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公開番号
2025156368
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-14
出願番号
2025118370,2025042897
出願日
2025-07-14,2025-03-17
発明の名称
水性インクジェットインキ及び印刷物
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
C09D
11/38 20140101AFI20251002BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】低吸収性印刷基材に対して印刷した場合であっても、ビーディングやピンホールがなく、耐マイグレーション性にも優れる印刷物を得ることができ、待機吐出性も良好である、水性インクジェットインキを提供する。
【解決手段】顔料、バインダー樹脂、アセチレンジオール系界面活性剤(A)、及び、グリコールモノエーテル類(B1)を含有する水性インクジェットインキであって、前記アセチレンジオール系界面活性剤(A)が、無変性アセチレンジオール系界面活性剤(A1)を2~600ppmと、HLB値が6~12であるアルキレンオキシド変性アセチレンジオール系界面活性剤(A2)とを含み、前記アルキレンオキシド変性アセチレンジオール系界面活性剤(A2)の含有量に対する、前記グリコールモノエーテル類(B1)の含有量の質量比が、0.5~50である、水性インクジェットインキ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
顔料、バインダー樹脂、アセチレンジオール系界面活性剤(A)、及び、水溶性有機溶剤(B)を含有する水性インクジェットインキであって、
前記アセチレンジオール系界面活性剤(A)が、無変性アセチレンジオール系界面活性剤(A1)と、HLB値が6~12であるアルキレンオキシド変性アセチレンジオール系界面活性剤(A2)とを含み、
前記無変性アセチレンジオール系界面活性剤(A1)の含有量が、前記水性インクジェットインキの全質量に対して2~600ppmであり、
前記水溶性有機溶剤(B)が、グリコールモノエーテル類(B1)を含み、
前記HLB値が6~12であるアルキレンオキシド変性アセチレンジオール系界面活性剤(A2)の含有量に対する、前記グリコールモノエーテル類(B1)の含有量の質量比が、0.5~50である、水性インクジェットインキ。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
前記HLB値が6~12であるアルキレンオキシド変性アセチレンジオール系界面活性剤(A2)の含有量と、前記グリコールモノエーテル類(B1)の含有量との総和が、前記水性インクジェットインキの全質量に対して2~20質量%である、請求項1に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項3】
更に、アセチレンジオール系界面活性剤以外のノニオン性界面活性剤(C)を含む、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項4】
前記無変性アセチレンジオール系界面活性剤(A1)の含有量が、前記水性インクジェットインキの全質量に対して2~400ppmである、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項5】
前記無変性アセチレンジオール系界面活性剤(A1)の含有量に対する、前記HLB値が6~12であるアルキレンオキシド変性アセチレンジオール系界面活性剤(A2)の含有量の質量比が、10~5000である、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項6】
前記無変性アセチレンジオール系界面活性剤(A1)の含有量に対する、前記HLB値が6~12であるアルキレンオキシド変性アセチレンジオール系界面活性剤(A2)の含有量の質量比が、20~5000である、請求項5に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項7】
印刷基材と、前記印刷基材上に請求項1または2に記載の水性インクジェットインキを用いて形成した印刷層とを有する印刷物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、水性インクジェットインキ、及び、当該水性インクジェットインキを用いて製造される印刷物に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
印刷の小ロット化及び市場ニーズの多様化に伴い、デジタル印刷方式の普及が急速に進んでいる。デジタル印刷方式は、版を必要としないことから、小ロット印刷に対応可能であり、更に、印刷に関するコストの削減、及び、印刷装置の小型化が実現可能である。
【0003】
デジタル印刷方式の一種であるインクジェット印刷方式とは、印刷基材(本明細書では、単に「基材」とも称する)に対して、インクジェットヘッドからインキの微小液滴を飛翔及び着弾させ、当該印刷基材上に画像や文字を印刷する方式である。上記「画像」には、ベタ画像(印刷基材表面を覆い尽くすように印字率100%で印刷される画像)及び市松模様画像等のシームレス画像も含まれる。インクジェット印刷方式は、他のデジタル印刷方式と比べて、印刷装置のサイズ及びコスト、フルカラー化の容易性等の面で優れており、近年では産業印刷用途においても利用が進んでいる。
【0004】
インクジェット印刷方式で使用されるインキは、油系、溶剤系、活性エネルギー線硬化系、水系など多岐に渡る。これまで、産業印刷用途では、溶剤系又は活性エネルギー線硬化系のインキが使用されてきた。しかし近年の、環境や人に対する有害性への配慮及び対応等の点から、水系のインキの需要が高まっている。
【0005】
また近年では、インクジェット印刷方式に使用される水系のインキ(本明細書では、「水性インクジェットインキ」と称する。また以下では、単に「インキ」とも記載する)の展開先として、パッケージ(包装)市場を要望する声が高まっている。当該パッケージ市場では、紙器、ラベル、軟包装等が製造、販売及び使用される。また、パッケージ市場で印刷に使用される印刷基材として、コート紙及びアート紙のような低吸収性のもの、ならびに、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、及び、ナイロンフィルムのような、非吸収性のものが存在する。したがって、パッケージ市場に対して水性インクジェットインキの展開を進めるために、低吸収性の基材、及び、非吸収性の基材に対しても、印刷画質に優れ、更には実使用に耐えられる特性を有する印刷物を作製できる水性インクジェットインキが求められる。
【0006】
それに対し、これまでに存在した代表的な水性インクジェットインキは、普通紙及び専用紙のような吸収性の高い基材に対して印刷を行うためのものであった。そのような水性インクジェットインキを、特に非吸収性の基材に用いた場合、当該水性インクジェットインキが基材内部に浸透吸収されることがない。そのため、基材上に着弾した、上記水性インクジェットインキの液滴の乾燥が不十分となり、当該液滴同士が引き合い合一する現象(ビーディング)が発生する。ビーディングが発生すると、ベタ埋まりの悪化(印字率100%の印刷物における、インキが乗らない箇所の発生)、濃度のムラ、混色滲み等が起こるため、印刷画質が著しく低下する。
【0007】
上記ビーディングを抑制する方法として、水性インクジェットインキの表面張力を低下させる方法が知られている。また、上記表面張力を低下させる材料として、界面活性剤が使用されることが多い。特に、印刷基材上に着弾した直後の水性インクジェットインキの表面張力を、十分に低下した状態にするためには、上記界面活性剤として、分子量が小さく、かつ、液滴表面(界面)への配向速度が大きい化合物を選択することが好適である。しかしながら、このような界面活性剤を使用した場合、例えば、インクジェットヘッド中の、一時的に吐出動作が行われていないノズルにおいて、吐出口付近に存在する水性インクジェットインキ中の界面活性剤が、気液界面に急激かつ過度に配向することで、当該水性インクジェットインキが上記吐出口から外部に溢れ出てしまう現象が発生する恐れがある。このような現象は、吐出動作の再開直後において、ノズル抜けや飛翔偏向といった吐出不良(待機吐出性の悪化)を起こす要因になる。
【0008】
また、分子量が小さく、かつ、液滴表面への配向速度が大きい界面活性剤は、一般に、水と相溶し難い。その結果、そのような界面活性剤を含む水性インクジェットインキが、印刷基材上で乾燥する過程において、液体成分の構成の変化に伴う上記界面活性剤の溶解度変化、及び、液体成分の総量(合計質量)に対する上記界面活性剤の量の(相対的な)増加により、上記界面活性剤分子同士が会合しやすくなる。そして、会合した界面活性剤は、印刷物におけるピンホールの原因となる恐れがある。上記ピンホールとは、印刷物において、インキが乗らなかった箇所が、点状の印刷基材の露出となって現れる現象である。
【0009】
更に、層内部にインキ層が含まれる積層体を製造し、パウチ(袋)等のパッケージとして使用した際、上記インキ層の表面に存在する、及び/または、当該インキ層の表面にブリード(ある成分が、時間経過とともに層表面に滲み出す現象)してきた、低分子量かつ配向速度が大きい界面活性剤のマイグレーションの恐れがある。上記マイグレーションとは、低分子量かつ配向速度が大きい界面活性剤が上記積層体を構成する各層を通過し、当該積層体の表面にまで到達してしまう現象という。特に、内容物と接触する面において上記界面活性剤のマイグレーションが起こると、当該内容物の安全性に悪影響を与える恐れがある。そのため、例えば、食品包装用途あるいは化粧品包装用途で上記積層体を使用する場合、致命的な問題となる恐れがある。
【0010】
以上のように、従来は、耐ブリード性、待機吐出性、耐ピンホール性、耐マイグレーション性の全てを同時に解消することは、極めて困難な状況であった。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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