発明の詳細な説明【技術分野】 【0001】 本開示は、計測装置に関する。 続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】 【0002】 各種の計測で良好な解析結果を得るためには、所望の信号に重畳する各種の環境ノイズの除去が必要である。 例えば、脳磁界計測における生体起源の環境ノイズを除去する手法として、データ分割因子分析(PFA:Partitioned Factor Analysis)が公開されている(非特許文献1および非特許文献2の特にp.96-97参照。)。 【0003】 PFAでは、信号計測期間を、コントロール区間(例えば、目的信号を含まない、いわゆるノイズのみの区間)と計測区間(目的信号を含む区間)との2つの区間(時間的な区間)に分割し、コントロール区間から環境ノイズ成分を推定して、計測データ全体から当該環境ノイズ成分を除去する。 具体例として、PFAでは、信号計測期間における中央(または、中央付近)の信号部分の区間を目的信号の区間(計測区間)とし、それよりも十分離れた過去側の区間(例えば、グラフにおける左側の区間)あるいは十分離れた未来側の区間(例えば、グラフにおける右側の区間)をコントロール区間として、コントロールデータを取得することが行われていた。 【0004】 なお、特許文献1では、アクティブキャンセルによる雑音除去、あるいは、計測信号とは別に取得した環境ノイズデータを使用してSSP(Signal Space Projection)による信号処理を行うことが記載されている(特許文献1参照。)。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0005】 特表2008-538956号公報 【非特許文献】 【0006】 S. S. Nagarajan, H. T. Attias, K. E. Hild II and K. Sekihara, “A probabilistic algorithm for robust interference suppression in bioelectromagnetic sensor data", Stat. Med., vol. 26, no. 21, pp. 3886-3910, September 20, 2007. K. Sekihara, and S. S. Nagarajan, “Electromagnetic Brain Imaging: A Bayesian Perspective”, Springer, 2015/3/20, p.75-82, p.96-97 K. Sekihara, and S. S. Nagarajan, “Subspace-based interference removal methods for a multichannel biomagnetic sensor array”, Journal of Neural Engineering 14 (5) (2017) 051001 関原謙介, “ベイズ信号処理”, 共立出版, 2015/04/10, p.65-72 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、上述のような従来の技術では、PFAを適用した際に環境ノイズ成分が完全には除去されずに残ることがあり、環境ノイズ成分の低減の精度が不十分になる場合があった。 例えば、PFAでは、コントロールデータを用いて環境ノイズ成分の除去が行われた後にも、周期的な波形うねりが存在する場合があった。ここで、周期的な波形うねりとは、例えば、センサのジグなどの固有振動および被計測者の体動(例えば、心臓の拍動など)に由来する周期的なノイズ、電源由来のノイズ、あるいは、周囲のモーターからの磁気ノイズなどによる波形のうねりがあり得る。 従来の技術では、コントロールデータ(コントロール区間)は、狭い領域(信号計測期間)から人間の目視で選択しているため、コントロール区間に目的信号が完全に含まれていないかどうかは不明である場合があった。 【0008】 本開示は、このような事情を考慮してなされたもので、PFAにおいて環境ノイズ成分の低減の精度を高めることができる計測装置を提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 一態様は、目的信号と第1ノイズが混在する計測信号を計測する機能、および、前記目的信号の成分のレベルが所定値未満であり前記第1ノイズを含む第1ノイズ信号を検出する機能を有し、1以上の信号センサを含む信号センサ部と、前記信号センサ部により計測された前記計測信号のデータである計測データおよび前記信号センサ部により計測された前記第1ノイズ信号のデータであるコントロールデータに基づいて、データ分割因子分析により、前記計測データに含まれる前記第1ノイズの成分を低減する処理を行う処理部と、を備える計測装置である。 【発明の効果】 【0010】 本開示によれば、計測装置において、PFAにおいて環境ノイズ成分の低減の精度を高めることができる。 【図面の簡単な説明】 (【0011】以降は省略されています)
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