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公開番号
2025078354
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-20
出願番号
2023190852
出願日
2023-11-08
発明の名称
真空ポンプおよび該真空ポンプに用いられる流入ガイド部品
出願人
エドワーズ株式会社
代理人
弁理士法人瑛彩知的財産事務所
主分類
F04D
19/04 20060101AFI20250513BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】シグバーン型の排気機構において、排気速度の低下を抑制しつつ背圧依存性を向上させる。
【解決手段】吸気口を有するケーシングと、前記ケーシング内に配置されたロータ軸と、前記ロータ軸とともに回転可能な1又は複数の回転円板と、前記1又は複数の回転円板のそれぞれに対し、軸方向に対向して配置され、対向面に谷部と山部を有するスパイラル状溝が配設された1又は複数の固定円板と、を備え、前記1又は複数の回転円板と対向する前記スパイラル状溝によりガス流路を形成し、前記1又は複数の回転円板と前記1又は複数の固定円板の相互作用により前記吸気口から導入したガスを排気する真空ポンプであって、前記1又は複数の回転円板のうち前記吸気口側の第1の回転円板よりも前記吸気口側に、前記ガスの流入をガイドする流入ガイド部を備えたことを特徴とする、真空ポンプ。
【選択図】図17
特許請求の範囲
【請求項1】
吸気口を有するケーシングと、
前記ケーシング内に配置されたロータ軸と、
前記ロータ軸とともに回転可能な1又は複数の回転円板と、
前記1又は複数の回転円板のそれぞれに対し、軸方向に対向して配置され、対向面に谷部と山部を有するスパイラル状溝が配設された1又は複数の固定円板と、
を備え、
前記1又は複数の回転円板と対向する前記スパイラル状溝によりガス流路を形成し、
前記1又は複数の回転円板と前記1又は複数の固定円板の相互作用により前記吸気口から導入したガスを排気する真空ポンプであって、
前記1又は複数の回転円板のうち前記吸気口側の第1の回転円板よりも前記吸気口側に、前記ガスの流入をガイドする流入ガイド部を備えたことを特徴とする、
真空ポンプ。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記流入ガイド部は、
前記1又は複数の固定円板のうち前記第1の回転円板の下流側に対向して配置される第1の固定円板の内径よりも、大きい内径を有するガイド円板を備えることを特徴とする、
請求項1に記載の真空ポンプ。
【請求項3】
前記ガイド円板は、
前記第1の回転円板に対向する対向面に、谷部と山部を有するスパイラル状溝であって、前記第1の固定円板と比べ、ガス流路長さが短くなるスパイラル状溝が設けられたことを特徴とする、
請求項2に記載の真空ポンプ。
【請求項4】
前記流入ガイド部は、前記第1の回転円板に対向する対向面に、谷部と山部を有するスパイラル状溝を備え、
当該流入ガイド部の前記山部は、下流側に配置された前記第1の固定円板の山部と連続的に繋がる形状を有することを特徴とする、
請求項2に記載の真空ポンプ。
【請求項5】
前記流入ガイド部は、ガイド円板と、前記ガイド円板から前記第1の回転円板に向けて突出する山部と、を備え、
前記流入ガイド部の前記山部と前記ガイド円板は、前記1又は複数の回転円板が回転した場合に前記ガスを前記軸方向に直交する半径方向の内側から外側に導く導入ガス流路を構築し、
前記導入ガス流路の前記半径方向の外側の端部は、前記1又は複数の固定円板のうち前記第1の回転円板の下流側に対向して配置される第1の固定円板の前記スパイラル状溝の前記半径方向の外側の端部と対応する位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の真空ポンプ。
【請求項6】
前記軸方向に直交する半径方向において、
前記流入ガイド部の内側の端部は、前記第1の回転円板が前記ロータ軸に接続するロータ軸側基端部から、前記1又は複数の固定円板のうち前記第1の回転円板の外側の端部までの、10%~90%の範囲に配置されている、
請求項1に記載の真空ポンプ。
【請求項7】
前記軸方向に直交する半径方向において、
前記流入ガイド部の内側の端部は、前記ロータ軸側基端部から、前記第1の回転円板の外側の端部までの、40%~60%の間に配置されている、
請求項6に記載の真空ポンプ。
【請求項8】
前記流入ガイド部は、前記1又は複数の回転円板が回転した場合に前記第1の回転円板との間で前記ガスに対する分子ドラッグ効果を発揮するように構成されている、
請求項1に記載の真空ポンプ。
【請求項9】
前記流入ガイド部は、前記第1の回転円板に対向する対向面に、谷部と山部を有するスパイラル状溝を備え、
前記流入ガイド部の前記谷部と前記第1の回転円板との間の距離は、前記1又は複数の固定円板のうち前記第1の回転円板の下流側に対向して配置される第1の固定円板の前記谷部と前記第1の回転円板との間の距離よりも、大きくなるように構成されている、
請求項1に記載の真空ポンプ。
【請求項10】
1又は複数の回転円板と、
前記1又は複数の回転円板のそれぞれに対し、軸方向に対向して配置され、対向面に谷部と山部を有するスパイラル状溝が配設された1又は複数の固定円板と、を備え、
前記1又は複数の回転円板と前記1又は複数の固定円板の相互作用により導入したガスを排気する真空ポンプで用いられる、前記ガスの流入をガイドする流入ガイド部品であって、
前記流入ガイド部品は、ガイド円板と、
前記1又は複数の回転円板のうち前記真空ポンプの吸気口側の第1の回転円板よりも前記吸気口側に、前記ガイド円板から前記第1の回転円板に向けて突出する山部と、
を備えたことを特徴とする流入ガイド部品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空ポンプおよび該真空ポンプに用いられる流入ガイド部品に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特開2015-102076号公報(特許文献1)がある。この公報には、「本発明の実施形態の真空ポンプは、排気作用のある管路と管路を効果的に繋ぐ真空ポンプ用部品およびシーグバーン型排気機構を備える複合型真空ポンプである。固定円板は、山部と谷部を有するスパイラル状溝(らせん溝)が形成され、回転円筒(回転体円筒部)に対向する側である内径部か、外周側に配設される固定円筒の内径側かの両方またはいずれか一方に、突起(突出)部を有する。また、回転円板は、山部と谷部を有するスパイラル状溝が形成され、内周側に配設される回転円筒の外径部か、当該回転円板がスペーサに対向する側である外径部かの両方またはいずれか一方に、突起(突出)部を有する。」と記載されている(要約参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-102076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1には、シーグバーン型(シグバーンともいう)分子ポンプの折り返し流路において、排気作用のある吸気口側の管路と排気口側の管路とを繋ぐ突起を配設する構成が開示されている。特許文献1には、このような構成により、排気効率を改善できることが記載されている。
【0005】
なおこのシグバーン型の排気機構は背圧依存性に優れ、例えば他の排気機構に組み合わせたり、その段数を増やしたりすることで、背圧依存性を向上できることが知られている。この「背圧依存性」とは、真空排気系において背圧(排気口の圧力)が吸圧(吸気口の圧力)に及ぼす影響の度合いを表す指標であり、この影響度合いが低いほど背圧依存性に優れる。しかしながら、シグバーン型の排気機構においては、背圧依存性が向上するにつれ、排気速度が低下するという背反がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、
吸気口を有するケーシングと、
前記ケーシング内に配置されたロータ軸と、
前記ロータ軸とともに回転可能な1又は複数の回転円板と、
前記1又は複数の回転円板のそれぞれに対し、軸方向に対向して配置され、対向面に谷部と山部を有するスパイラル状溝が配設された1又は複数の固定円板と、
を備え、
前記1又は複数の回転円板と対向する前記スパイラル状溝によりガス流路を形成し、
前記1又は複数の回転円板と前記1又は複数の固定円板の相互作用により前記吸気口から導入したガスを排気する真空ポンプであって、
前記1又は複数の回転円板のうち前記吸気口側の第1の回転円板よりも前記吸気口側に、前記ガスの流入をガイドする流入ガイド部を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、シグバーン型の排気機構において、排気速度の低下を抑制しつつ背圧依存性を向上させることができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、ターボ分子ポンプの縦断面図の一例である。
図2は、ターボ分子ポンプのロータ軸制御のためのアンプ回路の回路図の例である。
図3は、電流指令値が検出値より大きい場合の制御を示すタイムチャートの例である。
図4は、電流指令値が検出値より小さい場合の制御を示すタイムチャートの例である。
図5は、他のターボ分子ポンプの縦断面図の一例である。
図6は、図5の部分拡大図である。
図7は、図5のVII-VII線概略断面図である。
図8は、固定円板の平面図の一例である。
図9は、固定円板の底面図の一例である。
図10は、固定円板の縦断面図の一例である。
図11は、シグバーン型の排気機構の吸圧と背圧との関係を概略的に示すグラフである。
図12は、一実施形態に係るターボ分子ポンプの縦断面図である。
図13は、図12の部分拡大図である。
図14は、一実施形態に係る流入ガイド部の底面図の一例である。
図15は、図14のXV-XV線断面図である。
図16は、流入ガイド部の山部の形状について説明する概略模式図である。
図17は、流入ガイド部の内側半径とシグバーン段入口圧力との関係のシミュレーション結果を示すグラフである。
図18は、他の実施形態に係る流入ガイド部の部分断面図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態に係る真空ポンプについて、図面に基づいて説明する。一部の図面には、X軸、Y軸、およびZ軸を示しており、各軸は各図面で共通する方向となるように描かれている。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、真空ポンプの設置態様を何ら限定するものではない。また、同一部材について、一の図面において部材に符号を付して、他の図面において符号を省略することがある。
【0010】
<ターボ分子ポンプの基本構成>
図1は、真空ポンプの一例である、ターボ分子ポンプ100の基本構成を示す。このターボ分子ポンプ100は、図1の上方が上流(吸気)側となっており、吸気口101には、例えば、半導体製造装置等の対象機器の真空チャンバ(図示略)が接続されるようになっている。また、ターボ分子ポンプ100は、図1の下方が下流(排気)側となっており、排気口133には、例えば、補助ポンプ(図示略)が接続されるようになっている。このターボ分子ポンプ100は、図1に示すような鉛直方向の垂直姿勢のほか、逆鉛直姿勢や水平姿勢、傾斜姿勢でも使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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