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公開番号2025166520
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-06
出願番号2024070606
出願日2024-04-24
発明の名称硫化リチウム、および、硫化物系固体電解質の製造方法
出願人三菱マテリアル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01B 17/26 20060101AFI20251029BHJP(無機化学)
要約【課題】純度が十分に高く、かつ、硫化物系固体電解質を効率的に合成することができる硫化リチウム、および、この硫化リチウムを用いた硫化物系固体電解質の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の硫化リチウムは、体積基準50%径が0.1μm以上600μm以下の範囲内であり、X線回折で測定した2θ=27°±0.03°のピークの半値幅が0.10°以上0.50°以下の範囲内であることを特徴とする。本発明の硫化物系固体電解質の製造方法は、原料として上述の硫化リチウムを用いることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
体積基準50%径が0.1μm以上600μm以下の範囲内であり、
X線回折で測定した2θ=27°±0.03°のピークの半値幅が0.10°以上0.50°以下の範囲内であることを特徴とする硫化リチウム。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
X線回折で測定される酸化リチウムの含有量が0.15mass%以下であることを特徴とする請求項1に記載の硫化リチウム。
【請求項3】
原料として請求項1又は請求項2に記載の硫化リチウムを用いることを特徴とする硫化物系固体電解質の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば全固体電池に用いられる硫化物系固体電解質材料の構成材料として好適な硫化リチウム、および、この硫化リチウムを用いた硫化物系固体電解質の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッド電気自動車)等の車両から、携帯電話、ノートパソコン等の電子機器に至るまで、電源としてリチウムイオン電池が広く用いられている。従来のリチウムイオン電池は、電解質として有機溶媒にヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF

)などのリチウム塩を溶解した有機電解液が用いられている。
【0003】
こうした有機電解液は可燃性であり、過度な昇温、衝撃によって破損する可能性がある。また、負極に金属リチウムを用いたリチウムイオン電池は、充電時に負極表面にデンドライト状の金属リチウムが成長して、これが電極間の内部短絡の原因となり不具合を引き起こす可能性がある。
【0004】
このような有機電解液を使用した従来のリチウムイオン電池の安全性、耐久性を向上させるために、硫化物系固体電解質を使用した全固体型のリチウムイオン電池が提案されている。現在提案されている硫化物系固体電解質としては、例えばLi

S-P



系、Li

S-P



系、Li

S-SiS

系、Li

S-Ga



系、Li

S-GeS

系などが挙げられる。
これらいずれの硫化物系固体電解質においても、構成材料として硫化リチウム(Li

S)が用いられる。
【0005】
ここで、硫化リチウムの製造方法として、例えば、特許文献1には、非プロトン性有機溶媒中で水酸化リチウムと硫化水素とを反応させて水硫化リチウムを生成し、次いでこの反応液を脱硫化水素化して硫化リチウムを生成する方法が提案されている。
特許文献2には、水酸化リチウムを含む水溶液を精密濾過して精製水酸化リチウムを得て、この精製水酸化リチウムと硫化水素を非プロトン性溶媒中で生成する水を留去しながら反応を行って硫化リチウムを得て、この硫化リチウムを有機溶媒で洗浄・乾燥する方法が提案されている。
【0006】
特許文献3には、水酸化リチウムを非プロトン性有機溶媒の中で硫化水素と反応させて水硫化リチウムを生成し、この水硫化リチウムから硫化リチウムを得る方法が開示されている。
また、特許文献4には、硫酸リチウムと炭素材料とを反応させて硫化リチウムを製造する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平07-330312号公報
WO04/106232号公報
特開2006-151725号公報
特開2021-147251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献1~3に開示された方法では、非プロトン性有機溶媒を用いる必要があり、また、使用した有機溶媒の処理が別途必要であるために、製造工程が複雑で製造コストが高いという課題があった。また、非プロトン性有機溶媒の一部が生成した硫化リチウムに残存するおそれがあった。
【0009】
さらに、特許文献1~3に開示された方法では、得られた硫化リチウムは正六面体の形状をなし、粒子径が大きくなる。この硫化リチウムを用いて硫化物系固体電解質を製造する場合、硫化リチウムと他の原料との接触面積が小さいことから、硫化物系固体電解質の合成に時間を要し、効率的に硫化物系固体電解質を製造することができなかった。
【0010】
また、特許文献4においては、硫酸リチウムと炭素材料を造粒して直径0.05mm×長さ1mm程度の比較的サイズの大きい造粒粉を形成し、これを反応させることで硫化リチウムを製造しており、大気中の水分や酸素による酸化分解を抑制でき、純度の高い硫化リチウムを製造することが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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