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公開番号2025145079
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024045073
出願日2024-03-21
発明の名称アクリル酸プラズマ重合膜およびその製造方法
出願人株式会社豊田中央研究所,豊田合成株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08F 20/02 20060101AFI20250926BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐熱性、耐溶媒性、硬さ、透明度等に優れる新たなアクリル酸プラズマ重合膜を提供する。
【解決手段】本発明は、C:35~45原子%、O:7~12原子%、残部:Hおよび不純物からなるアクリル酸プラズマ重合膜である。このプラズマ重合膜は、赤外吸収スペクトルにおいて、例えば、C=O基/C-H基:0.7~1.8、C―O基/C-H基:0.2~3.5を満たすピーク強度比を示す。また、ラマンスペクトルにおいて、例えば、C=C基/C-H基:0.03~0.25、C=C基/C=O基:0.1~1.7を満たすピーク強度比を示す。プラズマ重合膜は、例えば、膜厚が20~1000nmであり、可視光の透過率が85%以上である。
【選択図】図2A
特許請求の範囲【請求項1】
下記の成分組成を有するアクリル酸プラズマ重合膜。
C:35~45原子%、
O:7~12原子%、
残部:Hおよび不純物
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
赤外吸収スペクトルのピーク位置から求まるC―O基(1150cm
-1
付近)と、C-H基(1400cm
-1
付近)と、C=O基(1700cm
-1
付近)とを有する請求項1に記載のアクリル酸プラズマ重合膜。
【請求項3】
下記のピーク強度比を満たす請求項2に記載のアクリル酸プラズマ重合膜。
C=O基/C-H基:0.7~1.8
C―O基/C-H基:0.2~3.5
【請求項4】
前記C=O基について、下記を満たす請求項2または3に記載のアクリル酸プラズマ重合膜。
ピークトップの波数:1720~1733 (cm
-1

半値幅 :26~47 (cm
-1

【請求項5】
ラマンスペクトルのピーク位置から求まるC-H基(3000cm
-1
付近)と、C=O基(1700cm
-1
付近)と、C=C基(1600cm
-1
付近)とを有する請求項1に記載のアクリル酸プラズマ重合膜。
【請求項6】
下記のピーク強度比を満たす請求項5に記載のアクリル酸プラズマ重合膜。
C=C基/C-H基:0.03~0.25
C=C基/C=O基:0.1~1.7
【請求項7】
下記の半値幅を満たす請求項5または6に記載のアクリル酸プラズマ重合膜。
C=O基 :28~35 (cm
-1

C=C基 :30~100 (cm
-1

【請求項8】
膜厚が20~1000nmある請求項1に記載のアクリル酸プラズマ重合膜
【請求項9】
波長が400~800nmである光の透過率が85%以上ある請求項1または8に記載のアクリル酸プラズマ重合膜。
【請求項10】
アルデヒド、ケトンまたはエステルの1種以上を含む請求項1に記載のアクリル酸プラズマ重合膜。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アクリル酸系モノマーをプラズマで重合させたアクリル酸プラズマ重合膜等に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
アクリル樹脂は、透明で光沢性、耐候性、耐水性、耐薬品性等に優れるため、様々な製品に用いられ、その一例として塗膜がある。アクリル塗膜は、通常、アクリル酸系モノマーを溶媒(溶剤)に分散・溶解させた塗料を、被処理物に塗布した後、加熱乾燥させて形成される。この加熱乾燥により、モノマーは熱重合してポリマー(樹脂)となる。
【0003】
このようなウエットプロセスによる成膜方法では、CO

の排出量を削減し難い。また、溶媒や溶剤の揮発を伴うため、作業環境への配慮が必要になる。そこで、プラズマを用いたドライプロセスによる成膜方法が提案されており、下記の特許文献に関連する記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-245743
特開2012-135879
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、アルゴンとアクリル酸の混合ガスを平行平板電極間へ導入して、ポリエチレン製基材上に放電プラズマ処理層を形成している。この場合、アクリル酸自体がプラズマ化されて分解等されるため、その基材上に形成される層は、アクリル酸が重合したものとは限らない。また、特許文献1では、処理後に表面を溶液で洗浄しており、ドライプロセスになっていない。
【0006】
特許文献2は、ポリカーボネート樹脂基材上に珪素系トップコート層をプラズマCVDにより形成している。そのプラズマCVDは、真空チャンバー内の平行電極間でなされている。そもそも、アクリル酸系モノマーの重合に関する記載も特許文献2にはない。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みて為されたものであり、新たなアクリル酸プラズマ重合膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、アクリル酸系モノマーを特有な方法でプラズマ処理して、新たなアクリル酸プラズマ重合膜を得ることに成功した。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
【0009】
《アクリル酸プラズマ重合膜》
(1)本発明は、下記の成分組成を有するアクリル酸プラズマ重合膜である。
C:35~45原子%、O:7~12原子%、残部:Hおよび不純物
【0010】
(2)本発明のアクリル酸プラズマ重合膜(単に「プラズマ重合膜」ともいう。)は、アクリル酸系モノマー(単に「モノマー」ともいう。)を熱重合させて成膜した従来の膜(「熱重合膜」という。)とは異なる成分組成または分子構造を有する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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