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公開番号
2025082881
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2023196396
出願日
2023-11-20
発明の名称
アルカリ廃液の処理方法
出願人
独立行政法人国立高等専門学校機構
,
株式会社トベ商事
,
株式会社エコマ
代理人
弁理士法人西浦特許事務所
主分類
C02F
1/66 20230101AFI20250523BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】 酸性溶液を用いることなく、しかも環境負荷をかけることなく、アルカリ廃液を処理する方法を提供する。
【解決手段】 処理しようとするアルカリ廃液としてpHが13.0未満のものを用いる。そしてアルカリ廃液に石膏を入れた混合液を作り、混合液が大気と接触する状態を作り、石膏とアルカリ廃液中のアルカリ溶液と大気中の二酸化炭素を反応させて、混合液中に炭酸カルシウムと硫酸塩を生成する。そして、混合液のpHが中性付近まで低下したら新たなアルカリ廃液及び/又は石膏廃材を混合液中に追加する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
pHが13.0未満のアルカリ廃液に該アルカリ廃棄のpHを低下させる物質を加えてアルカリ廃液を処理する方法であって、
前記アルカリ廃液が大気と接触する状態を作り、
前記アルカリ廃液に石膏を入れた混合液を作り、前記石膏と前記アルカリ廃液中のアルカリと前記大気中の二酸化炭素を反応させて、前記混合液中に炭酸カルシウムと硫酸ナトリウムを生成し、
前記混合液のpHが中性付近まで低下したら新たなアルカリ廃液及び/又は石膏を前記混合液中に追加してアルカリ廃液を処理するアルカリ廃液の処理方法。
続きを表示(約 880 文字)
【請求項2】
前記混合液を充填した反応槽を大気解放下に置いた状態で、前記混合液を攪拌することにより、前記混合液が前記大気と接触する状態を作る請求項1に記載のアルカリ廃液の処理方法。
【請求項3】
前記アルカリ廃液は、洗びん処理で使用したアルカリ循環水または該アルカリ循環水にすすぎ水を加えたもので、水酸化ナトリウムを主成分として含む請求項1に記載のアルカリ廃液の処理方法。
【請求項4】
前記混合液のpHが8.6未満になった後に、前記混合液を前記反応槽から廃水する請求項1に記載のアルカリ廃液の処理方法。
【請求項5】
前記石膏が、石膏廃材中の石膏である請求項1に記載のアルカリ廃液の処理方法。
【請求項6】
前記混合液中の前記石膏廃材と前記アルカリ廃液の固液比の中心が1g/20mLである請求項5に記載のアルカリ廃液の処理方法。
【請求項7】
前記石膏廃材は、微粉砕されている請求項1に記載のアルカリ廃液の処理方法。
【請求項8】
pHが13.0以上のアルカリ廃液に石膏を加えた第1の混合液を作成し、反応の間に二酸化炭素が前記第1の混合液に溶存しないようにして、前記第1の混合液中で消石灰を精製し、前記第1の混合液のpHが13.0を下回ると、前記pHが13.0以上のアルカリ廃液を前記第1の混合液に追加する第1の処理と、
前記第1の処理でpHが13.0を下回った前記アルカリ廃液に石膏を加えた第2の混合液が大気と接触する状態を作り、前記石膏と前記アルカリ廃液中のアルカリと前記大気中の二酸化炭素を反応させて、前記第2の混合液中に炭酸カルシウムと硫酸ナトリウムを生成し、前記第2の混合液のpHが中性付近まで低下したらpHが13.0を下回った新たなアルカリ廃液及び/又は石膏を前記第2の混合液中に追加する第2の処理を実施するアルカリ廃液の処理方法。
【請求項9】
前記石膏が、石膏廃材中の石膏である請求項8に記載のアルカリ廃液の処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルカリ廃液の処理方法に関し、特に、環境負荷をかけることなく、安価且つ安全にアルカリ廃液を廃棄することができる処理方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
PETボトル等の使い捨てプラスチック容器が製造・廃棄の際に大きなエネルギーを使い、大量の二酸化炭素を排出するため、その使用が見直されている昨今、飲料や調味料を収容するリターナブルびんの循環利用が再び発展しつつある。リターナブルびんの循環利用には使用後のびんの洗浄が必要となり、有機物を分解するアルカリ洗浄液及びすすぎ水の製造や廃棄時の中和処理にエネルギーの消費と二酸化炭素の発生を伴うので、リターナブルびんの循環利用のさらなる普及の足枷となっている。
【0003】
例えば、特開2013-154313号公報(特許文献1)には、アルカリ廃液をpH1~5に調整する工程を経て、アルカリ廃液を酸性にすることで、アルカリ廃液中に溶解している樹脂成分を分解し、活性炭による吸着をし易くするアルカリ廃液処理の技術が開示されている。この技術では、アルカリ廃液のpHを一度酸性にするために、濃度が20~40質量%の硫酸または濃度が20~35質量%の塩酸をアルカリ廃液に添加してpHの調整を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-154313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の発明によると、アルカリ廃液のpHで取り扱いが危険な酸性溶液(例えば硫酸)を必要とする。
【0006】
本発明の目的は、酸性溶液を用いることなく、しかも環境負荷をかけることなく、アルカリ廃液を処理する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、pHが13.0未満のアルカリ廃液にアルカリ廃液のpHを低下させる物質を加えてアルカリ廃液を処理する方法を改良する。本発明の処理方法では、アルカリ廃液が大気と接触する状態を作り、アルカリ廃液に石膏を入れた混合液を作り、石膏とアルカリ廃液中のアルカリ溶液と大気中の二酸化炭素を反応させて、混合液中に炭酸カルシウムと硫酸塩を生成する。そして、混合液のpHが中性付近まで低下したら新たなアルカリ廃液及び/又は石膏廃材を混合液中に追加する。
【0008】
本実施の形態によれば、大気中の二酸化炭素を利用するため、二酸化炭素を発生するためのエネルギー消費を必要とすることがない。そして混合液のpHが中性付近まで低下したら新たなアルカリ廃液及び/又は石膏廃材を混合液中に追加するので、連続的に反応を継続することができる。
【0009】
なお大気中の二酸化炭素を反応槽内に供給するためには、反応槽を大気に解放した状態で、混合液を攪拌してもよく、また大気を混合液中に噴き入れるようにしてもよい。反応槽を大気に解放した状態で、混合液を攪拌すれば、混合液中には、常時二酸化炭素が供給されて、反応が促進される。なお実験によると、この攪拌の好ましい攪拌速度は、100~300rpmであるが、本発明は、この速度範囲に限定されるものではない。この範囲内の攪拌速度であれば、大気中の二酸化炭素を利用する場合でも、効率的に反応を早めることができる。
【0010】
混合液中の反応は、アルカリ廃液が水酸化ナトリウムを主に含んでいる場合には、下記の反応になる。
(【0011】以降は省略されています)
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