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公開番号
2025148849
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-08
出願番号
2024049174
出願日
2024-03-26
発明の名称
架橋ゴム分子鎖の配向評価方法
出願人
横浜ゴム株式会社
代理人
清流国際弁理士法人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
23/202 20060101AFI20251001BHJP(測定;試験)
要約
【課題】伸長した状態の架橋ゴム分子鎖の配向具合をより精度よく把握する架橋ゴム分子鎖の配向評価方法を提供する。
【解決手段】架橋ゴムの配向評価方法では、ゴム成分における重水素濃度を異ならせた3種類以上の架橋ゴムを試料Siとして用意し、それぞれの試料Siについて、延伸装置2により一軸伸長した状態で、中性子散乱測定装置3を用いたセクター平均により一組の散乱強度データI
ij
(q)を取得し、それぞれの試料Siを3成分系と見做したコントラスト変調法を用いてそれぞれの一組の散乱強度データI
ij
(q)を演算装置4によりデータ処理することにより、ゴム成分の散乱と見做せる一組の部分散乱関数S
jPP
(q)を特定し、特定した一組の部分散乱関数S
jPP
(q)に基づいて架橋ゴム分子鎖の配向具合を評価する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
ゴム成分と複数の配合剤とが配合された架橋ゴムが所定の伸長状態の時の架橋ゴム分子鎖の配向具合を評価する架橋ゴム分子鎖の配向評価方法において、
前記ゴム成分における重水素濃度を異ならせた3種類以上の前記架橋ゴムを試料として用意し、
それぞれの前記試料について、延伸装置により一軸伸長した状態で、中性子散乱測定装置を用いて前記試料の伸長方向に対して平行な方向に存在する一対の領域のうちの少なくとも一方の領域での散乱強度と前記伸長方向に対して垂直に横断して存在する一対の領域のうちの少なくとも一方の領域での散乱強度との一組の散乱強度データを取得し、
それぞれの前記試料を、前記複数の配合剤の中から選択された少なくとも2種類の選択成分と前記ゴム成分とを含む3成分以上の多成分系としたコントラスト変調法を用いて、それぞれの前記一組の散乱強度データを演算装置によりデータ処理することにより、前記ゴム成分の散乱と見做せる一組の部分散乱関数を特定し、特定した前記一組の部分散乱関数に基づいて前記架橋ゴム分子鎖の配向具合を評価する架橋ゴム分子鎖の配向評価方法。
続きを表示(約 330 文字)
【請求項2】
それぞれの前記試料を一軸伸長した状態の伸び率を50%以上1000%以下に設定する請求項1に記載の架橋ゴム分子鎖の配向評価方法。
【請求項3】
前記選択成分の一つとしてフィラーを選択する請求項1に記載の架橋ゴム分子鎖の配向評価方法。
【請求項4】
前記選択成分の一つとして酸化亜鉛を選択する請求項1~3のいずれか1項に記載の架橋ゴム分子鎖の配向評価方法。
【請求項5】
前記コントラスト変調法では、それぞれの前記一組の散乱強度データを、前記ゴム成分およびそれぞれの前記選択成分の散乱長密度を用いて特異値分解することにより、前記一組の部分散乱関数を特定する請求項1に記載の架橋ゴム分子鎖の配向評価方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、架橋ゴム分子鎖の配向評価方法に関し、より詳しくは、伸長した状態の架橋ゴム分子鎖の配向具合をより精度よく把握できる架橋ゴム分子鎖の配向評価方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
高分子材料に対して動的粘弾性測定を実施しながら、X線散乱測定又は中性子散乱測定を実施することにより、高分子材料の内部構造の応答特性を測定する方法が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1で提案されている方法では、動的粘弾性測定における変形の周期に合わせて高分子材料中の充填剤が凝集して形成されたクラスターの慣性半径が変化することに着目し、動的粘弾性測定の延伸方向に水平な方向の慣性半径と垂直な方向の慣性半径とのアスペクト比の変動を用いて高分子材料のエネルギーロスを評価している。このように、高分子中のフィラー(充填剤)に起因する凝集体の分散状態や階層構造と高分子材料のエネルギーロスとの関係が明らかにされつつある。
【0003】
架橋した天然ゴムは引き延ばすと伸長結晶化が生じて大きく強度が向上することが知られている。しかし、伸長した状態の架橋ゴム分子鎖の挙動には不明な点が多く、この分子鎖の配向具合とエネルギーロスとの関係も十分に解析されていない。
【0004】
天然ゴムなどの伸長結晶化する架橋ゴム分子鎖の配向具合は、広角X線散乱法を用いて得られた散乱強度データでの伸長結晶化に起因する明確なピークを評価指標として用いて評価できる。しかし、伸長結晶化しないスチレンブタジエンゴム(SBR)などの架橋ゴムでは、伸長結晶化に起因する明確なピークが判別できないためにその手法を用いることができない。また、X線散乱法や中性子散乱法を用いて得られた架橋ゴムの散乱強度データでは、架橋ゴムに配合されている他の成分の散乱が影響するため、架橋ゴム分子鎖の散乱を個別に抽出して把握することは容易ではない。それ故、伸長した状態の架橋ゴム分子鎖の配向具合をより精度よく把握するには工夫が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-3387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、伸長した状態の架橋ゴム分子鎖の配向具合をより精度よく把握する架橋ゴム分子鎖の配向評価方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成する本発明の架橋ゴム分子鎖の配向評価方法は、ゴム成分と複数の配合剤とが配合された架橋ゴムが所定の伸長状態の時の架橋ゴム分子鎖の配向具合を評価する架橋ゴム分子鎖の配向評価方法において、前記ゴム成分における重水素濃度を異ならせた3種類以上の前記架橋ゴムを試料として用意し、それぞれの前記試料について、延伸装置により一軸伸長した状態で、中性子散乱測定装置を用いて前記試料の伸長方向に対して平行な方向に存在する一対の領域のうちの少なくとも一方の領域での散乱強度と前記伸長方向に対して垂直に横断して存在する一対の領域のうちの少なくとも一方の領域での散乱強度との一組の散乱強度データを取得し、それぞれの前記試料を、前記複数の配合剤の中から選択された少なくとも2種類の選択成分と前記ゴム成分とを含む3成分以上の多成分系としたコントラスト変調法を用いて、それぞれの前記一組の散乱強度データを演算装置によりデータ処理することにより、前記ゴム成分の散乱と見做せる一組の部分散乱関数を特定し、特定した前記一組の部分散乱関数に基づいて前記架橋ゴム分子鎖の配向具合を評価することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、前記試料としてゴム成分における重水素濃度を異ならせた3種類以上の架橋ゴムを用いる。これにより、それぞれの前記試料を前記延伸装置により所定の伸長状態にして架橋ゴム分子鎖の配向具合を把握し易くなる。
【0009】
また、前記コントラスト変調法では、それぞれの前記試料中に存在する各成分に関する部分散乱関数を分離することができる。つまり、前記コントラスト変調法を用いて得られた前記一組の部分散乱関数ではそれぞれの前記選択成分の散乱の影響が小さくなっているため、伸長状態の架橋ゴム分子鎖のゆらぎに由来する散乱を個別に抽出して把握できる。前記伸長方向に平行な方向と垂直な方向とでは、分子鎖の配向具合に応じて分子鎖の散乱が異なるため、前記一組の部分散乱関数に基づいて架橋ゴム分子鎖の配向具合をより精度よく把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
評価システムを例示する説明図である。
架橋ゴム分子鎖の配向評価方法の実施形態の手順の一例を示すフロー図である。
図1の中性子散乱測定装置の検出部を例示する説明図である。
各試料のX軸方向の散乱強度データを例示するグラフ図である。
試料における重水素ポリマーの割合と試料中の各成分の散乱長密度との関係を例示するグラフ図である。
サンプル1の伸長の前後での散乱強度データを例示するグラフ図である。
サンプル2の伸長の前後での散乱強度データを例示するグラフ図である。
サンプル3の伸長の前後での散乱強度データを例示するグラフ図である。
サンプル1~サンプル3のゴム成分の伸長の前後での部分散乱関数を例示するグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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