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公開番号2025156484
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-14
出願番号2025129136,2022521995
出願日2025-08-01,2020-10-09
発明の名称低エネルギー核反応の制御方法および装置
出願人デューテリウム エナジェティクス リミテッド
代理人個人
主分類G21B 3/00 20060101AFI20251002BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】反応を停止し、その出力を制御し、反応を使用してデバイスから有用なエネルギーを抽出するための方法および装置を提供する。
【解決手段】重水素ガスと三次元ナノ構造炭素材料との間の反応を制御してエネルギーおよび4He原子を生成するための装置であって、内部キャビティを有する固体原子炉容器と、前記内部キャビティ内にある三次元ナノ構造炭素材料と、前記内部キャビティへのフロー連通を提供する、前記固体原子炉容器に接続された第1導管と、前記第1導管とフロー連通している燃焼可能なガスの供給源と、前記内部キャビティへのフロー連通を提供する、前記固体原子炉容器上の第2導管と、前記第2導管を介して前記内部キャビティとフロー連通する前記重水素ガスの供給源と、前記内部キャビティ内にあって、前記重水素ガスと前記三次元ナノ構造炭素材料とフロー連通する点火装置と、を有する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
重水素ガスと三次元ナノ構造炭素材料との間の反応を制御してエネルギーおよび

He原子を生成するための装置であって、
内部キャビティを有する固体原子炉容器と、
前記内部キャビティ内にある三次元ナノ構造炭素材料と、
前記内部キャビティへのフロー連通を提供する、前記固体原子炉容器に接続された第1導管と、
前記第1導管とフロー連通している燃焼可能なガスの供給源と、
前記内部キャビティへのフロー連通を提供する、前記固体原子炉容器上の第2導管と、
前記第2導管を介して前記内部キャビティとフロー連通する前記重水素ガスの供給源と、
前記内部キャビティ内にあって、前記重水素ガスと前記三次元ナノ構造炭素材料とフロー連通する点火装置と、を有する装置。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記固体原子炉容器の前記内部キャビティ内とフロー連通する酸素ガスの供給源を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記固体原子炉容器を取り囲む第2容器を有し、前記第2容器は、前記固体原子炉容器との間に空間を形成するものである、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記空間に放射線遮蔽材をさらに含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記放射線遮蔽材が水溶液を含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記空間内に熱交換器をさらに含む、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記三次元ナノ構造炭素材料が実質的に多層カーボンナノチューブからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記エネルギーを前記反応から別の形態のエネルギーに変換するためのシステムをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記生成されたエネルギーは、放射線を含み、前記装置は、放射線を直接電気に変換するための固体デバイスをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記固体原子炉容器内の前記内部キャビティとフロー連通する重水素ガスの供給源を含む、請求項1に記載の装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、低温核反応を終了させ、その出力を制御し、かつ、その反応を利用してデバイスから有用なエネルギーを抽出するための方法および装置に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
環境への影響とエネルギー生産のコストから、効率的で、クリーンで、かつ、手頃な価格のエネルギーに対して長年のニーズが生み出されている。多くの「グリーン」エネルギープロセスが考案されているが、そのすべてにおいて大きな難点がある。核分裂炉は安価な電力を供給する上で重要な役割を果たしてきたが、大きな難点がある。商用の核分裂炉での核分裂反応は、原子炉環境を安全にするために大規模な遮蔽を必要とするレベルの放射線を放出する。放射線は原子炉の金属部品を本質的に放射性にし、それらの特性を劣化させる。さらに、放射性汚染物質による冷却材の爆発による損失が予想されることから、重要なセキュリティ対策と高価なシステム制御が必要である。さらに、使用済み核燃料は何千年もの間危険な放射性であり、使用済み核燃料の長期保管の問題は解決されていない。これらの難点は、核分裂発電用原子炉の将来を大きく制限している。
【0003】
対照的に、核融合反応に基づく原子炉は、核分裂炉の多くの問題なしに豊富な電力を生み出すことができる。しかし、商用の核融合ベースの電源は商用化には至っていない。
【0004】
核融合ベースの電源には2つのタイプがある。1つ目は、核分裂反応にほぼ類似した、いわゆる「ホットフュージョン」技術であり、理論通りに動作すると、重水素原子が融合するときに核反応で大量の熱が発生する。実際には、そのような技術は理論的な可能性を達成しておらず、非常に多くのエネルギーがシステムに入力されることから、生成された過剰なエネルギーを認識することは困難である。このような反応では、磁場または集束レーザーのいずれかを使用し、反応物のプラズマを温度数百万ケルビン圧力数百万ニュートンに上げる。これらは、重水素原子の反発クーロン力を克服し、核融合反応を誘発するために必要なものである。ローレンスリバモア国立研究所にはそのような装置がある。その装置においては、重水素/トリチウムペレットを同期レーザーアレイに落とし、同時に発射して、核融合反応が非常に短時間発生する程度まで重水素を閉じ込め、圧縮し、加熱する。既に4,000億ドル以上の費用をかけたものの、この装置では未だ商業的にみあう量のエネルギーを生産してはいない。
【0005】
第2のタイプの核融合反応は、低エネルギー核反応(LENR)と呼ばれ、危険なレベルの放射性崩壊や放射性副産物を伴わず、比較的低温でエネルギーを放出する分子レベルの核反応を含むものである。
【0006】
制御可能な低温核反応(LENR)によって生成されるエネルギーは、世界中のエネルギー生成に前例のない影響を及ぼす。DIAレポートは次のように述べている:「LENRが室温で核をソースとするエネルギーを生成できる場合に核反応は既知の化学燃料の数百万倍のエネルギーを生成することから、DIAは、この破壊的な技術がエネルギーの生成と貯蔵に革命をもたらす可能性があると高い確信を持って評価する。」。環境に有害な副産物を生成しない、制御された核融合反応に基づく安価なエネルギーは、既知のエネルギー生産方法を凌駕する経済的・環境的効果をもたらすだろう。
【0007】
以下の段落0022に記載される、2011年10月20日に公開された米国特許出願第13/089,986号では、エネルギー生成反応を開示しているが、反応がどのように終了または制御されるかを開示していない。本発明は、反応を停止し、その出力を制御し、反応を使用してデバイスから有用なエネルギーを抽出するための方法および装置をともに開示する。
【発明の概要】
【0008】
一実施形態では、三次元ナノ構造炭素材料と重水素ガスとの反応からエネルギーおよび

He原子を生成する反応を停止させる方法が開示される。三次元ナノ構造炭素材料は密閉可能な容器に収容され、かつ、重水素ガスが容器に導入されて、三次元ナノ構造炭素材料を重水素ガスと反応させる。容器を密閉して反応を制限する。三次元ナノ構造炭素材料と重水素ガスとの反応は、容器内の三次元ナノ構造炭素材料の三次元周期性を少なくとも部分的に破壊することによって終了する。この方法は、以下の(1)~(6)に示される構成をさらに有してもよい。(1)前記三次元ナノ構造炭素材料の前記三次元周期性の前記少なくとも部分的な破壊には、前記三次元ナノ構造炭素材料の燃焼の誘発が含まれる、(2)前記燃焼は、前記炭素材料を酸化する材を前記容器に導入することで誘発される、(3)前記炭素材料を酸化する前記材料は、実質的に酸素ガスからなる、(4)前記三次元ナノ構造炭素材料は燃焼にさらされる、(5)前記三次元ナノ構造炭素材料の前記三次元周期性は実質的に破壊される、(6)前記三次元ナノ構造炭素材料は実質的に多層カーボンナノチューブからなる。
また、三次元ナノ構造炭素材料と重水素ガスとの反応からエネルギーおよび

He原子を生成する反応を終了させるために使用される燃焼反応を制御する方法であって、容器に不活性ガスを導入する方法も開示される。この方法は、前記容器内の圧力を変更する段階を有してもよい。
【0009】
装置の実施形態では、内部キャビティを有する固体原子炉容器を使用してエネルギーおよび

He原子を生成し、 重水素ガスが容器に導入されて三次元ナノ構造炭素と反応するときにエネルギーを生成するに十分な量の三次元ナノ構造炭素材料が内部キャビティ内にあるものである。固体容器上の導管は、内部キャビティ内への連通あるいはフロー連通あるいはフローコミュニケーションを提供し、内部キャビティにガスを導入し、あるいは、内部キャビティからガスを抽出する導管と連通して重水素と三次元ナノ構造炭素材料との反応を終了させるシステムを提供する。この装置は、以下の(7)~(20)の構成をさらに有してもよい。(7)前記導管を通じて前記容器の内部キャビティ内で前記三次元ナノ構造炭素材料の制御された燃焼を誘発して、前三次元ナノ構造炭素材料と重水素ガスとの反応を停止するためのシステムを有する、(8)第2インターフェースを介して前記内部キャビティとフロー連通する重水素ガスの供給源を有する、(9)前記導管とフロー連通する酸化材の供給源を含む、(10)前記酸化材が酸素ガスを含む、(11)前記第1容器を取り囲む第2容器を有し、前記第2容器は、前記第1容器との間に空間を形成するものである、(12)前記空間に放射線遮蔽材をさらに含む、(13)前記遮蔽材が水溶液を含む、(14)前記空間内に熱交換器をさらに含む、(15)前記装置が、前記第2容器の前記外面上に少なくとも1つのサーモパイルを含む、(16)前記三次元ナノ構造炭素材料が実質的に多層カーボンナノチューブからなる、(17)前記エネルギーを前記反応から別の形態のエネルギーに変換するためのシステムをさらに含む、(18)前記反応からのエネルギーを変換するための前記システムが、少なくとも1つのサーモパイルを含む、(19)前記生成されたエネルギーは、放射線を含み、前記装置は、放射線を直接電気に変換するための固体デバイスをさらに含む、(20)前記原子炉容器内の前記内部キャビティとフロー連通する重水素ガスの供給源を含む。
また、エネルギーおよび

He原子を生成するための装置であって、重水素ガスと反応して放射線と4He原子を生成するのに十分な量の三次元ナノ構造炭素材料と、放射線を直接電気に変換するための固体装置と、を含む、装置も開示される。
【0010】
ここに開示されている主題の目的は、低エネルギー核反応を制御するための方法および装置を提供することにある。本明細書で上述し、ここに開示されている主題によって全体的または部分的に達成される、ここに開示されている主題の目的、および他の目的は、以下に最もよく説明される、添付の図面に関連する説明が進むにつれて明らかになるであろう。
(【0011】以降は省略されています)

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