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公開番号
2025071599
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-08
出願番号
2023181902
出願日
2023-10-23
発明の名称
チップ抵抗器
出願人
KOA株式会社
代理人
弁理士法人武和国際特許事務所
主分類
H01C
17/24 20060101AFI20250428BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】サージ特性に優れて小型化にも好適なチップ抵抗器を提供する。
【解決手段】本発明のチップ抵抗器1は、第1表電極3と第2表電極4間を導通する抵抗体7が、第1抵抗体部7aと第2抵抗体部7bおよび第3抵抗体部7cを有するクランク状に印刷形成されており、この抵抗体7における第2抵抗体部7bの第1導出部7b-1と第3抵抗体部7cの第2導出部7c-1を対辺とする平行四辺形で囲まれた第1領域S1は多くの電流が流れる部位となり、第1領域S1の外側に位置する2つの第2領域S2a,S2bは電流分布の少ない部位となる。抵抗値調整用のトリミング溝12は、第1抵抗体部7aの下辺に接する第2領域S2aを通過して第1領域S1内まで延びる粗調整部12aと、粗調整部12aの先端から第1領域S1内を通って再び第2領域S2aに達する位置まで延びる微調整部12bとを有し、全体的にLカット形状に形成されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
直方体形状の絶縁基板と、前記絶縁基板の両端部に一定幅の間隙を存して対向配置された第1表電極および第2表電極と、前記間隙内に配置されて前記第1表電極と前記第2表電極との間を橋絡する抵抗体とを備え、前記抵抗体に1つのトリミング溝を形成することで抵抗値が調整されるチップ抵抗器において、
前記抵抗体は、前記第1表電極および前記第2表電極と平行に延びる矩形状の第1抵抗体部と、前記第1表電極に接続する第1導出部を経て前記第1抵抗体部の一方の側部に接続する矩形状の第2抵抗体部と、前記第2表電極に接続する第2導出部を経て前記第1抵抗体部の他方の側部に接続する第3抵抗体部とを有し、
前記抵抗体内における前記第1導出部と前記第2導出部を対辺とする平行四辺形で囲まれた領域を第1領域とし、前記第1領域の外側に位置する三角形状の2つの領域をそれぞれ第2領域とすると、
前記トリミング溝は、前記第1抵抗体部の相対向する一方の外縁辺を始端部として他方の外縁辺に向かって直線状に延び、前記第2領域を通過して少なくとも前記第1領域に達する粗調整部と、前記粗調整部の先端から直交方向に延び、少なくとも前記第1領域内を通って再び前記第2領域に達するまで延びる微調整部とを有している、
ことを特徴とするチップ抵抗器。
続きを表示(約 250 文字)
【請求項2】
請求項1の記載において、前記粗調整部の先端が前記第1領域内に位置していることを特徴とするチップ抵抗器。
【請求項3】
請求項1の記載において、前記第1抵抗体部の前記外縁辺の長さをLとすると、前記トリミング溝の前記始端部は、前記第1導出部または前記第2導出部からL/2の範囲内に設定されている、ことを特徴とするチップ抵抗器。
【請求項4】
請求項1の記載において、前記微調整部の先端が前記第3領域内に位置していることを特徴とするチップ抵抗器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、抵抗体にトリミング溝を形成することで抵抗値が調整されるチップ抵抗器に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
チップ抵抗器は、直方体形状の絶縁基板と、絶縁基板の表面に所定間隔を存して対向配置された一対の表電極と、絶縁基板の裏面に所定間隔を存して対向配置された一対の裏電極と、表電極と裏電極を橋絡する端面電極と、対をなす表電極どうしを橋絡する抵抗体と、抵抗体を覆う保護膜等によって主に構成されている。
【0003】
一般的に、この種のチップ抵抗器を製造する場合、シート状の大判基板に対して多数個分の電極や抵抗体や保護膜等を一括して形成した後、この大判基板を格子状の分割ライン(例えば分割溝)に沿って分割してチップ抵抗器を多数個取りするようにしている。かかるチップ抵抗器の製造過程で、大判基板の片面には抵抗ペーストを印刷・焼成することにより多数の抵抗体が形成されるが、印刷時の位置ずれや滲み、あるいは焼成炉内の温度むら等の影響により、各抵抗体の大きさや膜厚に若干のばらつきを生じることは避け難いため、大判基板の状態で各抵抗体にトリミング溝を形成して所望の抵抗値に設定するという抵抗値調整作業が行われる。
【0004】
このような構成のチップ抵抗器において、静電気や電源ノイズ等で発生するサージ電圧が印加すると、過剰な電気的ストレスにより抵抗器の特性に影響を与えることになり、最悪の場合に抵抗器が破壊されてしまうことがある。サージ特性を向上させるためには、抵抗体を蛇行形状(ミアンダ形状)にして全長を長くすれば、電位降下がなだらかになってサージ特性を改善できることが知られている。
【0005】
例えば、特許文献1に記載されているように、絶縁基板の主面に印刷技法によって蛇行形状の抵抗体を形成した後、この抵抗体の相対向する両辺から直線状に延びるトリミング溝をそれぞれ逆向きに形成し、これら2本のトリミング溝を互いの先端部が交わる位置まで延ばすことにより、抵抗体を2本のトリミング溝の先端部付近で蛇行させて全長を長くするようにしたチップ抵抗器が提案されている。
【0006】
このように構成されたチップ抵抗器では、抵抗体に対して直線状に延びる2本のトリミング溝を180度逆向きに形成することにより、抵抗体の主電流経路が2本のトリミング溝の先端同士が交わる部位で180度変化するため、印刷形成された抵抗体の全長が長くなってサージ特性の向上を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2006-19694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1に記載された従来技術のように、2本のトリミング溝の先端同士が交わるような配置にして電流経路を180度ターンさせるという形態では、2本のトリミング溝の先端部に生じるマイクロクラックが負荷の集中するターン部に発生するため、高電圧を印加すると、局所的な温度上昇によって抵抗体が破壊してしまう虞がある。特に、基板面積が小さい小型サイズのチップ抵抗器においては、トリミング溝によって抵抗体の全長を長くすることに伴って抵抗体の幅寸法が非常に狭くなるため、当該チップ抵抗器が電力負荷の大きな使用に供された場合、単位面積当たりの電流(電流密度)が大きくなってしまい、抵抗体が負荷に耐えられずに破壊しやすくなるという課題が発生する。
【0009】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、サージ特性に優れて小型化にも好適なチップ抵抗器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明のチップ抵抗器は、直方体形状の絶縁基板と、前記絶縁基板の両端部に一定幅の間隙を存して対向配置された第1表電極および第2表電極と、前記間隙内に配置されて前記第1表電極と前記第2表電極との間を橋絡する抵抗体とを備え、前記抵抗体に1つのトリミング溝を形成することで抵抗値が調整されるチップ抵抗器において、前記抵抗体は、前記第1表電極および前記第2表電極と平行に延びる矩形状の第1抵抗体部と、前記第1表電極に接続する第1導出部を経て前記第1抵抗体部の一方の側部に接続する矩形状の第2抵抗体部と、前記第2表電極に接続する第2導出部を経て前記第1抵抗体部の他方の側部に接続する第3抵抗体部とを有し、前記抵抗体内における前記第1導出部と前記第2導出部を対辺とする平行四辺形で囲まれた領域を第1領域とし、前記第1領域の外側に位置する三角形状の2つの領域をそれぞれ第2領域とすると、前記トリミング溝は、前記第1抵抗体部の相対向する一方の外縁辺を始端部として他方の外縁辺に向かって直線状に延び、前記第2領域を通過して少なくとも前記第1領域に達する粗調整部と、前記粗調整部の先端から直交方向に延び、少なくとも前記第1領域内を通って再び前記第2領域に達するまで延びる微調整部とを有している、ことを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)
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