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公開番号2025086190
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2023200090
出願日2023-11-27
発明の名称液封式ポンプ装置
出願人株式会社ニクニ
代理人個人
主分類F04C 19/00 20060101AFI20250530BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】キャビテーションを抑制しつつ、流体の逆流を防止することができる。
【解決手段】円柱状の空洞が内部に形成されたケーシングと、ケーシングの内部に偏心して取り付けられた複数の羽根を有するインペラと、ケーシングの端部を覆うポート部と、空洞と連通して設けられている逆止弁組立体であって、空洞からの流体の流出を防止する逆止弁を有する逆止弁組立体と、を備え、ケーシングの内部に封入された封液をインペラで回転させることで生じる液環流の気液境界面と前記羽根とに囲まれた空間に閉じ込められた気体が膨張と圧縮とを繰り返すことにより気体の吸入及び圧縮を行う液封式ポンプである。ポート部には吸気ポートと、排気ポートと、キャビテーション抑制孔とが形成されており、キャビテーション抑制孔は空洞と逆止弁組立体とを連通させる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
円柱状の空洞が内部に形成されたケーシングと、
前記空洞に前記ケーシングに対して偏心して設けられたインペラであって、複数の羽根を有するインペラと、
前記ケーシングの端部を覆うポート部と、
前記空洞と連通して設けられている逆止弁組立体であって、前記空洞からの流体の流出を防止する逆止弁を有する逆止弁組立体と、
を備え、前記ケーシングの内部に封入された封液を前記インペラで回転させることで生じる液環流の気液境界面と前記羽根とに囲まれた空間に閉じ込められた気体が膨張と圧縮とを繰り返すことにより気体の吸入及び圧縮を行う液封式ポンプであって、
前記ポート部には、吸気ポートと、排気ポートと、キャビテーション抑制孔と、が形成されており、
前記キャビテーション抑制孔は、前記空洞と前記逆止弁組立体とを連通させる
ことを特徴とする液封式ポンプ装置。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記逆止弁は、前記インペラが回転していないときの前記封液の液面よりも鉛直方向上側に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の液封式ポンプ装置。
【請求項3】
前記逆止弁組立体は、前記キャビテーション抑制孔と前記逆止弁とを連通する流路に設けられた開閉弁をさらに有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液封式ポンプ装置。
【請求項4】
前記逆止弁組立体は、前記開閉弁を含む電気的駆動弁を備え、
前記逆止弁組立体は、吸込圧力がキャビテーション発生圧力になったときに前記開閉弁の開閉を行う制御部を有する
ことを特徴とする請求項3に記載の液封式ポンプ装置。
【請求項5】
前記逆止弁は、前記キャビテーション抑制孔内の圧力が大気圧近傍である場合には、閉状態となるように構成されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液封式ポンプ装置。
【請求項6】
前記キャビテーション抑制孔又は前記逆止弁組立体には、オリフィスが設けられている
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の液封式ポンプ装置。
【請求項7】
前記インペラの回転軸に沿って見たときに、前記羽根と前記キャビテーション抑制孔とが重なった状態において、前記キャビテーション抑制孔が前記羽根により完全に塞がれない
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の液封式ポンプ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液封式ポンプ装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液体を含むハウジングと、シャフトから径方向に延伸し、円錐形空間を画定する複数のブレードを含むロータと、を含む液封式ポンプが開示されている。この液封式ポンプにおいて、ポート部材は、円錐形空間内に配置され、低圧領域と連通する入口と、高圧領域と連通する排出ポートと、低圧領域と高圧領域の間の圧力を有する流体供給源と連通するキャビテーション抑制ポートを画定する。また、隣接するブレードの各対は、液体およびポート部材と協働して容量可変のバケットを囲み、ロータの回転は、バケットを、流体を引き込むための入口ポートに隣接する入口位置と、流体をバケットに流入させるためのバケットがキャビテーション抑制ポートに隣接するキャビテーション抑制位置と、流体を排出するためのバケットが排出ポートに隣接して配置される排出位置に選択的に配置する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2018-505343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の発明では、条件によってキャビテーション抑制ポートから液体(封液)が逆流してしまうおそれがある。以下、その理由について、図14を用いて説明する。図14は、従来の液封式ポンプの概略を示す図である。
【0005】
図14の左半分の領域では、ロータの隣接するブレードによって形成されたバケットの体積が増加し、圧力が低下する(膨張側)。図14の右半分の領域では、バケットの体積が減少し、圧力が増加する(圧縮側)。キャビテーション抑制ポートが圧縮側に形成されているため、吸気圧力が大気圧近傍の場合には圧縮側の圧力は大気圧以上になり、流体(ガス及び封液)の逆流が発生するおそれがある。
【0006】
仮に、キャビテーション抑制ポートを吐出ポートと連通させることで、重力により封液を吐出ポートに流れやすくすることも考えられるが、キャビテーション抑制ポートが吐出ポートと連通していたとしても、全ての封液の流出を防ぐことはできず、流体(特に、ガス)の逆流が発生するおそれがある。
【0007】
キャビテーション抑制ポートから逆流が生じることにより、以下のような不具合が発生する。例えば、封液が水の場合には、キャビテーション抑制ポートから封液が漏出すると、ポンプや周辺機器が漏れることにより感電のリスクが発生したり、湿気によるカビ・腐食等の問題が発生したりする。また、封液が水以外の場合、例えばアルカリの場合には、キャビテーション抑制ポートから封液が漏出すると、封液が人体に触れたときに作業者が化学やけどを負う等の健康被害が発生するおそれがある。また、例えば、キャビテーション抑制ポートからガスが漏出すると、ガスが刺激物、有毒ガス、可燃ガス等の場合には、ガス漏出により作業員の健康被害や安全が害されるおそれがある。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、キャビテーションを抑制しつつ、流体の逆流を防止することができる液封式ポンプ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る液封式ポンプ装置は、例えば、円柱状の空洞が内部に形成されたケーシングと、前記空洞に前記ケーシングに対して偏心して設けられたインペラであって、複数の羽根を有するインペラと、前記ケーシングの端部を覆うポート部と、前記空洞と連通して設けられている逆止弁組立体であって、前記空洞からの流体の流出を防止する逆止弁を有する逆止弁組立体と、を備え、前記ケーシングの内部に封入された封液を前記インペラで回転させることで生じる液環流の気液境界面と前記羽根とに囲まれた空間に閉じ込められた気体が膨張と圧縮とを繰り返すことにより気体の吸入及び圧縮を行う液封式ポンプであって、前記ポート部には、吸気ポートと、排気ポートと、キャビテーション抑制孔と、が形成されており、前記キャビテーション抑制孔は、前記空洞と前記逆止弁組立体とを連通させることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る液封式ポンプによれば、ケーシングの端部を覆うポート部に吸気ポート、排気ポート、及びキャビテーション抑制孔が形成されており、キャビテーション抑制孔は、ケーシングの内部の空洞と逆止弁を有する逆止弁組立体とを連通させ、逆止弁は空洞からの流体の流出を防止する。これにより、キャビテーションを抑制しつつ、流体の逆流を防止することができる。なお、インペラの回転軸は、ケーシングの中心軸よりも鉛直方向上側でもよいし、下側でもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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