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公開番号2025157362
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-15
出願番号2025117619,2022542253
出願日2025-07-11,2021-01-11
発明の名称X線装置
出願人アイピージー フォトニクス コーポレーション
代理人個人,個人,個人
主分類G21K 1/06 20060101AFI20251007BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】ホウ酸リチウム(Li)、ナトリウム(Na)およびストロンチウム(Sr)結晶から製作されるX線回折、反射、透過および干渉光学系を提供する。
【解決手段】X線光学系が、試料を分析するための屈折計、干渉計、分光計、回折計または撮像装置を組み込む。X線光学系は、低原子質量金属ホウ酸塩MxByOz結晶から製作されるモノクロメータが構成され、式中Mは低原子質量金属であり、x、y、zは金属、ホウ酸塩および酸素のそれぞれの化学式の原子数である。金属ホウ酸塩は、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)またはストロンチウム(Sr)のホウ酸塩を含む。
【選択図】図5A
特許請求の範囲【請求項1】
試料を分析するための屈折計、干渉計、分光計、回折計または撮像装置を組み込むX線光学系であって、一群の低原子質量金属ホウ酸塩MxByOzから製作されるモノクロメータを備え、式中Mが低原子質量金属であり、x、y、zが金属、ホウ酸塩および酸素のそれぞれの原子数である、X線光学系。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、X線光学系に関する。特に、本開示は、ホウ酸リチウム(Li)、ナトリウム(Na)およびストロンチウム(Sr)結晶から製作されるX線回折、反射、透過および干渉光学系に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
X線は、光と厳密に同じ性質であるが、かなり短波長の電磁放射線である。可視光の波長が6000オングストローム程度である一方で、X線の波長は0.1~300オングストロームの範囲である。この超短波長が、X線に対して可視光にはできない物質を通過するそれらの能力を与えるものである。X線管に一般的に使用されるターゲット材に対して、X線は、周知の実験的に決定された特性波長を有する。加えて、連続X線スペクトルも生成される。
【0003】
X線は2つの異なる方向に分類される:軟X線および硬X線。前者は比較的低エネルギーによって特徴付けられ、5keV未満のものは軟X線と考えられるであろう。軟X線は空中において吸収できる。エネルギーが5keVを超えるX線は、典型的に硬X線と称される。硬X線は、種々の種類の物質を通過する能力およびエネルギーを有し、それゆえに、それらは、一般的に物体または部品の内部欠陥を発見する産業目的で使用される。
【0004】
X線技術は2つの主要な応用を有する:医療応用および産業応用。医療応用は2つのカテゴリに属する:コンピュータ断層撮影法(CT)、蛍光透視法その他などの診断手順、および癌治療などの治療手順。産業応用は、2Dまたは3D技術での内部部品分析のための出口を提供する非破壊放射線透過試験(RT)応用のための非常に貴重な源としてX線を駆使する。例えば、X線は、部品内の故障または異物を識別するために、2Dでの内部部品分析にアクセスするためのRTの非常に一般的な応用である。他のX線産業応用には、物質のバルクおよびそれらの一部の組成および構造の他に表面構造およびトポグラフィに関する情報を提供する分光、回折、反射、干渉および透過試験応用を含む。
【0005】
X線光学系には、X線回折計、X線トポグラフィツール、広域X線吸収微細構造(EXAFS)および波長蛍光X線(XRF)システム、X線顕微鏡および干渉計の他に、X線源を含む。これらのX線ツールの全てが、まれな例外はあるが、回折、反射、透過および干渉光学素子として機能するほぼ完全な単結晶に基づく。単結晶は、原子および分子が物質の全体積にわたって高秩序度または規則的幾何学的周期性で配置される物質の固体形態である。多結晶に基づくX線光学も知られている。多結晶は、一般的に粒子と称される小サイズを有する、多くの個々の単結晶から成る。
【0006】
一般に、X線光学を利用する2つの測定法がある:多色および単色。単色法は、商用応用に広く使用され、明らかに、単色放射線を必要としており、これは通常は単結晶モノクロメータによって生成される。全ての単結晶モノクロメータに共通の特徴の1つが、反射強度の狭い曲線対所与のX線波長に対してブラッグ回折条件を満足させる角位置での入射角である。この角位置はブラッグ角として知られている。上記曲線はロッキングカーブと称される。ロッキングカーブの幅は、通常は最大強度をブラッグ回折条件が満たされる点とする半値全幅(FWHM)値として与えられる。単結晶モノクロメータの場合、典型的にFWHM値は10~20”秒角を超えない。ロッキングカーブは、結晶によって反射される入射放射線の百分率によっても特徴付けられ、この特徴は反射率と称される。反射率は、線吸収係数によって決定される、結晶における放射線の吸収と、および結晶構造と直接的に関連付けられる。後者は、次に、いわゆる構造因子によって特徴付けられる。その上、単結晶X線モノクロメータの更に顕著な特徴が構造完全性、すなわち、ロッキングカーブの拡幅に影響しかつ他の不所望の影響を引き起こす構造欠陥の最小量の存在である。
【0007】
図1は、ウエハに照射する単色Cu-K
α1
X線ビームに対して小FWHMおよび比較的大反射率値によって特徴付けられる、結晶格子の品質を示すほぼ理想的なシリコン(Si)単結晶ウエハからの400反射に対する測定ロッキングカーブの一例を例示する。上述の反射の400ラベルは、結晶格子面およびX線反射を示すいわゆるhklミラー指数を指す。以上に基づいて、所与のhkl反射および入射X線波長に対して、ロッキングカーブの小さなFWHM値ほどおよび大きな反射率値ほど単結晶X線モノクロメータ品質の高品質を意味する。指定の構造型および化学組成の理想的な単結晶の場合、所与のhkl反射および入射X線波長に対してX線回折理論を使用して最低FWHMおよび最高反射率値のロッキングカーブが計算され得る。このカーブは固有ロッキングカーブと称される。
【0008】
測定も固有も、ロッキングカーブの概念は、例えば、X線測定学の当業者に全て周知の分光測定、回折測定、反射測定、干渉測定および撮像を含む各種の応用に使用される、X線回折計との関連でより良く理解できる。これらの科学的測定技術の各々は、X線スペクトルの種々の成分とのその相互作用を通して物質を調べるためにX線スペクトルの連続または特性成分を使用する。各技術は、照射された試料によって散乱されるX線スペクトルの種々の成分の強度を検出することによってこの相互作用の結果を測定する。試料の所与の構造および化学組成に対して、測定強度に影響する因子には、入射角、散乱角および測定時間を含む。これらの技術は、生物組織のX線分析、薄膜分析、試料表面およびテクスチャ構造評価、結晶相の監視、結晶構造および格子欠陥、ならびに試料応力および歪みの調査に不可欠である。
【0009】
構造的に、X線回折計は、以下の方式で動作する結晶モノクロメータが構成される。入射X線ビームが任意の入射角でモノクロメータの結晶格子に遭遇すれば、結晶原子の電子でのX線ビームの弾性および非弾性散乱が発生する。弾性散乱X線の大部分が破壊的干渉のため排除されるが、入射角が特定の角度(すなわちブラッグ角)に等しいと、次いで回折が発生する。原子面から或る方向に散乱される一部のX線が、同じ種類の他の原子面から散乱されるX線と同相である。散乱された同相のX線は建設的に干渉して、新たな増強された波面を形成する。回折が発生する関係性は、ブラッグの法則または式として知られている。各結晶材料が特性原子構造を有するので、それは固有の特性パターンでX線を回折させるであろう。
【0010】
図2は、X線源22から照射されて試料16を透過させたX線放射を回折させる結晶モノクロメータ28を含むX線回折計15の例証的な光学概略図を極めて図式的に例示する。X線回折計15の基本的な幾何学的配置は、多色放射源22、および試料16から下流に設けられるX線検出器24、すなわちこの図に示されるCCDカメラを伴う。
(【0011】以降は省略されています)

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