TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025100424
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2024216340
出願日
2024-12-11
発明の名称
防反射処理剤
出願人
ハニー化成株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C09D
183/02 20060101AFI20250626BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】本発明は、特殊な溶剤を含有せずに環境負荷が小さく、製造適性に優れ、1層構成でありながら、幅広い光波長範囲での優れた低反射性及び基材への高密着性に優れた低反射性を示す防反射層を形成する防反射処理剤、該防反射処理剤を用いて作製した防反射積層体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】特定のコロイダルシリカ(A)と、シリケートバインダー(B)と、溶剤(C)とを含有する、基材層上に防反射層を形成する為の、防反射処理剤。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基材層上に防反射層を形成する為の、防反射処理剤であって、
該防反射処理剤は、コロイダルシリカ(A)と、シリケートバインダー(B)と、溶剤(C)とを含有し、
該防反射処理剤の固形分中の、コロイダルシリカ(A)の含有量は、70質量%以上、96質量%以下であり、
コロイダルシリカ(A)中の、60質量%以上は、鎖状コロイダルシリカおよび/またはパールネックレス状コロイダルシリカである、
前記防反射処理剤。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
シリケートバインダー(B)は、エポキシ基を有するアルコキシシランと、エポキシ基を有さない、アルコキシシランまたはシリケートオリゴマーとの部分加水分解縮合物を含有し、
該部分加水分解縮合物中の、エポキシ基を有するアルコキシシランに由来する構造部は、5~50質量%である、
請求項1に記載の防反射処理剤。
【請求項3】
密着材(D)をさらに含有する、請求項1に記載の防反射処理剤。
【請求項4】
摺動材(E)をさらに含有する、請求項1に記載の防反射処理剤。
【請求項5】
防反射処理剤からなる防反射層の上に、防汚層を更に隣接して有することができる、請求項1に記載の防反射処理剤。
【請求項6】
1層のみからなる防反射層を基材層上に隣接して有する防反射積層体であって、
該防反射層は、請求項1~5の何れか1項に記載の防反射処理剤からなる層である、
前記防反射積層体。
【請求項7】
基材層上に、1層のみからなる防反射層と、防汚層とを、この順で隣接して有する防反射防汚積層体であって、
該防反射層は、請求項1~5の何れか1項に記載の防反射処理剤からなる層であり、
該防汚層は、該防反射防汚積層体の表面層である、
前記防反射防汚積層体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境負荷が小さく、製造適性に優れ、1層構成であっても、優れた低反射性及び基材への高密着性に優れた低反射性を示す防反射層を形成する防反射処理剤、該防反射処理剤を用いて作製した防反射積層体に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
パソコン等用のディスプレイには、光の反射や汚れを防止する為に、反射防止層や防汚層が一般的に設けられている。
反射防止層および防汚層反射防止の形成は、ガラスへのエッチング等による防眩処理のあとに、スパッタリングによってSiO
2
やNb
2
O
5
を複層させて形成されて反射防止層
を形成し、その後、フッ素系化合物のスプレー処理等によっての防汚層を形成することが一般である。
スパッタリングは真空条件で行われる為に、設備コストがかかり、生産性が悪い。
特許文献1及び2には、中空シリカを含有する反射防止層が提案されているが、表面硬度および光線反射率が不十分である。
特許文献3には、オルガノシリカゾル及びホウ酸を含有する有機基材用防曇防汚剤が提案されているが、光線反射を防止するものではない。
特許文献4には、シラン官能性アクリルポリマー、アルコキシシラン、鉱酸、及び無機微粒子を含有する、反射防止コーティング層用の酸性ゾル-ゲル組成物が提案されているが、光線反射率が不十分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2013/018187号
特開2011-154177号公報
特許5804996号公報
特許6858860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、特殊な溶剤を含有せずに環境負荷が小さく、製造適性に優れ、1層構成でありながら、幅広い光波長範囲での優れた低反射性及び基材への高密着性に優れた低反射性を示す防反射層を形成することができる防反射処理剤、該防反射処理剤を用いて作製した防反射積層体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、種々検討の結果、少なくとも、特定のコロイダルシリカ(A)と、特定のシリケートバインダー(B)と、溶剤(C)とを含有する防反射処理剤が、上記の課題を達成することを見出した。
【0006】
すなわち、本発明は、以下の点を特徴とする。
[1]基材層上に防反射層を形成する為の、防反射処理剤であって、
該防反射処理剤は、コロイダルシリカ(A)と、シリケートバインダー(B)と、溶剤(C)とを含有し、
該防反射処理剤の固形分中の、コロイダルシリカ(A)の含有量は、70質量%以上、96質量%以下であり、
コロイダルシリカ(A)中の、60質量%以上は、鎖状コロイダルシリカおよび/またはパールネックレス状コロイダルシリカである、
前記防反射処理剤。
[2]シリケートバインダー(B)は、エポキシ基を有するアルコキシシランと、エポキシ基を有さない、アルコキシシランまたはシリケートオリゴマーとの部分加水分解縮合物を含有し、
該部分加水分解縮合物中の、エポキシ基を有するアルコキシシランに由来する構造部は、5~50質量%である、
上記[1]に記載の防反射処理剤。
[3]密着材(D)をさらに含有する、上記[1]に記載の防反射処理剤。
[4]摺動材(E)をさらに含有する、上記[1]または[2]に記載の防反射処理剤。
[5]防反射処理剤からなる防反射層の上に、防汚層を更に隣接して有することができる、上記[1]~[4]の何れかに記載の前記防反射処理剤。
[6]1層のみからなる防反射層を基材層上に隣接して有する防反射積層体であって、
該防反射層は、上記[1]~[5]の何れかに記載の防反射処理剤からなる層である、前記防反射積層体。
[7]基材層上に、1層のみからなる防反射層と、防汚層とを、この順で隣接して有する防反射防汚積層体であって、
該防反射層は、上記[1]~[5]の何れかに記載の防反射処理剤からなる層であり、
該防汚層は、該防反射防汚積層体の表面層である、
前記防反射防汚積層体。
【発明の効果】
【0007】
本発明の防反射処理剤は、特殊な溶剤を含有せずに環境負荷が小さく、製造適性に優れ、1層構成でありながら、幅広い光波長範囲での優れた低反射性及び基材への高密着性に優れた低反射性を示す防反射層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の防反射積層体の断面図である。
本発明の防反射防汚積層体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の、防反射処理剤および防反射積層体について、以下に更に詳しく説明する。具体例を示しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0010】
1.防反射処理剤
本発明の防反射処理剤は、基材層上に防反射層を形成する為の処理剤であり、コロイダルシリカ(A)と、シリケートバインダー(B)と、溶剤(C)とを含有する。
本発明の防反射処理剤は、常温(15~40℃、室温)で乾燥・硬化が可能な常温硬化型であってもよい。
本発明の防反射処理剤は、基材層との密着性を高める為に密着材(D)を更に含有することや、防反射層の摺動性を高める為に摺動材(E)をさらに含有することや、基材の濡れ性を高める為に界面活性剤(F)を含有することができる。
また、防反射処理剤は、必要に応じて、防反射処理剤や反射防汚積層体の特性に悪影響を与えない範囲で、湿潤剤、粘性材料(増粘剤)、表面調整材料、着色材料(顔料、染料)、帯電防止材料、導電性付与剤、抗菌抗ウイルス材料、各種フィラーなどを更に含有してもよい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
他の特許を見る