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公開番号2025060947
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2024231954,2021546979
出願日2024-12-27,2020-09-18
発明の名称皮膚紋理改善剤
出願人学校法人 川崎学園,マルホ株式会社
代理人個人,個人
主分類A61K 31/726 20060101AFI20250403BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】有効かつ安全な皮膚紋理改善剤を提供する。
【解決手段】ヘパリン類似物質等の多硫酸化ムコ多糖またはその塩を有効成分とする医薬組成物は、皮膚紋理の改善または皮丘面積の縮小に有用であることを見出した。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
多硫酸化ムコ多糖またはその塩を含む皮膚紋理改善剤。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記多硫酸化ムコ多糖が、多硫酸化コンドロイチン硫酸である、請求項1に記載の皮膚紋理改善剤。
【請求項3】
前記多硫酸化コンドロイチン硫酸が、ヘパリン類似物質である、請求項2に記載の皮膚紋理改善剤。
【請求項4】
外用剤である、請求項1~3のいずれか一項に記載の皮膚紋理改善剤。
【請求項5】
皮膚の皮丘面積の縮小に用いられる多硫酸化ムコ多糖またはその塩を含む医薬組成物。
【請求項6】
前記多硫酸化ムコ多糖が、多硫酸化コンドロイチン硫酸である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記多硫酸化コンドロイチン硫酸が、ヘパリン類似物質である、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
請求項5~7のいずれか一項に記載の医薬組成物を含む外用剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多硫酸化ムコ多糖を含む皮膚紋理の改善に有用な医薬組成物に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
ヒトの皮膚の表面は一様に平滑ではなく、多数の細かい皮溝と呼ばれる溝が刻まれている。皮溝には溝が深いものと浅いものがあり、浅い皮溝で囲まれた小さな隆起を皮丘という。そして、このいくつかの皮丘が、より深い皮溝によって囲まれて多角形の皮野を形成する。毛は深い皮溝から生えており、汗腺の汗孔は皮丘に開口する(あたらしい皮膚科学、清水 宏著、中山書店 2011年、2-3頁)。この皮溝と皮丘で織りなされた紋様を皮紋、あるいは皮膚紋理と呼ぶ。一般に、皮丘1つ当たりの大きさ(皮丘面積)は、年齢により異なり、年齢が若いほど皮丘面積は小さく皮溝は深く、加齢と共に皮丘面積は大きく皮溝は浅くなる。
【0003】
皮丘と皮溝の状態は、皮膚表面の状態を評価する指標となる。例えば、皮膚の状態を、比較するそれぞれの部分の皮膚の拡大画像を用いて、皮丘面積及び皮溝深さの平均を数値化することにより評価する方法(特許文献1:特開2005-034424)、皮溝画像と皮丘画像からそれぞれの光沢濃度値と光沢面積値を用いて評価する方法(特許文献2:特開2014-087464)などが知られており、皮丘面積の大きさは、皮膚状態を数値化して評価するための優れた指標となっている。
【0004】
皮膚表面は、紫外線、乾燥、炎症等の影響を受けやすく、皮丘が大きくなったり、皮溝が浅くなることにより、皮丘と皮溝の形状が乱れ、皮膚紋理の状態が悪化する。
アトピー性皮膚炎等の皮膚疾患では、皮膚のバリア機能に異常を来し、乾燥肌が重症化する傾向があるため、アトピー性皮膚炎の治療を行っても、皮膚表面の状態が改善されないという問題がある。
アトピー性皮膚炎の治療には、ステロイド外用剤が用いられているが、ステロイド外用剤は炎症症状の抑制を目的とするものであり、乾燥などの皮膚状態の改善作用はない。
また、ワセリンは、アトピー性皮膚炎をはじめ湿疹や乾燥肌に対し、皮膚の水分蒸発を防ぐ目的で、あるいは、皮膚を保護する目的でよく用いられているが、皮膚紋理を改善する効果は知られていない。
多硫酸化ムコ多糖の1つである多硫酸化コンドロイチン硫酸として、日本薬局方外医薬品成分規格に収載されているヘパリン類似物質が知られており、血栓性静脈炎(痔核を含む)、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、進行性指掌角皮症、皮脂欠乏症、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)に対する有効性が認められている(非特許文献1:ヒルドイドローション0.3% 2017年9月改訂添付文書)。
また、多硫酸化コンドロイチン硫酸は、乾癬治療薬(特許文献3:特開平09-286731)や、慢性痒疹の治療薬(特許文献4:特開2013-018709)、バリア機能回復促進剤(特許文献5:特開2009-013134)として用いることが知られている。
しかしながら、多硫酸化コンドロイチン硫酸などの多硫酸化ムコ多糖が、皮膚紋理を改善することはこれまで知られていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-034424
特開2014-087464
特開平09-286731
特開2013-018709
特開2009-013134
【非特許文献】
【0006】
ヒルドイドローション0.3% 2017年9月改訂添付文書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、皮膚の皮丘面積の縮小に用いられる医薬組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは鋭意検討した結果、多硫酸化ムコ多糖であるヘパリン類似物質が、皮丘と皮溝の形状を整え、皮丘面積を縮小することにより皮膚紋理を改善することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1) 多硫酸化ムコ多糖またはその塩を含む皮膚紋理改善剤。
(2) 前記多硫酸化ムコ多糖が、多硫酸化コンドロイチン硫酸である、(1)に記載の皮膚紋理改善剤。
(3) 前記多硫酸化コンドロイチン硫酸が、ヘパリン類似物質である、(2)に記載の皮膚紋理改善剤。
(4) 外用剤である、(1)~(3)のいずれか一項に記載の皮膚紋理改善剤。
(5) 皮膚の皮丘面積の縮小に用いられる多硫酸化ムコ多糖またはその塩を含む医薬組成物。
(6) 前記多硫酸化ムコ多糖が、多硫酸化コンドロイチン硫酸である、(5)に記載の医薬組成物。
(7) 前記多硫酸化コンドロイチン硫酸が、ヘパリン類似物質である、(6)に記載の医薬組成物。
(8) (5)~(7)のいずれか一項に記載の医薬組成物を含む外用剤。
(9) 皮膚に、多硫酸化ムコ多糖またはその塩を塗布することを含む、皮膚紋理を改善する方法。
(10) 前記多硫酸化ムコ多糖が、多硫酸化コンドロイチン硫酸である、(9)に記載の方法。
(11) 前記多硫酸化コンドロイチン硫酸が、ヘパリン類似物質である、(10)に記載の方法。
(12) 前記多硫酸化ムコ多糖またはその塩を、1回1cm

あたり、0.5mg~2mgの量で塗布する、(9)~(11)のいずれか一項に記載の方法。
(13) 皮膚に、多硫酸化ムコ多糖またはその塩を塗布することを含む、皮膚の皮丘面積を縮小する方法。
(14) 前記多硫酸化ムコ多糖が、多硫酸化コンドロイチン硫酸である、(13)に記載の方法。
(15) 前記多硫酸化コンドロイチン硫酸が、ヘパリン類似物質である、(14)に記載の方法。
(16) 前記多硫酸化ムコ多糖またはその塩を、1回1cm

あたり、0.5mg~2mgで塗布する、(13)~(15)のいずれか一項に記載の方法。
【発明の効果】
【0010】
ヘパリン類似物質等の多硫酸化ムコ多糖は、皮丘と皮溝の形状を整え、皮丘面積の縮小剤として有用である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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