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公開番号2025144948
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024044887
出願日2024-03-21
発明の名称ゴム組成物、架橋体、成形体、放熱シート
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 101/00 20060101AFI20250926BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】混合加工性に優れ、成形体がべたつき難く、放熱シートの製造に適したゴム組成物を提供すること。
【解決手段】ゴム成分(A)と、フィラー(B)と、特定の要件を満たすグラフト変性エチレン・α-オレフィン共重合体(C)とを含有し、前記フィラー(B)の熱伝導率が10W/m・K以上である、ゴム組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ゴム成分(A)と、フィラー(B)と、下記要件(c-1)~(c-6)を満たすグラフト変性エチレン・α-オレフィン共重合体(C)とを含有し、
前記フィラー(B)の熱伝導率が10W/m・K以上である、ゴム組成物。
要件(c-1)前記グラフト変性エチレン・α-オレフィン共重合体(C)が、エチレン・α-オレフィン共重合体(C0)に由来する主鎖部を含む。
要件(c-2)前記グラフト変性エチレン・α-オレフィン共重合体(C)が、炭素数3~10の不飽和カルボン酸、および前記不飽和カルボン酸の誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の不飽和カルボン酸系モノマーに由来するグラフト部を含む。
要件(c-3)酸価が、10~150mgKOH/gである。
要件(c-4)150℃における見かけ粘度が、20~1,500mPa・sである。
要件(c-5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)が、1,500~25,000である。
要件(c-6)示差走査熱量分析(DSC)により融点が観測されない。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ゴム成分(A)がエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合ゴムである、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項3】
前記フィラー(B)がアルミニウム化合物である、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項4】
前記アルミニウム化合物が窒化アルミニウムである、請求項3に記載のゴム組成物。
【請求項5】
前記グラフト変性エチレン・α-オレフィン共重合体(C)がグラフト変性エチレン・プロピレン共重合体である、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項6】
前記ゴム成分(A)100質量部に対し、前記フィラー(B)の含有量が100~2000質量部であり、前記グラフト変性エチレン・α-オレフィン共重合体(C)の含有量が1~150質量部である、請求項1に記載のゴム組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のゴム組成物を架橋した、架橋体。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項に記載のゴム組成物を含む成形体。
【請求項9】
請求項1~6のいずれか1項に記載のゴム組成物を含む放熱シート。
【請求項10】
ゴム成分(A)と、熱伝導率が10W/m・K以上であるフィラー(B)と、下記要件(c-1)~(c-6)を満たすグラフト変性エチレン・α-オレフィン共重合体(C)とを混合する工程を含む、ゴム組成物の製造方法。
要件(c-1)前記グラフト変性エチレン・α-オレフィン共重合体(C)が、エチレン・α-オレフィン共重合体(C0)に由来する主鎖部を含む。
要件(c-2)前記グラフト変性エチレン・α-オレフィン共重合体(C)が、炭素数3~10の不飽和カルボン酸、および前記不飽和カルボン酸の誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の不飽和カルボン酸系モノマーに由来するグラフト部を含む。
要件(c-3)酸価が、10~150mgKOH/gである。
要件(c-4)150℃における見かけ粘度が、20~1,500mPa・sである。
要件(c-5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)が、1,500~25,000である。
要件(c-6)示差走査熱量分析(DSC)により融点が観測されない。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム組成物、架橋体、成形体、および放熱シートに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の高機能化および小型化が進行し、電子部品の高密度化が進んでいる。このため、電子機器および電子部品の正常動作および寿命を確保する等の目的で、これらから発生する熱の制御が大きな課題となっている。この課題に対する方策の一つとして、熱を電子機器および電子部品の外部へ逃がす手法が開発されており、多くの電子機器には、ヒートシンク、ヒートスプレッダー、ヒートパイプ、および冷却ファンなどの放熱部材が組み込まれている。また、携帯電話などの小型のデバイスには、筐体自身を放熱部材として機能させ、熱を外部へ逃がす設計となっているものもある。これら電子機器では、発熱体と放熱部材との間および放熱部材間の熱伝導性を向上させる目的で、Thermal Interface Material(以下「TIM」ともいう。)と呼ばれる部材が使用されている。
【0003】
TIMは大きく分けて2つの成分から構成されている。1つは熱伝導を担保する充填材である。これには熱伝導率の高い金属酸化物、金属窒化物、金属水酸化物、金属炭化物、および金属の粉末などが用いられる。もう1つの成分は、充填材を保持し、TIMを所定の形状に保つバインダーである。前記バインダーとしては、TIMの種類により大きく異なるが、シリコーンおよびアクリルなどの硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、エラストマー、オイル、ならびにワックスなど種々の有機材料が用いられている。
【0004】
これらの中でも、バインダーとしては、TIM自体の耐熱安定性の観点から、シリコーン系化合物が使用されることが多い。例えば、特許文献1には、窒化アルミニウム、酸化亜鉛およびシリコーンオイルを含む放熱グリースが開示されている。
【0005】
しかしながら、シリコーン系化合物は、それ自体が含有している、または、シリコーン系化合物から徐々に分解生成する低分子量シロキサンが、二酸化ケイ素などの絶縁性の異物として電子回路上に析出し、接点障害を起こす場合があり、非シリコーン系TIMの開発が積極的に行われている。このような非シリコーン系TIMとして、例えば、特許文献2および3に記載の熱伝導性組成物が知られている。
【0006】
特許文献4には、α-オレフィン(共)重合体のグラフト変性体および特定の要件を満たすα-オレフィン(共)重合体から選ばれる1種以上を含む成分と、オレフィン系樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマーおよびワックスから選ばれる1種以上の化合物とを含むバインダー、および充填剤を含む樹脂組成物が開示されており、前記樹脂組成物はフェイズチェンジマテリアル(PCM)として利用可能であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平10-110179号公報
特開2002-121354号公報
特開2008-88384号公報
特開2021-24942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の熱伝導性組成物は硬く脆いため混合加工性に劣り、前記樹脂組成物から得られるシートは、べたつき易いため取り扱いが困難であったり、硬く脆いため発熱体および放熱部材などに密着することができず、発熱体からの熱を放熱部材に効率よく伝えることができなかったりする場合があった。
【0009】
本発明は以上のことに鑑みてなされたものであり、混合加工性に優れ、成形体がべたつき難く、放熱シートの製造に適したゴム組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、下記構成例によれば、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明の構成例は、以下の通りである。
(【0011】以降は省略されています)

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