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公開番号
2025063213
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-15
出願番号
2025006768,2023013697
出願日
2025-01-17,2014-12-22
発明の名称
トランスサイレチン(TTR)アミロイドーシスに対する抗体療法及びそのためのヒト由来抗体
出願人
ニューリミューン ホールディング エイジー
,
Neurimmune Holding AG
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
16/18 20060101AFI20250408BHJP(有機化学)
要約
【課題】TTRアミロイドーシスに伴う疾患の有効かつ安全な治療のための治療戦略を提供する。
【解決手段】アミノ酸配列WEPFA(配列番号51)を有するTTRエピトープと結合し、対応するE42G変異体と結合しない、ヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アミノ酸配列WEPFA(配列番号51)を有するTTRエピトープと結合し、対応するE42G変異体と結合しない、ヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント。
続きを表示(約 2,600 文字)
【請求項2】
変異型TTR種、ミスフォールドしたTTR種、ミスアッセンブルしたTTR種および/または凝集したTTR種または、このフラグメントに結合可能であり、
前記ヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体は、生理学的なTTR種を実質的に認識せず、
可変領域または結合ドメインにおいて、V
H
可変領域およびV
L
可変領域の6つの相補性決定領域(CDR)を有し、
下記(A)~(R)からなる群から選択される、請求項1に記載のヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント。
(A)下記を含むヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント
アミノ酸配列NYAMHからなるCDR-H1;
アミノ酸配列IISYDGNNKYYADSVRGからなるCDR-H2;
アミノ酸配列GSGRAARHWFDPからなるCDR-H3;
アミノ酸配列TGTSSDVGGYNYVSからなるCDR-L1;
アミノ酸配列DVFNRPSからなるCDR-L2;および
アミノ酸配列SSYTSSVTPHWVからなるCDR-L3
(B)下記を含むヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント
アミノ酸配列SSNFYWGからなるCDR-H1;
アミノ酸配列AIYSSGNTYYNPSLKSからなるCDR-H2;
アミノ酸配列HSCSSASCYPPGFWFDPからなるCDR-H3;
アミノ酸配列RASQTVSYNLAからなるCDR-L1;
アミノ酸配列GASTRATからなるCDR-L2;および
アミノ酸配列QQYNNWPPWTからなるCDR-L3
(C)下記を含むヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント
アミノ酸配列SGVYYWSからなるCDR-H1;
アミノ酸配列YISNTGNTYYNPSLKSからなるCDR-H2;
アミノ酸配列EYCSGGNCYSRFYYYMDVからなるCDR-H3;
アミノ酸配列TGSSSNIGAGYGVHからなるCDR-L1;
アミノ酸配列GDNNRPSからなるCDR-L2;および
アミノ酸配列QSYDTTLSGSRVからなるCDR-L3
(D)下記を含むヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント
アミノ酸配列AYYWNからなるCDR-H1;
アミノ酸配列EVSHGGSSNYSPSLRGからなるCDR-H2;
アミノ酸配列GSPVVLPGARFDPからなるCDR-H3;
アミノ酸配列SYNLVSからなるCDR-L1;
アミノ酸配列EVNKRPSからなるCDR-L2;および
アミノ酸配列CSYAGSTKVからなるCDR-L3
(E)下記を含むヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント
アミノ酸配列SGGYYWSからなるCDR-H1;
アミノ酸配列FIYYTGNTYYNPSLKSからなるCDR-H2;
アミノ酸配列DCSGGSCPESYFDSからなるCDR-H3;
アミノ酸配列RASQSVRSFLAからなるCDR-L1;
アミノ酸配列DASKRATからなるCDR-L2;および
アミノ酸配列QRTNWPPHLTからなるCDR-L3
(F)下記を含むヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント
アミノ酸配列SYGMHからなるCDR-H1;
アミノ酸配列VIWFDGSNKYYADSVKGからなるCDR-H2;
アミノ酸配列DGIAATYADYからなるCDR-H3;
アミノ酸配列RASQSVRSYLAからなるCDR-L1;
アミノ酸配列GASNRATからなるCDR-L2;および
アミノ酸配列QQRSNWPITからなるCDR-L3
【請求項3】
前記ヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメントはヒト又はヒト由来抗体である、請求項1に記載のヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項4】
前記ヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメントは、キメラまたは齧歯類化された抗体またはその抗原結合フラグメントであり、
前記ヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメントは、キメラなマウス-ヒト抗体、マウス化抗体、キメラなラット-ヒト抗体および、ラット化抗体からなる群から選択される、請求項1に記載のヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項5】
前記ヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメントは、キメラなマウス-ヒトNI-301.mur35G11クローンである、請求項1に記載のヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項6】
前記抗原結合フラグメントは、単鎖Fvフラグメント(scFv)、F(ab’)フラグメント、F(ab)フラグメント又は、F(ab’)2フラグメントである、請求項1~5のいずれか一項に記載のヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載されたヒト由来の抗トランスサイレチン(TTR)抗体またはその抗原結合フラグメントをコードするポリヌクレオチド。
【請求項8】
前記ポリヌクレオチドはcDNAである、請求項7に記載のポリヌクレオチド。
【請求項9】
請求項7または8に記載されたポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項10】
請求項7または8に記載されたポリヌクレオチドまたは請求項9に記載されたベクターを含む宿主細胞。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は一般には、抗体に基づくトランスサイレチン(TTR)アミロイドーシスの治療に関連する。具体的には、本発明は、ヒトトランスサイレチン(TTR)およびその抗原に特異的に結合する新規な分子に関連し、特に、TTRのミスフォールドした形態、ミスアッセンブルした形態または凝集した形態あるいはそのフラグメントを認識し、かつ、そのような病原性TTRアイソタイプによって誘導される疾患および状態の処置において有用であるヒト由来の組換え抗体、同様にまた、そのフラグメント、誘導体および変異体に関連する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【0002】
加えて、本発明は、TTRアミロイドーシスに伴う疾患(例えば、家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)、家族性アミロイド心筋症(FAC)、老年性全身性アミロイドーシス(SSA)、全身性家族性アミロイドーシス、軟膜/中枢神経系(CNS)アミロイドーシス(アルツハイマー病を含む)、TTR関連眼アミロイドーシス、TTR関連腎アミロイドーシス、TTR関連高チロキシン血症、TTR関連靱帯アミロイドーシス(手根管症候群、肩腱板断裂および腰部脊柱管狭窄を含む)、および子癇前症など)を特定するための診断ツールとして、同様に、TTRアミロイドーシスに伴う疾患(例えば、前記疾患など)に関連づけられる障害を処置するための受動的ワクチン接種戦略としてそれらの両方で有益であるそのような結合性分子、抗体およびそれらの模倣体を含む医薬組成物および診断組成物に関連する。
【0003】
さらには、本発明は、病原性TTRアイソタイプ(例えば、アミロイド沈着物に存在するミスフォールドしたTTRおよび/または凝集したTTRなど)によって誘導される疾患または状態を診断する方法であって、病原性TTRアイソタイプのレベルが、抗TTR抗体投与後の対象から得られる体液のサンプルにおいてアッセイされ、ただし、投与前に採取されたコントロールサンプルと比較されたとき、病原性TTRアイソタイプの存在またはそのレベルにおける変化(例えば、TTRと抗TTR抗体との免疫複合体の存在によって求められるようなもの)により、当該疾患および/または状態が示される方法に関連する。
【背景技術】
【0004】
トランスサイレチン(TTR)は、以前にはプレアルブミンと呼ばれていたものであり、体内におけるチロキシンおよびレチノールの輸送に関与する127アミノ酸の可溶性タンパク質(NCBI参照配列:NP_000362.1)である。TTRは、肝臓によって血液内に、また、脈絡叢によって脳脊髄液内に分泌され、膵臓アルファ細胞または網膜上皮のような特定の組織においてもまた発現される。TTR合成は胎児期から始まり、全生涯にわたって継続する。TTRが高濃度で血漿中(3.6μM~7.2μM)およびCSF中(0.04μM~0.4μM)に存在しており、典型的には、生理学的状態のもとでは約55kDaの可溶性のホモ四量体を形成している。
【0005】
十分に解明されておらず、また、酸性pH、酸化ストレスおよび局所的因子を含むかもしれない特定の状態のもとで、TTRタンパク質は代わりの三次元立体配座を取り、毒性となる。
【0006】
ミスフォールドしたTTRタンパク質の毒性が、中年期の成人を襲う家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)と呼ばれる希な常染色体優性の神経変性障害を調べることによって発見されている(Plante-Bordeneuve他、Lancet Neurol.、10(2011)、1086~1097)。FAPは、診断後10年間のうちに死に至る進行性の感覚障害、運動障害および自律神経障害によって特徴づけられる。神経病変部には、TTRタンパク質から構成される無定型凝集物およびアミロイド原線維の沈着が伴う。Val30Met置換が、とりわけこの疾患が風土病的である地域(例えば、北部ポルトガルなど)ではFAPを引き起こす最も高頻度の変異であり、しかし、100を超える異なる変異が既にTTR遺伝子において特定されている(下記の表IVを参照のこと)。働いている病態生理学的機構は、これらの変異がTTR四量体の構造的安定性を変化させ、これにより、TTRのミスフォールディングを促進させ、毒性TTR種の形成をもたらすという点で、病原性変異のすべてについて同一である(Saraiva他、Curr.Med.Chem.、19(2012)、2304~2311)。
【0007】
TTR毒性がまた、Val122Ile変異の結果として認められており、この変異がアフリカ系アメリカ人の住民および西アフリカの住民において高頻度で見出されている(3%~5%)。この変異には、家族性アミロイド心筋症(FAC)、すなわち、心筋における多量のTTR蓄積により、心臓衰弱、そして、最終的には心不全が引き起こされる状態が伴う(Ruberg他、Circulation、126(2012)、1286~1300)。
【0008】
TTRタンパク質配列における変異がTTR毒性のための絶対的な要件ではなく、野生型TTRタンパク質もまた、ミスフォールディングおよび毒性凝集物の形成を生じさせやすい。例えば、老年性全身性アミロイドーシス(SSA)が、心臓衰弱と、心筋における野生型TTRの凝集物の蓄積とによって特徴づけられる(Ikeda、Amyloid、18 Suppl 1(2011)、155~156;Dungu他、Heart、98(2012)、1546~1554)。野生型TTRの沈着物がまた、手根管症候群、肩腱板断裂および腰部脊柱管狭窄を含めて、靱帯および腱の炎症の多数の事例で認められる(Sueyoshi他、Hum.Pathol.、42(2011)、1259~1264;Gioeva他、Amyloid、20(2013)、1~6)。さらには、TTRアミロイドーシスが最近では、子癇前症に悩む母親の胎盤において報告されている(Kalkunte他、Am.J.Pathol.、183(2013)、1425~1436)。
【0009】
TTRアミロイドーシスを伴う疾患のための様々な処置は限定的であり、大部分が侵襲的であり、これらの場合、主として処置は、症状に起因して行われるものである。FAPの場合、様々な処置が、神経障害性疼痛を管理するための鎮痛剤、変異したTTRタンパク質の主たる根源を除くための肝移植、および、タファミジスによる処置に頼っている。タファミジスは、TTR四量体に結合し、その立体配座を安定化する小分子である。タファミジスは、TTR四量体の解離、すなわち、毒性TTR種の形成を引き起こすミスフォールディング経路における律速段階を妨げるように作用する。タファミジスが欧州ではFAPの処置のために承認されたが、合衆国では承認されておらず、また、その治療効力は、事例の最も良い場合でも、疾患の進行を遅くすることに限定されている。現在、ミスフォールドしたTTRタンパク質を標的とする利用可能な処置はない。
【0010】
上記を考慮すると、新規な治療戦略が、TTRアミロイドーシスに伴う疾患の有効かつ安全な治療のために求められている。
(【0011】以降は省略されています)
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