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公開番号2025080554
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-26
出願番号2023193787
出願日2023-11-14
発明の名称電池電圧監視用半導体集積回路および電子回路システム
出願人ミツミ電機株式会社
代理人個人,個人
主分類G01R 19/165 20060101AFI20250519BHJP(測定;試験)
要約【課題】マイコンにより定常的な監視が行なえ精度良く電池電圧を把握することができる電池電圧監視用半導体集積回路およびそれを用いた電子回路システムを提供する。
【解決手段】監視対象の電池からの電圧が入力される電圧入力端子(VIN)と、該電圧入力端子の電圧を分圧する直列抵抗を有する分圧回路(R1,R2)と、該分圧回路により分圧された電圧に応じた電圧を出力する出力端子と、を備えた電池電圧監視用半導体集積回路において、前記直列抵抗の接続ノード(N1)と前記出力端子との間に接続された電圧バッファ回路(51)と、前記直列抵抗の接続ノードの電位をクランプするクランプ回路(52)とを備えるようにした。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
監視対象の電池からの電圧が入力される電圧入力端子と、該電圧入力端子の電圧を分圧する直列抵抗を有する分圧回路と、該分圧回路により分圧された電圧に応じた電圧を出力する出力端子と、を備えた電池電圧監視用半導体集積回路であって、
前記直列抵抗の接続ノードと前記出力端子との間に接続された電圧バッファ回路と、
前記直列抵抗の接続ノードの電位をクランプするクランプ回路と、
を備えていることを特徴とする電池電圧監視用半導体集積回路。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記クランプ回路は、
一方の入力端子に所定の設定電圧が入力され、他方の入力端子が前記直列抵抗の接続ノードに接続された差動入力段と、
前記差動入力段の出力ノードに接続されたソースフォロワ回路および該ソースフォロワ回路の出力が制御端子に印加された出力トランジスタを有する出力段と、を備え、
前記出力トランジスタは、前記分圧回路を構成する前記直列抵抗の接続ノードと接地点との間に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電池電圧監視用半導体集積回路。
【請求項3】
前記差動入力段の前記一方の入力端子に入力される前記設定電圧を外部より入力するための第1外部端子が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電池電圧監視用半導体集積回路。
【請求項4】
前記差動入力段の前記一方の入力端子に入力される前記設定電圧を生成する定電圧回路が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電池電圧監視用半導体集積回路。
【請求項5】
前記分圧回路を構成する前記直列抵抗と直列に接続されたスイッチ素子と、
前記スイッチ素子をオン、オフ制御するための信号が入力可能な第2外部端子と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の電池電圧監視用半導体集積回路。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の電池電圧監視用半導体集積回路と、AD変換回路を内蔵し該AD変換回路によってAD変換したい電圧が入力される入力端子を有するマイコンと、を備えた電子回路システムであって、
前記電池電圧監視用半導体集積回路の前記出力端子より出力される電圧が前記マイコンの前記入力端子に入力されるように構成されていることを特徴とする電子回路システム。
【請求項7】
請求項3に記載の電池電圧監視用半導体集積回路と、AD変換回路を内蔵し該AD変換回路によってAD変換したい電圧が入力される入力端子を有するマイコンと、を備えた電子回路システムであって、
前記電池電圧監視用半導体集積回路の前記出力端子より出力される電圧が前記マイコンの前記入力端子に入力され、
前記マイコンによって前記設定電圧が生成され、生成された設定電圧が前記第1外部端子に入力されるように構成されていることを特徴とする電子回路システム。
【請求項8】
請求項5に記載の電池電圧監視用半導体集積回路と、AD変換回路を内蔵し該AD変換回路によってAD変換したい電圧が入力される入力端子を有するマイコンと、を備えた電子回路システムであって、
前記電池電圧監視用半導体集積回路の前記出力端子より出力される電圧が前記マイコンの前記入力端子に入力され、
前記マイコンによって前記スイッチ素子をオン、オフ制御するための信号が生成され、生成された信号が前記第2外部端子に入力されるように構成されていることを特徴とする電子回路システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電池(バッテリ)からの電圧を電源として動作するLSI(大規模半導体集積回路)を備えた電子回路システムにおいて電池電圧を監視するための電圧を生成し出力する電池電圧監視用半導体集積回路およびそれを用いた電子回路システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動車には、カーオーディオやナビゲーション装置などの電子機器やそれらを制御するマイコン(MCU)を備えた電子回路システムが搭載されており、これらの電子機器や電子回路システムには、バッテリからの電圧をDC-DCコンパレータ等で降圧した電圧が電源電圧として供給されている。
ところが、自動車用バッテリの電圧は不安定であり、動作中に電池電圧が低下すると、システムが誤動作したり暴走したりする。そのため、電源電圧を監視して電源電圧が所定レベル以下に低下した場合には、そのことをマイコンが直ちに知る必要がある。なお、車載システムに用いられるバッテリの電圧は12V~18Vであり、DC-DCコンパレータ等で例えば3.3Vに降圧した電圧がマイコンに供給される。
【0003】
従来、電源電圧を監視して電源電圧が所定レベル以下に低下した場合にリセット信号を生成するリセット用ICを用いて、マイコンにリセットをかけるようにした技術がある。このようなリセット用ICおよびリセット用ICにより電池電圧が低下したことを検知してマイコンにリセットをかけるようにしたシステムに関する発明としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。
【0004】
また、マイコンによって電池電圧を監視する方法があり、その場合、ADコンバータを内蔵したマイコンを使用し、電池電圧を直列抵抗で分圧した電圧を内蔵ADコンバータ用のI/Oポートに入力する構成が採用される。
さらに、マイコンの代わりに、電池電圧の状態を監視する機能を備えた半導体集積回路に関する発明がある(例えば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-129021号公報
国際公開2010/074290公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されているリセット用ICは、監視対象の電源電圧(電池電圧)を直列抵抗で分圧した電圧と参照電圧とをコンパレータで比較することで、電池電圧の低下や過電圧を検知してリセット信号を生成するもので、マイコンにリセットをかける方式であるため、瞬時的な監視は可能であるが、定常的な電池電圧の監視は行えないという課題がある。
また、自動車用バッテリの場合、例えば車体の振動等に起因してコードが外れるなどしてバッテリが切断されることがあり、その際に発生するロードダンプと呼ばれる現象で電池電圧が急に上昇して過電圧状態が発生することがある。そのため、マイコンによって電池電圧を監視する技術を採用した場合、電池電圧を直列抵抗で分圧した電圧をADコンバータ用のI/Oポートに入力する構成であると、電池電圧が急に上昇したことに伴う過電圧により、マイコンのI/Oポートの素子が破損するおそれがあるという課題がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、マイコンにより定常的な監視が行なえ精度良く電池電圧を監視することができる電池電圧監視用半導体集積回路およびそれを用いた電子回路システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、電池電圧が急に上昇した場合にマイコンのI/Oポートの素子が破損するのを防止することができる電池電圧監視用半導体集積回路およびそれを用いた電子回路システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためこの発明は、
監視対象の電池からの電圧が入力される電圧入力端子と、該電圧入力端子の電圧を分圧する直列抵抗を有する分圧回路と、該分圧回路により分圧された電圧に応じた電圧を出力する出力端子と、を備えた電池電圧監視用半導体集積回路において、
前記直列抵抗の接続ノードと前記出力端子との間に接続された電圧バッファ回路と、
前記直列抵抗の接続ノードの電位をクランプするクランプ回路と、
を備えるようにした。
【0009】
上記のような構成を有する電池電圧監視用半導体集積回路によれば、電圧バッファ回路より、電圧入力端子へ入力される電池電圧に比例した電圧が出力されるため、マイコンにより定常的な監視が行なえ精度良く電池電圧を監視することができる。また、クランプ回路を備えているので、電池電圧が急に上昇したとしても電圧バッファ回路より出力される電圧を抑えることができるため、電圧バッファ回路の出力電圧をマイコンへ入力するシステムを構成した場合に、マイコンのI/Oポートの素子が破損するのを防止することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に従うと、マイコンにより定常的な監視が行なえ精度良く電池電圧を監視することができる電池電圧監視用半導体集積回路(以下、電池電圧監視用ICと記す)およびそれを用いた電子回路システムを実現することができる。また、電池電圧が急に上昇した場合に、マイコンのI/Oポートの素子が破損するのを防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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