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公開番号
2025142280
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-30
出願番号
2025125731,2021102231
出願日
2025-07-28,2021-06-21
発明の名称
フィルム、多層体、および、透明導電性フィルム
出願人
三菱瓦斯化学株式会社
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
C08J
5/18 20060101AFI20250919BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 摺動性および巻取性に優れ、かつ、透明なフィルム、ならびに、多層体、および、透明導電性フィルムの提供。
【解決手段】 ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、数平均粒子径が2.6~4.8μmであり、屈折率が1.55~1.63である有機粒子を0.01~0.45質量部含み、厚さが20μm以上500μm未満であるフィルム。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、
数平均粒子径が2.6~4.8μmであり、屈折率が1.55~1.63である有機粒子を0.01~0.45質量部含み、
厚さが20μm以上500μm未満であるフィルムであって、
前記フィルムの少なくとも一方の表面の、二乗平均平方根粗さが0.093μmのフィルムに対する動摩擦係数が1.00以下である、フィルム。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記フィルムのD65光源10°視野の条件における全光線透過率が86.0%以上である、請求項1に記載のフィルム。
【請求項3】
前記フィルムのD65光源10°視野の条件におけるヘイズが2.0%未満である、請求項1または2に記載のフィルム。
【請求項4】
前記有機粒子の数平均粒子径が3.0~4.0μmである、請求項1~3のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項5】
前記有機粒子の含有量がポリカーボネート樹脂100質量部に対し、0.01~0.40質量部である、請求項1~4のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項6】
前記有機粒子がスチレンを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項7】
前記有機粒子がゴム非含有である、請求項1~6のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項8】
単層フィルムである、請求項1~7のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のフィルムと、少なくとも1層の他の層とを含む、多層体。
【請求項10】
前記他の層が粘着層を含む、請求項9に記載の多層体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム、多層体、および、透明導電性フィルムに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
タッチパネルのフィルムセンサー、電子ペーパーや色素増感型太陽電池、タッチセンサー等には、透明導電性フィルムが用いられている。透明導電性フィルム10は、例えば、図1に示すように、電極層(透明導電膜)11と、基材12と、粘着層13と、保護フィルム14とから構成されるものが知られている。
具体的には、特許文献1には、保護フィルム上に、粘着層、フィルム基材および透明導電膜をこの順で有する透明導電性フィルム積層体であって、前記フィルム基材および前記保護フィルムの少なくとも一方は、幅手方向の一方の最端部および他方の最端部からそれぞれ前記幅手方向の内側100mmまでの各端部領域における前記粘着層側の面に、凹凸部を有しており、前記各端部領域における前記凹凸部の表面の実効粗さR1は、0.1~20μmであり、前記粘着層は、前記幅手方向において、一方の端部領域の凹凸部と、他方の端部領域の凹凸部との間で、前記一方の端部領域の凹凸部との離間距離が0~10mmとなる位置から、前記他方の端部領域の凹凸部との離間距離が0~10mmとなる位置にわたって設けられていることを特徴とする透明導電性フィルム積層体が開示されている。また、上記保護フィルムとして、ポリカーボネート系樹脂を用いることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-152187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のとおり、透明導電性フィルムには、通常、保護フィルムが用いられている。このような保護フィルムは、電極層と基材を有する多層体を搬送する際、基材を保護するために用いられる。より具体的には、透明導電性フィルムは、工業的にはロールトゥロールで製造されることが多いが、この際、フィルムの搬送性向上や巻きジワ防止が求められる。フィルムの搬送不良や巻きジワは、フィルム同士の密着(ブロッキング)を抑制することにより、減らすことができる。そこで、透明導電性フィルムの電極層の反対側のアンチブロッキングのために、透明導電性フィルムの保護フィルムには、フィルム同士がスタックしない程度の摺動性や、搬送不良や巻ジワが発生しないことが求められる。また、透明導電性フィルムは、通常、保護フィルムが貼りついた状態で、インライン欠点検査が行われるため、透明なフィルムであることが求められる。
本発明はかかる課題を解決することを目的とするものであって、摺動性および巻取性に優れ、かつ、透明なフィルム、ならびに、多層体、および、透明導電性フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題のもと、本発明者らが検討を行った結果、フィルムの表面に凹凸を付与するための粒子として、所定のものを用いることにより上記課題は解決された。
具体的には、下記手段により、上記課題は解決された。
<1>ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、数平均粒子径が2.6~4.8μmであり、屈折率が1.55~1.63である有機粒子を0.01~0.45質量部含み、厚さが20μm以上500μm未満であるフィルム。
<2>前記フィルムのD65光源10°視野の条件における全光線透過率が86.0%以上である、<1>に記載のフィルム。
<3>前記フィルムのD65光源10°視野の条件におけるヘイズが2.0%未満である、<1>または<2>に記載のフィルム。
<4>前記有機粒子の数平均粒子径が3.0~4.0μmである、<1>~<3>のいずれか1つに記載のフィルム。
<5>前記有機粒子の含有量がポリカーボネート樹脂100質量部に対し、0.01~0.40質量部である、<1>~<4>のいずれか1つに記載のフィルム。
<6>前記フィルムの少なくとも一方の表面の、二乗平均平方根粗さが0.093μmのフィルムに対する動摩擦係数が1.00以下である、<1>~<5>のいずれか1つに記載のフィルム。
<7>前記有機粒子がスチレンを含む、<1>~<6>のいずれか1つに記載のフィルム。
<8>前記有機粒子がゴム非含有である、<1>~<7>のいずれか1つに記載のフィルム。
<9>単層フィルムである、<1>~<8>のいずれか1つに記載のフィルム。
<10><1>~<9>のいずれか1つに記載のフィルムと、少なくとも1層の他の層とを含む、多層体。
<11>前記他の層が粘着層を含む、<10>に記載の多層体。
<12>保護層と、粘着層と、基材と、電極層とをこの順で有する、透明導電性フィルムであって、前記基材および保護層の少なくとも一方が、<1>~<9>のいずれか1つに記載のフィルムである、透明導電性フィルム。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、摺動性および巻取性に優れ、かつ、透明なフィルム、ならびに、多層体、および、透明導電性フィルムを提供可能になった。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、透明導電性フィルムの層構成を示す断面模式図の一例である。
図2(a)は、平滑なポリカーボネート樹脂フィルムの上で、平滑なポリカーボネート樹脂フィルムを滑らせる状態を示す模式図であり、図2(b)は、表面に微細な凹凸を設けたポリカーボネート樹脂フィルムの上に、表面に微細な凹凸を設けたポリカーボネート樹脂フィルムを滑らせる状態を示す模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という)について詳細に説明する。なお、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は本実施形態のみに限定されない。
なお、本明細書において「~」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、各種物性値および特性値は、特に述べない限り、23℃におけるものとする。
本明細書における「フィルム」とは、長さと幅に対して、厚さが薄く、概ね、平らな成形体をいい、シートを含む趣旨である。また、本明細書における「フィルム」は、単層であっても多層であってもよい。
本明細書で示す規格が年度によって、測定方法等が異なる場合、特に述べない限り、2021年1月1日時点における規格に基づくものとする。
【0009】
本実施形態のフィルムは、ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、数平均粒子径が2.6~4.8μmであり、屈折率が1.55~1.63である有機粒子を0.01~0.45質量部含み、厚さが20μm以上500μm未満であることを特徴とする。
このような構成とすることにより、摺動性および巻取性に優れ、かつ、透明なフィルムを提供可能になる。特に、マスキングフィルムなしで外観よく巻き取ることが可能になる。
【0010】
フィルムには、フィルムの搬送性の向上や巻きジワ防止の観点から、スタックしない程度の摺動性、さらには、フィルム同士の密着の抑制(アンチブロッキング性)が求められる場合がある。ここで、アンチブロッキングとは、フィルム同士が密着しても容易に剥離できるようにすることをいう。図2(a)は、平滑なフィルムの上で、平滑なフィルムを滑らせる状態を示す模式図である。このように平滑なフィルムの上に、平滑なフィルムを載せた場合、摺動性がない。平滑なフィルムに摺動性を付与するには、図2(b)に模式図を示すように、フィルムの表面に微細な凹凸を設けることが考えられる。このようにフィルムの表面に微細な凹凸を設けると、フィルム同士の接触面積が減り、高い摺動性が達成される。なお、図2において、21は表面が平滑なフィルムであり、22は表面に微細な凹凸を設けたフィルムを示している。また、図2では、2枚のフィルムの両方に微細な凹凸を設けているが、後述する実施例で示す通り、少なくとも一方のフィルムに微細な凹凸があれば、通常、摺動性は達成される。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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