TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025147751
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-07
出願番号2024048153
出願日2024-03-25
発明の名称液晶組成物及び液晶調光素子
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類C09K 19/54 20060101AFI20250930BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】幅広い温度範囲で駆動電圧が安定したゲスト・ホスト型の液晶組成物及び、液晶
調光素子を提供すること。
【解決手段】液晶化合物、カイラルドーパント及び二色性色素を含む液晶組成物であって
、前記液晶化合物はネマチック相を示す液晶化合物であり、下記式(1)で表されるカイ
ラルピッチ長の温度変化率(X1)が-0.0006~0.0006である、液晶組成物

温度変化率(X1)=[(P2―P1)/(T2-T1)]/P0・・・(1)(式(
1)中、P0は、20℃におけるカイラルピッチ長(μm)であり、P1は、0℃におけ
るカイラルピッチ長(μm)であり、P2は、60℃におけるカイラルピッチ長(μm)
であり、T1は、0℃であり、T2は60℃である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
液晶化合物、カイラルドーパント及び、二色性色素を含む液晶組成物であって、
前記液晶化合物はネマチック相を示す液晶化合物であり、
下記式(1)で表されるカイラルピッチ長の温度変化率(X1)が-0.0006~0.
0006である、液晶組成物。
温度変化率(X1)=[(P2―P1)/(T2-T1)]/P0 ・・・(1)
P0:20℃におけるカイラルピッチ長(μm)
P1:0℃におけるカイラルピッチ長(μm)
P2:60℃におけるカイラルピッチ長(μm)
T1:0℃
T2:60℃
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記液晶組成物の下記式(2)で表されるカイラルピッチ長の温度変化率(X2)が-
0.0006~0.0006である、請求項1に記載の液晶組成物。
温度変化率(X2)=[(P2―P1)/(T2-T1)]/P0 ・・・(2)
P0:20℃におけるカイラルピッチ長(μm)
P1:0℃におけるカイラルピッチ長(μm)
P3:80℃におけるカイラルピッチ長(μm)
T1:0℃
T3:80℃
【請求項3】
前記二色性色素の、前記液晶組成物に与える旋回能の温度依存性が負である、請求項1
または請求項2に記載の液晶組成物。
【請求項4】
前記二色性色素がアントラキノン系色素からなる群より選択される少なくとも1つを含
有する、請求項1または請求項2記載の液晶組成物。
【請求項5】
前記液晶組成物100質量%に対する前記二色性色素の含有量が、5質量%以上25質
量%以下である、請求項1または請求項2に記載の液晶組成物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の液晶組成物からなる層を備える、液晶調光素子。
【請求項7】
透明電極が対向するように配置された1対の透明電極付き基板と、前記1対の透明電極
付き基板の間に液晶組成物からなる層が挟持されている、請求項6に記載の液晶調光素子

【請求項8】
自動車用である請求項6に記載の液晶調光素子。
【請求項9】
建材用である請求項6に記載の液晶調光素子。
【請求項10】
請求項6に記載の液晶調光素子を備える調光窓。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶組成物及び、液晶調光素子に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電車、自動車等の車両、ビジネスビル、病院等の建物の窓、扉、間仕切り等にお
いて、意匠性やプライバシーの保護等を目的とした調光シャッターとして液晶調光素子が
実用化されている。これら先行技術の多くは、高分子分散型の所謂PDLC型液晶素子が
使用されている(特許文献1)
本方式においては、透明状態と散乱状態を電気的に切り替える動作であるため、全光線
透過率の変化が乏しいなどの課題があった。そのため、明暗変化や意匠性の改善を目的に
、二色性色素を液晶材料に添加したゲスト・ホスト型液晶の調光素子が検討されている。
特にゲスト・ホスト型液晶材料のホスト液晶材料にカイラルネマチック液晶を用いた液晶
素子は、電気的に明状態と暗状態を切り替えた際のダイナミックレンジが二色性色素を添
加しないものより広く、偏光板不要であるなどの優位性を有しているため、注目されてい
る(特許文献2)。
【0003】
しかし、二色性色素を含有する液晶組成物において大きなダイナミックレンジを得るに
は、二色性色素を多量に液晶組成物に含有させる必要があるが、色素を多く含む液晶組成
物では広い温度範囲にわたり駆動電圧(閾値)が安定した素子を得るのが困難であり、更
なる性能の向上が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平4-42213号公報
特開2019-85581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、幅広い温度範囲で駆動電圧が安定したゲスト・ホスト型の液晶組成物及び、
液晶調光素子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ネマチック相を示す液晶化合物
、カイラルドーパント及び二色性色素を含む液晶組成物であって、カイラルピッチ長の温
度変化率が所定範囲である液晶組成物によって、前記課題を解決することができることを
見出し、本発明に至った。
【0007】
即ち、本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1] 液晶化合物、カイラルドーパント及び二色性色素を含む液晶組成物であって、前
記液晶化合物はネマチック相を示す液晶化合物であり、下記式(1)で表されるカイラル
ピッチ長の温度変化率(X1)が-0.0006~0.0006である、液晶組成物。
温度変化率(X1)=[(P2―P1)/(T2-T1)]/P0 ・・・(1)
P0:20℃におけるカイラルピッチ長(μm)
P1:0℃におけるカイラルピッチ長(μm)
P2:60℃におけるカイラルピッチ長(μm)
T1:0℃
T2:60℃
[2] 下記式(2)で表されるカイラルピッチ長の温度変化率(X2)が-0.000
6~0.0006である、[1]に記載の液晶組成物。
温度変化率(X2)=[(P2―P1)/(T2-T1)]/P0 ・・・(2)
P0:20℃におけるカイラルピッチ長(μm)
P1:0℃におけるカイラルピッチ長(μm)
P3:80℃におけるカイラルピッチ長(μm)
T1:0℃
T3:80℃
[3] 前記液晶組成物の二色性色素のカイラルピッチ長の温度依存性が負である、[1
]または[2]に記載の液晶組成物。
[4] 前記二色性色素がアントラキノン系色素からなる群より選択される少なくとも1
つを含有する、[1]~[3]のいずれかに記載の液晶組成物。
[5] 前記液晶組成物100質量%に対する前記二色性色素の含有量が、5質量%以上
25質量%以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の液晶組成物。
[6] [1]~[5]のいずれかに記載の液晶組成物からなる層を備える、液晶調光素
子。
[7] 透明電極が対向するように配置された1対の透明電極付き基板と、前記1対の透
明電極付き基板の間に液晶組成物からなる層が挟持されている、[6]に記載の液晶調光
素子。
[8] 自動車用である、[6]に記載の液晶調光素子。
[9] 建材用である、[6]に記載の液晶調光素子。
[10] [6]に記載の液晶調光素子を備える調光窓。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、周囲の温度変化による品質の低下を抑制され、駆動電圧や光学品位が
改善された液晶組成物を提供することができる。さらに、本発明の液晶組成物を用いた液
晶調光素子、本発明の液晶調光素子を備える調光窓を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施例1で作成した液晶組成物の温度0~90℃におけるカイラルピッチ長を、20℃におけるカイラルピッチ長(P0)で規格化した値を示すグラフ図である。
図2は、比較例1で作成した液晶組成物の温度0~90℃におけるカイラルピッチ長を、20℃におけるカイラルピッチ長(P0)で規格化した値を示すグラフ図である。
図3は、比較例2で作成した液晶組成物の温度0~90℃におけるカイラルピッチ長を、20℃におけるカイラルピッチ長(P0)で規格化した値を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明について詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施の形態の一例で
あり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載内容に限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。
本発明において、「x~y」(x,yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらな
い限り「x以上y以下」の意と共に、「好ましくはxより大きい」あるいは「好ましくは
yより小さい」の意も包含するものである。
また、「x以上」(xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好まし
くはxより大きい」の意を包含し、「y以下」(yは任意の数字)と記載した場合、特に
ことわらない限り「好ましくはyより小さい」の意も包含するものである。
本発明において段階的に記載されている数値範囲については、ある段階の数値範囲の上
限値又は下限値を、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値と任意に組み合わせることが
できる。また、本発明に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下
限値は、実施例又は製造例に示されている値に置き換えることもできる。
さらに、「x及び/又はy(x,yは任意の構成)」とは、x及びyの少なくとも一方
を意味するものであって、xのみ、yのみ、x及びy、の3通りを意味するものである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

三菱ケミカル株式会社
積層体
2日前
三菱ケミカル株式会社
積層体
今日
三菱ケミカル株式会社
積層体
1日前
三菱ケミカル株式会社
粘着剤組成物
2日前
三菱ケミカル株式会社
重合体及び樹脂組成物
今日
三菱ケミカル株式会社
積層体及びその製造方法
6日前
三菱ケミカル株式会社
ポリエステル樹脂組成物
今日
三菱ケミカル株式会社
オルガノポリシロキサン
今日
三菱ケミカル株式会社
ポリウレタンエラストマー
1日前
三菱ケミカル株式会社
積層ポリエステルフィルム
6日前
三菱ケミカル株式会社
チキソ性付与剤、液状組成物
6日前
三菱ケミカル株式会社
液晶組成物及び液晶調光素子
2日前
三菱ケミカル株式会社
ポリエステル及びその製造方法
6日前
三菱ケミカル株式会社
ケイ素及びヘテロ原子含有化合物
1日前
三菱ケミカル株式会社
眼科用医療器具及びその製造方法
7日前
三菱ケミカル株式会社
ポリウレタン樹脂及びその成形品
1日前
三菱ケミカル株式会社
プログラム、方法、情報処理装置
今日
三菱ケミカル株式会社
粘着剤組成物、粘着剤及び粘着シート
6日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂分散体、塗料、接着剤及び積層体
6日前
三菱ケミカル株式会社
積層ポリエステルフィルム及びその応用
今日
三菱ケミカル株式会社
ポリエステル系樹脂組成物、及び成形品
今日
三菱ケミカル株式会社
槽の洗浄方法及びシリカ粒子の製造方法
今日
三菱ケミカル株式会社
組成物及び生分解性物質を分解する方法
2日前
三菱ケミカル株式会社
コンポスト袋及び有機廃棄物の処理方法
2日前
三菱ケミカル株式会社
化合物、並びにその製造方法及びその使用
今日
三菱ケミカル株式会社
有機電界発光素子、表示装置及び照明装置
今日
三菱ケミカル株式会社
有機電界発光素子、表示装置及び照明装置
今日
三菱ケミカル株式会社
有機電界発光素子、表示装置及び照明装置
今日
三菱ケミカル株式会社
ポリウレタン又はそのコポリマーの製造方法
1日前
三菱ケミカル株式会社
プログラム、方法、情報処理装置、システム
今日
三菱ケミカル株式会社
食品用シート、容器及び電子レンジ加温用容器
8日前
三菱ケミカル株式会社
コロイド結晶層を含む積層体及びその製造方法
今日
三菱ケミカル株式会社
多孔質支持体-ゼオライト膜複合体の製造方法
1日前
三菱ケミカル株式会社
粒子、成形材料、成形体、およびそれらの製造方法
7日前
三菱ケミカル株式会社
プリプレグ、繊維強化複合材料およびその製造方法
1日前
三菱ケミカル株式会社
(メタ)アクリル系共重合体、及び防汚塗料組成物
今日
続きを見る