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公開番号
2025078675
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-20
出願番号
2025030530,2024539886
出願日
2025-02-27,2024-02-28
発明の名称
イオン交換膜、ポリオレフィン系多孔質膜、膜電極接合体、水電解装置、および、ポリオレフィン系多孔質膜の製造方法
出願人
株式会社トクヤマ
代理人
個人
,
個人
主分類
C08J
5/22 20060101AFI20250513BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】水電解装置に組み込んだ際にも膜の破損が起こりにくい強い靭性を持ち、かつ、膜抵抗が低いイオン交換膜、該イオン交換膜の支持体とすることができるポリオレフィン系多孔質膜、および、該ポリオレフィン多孔質膜の製造方法を提供する。
【解決手段】ポリオレフィン樹脂を含む多孔質支持体および該多孔質支持体の空隙に充填された炭化水素系重合体であるイオン交換樹脂を含み、MD方向およびTD方向の各々の弾性率が500MPa以上であり、MD方向およびTD方向の各々の引裂強度が3.5N以上である、イオン交換膜。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリオレフィン樹脂を含む多孔質支持体および該多孔質支持体の空隙に充填された炭化水素系重合体であるイオン交換樹脂を含み、MD方向およびTD方向の各々の弾性率が500MPa以上であり、MD方向およびTD方向の各々の引裂強度が3.5N以上である、イオン交換膜。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
MD方向およびTD方向の各々の引裂強度が3.5N以上15N以下である、請求項1に記載のイオン交換膜。
【請求項3】
ポリオレフィン樹脂を含む多孔質支持体および該多孔質支持体の空隙に充填された炭化水素系重合体であるイオン交換樹脂を含み、MD方向およびTD方向の各々の弾性率が500MPa以上であり、MD方向およびTD方向の各々のタフネスが0.25J以上である、イオン交換膜。
【請求項4】
MD方向およびTD方向の各々のタフネスが0.25J以上1.00J以下である、請求項3に記載のイオン交換膜。
【請求項5】
MD方向およびTD方向の各々の弾性率が1800MPa以下である、請求項1または3に記載のイオン交換膜。
【請求項6】
20μmあたりの膜抵抗が0.5Ω・cm
2
以下である、請求項1または3に記載のイオン交換膜。
【請求項7】
厚みが10μm以上200μm以下である、請求項1または3に記載のイオン交換膜。
【請求項8】
前記イオン交換樹脂が陰イオン交換樹脂を含む、請求項1または3に記載の陰イオン交換膜。
【請求項9】
前記多孔質支持体が、引張試験において得られた応力-ひずみ曲線の横軸において、ひずみ0.4時点の応力をF40(MPa)、0.3時点の応力をF30とした際に、MDおよびTD方向の各々の(F40-F30)が2.0MPa以上である、ポリオレフィン系多孔質膜である、請求項1または3に記載のイオン交換膜。
【請求項10】
前記多孔質支持体が、日本工業規格 P8117:2009による、厚み20μmあたりの100ccの空気の透気抵抗度が300秒以上7000秒以下である、ポリオレフィン系多孔質膜である、請求項1または3に記載のイオン交換膜。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン交換膜、ポリオレフィン系多孔質膜、膜電極接合体、水電解装置、および、ポリオレフィン系多孔質膜の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂により形成される多孔質膜は、物質の分離膜、選択透過膜、支持膜、及び隔離膜等として広く用いられている。用途としては、例えば、リチウムイオン二次電池、ニッケル-水素電池、ニッケル-カドミウム電池、ポリマー電池に用いる電池用セパレータや、電気二重層コンデンサ用セパレータ、逆浸透濾過膜、限外濾過膜、精密濾過膜等の各種フィルター、透湿防水衣料、医療用材料、イオン交換膜の支持体などが挙げられる。
【0003】
前記の用途のうち、多孔質膜を支持体として、その細孔内にイオン交換樹脂を充填したイオン交換膜は、固体高分子形燃料電池用の膜、又は水電解用の膜に使用することができる。
水電解とは、水素の製造方法の一種であり、水を電気分解して水素ガス及び酸素ガスを発生させる方法である。二酸化炭素の発生が抑制された方法で得られたエネルギーを電力として用いて製造された水素は、CO
2
フリー水素、若しくはグリーン水素と呼ばれ、化石燃料に代わる次世代のクリーンエネルギーとして期待されている。
【0004】
水電解法の中でも、陰イオン交換膜(Anion Exchanege Membrane:AEM)を用いたAEM水電解法は、触媒に高価な貴金属を用いる必要がなく、注目を集めている。
AEM水電解法では、動作環境においてアルカリ水溶液を使用することがある。AEM水電解法で用いられる陰イオン交換膜においては、その支持体として、耐薬品性の高いオレフィン系の多孔質膜や不織布を使用することがこれまでに開示されている。例えば、特許文献1には超高分子量ポリエチレン多孔質膜(旭化成ケミカルズ株式会社製ハイポア(登録商標)や、東燃化学那須株式会社製セティーラ(登録商標)等)を基材として使用した陰イオン交換膜が開示されている。このような支持体を用いた陰イオン交換膜は、膜抵抗が低いことや、支持体があることによって、力学強度に優れるなどの特徴を持つ。
また、オレフィン製多孔質膜としては、ポリエチレン多孔質膜以外にも、リチウムイオン電池用セパレータとして好適に利用できる乾式法ポリプロピレン多孔性フィルム(特許文献2)や、湿式法ポリプロピレン製微多孔膜(特許文献3)などが開示されている。
【0005】
しかし、オレフィン系樹脂は中に充填する陰イオン交換樹脂との親和性が低いために、陰イオン交換膜とした際に靭性が落ちやすくなるという問題があった。
この問題に対して、例えば特許文献4ではシラン変性ポリオレフィンを用いた多孔質膜による陰イオン交換膜が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-215500号
特開2010-215901号
国際公開2016-104792号
特許7020654号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献4に記載の陰イオン交換膜では、膜抵抗が高く、また、使用中に靭性が落ちることが予想され、陰イオン交換膜として十分に機能し、かつ靭性が十分である膜が求められていた。
本発明は、上記した従来技術の問題を解決するものであり、水電解装置に組み込んだ際にも膜の破損が起こりにくい強い靭性を持ち、かつ、膜抵抗が低いイオン交換膜、該イオン交換膜の支持体とすることができるポリオレフィン系多孔質膜、および、該ポリオレフィン多孔質膜の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、所定の構造のイオン交換膜の引裂特性を特定の範囲とすることによって、イオン交換膜の膜抵抗を低下させつつ、イオン交換膜の靭性を向上させることができ、これにより、水電解装置に搭載して繰返し使用した際に、水電解装置の寿命が向上することを見出した。
【0009】
また、本発明者らは、所定の構造のイオン交換膜のタフネスを特定の範囲とすることによって、イオン交換膜の膜抵抗を低下させつつ、イオン交換膜の靭性を向上させることができ、これにより、水電解装置に搭載して繰返し使用した際に、水電解装置の寿命が向上することを見出した。
【0010】
また、本発明者らは、タフネスと(F40-F30)の値を、所定の値以上としたポリオレフィン多孔質膜を支持体としてイオン交換膜を構成することによって、イオン交換膜の膜抵抗を低下させつつ、イオン交換膜の靭性を向上させることができ、これにより、水電解装置に搭載して繰返し使用した際に、水電解装置の寿命が向上することを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
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