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公開番号2025144417
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-02
出願番号2024044176
出願日2024-03-19
発明の名称食物繊維含有ペストリー類
出願人不二製油株式会社
代理人
主分類A21D 13/16 20170101AFI20250925BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】本発明は、食物繊維を含有しているにもかかわらず、パサつき及びざらつきが抑制され、ジューシー感を有するペストリー類を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明により、油相のSFCが10℃で38~50%、および30℃で15%以下である折り込み用油中水型乳化物を、
穀粉100質量部あたり15~100質量部折り込み、ペストリー類の生地を成形し、
焼成及び/又はフライすることで、食物繊維を含有しているにもかかわらず、パサつき及びざらつきが抑制され、ジューシー感を有するペストリー類を提供することができることを見出した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(A)~(C)のすべての工程を含む、食物繊維含有ペストリー類の製造方法。
(A)油相のSFCが10℃で38~50%、および、30℃で15%以下である折り込み用油中水型乳化物を、
穀粉100質量部あたり15~100質量部折り込み、生地を調製する工程。
(B)生地を成形する工程。
(C)(B)の該生地を焼成及び/又はフライする工程。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
該油中水型乳化物の油相のSFCが、さらに、20℃で18~30%である、請求項1記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法。
【請求項3】
該油中水型乳化物の油相中に液状油を18質量%以上含有する、請求項1又は2に記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法。
【請求項4】
該油中水型乳化物が、水相中に豆乳を固形分として10質量%以上25質量%以下含有する油中水型乳化物を、
穀粉100質量部あたり15~100質量部配合する、請求項1又は2に記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法。
【請求項5】
該油中水型乳化物の水相中に、豆乳を固形分として10質量%以上25質量%以下含有する油中水型乳化物を、
穀粉100質量部あたり15~100質量部配合する、請求項3記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法。
【請求項6】
該豆乳が豆乳クリームである、請求項4記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法。
【請求項7】
該豆乳が豆乳クリームである、請求項5記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法。
【請求項8】
油相のSFCが10℃で38~50%、および、30℃で15%以下である油中水型乳化物を、
穀粉100質量部あたり15~100質量部折り込み、成形した生地を、
焼成及び/又はフライすることを特徴とする、食物繊維含有ペストリー類の食感改良方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、食物繊維を含有するペストリー類に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に焼成後のパン類は、貯蔵や保管中に、老化現象と呼ばれる経時的な劣化に伴って、その食感が変化し、パサパサとした食感となったり、口溶けが悪化したりすることが知られている。
また、近年、健康志向の観点から、パン類の糖質低減や整腸作用などの健康効果を期待する等の目的として、食物繊維を含有するパン類が増えている。
【0003】
さらに、パン類の代表例である、デニッシュやクロワッサン、パイなどのペストリー類は、小麦粉生地と折り込み用油脂とを重ね合わせ、折り畳み、圧延を繰り返して油脂層と小麦粉生地層による積層構造とした後に成形し、またデニッシュやクロワッサンにおいてはその後ホイロ工程を得て焼成することにより得られる。このようなペストリー類の食感は、サクサクとしたフレーキーな食感も重要であるが、パサつかずにジューシーな食感であることも重要な要素である。
【0004】
従来からベーカリー類の食感や生地物性を改良するための多くの研究がなされ、様々な改良方法が開発されてきた。また、糖質低減を目的とした、食物繊維を含有するベーカリー類においても、食感や生地物性を改良するための研究がなされている。
食物繊維を含有するベーカリー類の食感改善に関する出願として、例えば特許文献1が存在する。特許文献1では、「不溶性食物繊維4.0~12.0質量%、タンパク質10.0~30.0質量%、及び脂質8.0~15.0質量%を含有する焼き菓子であって、前記不溶性食物繊維が小麦ふすま由来の不溶性食物繊維を含む、焼き菓子」に関して記載されている。特許文献2では「難消化性澱粉を主体とする芯材の表面に、油脂を含むコーティング材が付着した被覆澱粉であって、前記芯材に対する前記油脂の付着量が、該芯材100質量部に対して5~25質量部である、被覆澱粉」に関して記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-140364号公報
特開2022-139073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
パン類の糖質低減を目的として、食物繊維を含有するパン類が増えている。パン類の生地に含まれる穀粉(糖質)を食物繊維に置き換えることが行われており、該食物繊維としては、難消化性澱粉、難消化性デキストリン、イヌリン等が用いられている。しかしながら、パン類に食物繊維を含有させると、パン類にパサつきやざらついた食感が生じ、食味および食感等が低下してパン類の美味しさが損なわれる場合がある。
パン類の一例であるデニッシュやクロワッサンなどのペストリー類に食物繊維を含有する場合においても、パサつきやざらついた食感が生じる場合がある。ペストリー類はパン生地と油脂層が交互に層状に存在するため、従来のパン類(パン生地)に対する食感改良手段ではその効果が十分ではなかった。
【0007】
本発明は、食物繊維を含有しているにもかかわらず、パサつき及びざらつきが抑制され、ジューシー感を有するペストリー類を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、食物繊維を含有しているにもかかわらず、パサつき及びざらつきが抑制され、ジューシー感を有するペストリー類を提供することが出来れば、更なる市場の拡大につながるのではないかと、鋭意検討を重ねた。その結果、油相のSFCが10℃で38~50%、および30℃で15%以下である油中水型乳化物を、
穀粉100質量部あたり15~100質量部折り込み、ペストリー類の生地を成形し、
焼成及び/又はフライすることで、前記課題を解決し本発明を完成するに至った。
【0009】
なお、特許文献1は、不溶性食物繊維及びタンパク質の配合量を高めた焼き菓子であって、パン類のパサつきおよびざらつきを抑制する旨については記載がなく、本発明を完成させる上で参考とならなかった。特許文献2は、本発明のような、食物繊維を含有しているにもかかわらず、パサつき及びざらつきが抑制され、ジューシー感を有するペストリー類について記載はない。
【0010】
即ち本発明は、
(1)下記(A)~(C)のすべての工程を含む、食物繊維含有ペストリー類の製造方法、
(A)油相のSFCが10℃で38~50%、および、30℃で15%以下である折り込み用油中水型乳化物を、
穀粉100質量部あたり15~100質量部折り込み、生地を調製する工程、
(B)生地を成形する工程、
(C)(B)の該生地を焼成及び/又はフライする工程、
(2)該油中水型乳化物の油相のSFCが、さらに、20℃で18~30%である、(1)記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法、
(3)該油中水型乳化物の油相中に液状油を18質量%以上含有する、(1)又は(2)に記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法、
(4)該油中水型乳化物が、水相中に豆乳を固形分として10質量%以上25質量%以下含有する油中水型乳化物を、
穀粉100質量部あたり15~100質量部配合する、(1)又は(2)に記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法、
(5)該油中水型乳化物の水相中に、豆乳を固形分として10質量%以上25質量%以下含有する油中水型乳化物を、
穀粉100質量部あたり15~100質量部配合する、(3)記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法、
(6)該豆乳が豆乳クリームである、(4)記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法、
(7)該豆乳が豆乳クリームである、(5)記載の食物繊維含有ペストリー類の製造方法、
(8)油相のSFCが10℃で38~50%、および、30℃で15%以下である油中水型乳化物を、
穀粉100質量部あたり15~100質量部折り込み、成形した生地を、
焼成及び/又はフライすることを特徴とする、食物繊維含有ペストリー類の食感改良方法、
に関するものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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