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公開番号2025084482
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2023198421
出願日2023-11-22
発明の名称左右輪独立駆動型車両
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F16H 57/04 20100101AFI20250527BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】横加速度による潤滑油の偏り、あるいはそれに伴うオイルレベルの更なる低下を防止もしくは抑制する。
【解決手段】右車輪1r用のモータ2rおよびオイルポンプOPrと、左車輪1l用のモータ2lおよびオイルポンプOPlとを備えた左右独立駆動型車両であって、オイルポンプOPr,OPlを制御するコントローラ13を備え、コントローラ13は、横加速度を検出する横加速度検出部13aと、横加速度が予め定めた所定値以上の場合に、第1オイルポンプと第2オイルポンプとのうち横加速度の作用方向での前方側に位置する一方のオイルポンプによるオイルの汲み上げ量の増加と、横加速度の作用方向での後方側に位置する他方のオイルポンプによるオイルの汲み上げ量の低下との少なくともいずれか一方を実行する汲み上げ量調整部13bとを備えている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
右車輪を駆動する第1モータと、オイルパンからオイルを汲み上げて前記第1モータに供給する第1オイルポンプと、左車輪を駆動する第2モータと、前記オイルパンから前記オイルを汲み上げて前記第2モータに供給する第2オイルポンプとを備えた左右独立駆動型車両であって、
前記第1オイルポンプと前記第2オイルポンプとを制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、
横加速度を検出する横加速度検出部と、
前記横加速度が予め定めた所定値以上の場合に、前記第1オイルポンプと前記第2オイルポンプとのうち前記横加速度の作用方向での前方側に位置する一方のオイルポンプによる前記オイルの汲み上げ量の増加と、前記横加速度の作用方向での後方側に位置する他方のオイルポンプによる前記オイルの汲み上げ量の低下との少なくともいずれか一方を実行する汲み上げ量調整部とを備えている
ことを特徴とする左右輪独立駆動型車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、左右の車輪をそれぞれ独立して駆動するように構成された車両に関し、特に左右の車輪ごとに設けてある駆動装置を冷却ならびに潤滑する装置を備えた車両に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
左右の車輪を互いに独立して駆動することのできる車両の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された車両は、車載性を考慮して構成されており、左右の車輪のそれぞれに対応させてモータを設け、それぞれのモータを差動機構を介して車輪に連結し、さらにそれらの差動機構のうちの第3の回転要素が、それらに掛かるトルクを互いに反力として受け止めるように連結されている。
【0003】
また、特許文献2には、左右の車輪を互いに独立して駆動できる車両の例として、それらの車輪にモータを内蔵したインホイールモータ車両が開示されている。この特許文献2に記載された車両においては、左右の車輪のインホイールモータをそれぞれに内蔵した潤滑油によって冷却するように構成されており、それらのインホイールモータを潤滑油配管路で繋ぐことにより、冷却のための潤滑油が左右で不足しないように構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-283836号公報
特開2009-241911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているように左右の車輪をそれぞれに対応して設けたモータで駆動するように構成した車両においても、モータは不可避的に発熱するので、冷却する必要がある。特許文献2に記載されたインホイールモータのように、それぞれのインホイールモータに潤滑油を内蔵し、その潤滑油を循環させれば、モータを冷却することができる。その場合、左右のモータでの負荷が異なり、それに伴って発熱量が左右で異なることがあるが、特許文献2に記載されているように、潤滑油配管路で潤滑油を左右のモータの間で流通させれば、左右のモータのいずれか一方で冷却のための潤滑油の必要量が多くなっても、いずれか他方から潤滑油を供給して、潤滑油の不足を回避できる。しかしながら、車両が走行している場合、旋回や路面の傾斜などによって横加速度(車幅方向の加速度)が生じることがあり、その場合には潤滑油にも同様に加速度が作用するから、上記の潤滑油配管路を設けてあれば、潤滑油が車両の左側もしくは右側に偏る。その状態で潤滑油をモータの冷却のために汲み上げ続ければ、潤滑油の偏りによって油面の低下した側で、油面(オイルレベル)が更に低下して、オイルポンプが空気を吸い込んでしまったり、それに伴って潤滑油の不足を来したりする可能性がある。
【0006】
本発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、横加速度による潤滑油の偏り、あるいはそれに伴うオイルレベルの更なる低下を防止もしくは抑制することのできる左右輪独立駆動型車両を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、右車輪を駆動する第1モータと、オイルパンからオイルを汲み上げて前記第1モータに供給する第1オイルポンプと、左車輪を駆動する第2モータと、前記オイルパンから前記オイルを汲み上げて前記第2モータに供給する第2オイルポンプとを備えた左右独立駆動型車両であって、前記第1オイルポンプと前記第2オイルポンプとを制御するコントローラを備え、前記コントローラは、横加速度を検出する横加速度検出部と、前記横加速度が予め定めた所定値以上の場合に、前記第1オイルポンプと前記第2オイルポンプとのうち前記横加速度の作用方向での前方側に位置する一方のオイルポンプによる前記オイルの汲み上げ量の増加と、前記横加速度の作用方向での後方側に位置する他方のオイルポンプによる前記オイルの汲み上げ量の低下との少なくともいずれか一方を実行する汲み上げ量調整部とを備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、オイルパン内のオイルが横加速度によって右側もしくは左側に流れようとする場合、横加速度の作用方向での前方側すなわちオイルが流れてオイルレベルが高くなろうとする一方側でのオイルの汲み上げ量を増加するので、当該一方側でのオイルレベルの上昇を抑制でき、また汲み上げたオイルがオイルパンに還流することにより、横加速度の作用方向での後方側でのオイルレベルの低下を抑制することができる。あるいは、横加速度の作用方向での後方側すなわちオイルが流れてオイルレベルが低くなろうとする他方側でのオイルの汲み上げ量を低下させるので、当該他方側でのオイルレベルの低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態における車両の駆動系統を模式的に示すブロック図である。
その駆動ユニットの一例を示すスケルトン図である。
コントローラの機能的構成および入力信号を例示するブロック図である。
本発明の実施形態で実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。
オイルポンプの回転数の変化量と横加速度との関係を定めたマップの一例を示す模式的な線図である。
継続時間を説明するための線図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
つぎに、本発明の実施形態を添付の図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明を実施した場合の一例に過ぎないのであって、本発明を限定するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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