TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025075642
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2023186949
出願日
2023-10-31
発明の名称
硫黄含有岩塩を含む水中油型乳化物
出願人
不二製油株式会社
代理人
主分類
A23L
27/10 20160101AFI20250508BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】
動物性乳製品の使用が低減された水中油型乳化物でありながら、自然で良好な乳風味を提供することを課題とする。
【解決手段】
水中油型乳化物へ、岩塩由来の硫黄含量が水中油型乳化物中0.06~5ppmとなるように、硫黄含量0.02質量%以上である岩塩を0.001~0.05質量%添加し、水中油型乳化物の乳風味増強方法。
岩塩を含む水中油型乳化物であって、硫黄含量0.02質量%以上である岩塩を0.001~0.05質量%含み、岩塩由来の硫黄含量0.06~5ppmであることを特徴とする水中油型乳化物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
岩塩を含む水中油型乳化物であって、硫黄含量0.02質量%以上である岩塩を0.001~0.05質量%含み、岩塩由来の硫黄含量が水中油型乳化物中0.06~5ppmであることを特徴とする水中油型乳化物。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
動物性及び/又は植物性タンパク質を含む、請求項1記載の水中油型乳化物。
【請求項3】
水中油型乳化物中の動物乳由来の動物性タンパク質及び/又は植物乳由来の植物性タンパク質である請求項2記載の水中油型乳化物。
【請求項4】
乳脂肪分が10質量%以下である、請求項1記載の水中油型乳化物。
【請求項5】
起泡性水中油型乳化物である請求項1記載の水中油型乳化物。
【請求項6】
水中油型乳化物へ、岩塩由来の硫黄含量が水中油型乳化物中0.06~5ppmとなるように、硫黄含量0.02質量%以上である岩塩を0.001~0.05質量%添加し、水中油型乳化物の乳風味増強方法。
【請求項7】
水中油型乳化物が動物性及び/又は植物性タンパク質を含む、請求項6記載の方法。
【請求項8】
水中油型乳化物中の動物乳由来の動物性タンパク質及び/又は植物乳由来の植物性タンパク質である、請求項7記載の方法。
【請求項9】
水中油型乳化物中の乳脂肪分が10質量%以下である、請求項6記載の方法。
【請求項10】
水中油型乳化物が起泡性水中油型乳化物である、請求項6記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、硫黄含有岩塩を含む水中油型乳化物に関する。
より詳しくは、特定の硫黄含有岩塩を、塩味を感じない範囲で含有させることで、自然で良好な乳風味が得られた水中油型乳化物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
世界の人口増加が、エネルギー消費を増大させ、地球温暖化の進行が加速する恐れがある。
食品産業においても、持続可能な社会の実現を目指し、健康で美味しい食資源の提供と、地球環境に配慮したサステナブルな製品開発の両立が求められている。
とりわけ、牛乳類をはじめとする動物性の乳製品は、家畜由来の温室効果ガスが地球温暖化に大きな影響を与えていると言われており、動物性乳製品に代わる食品が求められている。
【0003】
例えば、原材料の一部に植物油脂等を使用することで、動物性乳製品の使用が低減されたミルク、クリーム、マーガリン、チョコレート等のコンパウンド乳製品が流通し、近年さらに、動物性乳資源を一切使用しない植物性ミルク、植物性クリーム等の植物性の代替食も世界的に注目されている。
【0004】
しかし、従来の動物性資源のみを使用した乳製品から、コンパウンド乳製品や植物性の代替食への転換を図るには、動物性資源の低減に伴う、自然で良好な乳風味の低下という美味しさの点で大きな課題がある。
現状、コンパウンド乳製品や植物性の代替食において、自然で良好な乳風味を十分に満足させるものは少ない。また、香料や風味材による人工的な乳風味が付与されたものがほとんどであり、自然で良好な乳風味を有するものはほとんど無い。
【0005】
一方、乳製品は洋菓子をはじめとした菓子類の主要な原材料としても利用されており、近年、菓子類の市場は世界的に拡大傾向にある。
そして、コロナウイルスのパンデミックによる健康志向の高まりや、地球温暖化による地球環境への関心の高まりを受け、菓子市場においても、サステナブルな植物性原料が注目を集めている。
従って、植物性原料を主体とし、健康で美味しい菓子類を提供するには、主原料となる動物性乳製品の特長である美味しい自然で良好な乳風味をいかに植物性原料で創出できるかが重要な課題となっている。
【0006】
例えば、乳風味を付与、向上させる方法として、例えば、特許文献1はココナッツミルク由来の未精製油10~90質量%と粉乳90~10質量%および砂糖0~50質量%を含んで成る油脂組成物が、刺激的な苦味やエグ味が極めて少なく乳味的コク味を呈したココナッツ風味を有し、各種の洋菓子、和菓子、焼菓子、アイスクリーム、アイスクリーム様冷菓等の菓子類に利用できるとある。
また、特許文献2はココナッツオイルを0.1~50質量%含有するショートニングを製菓用サンドクリームや焼き菓子等の菓子類に使用することで、香料を使用せずにコク味を提供できるとある。
一方、特許文献3は食用植物油脂と酵母エキス粉末の混合物を粉末状態で加熱して調製されるミート様フレーバーを有する粉末調味料と酵母エキスを配合することにより、乳入り製品に対して、乳のコク、濃厚感からなる乳感を向上させる作用を有し、乳入り製品に対する乳感増強剤を提供するとある。
あるいは、特許文献4は植物由来エキスと糖類との混合加熱物を40~100質量%含有し、2-アセチルフランの含有量は0.003~7ppm、5-メチルフルフラールの含有量は0.001~2ppm、フルフラールの含有量は0.04~15ppm、3-メチルブタナールの含有量は0.001~10ppm、酢酸の含有量は0~2ppm、ジメチルジスルフィドの含有量は0~0.5ppm、及び、1-ブタノールの含有量は0~0.8ppmである、パン・菓子用乳風味増強剤であり、パン、菓子等に対して、良好な乳風味を付与することができるとある。
さらに、特許文献5は10~5500質量ppmのポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを含有する、アイスクリーム類または冷凍焼き菓子であって、乳成分などの風味成分を強化するだけでなく、氷点下で喫食する冷凍菓子の風味を強めるとある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平8-275727号
特開2003-304808号
特許第4909326号
特許第6694283号
特許第7002602号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1~5はいずれも乳のコクや乳風味を増強する効果があるとされているが風味の傾向が人工的であり、洋菓子用食品における自然で良好な乳風味を得るには不十分である。
本発明が解決しようとする課題は、動物性乳製品の使用が低減された水中油型乳化物でありながら、自然で良好な乳風味を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題に対し鋭意研究を重ねた結果、特定の硫黄含有岩塩を、塩味を感じない範囲で含有させることで、水中油型乳化物に自然で良好な乳風味を付与することができるという知見を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち本発明は、下記の発明を包含するものである。
(1)
岩塩を含む水中油型乳化物であって、硫黄含量0.02質量%以上である岩塩を0.001~0.05質量%含み、岩塩由来の硫黄含量が水中油型乳化物中0.06~5ppmであることを特徴とする水中油型乳化物。
(2)
動物性及び/又は植物性タンパク質を含む、(1)記載の水中油型乳化物。
(3)
水中油型乳化物中の動物乳由来の動物性タンパク質及び/又は植物乳由来の植物性タンパク質である(2)記載の水中油型乳化物。
(4)
乳脂肪分が10質量%以下である、(1)記載の水中油型乳化物。
(5)
起泡性水中油型乳化物である(1)記載の水中油型乳化物。
(6)
水中油型乳化物へ、岩塩由来の硫黄含量が水中油型乳化物中0.06~5ppmとなるように、硫黄含量0.02質量%以上である岩塩を0.001~0.05質量%添加し、水中油型乳化物の乳風味増強方法。
(7)
水中油型乳化物が動物性及び/又は植物性タンパク質を含む、(6)記載の方法。
(8)
水中油型乳化物中の動物乳由来の動物性タンパク質及び/又は植物乳由来の植物性タンパク質である、(7)記載の方法。
(9)
水中油型乳化物中の乳脂肪分が10質量%以下である、(6)記載の方法。
(10)
水中油型乳化物が起泡性水中油型乳化物である、(6)記載の方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
不二製油株式会社
卵代替素材
24日前
不二製油株式会社
異風味抑制剤
1か月前
不二製油株式会社
菓子類の製造方法
3か月前
不二製油株式会社
硫黄含有岩塩を含む水中油型乳化物
24日前
不二製油株式会社
ベーカリー食品用油中水型乳化組成物
1か月前
不二製油株式会社
植物ベースのバター様組成物
1か月前
学校法人甲子園学院
カヌレの製造法
2日前
個人
ペットフード
1か月前
個人
古代食品塩梅醤
17日前
株式会社バンダイ
菓子
3か月前
個人
焼き魚の製造方法
2か月前
個人
血圧降下用組成物
1か月前
株式会社バンダイ
菓子
3か月前
個人
具入り餅食品
1か月前
個人
ジャム
11日前
第一工業製薬株式会社
組成物
1か月前
池田食研株式会社
免疫賦活剤
3か月前
不二製油株式会社
卵代替素材
24日前
第一工業製薬株式会社
組成物
1か月前
株式会社ソディック
計量装置
2日前
株式会社ソディック
計量装置
2日前
個人
サメの加工品の識別方法
3か月前
不二製油株式会社
異風味抑制剤
1か月前
日澱化學株式会社
チーズ様食品
2か月前
第一工業製薬株式会社
固形食品
2か月前
池田食研株式会社
乳化用組成物
3か月前
株式会社東洋新薬
飲食用組成物
1か月前
有限会社丸繁商店
メカブ
1か月前
有限会社丸繁商店
メカブ
1か月前
有限会社丸繁商店
メカブ
1か月前
長谷川香料株式会社
香味改善剤
3か月前
一般社団法人神真都Q会
松の木茶
3か月前
SoPros株式会社
経口養毛剤
19日前
日本メナード化粧品株式会社
飲料
3か月前
長谷川香料株式会社
苦味感増強剤
2か月前
株式会社寺田製作所
散茶装置
9日前
続きを見る
他の特許を見る