭化珪素エピタキシャル層の第3主面にトレンチを形成する工程を示す断面模式図である。
図18は、ゲート絶縁膜を形成する工程を示す断面模式図である。
図19は、ゲート電極および層間絶縁膜を形成する工程を示す断面模式図である。
図20は、本実施形態に係る炭化珪素半導体装置の構成を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様(以下、本実施形態とも称する)を列記して説明する。
【0009】
(1)本開示に係る炭化珪素基板は、主面を有する。炭化珪素基板は、チタンと、窒素とを含む。窒素の濃度は、1.0×10
18
cm
-3
以上である。主面は、外縁と、外周領域と、中央領域とによって形成されている。外周領域は、外縁から5mm以内の領域である。中央領域は、外周領域に取り囲まれている。中央領域を一辺が10mmの複数の正方領域で区分し、全反射蛍光X線分析を用いて複数の正方領域の各々におけるチタンの面密度を測定した場合、チタンの面密度が2×10
11
atoms/cm

以上である正方領域の数を、複数の正方領域の総数で割った値は、8%以下である。
【0010】
これによって、炭化珪素基板上に炭化珪素エピタキシャル層を形成する場合に、炭化珪素基板と炭化珪素エピタキシャル層との界面において、高抵抗層が形成されることが防止できる。結果として、炭化珪素基板を用いて製造される炭化珪素半導体装置の歩留まりを向上できる。
(【0011】以降は省略されています)

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