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公開番号
2025167870
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2024072856
出願日
2024-04-26
発明の名称
硫化物系固体電解質の製造方法
出願人
三菱マテリアル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01B
13/00 20060101AFI20251030BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】イオン導電率に優れ、高出力の固体電池に特に適した硫化物系固体電解質を効率良く製造することが可能な硫化物系固体電解質の製造方法を提供する。
【解決手段】硫化物系固体電解質の製造方法であって、前記硫化物系固体電解質を構成する元素のうち硫黄以外の元素を含む電解質用原料と、単体硫黄とを、準備し、原料集合物を形成する原料準備工程と、前記原料集合物を加熱して前記硫化物系固体電解質を合成する合成工程と、を有し、前記原料準備工程においては、前記原料集合物におけるリチウム元素に対する前記単体硫黄のモル比率を1.5以上6.5以下とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
硫化物系固体電解質の製造方法であって、
前記硫化物系固体電解質を構成する元素のうち硫黄以外の元素を含む電解質用原料と、単体硫黄とを、準備し、原料集合物を形成する原料準備工程と、前記原料集合物を加熱して前記硫化物系固体電解質を合成する合成工程と、を有し、
前記原料準備工程においては、前記原料集合物におけるリチウム元素に対する前記単体硫黄のモル比率を1.5以上6.5以下とすることを特徴とする硫化物系固体電解質の製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記原料準備工程においては、前記原料集合物におけるリチウム元素に対する前記単体硫黄のモル比率を2.0以上とすることを特徴とする請求項1に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
【請求項3】
前記合成工程においては、前記原料集合物を400℃以上1000℃以下の加熱温度で加熱することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
【請求項4】
前記原料集合物をX線回折測定した際に、前記電解質用原料および前記単体硫黄に含まれる結晶性物質に起因する回折ピークが検出されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
【請求項5】
前記硫化物系固体電解質が、空間群P4
2
/nmcに属するLGPS(Li
10
GeP
2
S
12
)型の結晶構造を含有し、CuKα線を用いたX線回折測定で測定すると、回折ピークとして以下の式(A1)から式(A6)のピークが検出され、
式(A6)のピークの回折強度をIAとし、式(A7)のピークの回折強度をIBとした場合に、IAに対するIBのピーク強度比が50%未満であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
2θ=17.38°±1.0°・・・(A1)
2θ=20.18°±1.0°・・・(A2)
2θ=20.44°±1.0°・・・(A3)
2θ=23.96°±1.0°・・・(A4)
2θ=26.96°±1.0°・・・(A5)
2θ=29.58°±1.0°・・・(A6)
2θ=27.33°±1.0°・・・(A7)
【請求項6】
前記硫化物系固体電解質は、Argyrodite型の結晶構造を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
【請求項7】
前記硫化物系固体電解質は、Li
a
M
b
S
c
で表され、空間群Pnmaの結晶構造を含有し、CuKα線を用いたX線回折法で測定すると、回折ピークとして以下の式(B1)から式(B4)のピークが検出されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の硫化物系固体電解質の製造方法。
2θ=17.01±0.50・・・(B1)
2θ=18.50±0.50・・・(B2)
2θ=25.31±0.50・・・(B3)
2θ=26.23±0.50・・・(B4)
ただし、Mは、13族、14族及び15族の少なくとも1種の元素であり、a、b、cは、0より大きい数字である。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば全固体電池等に好適に用いられる硫化物系固体電解質の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、リチウムイオン二次電池の電解質として、イオン導電率が高く、電解液より安全な、硫化物系の固体電解質が注目されている。
硫化物系固体電解質の製造方法としては、まず原料の混合物にメカニカルミリングを行ってガラス化あるいは非晶質化させてから、その後に熱処理を行い、固相反応によって硫化物系固体電解質を合成するプロセスが広く採用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、硫化物系固体電解質の1種である硫化物ガラス及びガラスセラミックスを製造する方法として、金属リチウム、単体硫黄および単体リンの混合物をメカニカルミリングでガラス化させてから、その後で熱処理を行うプロセスが記載されている。
また、特許文献2,3には、LGPS型結晶構造の硫化物系固体電解質を製造する方法として、各種硫化物の混合物をメカニカルミリングで非晶質化させ、その後に熱処理し、固相反応によって結晶化させるプロセスが記載されている。
すなわち、電解質原料の混合物にメカニカルミリングを行うことで、含有元素を拡散、混合させ、混合物全体の化学組成を熱処理前に均一化する方法が、十分なイオン導電率を有する固体電解質の製造方法として一般的となっている。
【0004】
また、特許文献4には、硫化物固体電解質の製造方法として、原料に単体硫黄または硫黄化合物を混合させ、その混合物を熱処理する製造方法が開示されている。この製造方法によると、熱処理時に硫化水素ガスを使用せずとも、硫化水素ガスを流通させた場合と同等のイオン導電率を実現できる旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-208919号公報
特許5527673号公報
特許5888609号公報
特開2020-027715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、一般的な硫化物系固体電解質の製造方法においては、特許文献1~3に記載されているようにメカニカルミリングを実施しているが、メカニカルミリングを実施するには大きなエネルギーと長い時間を必要とすることから、効率良く硫化物系固体電解質を製造することができず、設備のスケールアップも困難であった。
また、固相反応によって硫化物系固体電解質を合成しているため、合成される硫化物系固体電解質の化学組成が不均一となり、硫化物系固体電解質のイオン導電率が十分に向上しないおそれがあった。
【0007】
特許文献4においては、メカニカルミリングを行うことなく、原料に単体硫黄または硫黄化合物を混合させ、その混合物を熱処理することで硫化物系固体電解質を製造しているが、原料同士や原料と単体硫黄または硫黄化合物とが均一に混合されず、合成される硫化物系固体電解質の化学組成が不均一となり、硫化物系固体電解質のイオン導電率が十分に向上しないおそれがあった。
【0008】
硫化物系固体電解質を用いた全固体電池等においては、硫化物系固体電解質のイオン導電率が低いと抵抗が増加してしまうことになる。特許文献1-4に記載された製造方法で製造された硫化物系固体電解質では、イオン導電率が不十分であり、高出力の電池を構成する硫化物系固体電解質として用いることができなかった。
【0009】
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、イオン導電率に優れ、高出力の固体電池に特に適した硫化物系固体電解質を効率良く製造することが可能な硫化物系固体電解質の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明者等が鋭意検討した結果、原料を液相反応させることによって、合成される硫化物系固体電解質の組成を均一化することで、硫化物系固体電解質の組イオン導電率が大幅に向上するとの知見を得た。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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