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公開番号
2025079776
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-22
出願番号
2024098609
出願日
2024-06-19
発明の名称
ロータ
出願人
マグネデザイン株式会社
代理人
主分類
H02K
1/276 20220101AFI20250515BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】IPMモータの出力トルクの向上と耐遠心力性を改善する。
【解決手段】ロータコア21を電磁鋼板からステンレス磁石に変更し、起磁力を増加させると同時にロータコアのボンド磁石221~226を分割するリブ231~236とロータコアの外周側端部とボンド磁石の外周側端部の磁極内/磁極間外周側領域を非磁性ステンレス鋼にして、ボンド磁石からのリブおよびブリッジ等への磁束の漏洩を防止して、有効磁束の増加を図り、トルクを向上する。同時にリブの強度を改善して耐遠心力性を改善して高速回転を可能にする。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
回転中心軸の周囲に軸対称的に配置された空隙からなる偶数個のスロットを有するロータコアと、前記スロットの間に設けられたリブと、前記スロットに形成された偶数個の永久磁石とを備えるIPMモータのロータであって、
前記ロータコアは、Cr-Ni系ステンレス磁石を素材とし、
前記スロットは、1層型からなり、
前記リブは、Cr-Ni系ステンレス磁石と同じ組成よりなる非磁性部からなり、
前記永久磁石は、配向磁場が極異方性的に印可された前記スロット内で射出成形された希土類異方性ボンド磁石からなり、
前記永久磁石の外周側端部から前記ロータコアの外周側端部に至る磁石端部域はCr-Ni系ステンレス磁石を非磁性改質した非磁性部からなり、
前記希土類異方性ボンド磁石は極異方的に着磁されていることを特徴とするIPMモータのロータ。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
回転中心軸の周囲に軸対称的に配置された空隙からなる偶数個のスロットを有するロータコアと、前記スロットの間に設けられたリブと、前記スロットに形成された偶数個の永久磁石とを備えるIPMモータのロータであって、
前記ロータコアは、Cr-Ni系ステンレス磁石を素材とし、
前記スロットは、1層型からなり、
前記リブは、Cr-Ni系ステンレス磁石と同じ組成よりなる非磁性部からなり、
前記永久磁石は、配向磁場が極異方性的に印可された前記スロット内で射出成形された希土類異方性ボンド磁石からなり、
前記永久磁石の外周側端部から前記ロータコアの外周側端部に至る磁石端部域、前記永久磁石に隣接する他の前記永久磁石の外周側端部から前記ロータコアの外周側端部に至る磁石端部域および前記磁石端部域を接続する接続部よりなる磁極間外周側領域はCr-Ni系ステンレス磁石と同じ組成からなる非磁性部からなり、
前記希土類異方性ボンド磁石は極異方的に着磁されていることを特徴とするIPMモータのロータ。
【請求項3】
回転中心軸の周囲に軸対称的に配置された空隙からなる偶数個のスロットを有するロータコアと、前記スロットの間に設けられたリブと、前記スロットに形成された偶数個の永久磁石とを備えるIPMモータのロータであって、
前記ロータコアは、Cr-Ni系ステンレス磁石を素材とし、
前記スロットは、多層型からなり、
前記リブは、Cr-Ni系ステンレス磁石と同じ組成よりなる非磁性部からなり、
前記永久磁石は、配向磁場が極異方性的に印可された前記スロット内で射出成形された希土類異方性ボンド磁石からなり、
前記永久磁石の外周側端部から前記ロータコアの外周側端部に至る磁石端部域はCr-Ni系ステンレス磁石と同じ組成よりなる非磁性部からなり、
前記希土類異方性ボンド磁石は極異方的に着磁されていることを特徴とするIPMモータのロータ。
【請求項4】
回転中心軸の周囲に軸対称的に配置された空隙からなる偶数個のスロットを有するロータコアと、前記スロットの間に設けられたリブと、前記スロットに形成された偶数個の永久磁石とを備えるIPMモータのロータであって、
前記ロータコアは、Cr-Ni系ステンレス磁石を素材とし、
前記スロットは、多層型からなり、
前記リブは、Cr-Ni系ステンレス磁石と同じ組成よりなる非磁性部からなり、
前記永久磁石は、配向磁場が極異方性的に印可された前記スロット内で射出成形された希土類異方性ボンド磁石からなり、
前記永久磁石の外周側端部から前記ロータコアの外周側端部に至る磁石端部域、前記永久磁石に隣接する他の前記永久磁石の外周側端部から前記ロータコアの外周側端部に至る磁石端部域および前記磁石端部域を接続する接続部よりなる磁極間外周側領域はCr-Ni系ステンレス磁石と同じ組成よりなる非磁性部からなり、
前記希土類異方性ボンド磁石は極異方的に着磁されていることを特徴とするIPMモータのロータ。
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれか一項において、
ロータコアはFe-Mn系合金磁石を素材とし、非磁性部は、Fe-Mn系合金磁石と同じ組成からなることを特徴とするIPMモータのロータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、IPMモータのロータに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のロータは、円筒状のロータコアと、一磁極ごとに形成された複数の磁石列と、リブと、を備える。複数の磁石列の各々は、ロータコアの径方向の外側に向って開口する同じ中心点の円弧状に形成されており、複数のボンド磁石を有する。リブは、複数の磁石列の各々において、隣接するボンド磁石間に配置されている。
【0003】
特許文献2に記載のロータは、ロータコアと、2つのボンド磁石列と、リブとを備える。2つのボンド磁石列の各々は、ロータコアの径方向の外側に向って開いた円弧状に形成されている。リブは、2つのボンド磁石列の各々において、隣接するボンド磁石間に配置されている。そして、第1磁石列の1つの第1リブは、第2磁石列の3つの第2リブのそれぞれより、幅が狭い。
【0004】
特開2017-192211号公報
特開2023-098697号公報
特開2023-087317号公報
WO2022/004672号公報
特開2023-13775号公報
特許第6868174号公報
特許第7125686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のリブは、ロータが回転したときの遠心力に対する応力を緩和して、ロータの破損を抑制する。リブを設けることによってロータの強度は向上するが、外部からロータに入る磁束がリブに流れる。そのため、リラクタンストルクに寄与する磁束が減少し、リラクタンストルクが低下する。ひいては、ロータを適用したモータの効率が低下する。
【0006】
特許文献2に記載のリブは、総トルクの低下を抑制しつつ、耐遠心力性能を確保とする。第2リブの幅に対して第1リブの幅を狭くすることにより第1リブへの磁束の流れは抑制されるが、磁束の流れは依然として発生する。
【0007】
特許文献3~5には、リブへの磁束の流れを防止するために、リブを非磁性化する方法が記載されている。いずれも電磁鋼板に合金元素を添加してレーザによる溶融でもって改質するものである。本方法では、改質部は凹凸が激しい上に形状も変化するので、表面研削や形状修正加工などの改質後の処理が複雑であり、実用的とは言えない。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みて為されたものであり、ロータコアの素材を電磁鋼板
(ケイ素鋼板)からマルテンサイト組織とオーステナイト組織の2相組織からなるステンレス磁石に変更し、リブの強度の向上とリブからの磁束の漏洩の遮断のために電磁鋼板から非磁性部に変更し、すなわちリブの非磁性改質による非磁性ステンレス鋼にしてトルクの向上を目的とする。また、同時に、非磁性改質を簡素な工程で行なえるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明者らは、2021年にステンレス磁石の発明を開示した(特許文献6)。さらに、特許文献7に示すように、磁石式義歯アタッチメントのプレート部品を磁性材料からステンレス磁石に変更したところ吸着力が50%も増加した経験を踏まえて、さらにステンレス磁石の比抵抗は、72μΩcmと、IPMモータの磁性材料として用いられている3%珪素鋼板の32μΩcmに比べて、2倍以上あることに着目して、IPMモータのロータの磁性材料をステンレス磁石に変更することを検討した。
【0010】
試行錯誤を重ねた結果、Cr-Ni系ステンレス鋼の組織を100%のオーステナイト組織からマルテンサイト組織を80%以上有する組織に変化させて半硬質磁性材料とし、かつ飽和着磁後の磁石性能は、室温において、12,000~16,000Gの飽和磁化と、80~300Oeの保磁力と、残留磁気Br6,000~8,000G、0.2~4MGOeの最大エネルギー積を有するステンレス磁石を採用し、さらにロータコアの特定域を改質により非磁性とすることにより、ロータの本体素材を磁性材料で非磁性改質をしていないロータに比べてモータトルクを30%以上増加できることを見出した。しかも、非磁性箇所はレーザや高周波による加熱法で900℃以上に加熱することで、外周部の形状を変化させることなくオーステナイト相に回復して非磁性に改質されることを確認した。
また、非磁性Fe-Mn系合金においても、同様の効果を確認した。
(【0011】以降は省略されています)
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