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公開番号
2025071418
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-08
出願番号
2023181560
出願日
2023-10-23
発明の名称
高分子フィルム用コーティング剤組成物及びそれを用いた改質フィルム、並びに高分子フィルム用コーティング剤組成物の製造方法
出願人
竹本油脂株式会社
代理人
弁理士法人岡田国際特許事務所
主分類
C09D
1/00 20060101AFI20250428BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】
高分子フィルム上に優れた透明性及び流滴性を有する被膜部を形成できる高分子フィルム用コーティング剤組成物及びそれを用いた改質フィルム、並びに高分子フィルム用コーティング剤組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】
無機粒子と界面活性剤とを含有する高分子フィルム用コーティング剤組成物であって、
無機粒子が下記のアルミナ粒子(A)及び下記のアルミナ粒子(B)を含むことを特徴とする高分子フィルム用コーティング剤組成物。
アルミナ粒子(A):一次粒子径が5nm以上11nm未満であるアルミナ粒子
アルミナ粒子(B):一次粒子径が14nm以上40nm以下であるアルミナ粒子
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
無機粒子と界面活性剤とを含有する高分子フィルム用コーティング剤組成物であって、
前記無機粒子が下記のアルミナ粒子(A)及び下記のアルミナ粒子(B)を含むことを特徴とする高分子フィルム用コーティング剤組成物。
アルミナ粒子(A):一次粒子径が5nm以上11nm未満であるアルミナ粒子
アルミナ粒子(B):一次粒子径が14nm以上40nm以下であるアルミナ粒子
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
前記アルミナ粒子(A)と前記アルミナ粒子(B)の含有割合の合計を100質量部とした場合に、前記アルミナ粒子(A)を20~90質量部及び、前記アルミナ粒子(B)を10~80質量部の割合で含む、請求項1に記載の高分子フィルム用コーティング剤組成物。
【請求項3】
前記無機粒子の含有量を100質量%とした場合に、前記アルミナ粒子(A)の含有割合と前記アルミナ粒子(B)の含有割合との合計が60質量%以上である、請求項1に記載の高分子フィルム用コーティング剤組成物。
【請求項4】
前記無機粒子の吸油量が70ml/100g以上である、請求項1に記載の高分子フィルム用コーティング剤組成物。
【請求項5】
前記界面活性剤がノニオン性界面活性剤である、請求項1に記載の高分子フィルム用コーティング剤組成物。
【請求項6】
合成樹脂フィルムからなるベースフィルム部と、前記ベースフィルム部の表面の少なくとも一部に請求項1~5のいずれか一項に記載の高分子フィルム用コーティング剤組成物を含む被膜部とを備えることを特徴とする、改質フィルム。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか一項に記載の高分子フィルム用コーティング剤組成物の製造方法であって、
前記アルミナ粒子(A)及び前記アルミナ粒子(B)を含む前記無機粒子と前記界面活性剤とを混合する工程を有し、
前記アルミナ粒子(A)と前記アルミナ粒子(B)とは別個の供給源から供給されることを特徴とする製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子フィルム用コーティング剤組成物及びそれを用いた改質フィルム、並びに高分子フィルム用コーティング剤組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、農業用ハウスに用いるフィルムとして、ポリエチレン等の樹脂製の透明な高分子フィルムが広く使用されている。しかし、一般的に高分子フィルムの表面は疎水性であるため、農業用ハウスに用いた場合に温度や湿度の変化によりその表面に微細な水滴が付着し、結露や曇りを生じやすい。その結果、太陽光線の透過率が低下し、作物の発育不良を招くことがある。さらに、フィルムに付着した水滴が農業用ハウス内の植物上に落下することにより、植物の病害等の原因となることもある。また、高分子フィルムを農業用ハウスに用いる場合、ハウス内では空気が循環しにくく、作物からの蒸発散や土壌表面からの水分蒸発があるため、室外に比べて高湿環境になりやすい。このような高湿環境下では、使用期間の経過と共にフィルムに塗布された組成物が水滴とともに流し去られやすい。そのため、農業用ハウスに用いるフィルムには、透明性に加えて、長期間にわたり優れた流滴性が維持されることが求められている。
【0003】
高分子フィルムの透明性や流滴性を向上させるために、基材である高分子フィルム上に透明性や流滴性を付与する組成物を塗布することが広く行われている。このような組成物として、例えば特許文献1には、(A)粒径頻度曲線として表わしたときに二山が表われ、かつ、平均粒子径同士の比が40~2の範囲にある、平均粒子径の異なる二種類の無機質コロイドゾル、(B)界面活性剤、および(C)液状分散媒の三成分を含有してなる防曇剤組成物が開示されている。しかし、特許文献1の防曇剤組成物では、高湿環境下における透明性は検討されていない。
【0004】
また、特許文献2には、カチオンアルミナゾルを固形分換算で20~100質量%及びカチオンシリカゾルを固形分換算で0~80質量%(固形分換算で合計100質量%)の割合で含有して成る無機カチオンコロイドゾルを固形分換算で100質量部に対し、ポリエーテル変性シリコーンを10~50質量部、炭素数8~22の脂肪族アルコール、炭素数8~22の脂肪酸、アルキル基の炭素数8~22のアルキルフェノール及び炭素数8~22のモノアルキルアミンから選ばれる少なくとも一つからなる出発化合物1モル当たりエチレンオキシドが3~100モルの割合で付加している化合物、出発化合物1モル当たりエチレンオキシドとプロピレンオキシドが合計で3~100モルの割合でランダム状に付加している化合物、及び出発化合物1モル当たりエチレンオキシドとプロピレンオキシドが合計で3~100モルの割合でブロック状に付加している化合物から選ばれる少なくとも一つからなるポリオキシアルキレン誘導体を2~30質量部及び数平均分子量1000~9800のエチレンオキシド-プロピレンオキシドブロック重合ポリマーを45~75質量部の割合で含有して成ることを特徴とする熱可塑性高分子フィルムコーティング用組成物が開示されている。しかし、特許文献2の熱可塑性高分子フィルムコーティング用組成物では、流滴性の評価は1日後および30日後で行われており、1年程度もの長期間にわたり流滴性が持続されるかについては検討されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭60-69181号公報
特開2018-127546公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本開示は、高分子フィルム上に優れた透明性及び流滴性を有する被膜部を形成できる高分子フィルム用コーティング剤組成物及びそれを用いた改質フィルム、並びに高分子フィルム用コーティング剤組成物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採る。
[1]無機粒子と界面活性剤とを含有する高分子フィルム用コーティング剤組成物であって、前記無機粒子が下記のアルミナ粒子(A)及び下記のアルミナ粒子(B)を含むことを特徴とする高分子フィルム用コーティング剤組成物。
アルミナ粒子(A):一次粒子径が5nm以上11nm未満であるアルミナ粒子
アルミナ粒子(B):一次粒子径が14nm以上40nm以下であるアルミナ粒子
[2]前記アルミナ粒子(A)と前記アルミナ粒子(B)の含有割合の合計を100質量部とした場合に、前記アルミナ粒子(A)を20~90質量部及び、前記アルミナ粒子(B)を10~80質量部の割合で含む、[1]の高分子フィルム用コーティング剤組成物。
[3]前記無機粒子の含有量を100質量%とした場合に、前記アルミナ粒子(A)の含有割合と前記アルミナ粒子(B)の含有割合との合計が60質量%以上である、[1]の高分子フィルム用コーティング剤組成物。
[4]前記無機粒子の吸油量が70ml/100g以上である、[1]の高分子フィルム用コーティング剤組成物。
[5]前記界面活性剤がノニオン性界面活性剤である、[1]の高分子フィルム用コーティング剤組成物。
[6]合成樹脂フィルムからなるベースフィルム部と、前記ベースフィルム部の表面の少なくとも一部に[1]~[5]のいずれかの高分子フィルム用コーティング剤組成物を含む被膜部とを備えることを特徴とする、改質フィルム。
[7][1]~[5]のいずれかの高分子フィルム用コーティング剤組成物の製造方法であって、
前記アルミナ粒子(A)及び前記アルミナ粒子(B)を含む前記無機粒子と前記界面活性剤とを混合する工程を有し、
前記アルミナ粒子(A)と前記アルミナ粒子(B)とは別個の供給源から供給されることを特徴とする製造方法。
【0008】
なお、本明細書において「○○~△△」で示した数値範囲はその上限及び下限を含む範囲を表す。つまり、「○○~△△」は「○○以上、△△以下」を意味する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高分子フィルム上に優れた透明性及び流滴性を有する被膜部を形成できる高分子フィルム用コーティング剤組成物及びそれを用いた改質フィルム、並びに高分子フィルム用コーティング剤組成物の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
≪高分子フィルム用コーティング剤組成物≫
本発明の高分子フィルム用コーティング剤組成物(以下、「コーティング剤組成物」ともいう)は、後述する無機粒子と界面活性剤とを含有する。無機粒子は、下記のアルミナ粒子(A)及びアルミナ粒子(B)を含む。なお、無機粒子は、本発明の効果を阻害しない範囲内でアルミナ粒子(A)及びアルミナ粒子(B)以外の無機粒子を含有してもよい。これにより、コーティング剤組成物は高分子フィルムに優れた透明性および流滴性(初期流滴性,中期流滴性,長期流滴性)を付与することができる。
アルミナ粒子(A):一次粒子径が5nm以上11nm未満であるアルミナ粒子
アルミナ粒子(B):一次粒子径が14nm以上40nm以下であるアルミナ粒子
(【0011】以降は省略されています)
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